竜の、日記。
このところ、フィルムセンターで、和製特撮映画の上映が多いのは?
<日本映画史横断(4) 怪獣・SF映画特集 Part2>の最中だから、なのだ。
22日、金曜の夜は、「怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス」。
バルタン星人の初登場回を、「ウルトラマン」で演出、
劇場版「ウルトラマンコスモス」にも再登場させた、飯島敏宏監督の作品。(注1)
TBSでタロウ初放映の頃、円谷プロ・10周年記念企画。
85分の、堂々たる劇場向け本編。
内容は、まあ、当時のTBS明朗系ドラマ風、である。
<ケンちゃん>シリーズとか、ああいう感じ。
怪獣登場以外のシーンでは、主役が、
てんぷくトリオのコメディアン・三波伸介(注2)&クレ-ジーキャッツ・犬塚弘、なのだ。
その周りを、大勢の子ども達が、にぎやかにはしゃぎまわる。
喜劇とはいえ、いきなり、犬塚博士の鳥人間挑戦と、
怪獣のトイレ設備が出るので、のけぞった・・・。
擬人化の極地、絶句、呆然・・・。
川島雄三の、映画みたいだ。
一方、別な怪獣2頭(内1匹は・・・親怪獣)の出現シーンだけ、
コンビナート炎上が、マジだった。
このギャップが、ものすごい。
大きなお相撲さんみたいな、のんびりした動き。
飼育係(小坂一也)付き、
環境省役人(科特隊キャップ&おやっさん・小林昭二)付きの、ダイゴロウ。
餌代が国税では限界なため、人間達は皆、
募金に、懸賞金挑戦に、成長ストップ薬に、と対策に四苦八苦。
で、募金に協力?しているのが、
大工の熊五郎、三波伸介と、犬塚の発明王博士、というわけ。
三波は、落語に出てくる粗忽者の大工が、
建設現場に来た、という姿そのもの。
半分は、この重量級おじさんのドタバタを、観るための芝居。
ご近所の仲間で、人見きよしも出る。
(みんな、いなくなったなあ・・・の声)
かなり、ゆる~いギャグだらけだが、
結構、笑いが起きていた。
小生は、砂塚秀夫に殺到する、子供達の大群に笑った・・・。
後半は、ペギラみたいな冷凍効果を持った、ゴリアスとの対戦だが、
ここでも、三波・犬塚・人見のトリオが、あたふた、ドタバタ。
危険な作戦の割には、まあ、見かけはのんきですぞ。
ロケ地の中に、70年代の、下北沢周辺らしき風景が。
今よりも、古くて懐かしい感じの街並みだな、と。
ちょっと貴重。
エンドマークが出ると、突然、場内に大きな拍手が。
明かりが付くと、あれれ、客席やロビーは、
円谷プロ関係者とおぼしき人々で、いっぱいだった。
何だか、昭和の完成試写会に来たような、
不思議な気分で、ちょっといい気持ちだった。
以上。
注1:金妻ドラマ「金曜日の妻たちへ」(TBS系)を作った人としても、知られている。
脚本家としての名は、千束北男(せんぞくきたお)。
この映画でもそうなので、脚本・監督兼務である。
注2:小生にとっては、NHK日曜夜7時にやっていた、
バラエティー番組「お笑いオンステージ」の、コントと司会の人。
よく伊東四郎と組んで、コントをやっていた。
他番組のコントではよく、「びっくりしたなあ、もう!」と言うのが、キャッチフレーズだった。
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- 2009/05/24(日) 19:10:20|
- 劇場用映画
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