ビ-グル警部の、捜査記録。
洞爺湖サミットは、一応無事に、終わったが。
あれが題材のパロディ映画、「ギララの逆襲・・・」、
東京近辺公開は、まだ先になるらしい。(注1)
どうやら、26日以降になる模様。
なぜ、そんなに後に、なったんだ?
G防衛作戦上の、都合か?
タイミング的に、もったいない気も、するのだが。
・・・いや、まあ、それを云うなら、
札幌の「イチモツ」上映と、
<映像温泉芸者>イベント「芸者in札幌6」も、8月上旬なんだが。
(8月2日の土曜、新札幌サンピアザ劇場にて、ダブル開催の予定。
お近くの方、よろしく!と、PRタイムでした)
さて。
12日、土曜。
やはり今日も、暑い・・・。32度は、越している。
身体にも、ややだるさを感じる、今日この頃、なり。
15時、例によって、フィルムセンター。
約10年ぶり位の再会、2作品を鑑賞。
「休憩」。
飯田譲治監督(注2)。
1980年制作、翌81年PFF入選。
わずか10分の、短編。
なにげない、屋外風景の連続、
女子高生役を何度も、右から左へ、無言で走らせ、
類似場面の反復運動を、多用している。
「ヒッチハイク・ブレイク」と、近しい表現形式だが、
あちらよりはおとなしく、小粋な印象も。
その細かい場面を、工事現場のゴーン、ゴ-ンという音に合わせて、
編集しているのが、最大の特徴。
キャメラを人物とともに、グルリと回して撮る、
画面からスクリーン、スクリーンから客席へと、視点を後ずさりさせる、など、
撮影の実験精神にあふれた、一作。
「東京白菜関K者」。
緒方明監督(注3)。
1980年制作、翌81年PFF入選。
大分後に、ル・ピリエあたりで、観たような・・・。
本来は8ミリフィルム作品だが、
オリジナル・フィルムが紛失しているため、
デジタル・リマスター版での上映になる旨、
お断り書きの字幕が映って、開始。
その分、音楽は、よりクリアーになっている。
カフカの不条理小説「変身」をモチーフに、
ある朝、下宿で突然、
頭が<白菜>になっていた男の、ドタバタ逃亡劇。
白菜仮面状態のまま、主役が友人と、喫茶店で会話したり、
青山学院大近辺や、新宿の街中を闊歩したり、
ディスコ・クラブの女性客や、原宿ホコ天の竹の子族らと踊ったりする、
ゲリラ的ロケが、見所。
今や80年代初頭の、貴重な風景記録にも、なっている。
アイドル的イメージで登場する、女子高生との、
唐突すぎる、別離シーンには、
昔同様、皆、爆笑していた・・・!
ラジオ局DJや、TVドキュメント風レポーターのシーンでも、
登場人物たちが、むやみにもみくちゃにされる様は、可笑しい。
すべてが、いわば躁(そう)状態のまま、疾走してゆく。
白菜狩りをする連中や、
強烈な白菜男ストーカー(室井滋!)に追い回され、
くたくたになった白菜男は、
ラストでようやく、安住の地を得る・・・。
この追っ手達のメンバ-が、撮影スタッフともども、
当時の有力自主映画関係者で、いっぱい。
佐野和宏監督に、<狂映舎>に・・・。
混沌、混迷、乱気流。
おそらく、あの頃のむちゃくちゃ多様な、人材の混じり合いこそが、
PFF組の発する、パワーの源、だったのだ・・・と。
以上。
注1:北海道のみ、7月5日(土)より、先行ロードショーされていたのだ・・・!
注2:後に「NIGHT HEAD」(1994)、「らせん」(1998)等を監督。
薄っ気味悪い題材と撮り方を選択する監督、というイメージが強い。
注3:後に「独立少年合唱団」(2000)、「いつか読書する日」(2004)を監督。
「独立・・・」は都内ではなぜか、お台場のシネコンで公開された。
ウイーン合唱団みたいな、爽やかな少年映画と思って来たらしい老婦人達が、
上映後、不機嫌そうに帰っていった。
あの内容では、当然だろうが・・・。
ヒューマンな「いつか・・・」をヨコハマ映画祭で観て、
本当に同じ監督なのか?とびっくりした。
スポンサーサイト
- 2008/07/13(日) 23:05:48|
- インディーズムービー
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0