さて。
ようやく本日、年頭シネマ旅を開始。
主水日記。
タイのアクション映画「七人のマッハ!!」。
去年末に買った前売り券は無駄にしたくなかったので公開終了すれすれにどうにか観た。
邦題から「七人の侍」みたいな防衛作戦ものを想像していたが、違った。
よりによって、この殺伐とした発端のバトル映画が今年、我がお正月最初の劇場用映画鑑賞になろうとは・・・。やれやれ。
本当は一般市民を巻き添えにする人殺しやテロ退治の話って気分が滅入るので、年末年始に金を払って見たくはなかったのだ。ムエタイや空手のシーンがどんなだか観たいだけ、なのだから。
「少林サッカー」、「カンフーハッスル」、ムエタイの「マッハ!!」と近年続けて観てくると、それらの延長上にある<技>を確認したくなる。
実際、香港アクションさながら、炎のトラック・スタントで「わー、やるねー!」と喜んだのもつかの間・・・
前半の途中まで観ていて理不尽なる人的被害状況と絶叫の渦、あまりにもひどい痛ましさの連続に憤慨し、一時はもう帰ろうか、と思いかけた。が・・・
村人虐殺、制圧事件発生、政府脅迫や核ミサイル登場(扱いがシュワちゃんの某B級ハリウッド・アクション並みにいい加減!放射能の存在を軽視してる!ってこういうの前にもあったような・・・)等の展開が唐突に現れては、最小限の説明のみで一直線に前へと進みゆく。
それと同様、おびえきったボランティア団と村人達の逆襲開始のきっかけになるキーワードも又、かなり唐突。(いかにも軍備国家にふさわしいキーワードというか・・・の声)
ついに怒り爆発、皆、急激に本領発揮。あいつもこいつも。
家族や仲間の仇!とばかりにリベンジ戦闘中のシーン、前半部とはうってかわって躍動感があふれ、画面がハツラツとする。
銃撃戦のさなかに体操(オリンピック級!)と棍棒打ち、ムエタイ、ジャンプ、キック技の連続シュート。シリアスな前半とのギャップに、笑わされてしまった。
手榴弾やPC発射装置の扱い方などもう、むちゃくちゃ、アバウト、運任せ状態である。(ここいら無くして誰が観るものか!)この辺だけが再度のチェックに堪える。
大体、タイの村で祭壇壊して僧侶撃って犯人達に<仏罰>が下らぬ筈が無いのだ。これさえ外さなけりゃ、もう何でもあり、らしきタイ映画の世界。
ボランティアや平和主義の意味って一体何なんだろ、という無力感、むなしさをも正直感じたものの(戦場で悪人の滅亡を仏様に祈りつつ、呆然として眺めている小坊主君がその無力感の象徴だ)、他人の自由と命を理不尽に奪い悲しませる者はどんな立場だろうと一般市町村民の敵!という事だけは十分に理解出来たのだった・・・。
スタントやアクションシーンは面白いが劇中被害者の多さが相殺。
憂さっぱらしには良いけれど、総じてあまり楽しい気分にはなれなかった。
原題は<BORN TO FIGHT>。生まれながらの戦士、というわけだ。
この内容ならば邦題は<マッハ・ファイター!!>のほうがふさわしいのではないか?
以上。
「ビデオレター」が浮かんだ・・・。
後、例のハヌ0ーンと怪獣の合作映画。
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- 2006/01/05(木) 23:56:05|
- 劇場用映画
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