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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

主水、往く晩夏に納涼大会する

主水日記。


こんな時節(21日)に書いて、
いいものやら、どうやら?とは思うのだが。
やはり、書いておかねばならぬ。


9月20日、午後1時より、6時過ぎ頃まで、
高田馬場、毎度おなじみの、BABACHOP。

<B-SHOT PICTURES’ 怪奇劇場V>が、始まっていた・・・。
どうにかこうにか、ラストデ-に、間に合ったのだった。

司会・進行は、浴衣姿の似合う、レディー・上村愛香嬢。
ゲストトーク・タイムでは、今日も快調、
サラっとユーモラスに本質をついた、各監督への、質問とコメント。 
外でも晴れて気温上昇、
屋内も、常連客の入りが、すこぶるいい。
遅めの納涼大会?には、ちょうどいい按配の、雰囲気 となった。


イベント・タイトルどおり、今回の新作群は、<魔女>がテーマになっている。

何度も来ている上映会だし、途中に休憩時間もあるとはいえ、
今回は、ギャグじゃ無し!の方針だったそうだし、
それに結構、長い上映時間なので、
観る前までは、正直に言って、
気分悪くなりゃ、しないか?と、まだ、不安だったが。
まあ、おおむね大丈夫だった。

DV撮影、でもどこか懐かしき?風味の怪奇ワールドを、
シルバー連休の昼下がりに、ゆっくりと、堪能できた。


ごく短かめに、作品評。
(括弧内は、主な制作・協力団体。)


恩田浩監督 「魔女ノ犬」:15分 (アウトマン・ラボ)

何かに怯えて走る、アウトマンラボ・恩田氏のアップ姿から、映画は始まった。
それだけで既に、ただならぬ空気が…来る。

最初のほうこそ、
B級・C級洋画らしき馬鹿話が、聞こえているが、
何かに怯える人物、というのは、
それだけでもう、怪しい雰囲気を形成する。
薄暗い庭の奥を映すだけでも、
何やら、それなりに薄気味悪さが、漂ってくる。

魔女幽霊、魔犬幽霊、とでもいおうか。
ああ、あの人が、この人が・・・哀。
子どもたちの居る前で、<魔犬>と格闘する人物のシーンが、見どころ。

よく考えたら、
本来、笑っちゃうような、情景のはず、なんだが・・・でも。
何か、怖い・・・。やっぱり。
人によっては、どっちもあり、なんだろうな。これは。多分。


中村幸一監督「魔女伝説」:12分+追撮1分 (B級ランダム)
主役の刑事が加納刑事。ドーベルマン刑事か?
なかなか渋いぜ、加納。
呑んでる日本酒にも、<魔x>の文字が。行き届いてる。

あんなところから落ちて、よく生きてたなあ、と思ってたら・・・魔女?
それなりにこわ~い、越坂奈月、星野佳世・・・。
ああ、きまぐれな女心は、こわい。
(どういう意味よ~!の声も・・・?)


岡本泰之監督 「3人の魔女」:17分 (どんぐり眼プロダクション)

恋のお悩み相談、魔法で解決、三万円なり。
魔女役3人と、おどおど気味のヒロイン・創木希美、
みなイイ芝居。適役。
魔女達が吐くシーン、ちょっと汚い感じだな、と思ったが、
容赦なき締めの絶妙さに、皆と爆笑。それでこそ、シュールな岡本流。


宮崎英輝監督 「真鳳堂の魔女」:25分30秒(電丼)

謎の占い師?いや、魔女の、星野佳世女史。
暗闇でライト、いかにも、諭すようなタイプの、魔女・・・。
そりゃ、いきなりだと、ちょっとびびるわな、と。

途中から、おいおい、「非・バランス」方向か?と、
やや不安げに、成り行きを見守っていた。

まさか、正直娘が掘ったれば、
河原から、操られたライバル少女が、
土まみれで、むっくりと・・・とかじゃ、ないよな?
いや、大人になったヒロインが、
時を越えて、起き上がって出てくる、とか?

などと、途中で、要らぬ心配をいろいろしてしまったが、
ちょいと、裏読みしすぎたようだ。
ラストがあれで、ひとまず、ほっとさせられた。

ま、あんなもんだよな、子ども時代って。
結構、人間関係に、気を使ってるもので。
背伸びしてても、相手も実はまるで、子ども。当たり前か。
なあに、10年も経てば・・・それも思い出に、なるさ・・・と。


栗林賢司監督 「ウロボロス」:24分 (エポック・ピクチャー)

しょっぱなから2分で、たちどころに判明する、
コンパクトな状況設定。うまいぞ。

幽霊女よりもこわ~い、愛人ヒロイン…。
この男も何でまた、こんな粗暴な女がいいんだ?ついてゆけん。
ほとんど何の策も講じない、取材記者。
鈍い。何のために来たんだ?

締めにもう一発、欲しいところ・・・なんだが、
あそこで、鱗だらけの奴とか出すと、
出し方、一歩間違えれば、ギャグだからなあ…まあ、難しいところだ。
監督デビュー作としては、まずまずではないか。


黒犬獣監督 「魔女とマッドサイエンティスト」:16分(魔女&マッドサイエンティスト・・・?)

印象は地味だが、SFサスペンスとしては、よくできている。
人を呼んどいて、ひ、ひでえな、こいつら・・・。
ということは、このインタビュアーも・・・ひでえな~。
循環型、ラストも見事に締めた、脚本の勝利。


木野吉晴監督 「the Brain」:20分(KINO'S Films)

ゆきとどいた、近未来住居システムをめぐる、
科学者の妻の、疑惑。
SFスリラー。

丁寧な合成シーンも、大いによろしいが、
男性向けの、つぼを押さえた色気サービスも、
しっかり、たっぷりと。心得すぎ。

タイトルの意味が、分かった時・・・
ヒロインの抱く、あらゆる疑惑は、
白日の下にさらされ、暴かれ、
そして、すべては崩壊する・・・。

そこへ、さらなるだめ押しが。
こ、こわい・・・マジで。


山岸信行監督 「死体牧場~呼び戻された者たち~」:32分 (B-SHOT PICTURES)

筋は昔の(西洋)小説を元にした、と監督は言っていたが 、
まあ、大体は、
フランケンシュタインの怪人、ドクターモローの島、といった感じ。
マッドサイエンティスト役、酷薄さが、はまってる。
<患者>役の人々、
シャボン玉と戯れる能天気さや、
後半での、演技シーンの薄気味悪さが、全開。達者。
まさか、やはり、の結末には…哀。


稲葉奇一朗監督 「NO CONTROL」:34分30秒(?)

主役の上村愛香版・胡蝶の夢・・・とでもいうべきか。

探偵役のはずが、よくわからないまま、
次第に振り回され、危機に立つヒロイン、
やっぱり、惹かれるのものが、ある。

もしや、 罠に落ちたのは、あそこから? とか 、
あいつとあいつ、怪しいとは思ってたが、
やっぱりな・・・とか。

となると、あれしか、締めようがないもんなア、ですね。
お見事でした。ハイ。

ここにもしっかり登場、星野佳世。
最早、自主映画ディケイドだ。
次にはどこで、お目にかかる日が、来るのか・・・?


当然、この夜は、
近所での打ち上げに参加、大いに交流す。
今宵は、ちと、呑みすぎたかな、と。


以上。


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  1. 2009/09/21(月) 01:29:55|
  2. インディーズムービー
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