半分回想録に近いですが。
たとえば、こんな短篇映画はいかがでしょうか?
主水日記。
6/29(水)午後6時50分。
下北沢短篇映画館・トリウッド。
飯野歩(いいの・あゆむ)監督の新作、「窓」御披露目上映。
<朝めし前プロジェクト>HP掲示板(以下BBS)にて案内を発見、内容・出演者をまったく知らぬまま訪問す。ふらりと立寄ってみたらば、場内に取材記者が集まる等何やら会見でも始まる模様に少しばかり焦る。そして・・・
いきなり「早風美里」なる黒きドレスの女性歌手が正面に現れ、ライブが始まった。
哀愁の失恋ソング。シャンソン調。
安定した声量、大人のムード一杯に歌うその曲の名は・・・
「窓」。
早風嬢の歌に続きそのまま場内暗転、ビクターのロゴマークより上映開始。それで合点がいった。飯野監督の新作とはこの歌のプロモーション映像だったのだ。
主演・早風美里が砂地を転がり、立ち上がって歩み出す。
海辺を、堤防を、ひなびた無人駅を、孤独に、物憂げな様子で歩く。
時折挿入される角張ったマイクから察するにラジオDJらしい。
何かに疲れて逃げてきたような感じ。
そこへふらりと通りがかった一人の男。
黒のスーツに濃い髭の渋い中年男性。
駅舎でさりげなく彼女に声をかける。
「街から来たのかい?」
「海は女一人で歩くもんじゃないな・・・」
投げかけ、ピアノのある建物へ導き「弾けるかい?」
窓には逆光が・・・。
細部は違うかも知れないが大体こんな雰囲気。
一端の男ならば一度は女性の前で言ってみたい?と思う様な台詞を次々と。最早フランス名作映画の世界そのまま。
やがて彼女は一度は捨てた都会へ帰り、シャンソンライブを始めるのだった・・・。
その男、ゾルバならぬ・・・石川謙。
<自主映画界の東映映画>的硬派、森の暴れん坊?ワールドの高橋亨監督主催<シネマ愚連隊>チームの常連俳優。
ここにも進出を果たしていたのだった。
味のあるサポート役、好演。
一本の<映画>としてもなかなかの出来であった。
エンドロールにて、又、歌が流れた。
終わるとライト点灯、再び早風嬢本人による「窓」ライブ、3番まで。
プロモPRだけあって、歌を聴いた回数は映画劇中を含め延べ4、5回程であった。ロビーで早速CD発売あり。当然買う。
打ち上げも暫時参加す。
家へ帰り、CDにて歌を再度、じっくりと味わう。
窓、窓、窓・・・
その夜はずっと、あの歌を口ずさむつつ眠りに入るのだった。
スポンサーサイト
- 2005/07/11(月) 20:53:36|
- 劇場用映画
-
| トラックバック:2
-
| コメント:2
先日は「窓」ご来場ありがとうございました。
自主映画を作り約3年目、新しい観客を求めて試行錯誤を繰り返してきて到着したのが
上映+ライブという方法論でした。
飯野監督のプロデビュー作になりますが
作り方は普段の飯野組の制作体制でした
飯野監督はこの作品に続き、トキハイというグループのPVを完成させ、8月以降の仕事も依頼してゆこうと考えています。
今までの上映で出会った才能豊かな皆様と
仕事として共闘できるシステムを今後も探って行きます。
「窓」の上映は、今月も21日(木)トリウッドにて19:00~ 500円、もちろんミニライブ付きです。
是非ご来場をお待ちしております。
- 2005/07/16(土) 01:41:54 |
- URL |
- 朝めし前プロジェクト・佐久間孝 #.zrSBkLk
- [ 編集]
佐久間様ありがとうございます。
いえいえ、こちらこそURLうまく送れなかったのにブログまでお越しいただいて恐縮です!
おかげ様で思いがけず素敵なライブとPVを観させていただき、感謝致しております。
やはり飯野さんのセンスですよ、PVは。駅の石川さんのところとか。
大変いい歌とPVでしたので皆様にも一押し!させていただきますです。
今後とも何卒よろしく御願い申し上げます。
- 2005/07/17(日) 15:15:19 |
- URL |
- アWorker #-
- [ 編集]
昨日は、ワタクシがぞっこん惚れ込んでいる飯野歩監督の短編映画を見に行ってきました。(飯野監督については、かつてここ①やここ②で熱く語らせていただきました。)今回の作品は「窓」という30分モノです。歌手「早風美里」とのコラボレーション企画として制作された短編
- 2005/09/16(金) 01:01:58 |
- 「高橋祐太・脚本家ページ(仮)」のつぶや記
飯野歩監督、早風美里さん主演、そして石川謙さん共演の「窓」を下北沢まで見に行く。何度か上映されていたようだがなかなか
- 2005/10/24(月) 20:34:27 |
- シネマ愚連隊 Blog