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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

迷宮世界に分け入る、ガルス!

主水日記。


5/21(木)、
夕刻、池袋周辺を、散策。

夜21時前、
かつての根城だった、映画館の一つ、
シネマ・ロサへ。

この週のレイトショーは、
<CO2inTOKYO>なる、短編特集上映。

CO2は、大阪ではつとに知られた、コンペ入りの映画祭、らしい。
まだ訪問したことがないので、よくはわからないのだが。
マカロニ・ウエスタン風ヒーローが描かれた、カラーのチラシによると、
1、2回目の選考委員に、黒沢清監督、
CO2出身監督に、「剥き出しにっぽん」の石井裕也監督・・・
ということで、作品レベルはかなり高そうな、映画祭とみた。

この夜の客席は、
2本の作品の関係者・知人や、
映画学校方面の学生らしき、20代くらいの男女で、
結構にぎわっていた。
ちなみに小生の知己は、見当たらなかった・・・。

作品は2本とも、<オープン・コンペ部門受賞作>。
ともに、DVがテーマ、暴力の悪影響を描いた点が共通している。
その描き方は、大分違っているのだが。


高橋明大監督・「最後の怪獣」(60分)

・・・は、再見作品。
以前、はるばる行った<水戸短編映画祭>で、かかっていたものだった。
なんたる、奇遇・・・。

愛する女性に、子供を生んでもらうべきか、
自分からの悪影響を警戒して、やめるべきか?
それとも・・・?
と、悩む男性の物語。
題材としての、父親のDVについては、以前も書いたので、略す。

同居男女、友人同士、女性カウンセラーと患者達、
この題材ならば概ね、ありそうな会話シーンが、続いてゆく。

普通ならテンポを持って進みそうな、日常的会話に、
長まわし撮りシーンの連続で、毎度、
じれったいほどの間が、あく・・・。

時には対話の間に、ペンとメモ帳を介しての問答もあり、
じれったさが更に、増す・・・。
オール白黒画面、
ちょっと、小津映画みたいな、味わいがあるのが特徴。

落としどころが、ゴジラ?になる主人公の、力演。
それでいいのか?との声も、上映後のゲストトークで、少しあったが。
いいんじゃない?
恐いときの親父の記憶って、息子には、ゴジラさながら・・・なんだし、と。
ラストが甘いのが、むしろ、救いですらある。


小出豊監督・「お城が見える」(12分)

・・・は、真逆に、超ハイテンポで、パキパキ、進行する短編。


近未来の世界、
海辺と、留置場らしき施設の一室が、舞台。

あるファミリーの起こしたDVと、殺人事件の詳細が、
生き残った人物自身と、妻役の女優(?)の力演と、
場内マイクからの、冷たい指示に基づき、
まるっきり、小舞台の稽古場そのものの進行で、
再現・検証されてゆく、緊迫感あふれる、劇。

別な人物への、いささか強引すぎる交代劇まで、
万事が、一気呵成に、突っ走る・・・。

演劇くさい、という声多し。
まあ、当然だろう。
演技と台詞がせわしなく、かつ、けたたましいので、
とこどどころ、何の比喩を言っているのやら、よく聴きとれず、
聴き取れても、意味するものがさっぱり、わからない個所も目立った。
ラストにいたっては、何が何だか・・・。
もう、ついてゆけない・・・。

むしろ、その混沌から来る、
めまいのごとき陶酔感、
前のめりな勢いの力をこそ、評価すべきだろう・・・。


土屋氏?なる人物による、
<CO2>の作品上映用、OPアニメ映像が、
黄色いバックに、影絵か墨絵か、
民話の絵本みたいで、
ちょっと面白く感じたことを、付記しておく。



以上。
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  1. 2008/05/22(木) 19:31:00|
  2. インディーズムービー
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