シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

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ザ・マーキュロ!*15「俺たち、自由な拝見者!」

主水日記。


4~5月の未記録分、追記。
十数年ぶりに観たものから、完全初見!のものまで・・・。


4/23(木) フィルムセンター・<バン・コレクション2>
         「赤尾の林蔵」「杉狂の催眠術」2本立て。

アメリカで個人所蔵されていた、フィルム・コレクションから、
日本へ寄贈されたものの、一部。ともに白黒。

「赤尾の林蔵」は、サイレントの侠客時代劇。

十年ぶりで、かつて、親分の敵たる男と斬りあった人物が、
年老いて、ひっそりと、その町へ里帰り。
そのときの生き残りの、組の者達を虐げ、
死んだ親分の息子らを、金銭がらみで悪用していたのは、
今やのさばっている、かつての敵一派の子分連中だった・・・。

筋を語る部分では、主役が涙もろく、
かったるいほど、テンポがのろいのだが、
斬り合いが始まり、チャンチャンバラバラになるや、
途端に、すさまじいハイスピード!バッサ、バッサ!
ギャップが、物凄い。
これぞ、戦前サイレントの豪快さ。堪能。


「杉狂の催眠術」は、
日活多摩川で撮られた、杉狂児主演の、歌謡喜劇。
まあ、たわいもないといえば、そうなんだが・・・。

かつてのちょっと抜けた学生達、
後に歌手や俳優、文学作家になって大ヒット、
没落した恩師親娘と再会、何とか元気付けて助けようと、奔走する。

杉が、ユーモラスな歌を歌い、
恩師が、杉にかけようとする催眠術に、
杉が、かかったふりをする芝居を、見せる。
肩のこらない、軽い人情喜劇。


4/26(日) 神保町シアター・「明日は月給日」

・・・奇才・川島雄三監督、松竹在籍時代の、白黒喜劇作品。
老経理課長一家と周辺人物達の、ホームドラマが中心。
サラリーマンの兄が、学生の弟に、
金を借りてて、返してない!とは、あきれる・・・。

タイトルどおり、明日が某社会社員、
全員の給料日というときに、トラブル発生。

社長と会社幹部が、他社へのライバル意識から、
怪しげな外資系会社に、給料用意分を、
すぐ大量投資しよう、などと言い出したため、
みんなの給料支払いが、遅れるはめに・・・!
(そりゃ、無茶だろ~!の声)

老経理課長も、解任の危機に。
で、皆、大慌て。
若手サラリーマンの恋人らも、とばっちりで、やきもき。
一同、新聞社の先輩とも協力して、
その投資相手会社の、裏を取りに奔走する話。やれやれ・・・。
随所で、ミュージカル・ソングシーンになるのが、楽しい。


4/29(水) 神保町シアター・「適齢三人娘」

・・・これも、松竹時代の川島雄三監督作品。白黒。
いわゆる旧家が戦後、斜陽族といわれ出し、
新しい仕事探しや商売を、始めていた時代のお話。
すれちがい、勘違いの連続で起きる、状況の喜劇。

可笑しいシーンは、本当に笑える!のだが、
お見合いで2度もトラブル、一番上のお姉さんが、
あまりにも、気の毒で・・・涙。

いい加減な奴やの~、最初の見合い相手!
やりすぎじゃ、カフェのやきもち屋女!
お前らのせいだ、お前らの!ばっかもん!
ああ、こわいこわい・・・。
でも、妹の津島恵子があわてる光景は、正直、笑える・・・。

大坂志郎のカメラマンが、取材相手を前にして、
「没落貴族の・・・」云々、物言いがちょっと不愉快!だったが、
ラストでいいところをさらったので、一応、許す。


4/30(木) フィルムセンター「ママの新婚旅行」

・・・戦後の新東宝封切作品だが、
長年、フィルムが行方不明だった、白黒映画。
最近、個人所蔵で発見された、唯一のフィルムを元に、
復元された、貴重な発掘品。
しかし、その古いフィルム状態のために、
上映中ずっと、画面が上下に揺れて、かなり観づらい・・・。

仕事人兼からくり人・山田五十鈴と、仕掛人・山村聡が、貧しい夫婦。

家庭教師や映画宣伝バイトをする、長男学生。
つきあってる彼女は、教えている女の子の、姉さん。
デート先が、クラシック・コンサート。結構カタい。
踊り師匠一家に引け目を感じ、別れようか、と悩む。
ああ、格差社会・・・。

まあ、「サザエさん」みたいな、
きわめて普通の、昭和調ホームドラマ。
一番下の坊やが、トニー谷の真似や、たわいもない替え歌をするシーンが、
初老男性中心の客層に、結構、受けていた。


5/9(土) ラピュタ阿佐ヶ谷「悲器」

・・・60年代白黒ピンクフィルム、
当時のオールスター女優、豪華総出演映画、だとか。

茨城県ロケ?とおぼしき、漁港の夜の色街宿に、
今で言う風俗嬢・キャバクラ嬢が、いっぱい。
漁船のエロ親父達や、ヒモ男相手に、皆、奮闘。

その中にいる、逃げた夫の借金を抱えた、子持ちのホステスが、主役。
うぶで真面目な若手の漁船員と、砂浜でつかの間のロマンス、
そして別れの日、という、ありがちなお話。

男女とも、演技派が揃っていて、芝居に何がしかの、迫力がある。
とにかく可愛い子を並べときゃ、という時代では無かったことが、伺えて貴重かも。



5/16(土) ラピュタ阿佐ヶ谷・中平康監督「光る海」

・・・といっても、「エイトマン」の歌の映画化、ではない。
1962~63年頃には、日活映画で、
中平監督作品封切りが、多かったようだが、
これはその当時の、オールスター映画。

主演・吉永小百合が、眼鏡をかけた、大学卒業したての女子大生。
速射砲のごとく、独自の男女関係概論を、陽気に近代文学的表現で、語り倒す!
その溌溂(はつらつ)ぶり、度胸があるというべきか。

高峰三枝子と田中絹代が、
同じ人物(森雅之)の、2号さんと正妻、というのもすごいが、
この2人が、まったく喧嘩しないというのも、驚きの設定・・・。
大女優2人の、重厚なる芝居を前にして、
乗馬姿で来た若き吉永が、まったく、動じていないように・・・見えている。
この3ショット自体、すごい貴重・・・。

吉永と出演コンビの浜田光夫は、結ばれる相手が、違うのが珍しい。
ラストの演説は、挑戦状なのか?それとも・・・?


同日同所・「混血児リカ さすらいひとり旅」

・・・シリーズ2作目、舞台は横浜から、東北某市へ。

こいつが、格段に出来が、いい!
1作目の、テンポのゆるさが、嘘のよう。
同じ主役&スタッフでも、こんなに違うんだな・・・と、驚く。
カラーフィルムの状態も、良い。
愉快、愉快。

編集のキレがよく、アクション・シーンがまるで、仮面ライダー。
ここぞ、という所で、主役が、そして画面が、弾んで動く。
黒眼鏡連中の目が光る、刺客襲撃、
ジャンプ、足上げキック!
こういうのを、待っていたよ。
唐突なベリー歌謡ショーも、目の保養。
改名前の峰岸徹、若いな・・・。

東北一帯をシメる、曲者の悪ボス。
その声が、明らかに・・・ムーミン・パパ!
あれの声優が、外人刺客や、組長代理姉御をも翻弄する、
商魂たくましい悪役を、さらっと怪演。見ものなり。



5/17(日) ラピュタ阿佐ヶ谷・中平康監督特集「俺の背中に陽が当る」

・・・窓拭きバイト人の浜田光夫主演、恋人役の吉永は出番が少なめ。

内田良平の兄貴が出所、ギャングの経理幹部をやめて帰ってくるも、
前歴が邪魔をして、思うに任せず、
古巣の事務所で、他の幹部にハメられ、
ボス殺しの汚名を着せられた上、
学生服ギャング(!)に仇討ちされて、死ぬ。

警察への再捜査要望も通らず、窓拭き仕事も追放された弟・浜田、
兄の無実の証拠をつかむため、なんと、
新ボスの元で配下に、転職してしまう・・・。無茶。

東京五輪がらみのホテル地上げまで、手伝わされる彼。
時代というか、この辺、痛ましいものがある・・・。

半年もたたぬうちに浜田は、漫才師?のような子分もでき、
内田の後釜候補として、一端の遊び人風兄貴に、変わるのだが・・・。

最後の最後まで、組織内のワルなりに、
中堅的印象ながらも、人心把握術には長けていて、
ワルの主義を貫き通す真犯人(誰かはすぐ判る・・・)が、
呆れるほどに頑固というか、際立っているのに注目。
子供の扱い方など、実に手馴れたもので、ゾッとする程。
ワルぶっても、どこかやんちゃ坊主風な浜田との対比が、それなりに出ている。

裕次郎・宍戸錠らのギャングものより、経済活動描写がリアル風?な分、
日活アクション・ファン向けの、迫力とダッシュには、やや欠けるきらいがあるが・・・。
浜田・吉永ファンの青春路線客層を意識して、薄めにしたのだろう。
半年間で闇商売人ツアー・ガイド、という印象も。


同日同所・同監督「現代悪党仁義」

・・・宍戸錠が、全篇大阪弁で、主演。白黒。
大阪の詐欺師ならぬ、詐話師(さわし)一味の、
実話エピソード含みの、ドライで軽妙なコメディー。

オープニングのナレーション、ハイスピード回しのドタバタ、
怪しい金融業者・二谷英明一味との、
せこい腹の探りあい、対決作戦と、
パキパキ進行、ユーモアたっぷり、気の利いた展開。
初めと終盤の、反復話法が、なかなか傑作。
愉快、痛快!とても、笑える。

山本陽子、若き日には気の毒な、泣かされ役だったのだ。
宍戸・二谷の大喧嘩、
妙に楽しそうにも見えてしまうのは、なぜ?


以上。
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  1. 2009/05/17(日) 23:13:16|
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