参の、日記。
20日、土曜。
正午まで、仕事。
昼下がりの14時、
JR日暮里東口より、<布の道>を歩く。
この周辺は、繊維の問屋街が並ぶ、布地の街なり。
駅前にある、白く真新しい陸橋上の、舎人(とねり)ライナーとの対比が、
昭和と平成世界の、架け橋みたいに見えて、不思議な感じがする。
日暮里の改造舞台スペース、<d-倉庫>。
外より階段を上り、2階より受付に入る。
当日券3500円、全席自由席。
女優・SATOMI(里見瑶子)嬢出演の舞台劇、
<Link Project vol.9>、「三人の女」を、観に寄る。
しょっぱなから、野良猫のような?謎の少女役が、登場。
舞台シリーズ自体や、台本?の話などを織り交ぜて、
観客に向けて、独り言を聞かせる。
孤独とテディ・ベアを抱えつつ、
「人を殺してでも生きる!」「武器はここにある!」とつぶやき続け、
ナビゲーターとして、時折、出没する。
なぜか、心に小さなさざ波を、起こすキャラクター。
今は夏至というに、舞台上には何ゆえか、クリスマス・ソングが流れ、
いかにも上流階級風な三姉妹達と、その親族らしき一同が集まって、
洋館の別荘?でのファミリー・ーパーティーが、催されている。
何やら、堅い、芝居だな・・・
と、最初のうちは、感じていた。
登場人物が、誰も彼も皆、人間関係での、立ち位置に悩み、
けたたましい、自己心理表出アピールを、ずっと、繰り返し続けるからである。
特に、物書きらしい男性の、機関車風?演技、
元人妻?風の女性役(注1)が、
周囲への気遣いでややお疲れ気味の、姉妹の一人を突っ込む様などが、
かなり、目立って見える。
里見嬢が、モンローのごとく、高橋ジョージ風?の彼氏役と踊り、
一同の会話に、加わったあたりから、
雰囲気に、明朗さと軽みとが注ぎ込まれ、やや転調して見えてきた。
自分の提案が、たとえ相手に受け入れられなくても、
自分は自分で、踊ってみせる、という生き方、接し方を示し、
何だか、心揺さぶられる、ほんのりしたものを、感じさせられる・・・。
オーソドックスな、小劇場の芝居だが、
なかなか、見応えのある時間であった。
そしてこの日小生は、休む間もなく、
次なる地へと、移動したのであった・・・。
羽衣、ってここの街にも、多分置いてないんだろうな?
などと、らしくない事を、つぶやきながら。
以上。
注1:
始めは、あれ、女優が5人居る?と思っていたが。
高畑淳子風の、その出演者が、
実は男性と知ったのは、終演後になってからであった。
まったく、気づかなかった・・・。
したがって、出演女優は、
江間直子・大塚京子・SATOMI・若井響子の4人、である。
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- 2009/06/21(日) 13:28:17|
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