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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

とかくこの世は絶句の闇夜

主水、急報。

とにかく、土日の2日間で、
いろいろな事があったので、まとめて記す。


6/7、土曜の午後より、日曜一杯まで、
この2日間は、オフだった。


梅雨の合間に、雨があがったので、
午後はゆっくり、横浜周辺散策。
たまには外で、時間を気にせず、
ゆっくりと過ごしたい日が、ある。

赤レンガ倉庫近辺を、見物す。
エコ・カー展示会を、やっていた。
遠くに見える建物が、ビッグサイトそっくりで、ちょっと笑う・・・。

周辺の一部映画館も、入り口のみ、見学す。
とあるシネコンの受付に、映画の宣伝用らしき、
目玉おやじ人形が、数体並んでいて、ユーモラスだった・・。

みなとみらい付近には、ショートショート専用の、
<ブリリア>なるミニシアターも、オープンしていた。
周囲に新築マンションが多く、
川口のNHKアーカイブ周辺と、ちょっと似ている。

時間が半端だったので、この日は特に観ずに、
夕方より、暫時<演者>経由で、移動。


深夜は新宿で、<シネマ秘宝館>オールナイト。
明け方5時まで、参加す。

斉藤館長・ソーシキ博士・林広報部長の、
冴えた突っ込みだらけのトークは、もうファンの常識。
なつかしの、再映作品が、目白押しだった。

「宇宙人の旅日記」&「・・・夢日記」、またしても登場。
館長いわく、アンケートで再上映を、拒否反応するファンが、
誰一人いない!という。
さもありなん。
幾たびもの、繰り返し鑑賞に堪えうる作品というのは、
そうめったに、ない。
あれは、はまるとクセになる、傑作なのだ・・・。

旧・<アダルト映画研究会>(!)こと<B級ランダム>メンバーズや、
<ときめきチーム>他、長寿自主制作組の協力により、
70年代、80年代の、貴重な8ミリフィルム上映も、挙行された。

あの館長出演作「マイムマイム」も、
久しぶりに完全フィルム上映、しっかりウケていた。
DVDのような頭だし、スキップ等の出来ない上映会は、
初めからデジカメ撮影の、ソーシキ博士氏世代には、珍しい眺めの上映法だろう。

セピア色がかった、別の記録フィルム映像の中には、
屋外まで学生文化祭風の、70年代中期の、自主映画祭の風景が、開けている。
その男女参加者とも、和気藹々とした雰囲気は、
何だかとても、ほのぼのとしていて、うらやましくもある・・・。


恒例の、募集作予選たるゴングショーは、
ゴングが、まったく鳴らぬほど、
発端部のおもしろい作品群が、粒揃い。

サワリのみの紹介だったが、SFドラマものを含めて、
常連客、プラス若干の新観客の拍手が、もう、いっぱい。
次のシーン展開が、観てみたくなるものばかり、なのだ。
皆、もれなく、館長より「合格!」のお墨付きとなった。


この夜、「クライシス北の国から」の、大分後でかかったのだが、
前篇のリアルすぎる血生臭さが、やや気にかかっていた、
同じ田口清隆監督の、噂の課題作?「G」を、
ようやく後編まで、一通り観ることができた。

実写版「鉄人28号」も顔負けの、
そのCG合成の上出来ぶりと、
ナンセンス・ユーモア挿入のさじ加減に、いたく感銘した。

リアルな生真面目さと、ナンセンスの同居が、
いともあっさりと、実現されている・・・。
これは、そのおもしろさを、認めないわけにはいかない!

いやあ、電車で攻撃!シーンまでは、予想しなかった。
平成ゴジラ(ビオランテ)・平成ガメラ・ウルトラマンレオ等のファンも、
バズーカシーン等、それらのオマージュ含有量には、大いに、喜ぶことであろう。

もし<ガンコン>で掛けたら、どんな面白い反応が、来るだろうか・・・?と。
やっぱり、通しで観に来て、よかった。



翌朝、8日は、非番。
終日、ゆっくりと過ごせる。

軽い朝食の後、日曜の午前中は、
新宿バルトで映画を、1本観た。
「少林少女」。

現在、午前のみの上映だが、
客層は20代男女が多く、30人位入っていた。

柴咲コウも、仲村トオルも、
スタイルはすこぶるかっこよくて、いい。
コメディアン達の脱力シーンが、ややゆるいものの、
劇場版「仮面ライダー」や「スケバン刑事」を、観るがごとくで、結構楽しめる。
(いよっ、スケバルマン!の声・・・)

いささかオカルトチックな、水技や、空中回想技?なども、
あれは変だ、と笑っている人達も、当然ながら多かったが。
カンフー漫画の、デフォルメ表現流と思えば、
それも十分あり!で、むしろ、ご愛嬌。

だが・・・
いかんせん、前後の脚本つながりが、ひどいので、
終盤が、ガタッと腰砕け、失笑ものになってしまう。
これじゃ、何のために、
前半で仲村を、極悪非道の悪役にしたのか・・・?と。

ラクロス試合と、リベンジ・アクションの2本立てを、
1本の話でそのままつなぐのは、
やはりというか、無理があった。
突っ込みどころ、満載で。
少林バトルの途中で、
人質の人物をほっぽらかしているのは、明らかにおかしいし!

ちょっとした小道具(ワッパとか・・・)などを、一つ用意しておけば、
2つの筋がとりあえずは、ちゃんと?つなげる上に、
ラストでちゃんと笑わせるネタが、一つ出来るだろうに、と。

個別の訓練や、アクション・シーンは、
なかなか見せ場が多くて、結構面白く観れるだけに、
筋の不徹底ぶりが、実に、もったいない。
これがために、「DEVILMAN」に次ぐ?珍作に、とどまっているのだ・・・。


昼からしばらく、
新宿御苑(環境デーにて、200円の入場料が無料だった)にて、昼寝。
行ったことがある人はわかるだろうが、
ここには、カンフー使いが出てきそうなデザインの建物が、一箇所あって、
思わず、さっきの少林拳が、浮かんでしまうのだ・・・。


午後、ポレポレ東中野にて、小沢昭一特集2本を見物。

市川コン(昆プラス山ヘン、の字の・・・)監督、晩年の作品、
岸恵子主演の江戸市民時代劇、「かあちゃん」。

原田龍二が、長屋へ泥棒に入るも、上手くいかない青年役。
小沢昭一は、近所の白髪の大家役。

人工的セピア色に、すべてがくすんだ、
かさかさに、乾ききった感じの、動きの極度に少ない画面。
水野忠邦時代の、不景気風が吹きまくった時期の話とはいえ、
あまりにも活気に乏しい、寒々とした印象あるのみ。
人物のアップが、やたら多いのも、TV寄りの感じで、どうも良くない。

これでは、本来どっとウケるべき台詞があっても、しれっ、となるのみ。
互助的発想も若干含まれた、いい人情話なんだが、
描写がこれでは、笑うべきところで笑えない。
困った・・・。


中平康監督の日活白黒喜劇、「牛乳屋フランキー」。

主演の若きフランキー堺は、
薩摩から上京して、
東京のおかみさんの牛乳屋を立て直すべく、
大車輪で奮闘する青年と、その祖父の2役。

牛乳風呂まみれになったり、
独自の配達方法を編み出したり、
サイド・ビジネスを始めたり、と大活躍。

小沢昭一は、
調子よく、居場所をすぐ鞍替えする、
せこい先輩配達人役を、いきいきと好演。

フランキーと小沢の自転車競争、大喧嘩など、
くるくる、はつらつと動き回る2人。
実にエネルギッシュ、スピーディー、
かつ、ユーモラスで、笑わせる。

太陽族映画「狂った果実」等の中平監督が、
自ら、そのパロディ・シーンを、
劇中で学生作家役の市村俊幸に、演じさせているのが、なんとも可笑しい。
宍戸錠が、ハンサム青年助監督役なのも、
今観ると、不思議な感じなり。



ここまでの間、ニュースなどは観ておらず、
昼の秋葉原の、痛ましい事件については、
夕方の読売号外を見るまで、まったく知らずに居た・・・。

なぜ、犯人は通りすがりの人々に、そんな、ひどい事を・・・。
以前より、仮面ライダーグッズの物色などに、訪れたこともある地域なので、
大変、残念に思い、かつ、憤りを感じるのだった・・・。


さらに今、<P-Kraft>のHPにて、
シネマアートン下北沢の、
あまりにも急な、6日(金)閉館!の報に接し、
早く気づいていれば当日、行ったのに・・・!
と、呆然としているのだ・・・・。

ついこの間も、ショーケン特集や、
「The hiding」レイトショーに、伺ったばかりだというのに。
今週末は何で、こんな事が、続くんだ・・・?

運営会社の経営悪化が、からんでいる模様だが、
実質的休館は、無念なり・・・。

道路計画・都市計画などの問題も、
ここ数年の下北沢地域では、何かと取り沙汰されてはいたし。
しかし、今回の閉館理由はあくまでも、親会社の不祥事が原因であり、
映画館側の責任では、まったく無い模様である・・・。

ノーゲストの時の集客が厳しくなるのは、
どこのミニシアターでも、よくあることではあるが・・・。
前名称・<シネマ下北沢>時代よりも、
入りは全般に、良かった印象なのだが。

なんとか、復帰させられないものだろうか・・・?
制作中の<女子女子over8>シリーズなど、
予定されていた公開企画は、どうなるのだろうか・・・?


ショックなニュースが、相次いだので、
この他の、映画群関連については、
次回以降、落ち着いてから、
あらためて別記の、予定なり。



以上。








付記:6/29(日)


その週のうちに、
毎週日曜、35年間続いた、秋葉原の歩行者天国は、
一時中止、となったのだった・・・。

最近何かと、目立つ場所になっていた、ばっかりに・・・。
しばらく、行くのを控えるかもしれない・・・。


各種報道を見る限りでしか、判断はできないのだが、
あのひどい凶行に走った犯人は、
他者と自分との間に介在する、
寂しさにとらわれ過ぎ、自ら増幅し、負けてしまったのだろうか・・・。
だとしても、あんな形で、ぶちまけてしまうとは・・・。
残酷すぎる。

60年代にも、70年代にも、80・90年代にも、
また海外でも、
そういう孤独感から起こったとみられる、痛ましい事件の報道は、
確かに今までにも、数々、あったのだが・・・。
いずれの場合も、通りすがりで巻き添えを食う側は、たまらない。
つくづく、いたたまれない。

理不尽、かつ痛ましい、被害に遭われた方々の、冥福を祈りたい・・・。
人々の心が癒える日は、来るのだろうか・・・?


昔、「寂しいのはお前だけじゃない」というドラマが、あったな・・・
と、深き嘆息。
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  1. 2008/06/08(日) 22:21:54|
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