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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

カムバック、あの自主映画!

秀の、日記。


今週、いやもう先週か。
全然、劇場用映画を、観なかった・・・。

このところ、フィルムセンター地下の小ホールで、
PFFアワードの回顧上映が、連日行われているのだが、
平日が、14時と18時の回のみ、
しかも途中入場は基本的に、不可なのだ。

非番の日以外は、昼間は仕事中だし、
夕方の回には、時間的に間に合わない。
どうしても、15分から20分、遅れる。

ゆえに、土日の12時と15時の回で、
ずっと又観たかったものと、未見作のみを、観に行くことに決めた。
前売り800円、当日1000円。
大ホールの上映が大半、500円なのを考えると、シビアにならざるを得ない・・・。


ここの地下、小ホールで、
土曜の昼間に、
自主映画2本の、再映を観たのみ・・・。
2本とも、約二十数年ぶりの、再会だった・・・。


1本目、松岡錠司監督、「田舎の法則」。(注1)
1983年制作、翌84年、PFF入選。

おそらくは、80年代に池袋西武の<スタジオ2000>で、観て以来。
もう何度、再見のチャンスを、逃してきたことか・・・!
(他の作品だって、殆どがみんな、観たいんだあ~!!の声)

これはタイトルどおり、上京中の青年が、
地方の田舎に一時帰郷して、旧友達や、幼馴染の女の子に再会した歳に、
よくありがちなパターンを、白黒フィルム画面と、洋楽BGM入りで(注2)、
コンパクトに、かつ比較的さわやかに、まとめてある作品。

このなんといってもヒロインの1人・西村むつみの、
ほわっとした存在感と、魅力に負うところが、大きい。
「かっこつけんといてよ!」等の台詞も、
いやみにならず、むしろ気持ちが良い。好感。
こういうのが今、映画もドラマも、いかに少なくなったことか・・・と、感慨。

ボウリングと、泥だらけの川原、
バス停等のロケシーンは、いまだにわがツボ、なり。


2本目、島田元監督、「リトル・ウィング」。
1981年制作、翌82年PFF入選。

つげ義春のような漫画家になりたい、と夢見ている、
写真部部員の、長髪大学生が、
時折、大多喜・安房鴨川・太海(ふとみ)などの、
房総半島各地へ出かけては、
風景を撮影して、回っている。

それと平行して、神戸出身の彼女とのセックスや、人工的なタッチでの対話、
実質7年生で、旅人同然の写真部先輩とその死、
ロックバンドや、そのファン達との交流、
ゆきずりに一夜、接しあった女などの想い出が、
次々と描かれ、語られてゆく。
そして、外房の海岸で出会った、謎の白い服の女・・・。

冒頭で出てくる、崩れた家屋?の訳が、終盤にわかるようになっている。
おそらくは、「田園に死す」・・・?

ちょっと長いのだが、
70年代と80年代の境目らしい、あの頃の風景を、
フィルムで観るのは、オツなもの。
この時期ならではの、
新宿の光景などが、なつかしい。

大多喜館って、映画館があったんだね・・・。
ポスターが、何と、「狂い咲きサンダーロード」!
こんな遠くでも、やってたの?

やたらに、色っぽい女と出くわすのは、
ちょっと、御都合主義ではあるが、いい趣味かと。
漫画のとり・みき風?らしき人物(なぜここに?)目撃シーン、
「世って紀末だ~!」とつぶやく主役に、つい微笑。
(だってもう、21世紀だもん・・・の声)

旅先のテレビに、神戸っ子の彼女の語りが入るシーンが、好み。
あれ、とても、いい。


以上。



注1:
のちに、水泳漫画「バタアシ金魚」の映画化で、
商業系本編に、本格デビュー。
主演俳優・筒井道隆にとっても、
そののぺ~っとした存在感と、キャラがたまらなくいい、初期代表作になった。

注2:
この頃はまだ、洋楽の使用権利等が、今ほどうるさくは無かったのだ。
どのシーンに、どんな音楽を重ねるか、その引用のセンスが、むしろ積極的に問われるのが、
普通の(?)8ミリ・16ミリフィルムの自主上映会でも、当たり前の光景だった。
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  1. 2008/06/29(日) 00:27:42|
  2. インディーズムービー
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