主水日記。
25日、金曜夜、
仕事の後、ポレポレ東中野。
ピンク監督、デビュー作特集レイトショー、最終日。
20時半の開始にやや遅れて、入場。
1500円のところ、前回の半券で割引あり、1000円。
今回は、サトウトシキ監督の「獣」だけ、フィルムのプリントが無く、
やむなく同監督の「タンデム」(既に亀有で観た)に、差し替えられたそうだ。
「獣」も是非、未見の人々に見せてほしいものだが・・・。
この夜は、
いまおかしんじ監督の「彗星まち」が、前半。
途中より、入る。
スクリーンで観るのは、
何度目だろう、これで・・・?
死人発見、屋外の火葬、
朝の川遊び、
危険性をともなう、悪い性交法、などなど・・・。
当時で言う、<イケてない>(90年代用語?)、
どこかぱっとしない、日常を送る人物たちの、
半ばやけっぱちな、遊戯的言動が、
日常の、だらだらした延長上のままに、
すべて、奇妙なる光景に連なってゆく。
ぶっきらぼうに転がっている、
行き詰まり感や<死>のイメージと、
明るく広い青空と、海鳴りと、彗星?とが、
奇妙にも、しかしなおも日常的印象のまま、
すんなり?同居している、世界・・・。
ある意味、こわい事でもあるが。
そこらが、何度観ても、
あくまでも、<映画的には>だが・・、
確かなおもしろさを、放っている、
と、認められるのだった。
又、包帯男の立つ辺りで、客席、笑う・・・。
引き続き、休憩抜きでそのまま、
大西裕監督の「ゆーのーみー」(2007)に、突入。
原稿用紙で始まり、以後ゆるやかに続く、一連のドタバタ。
なかなか監督デビューできなくて、いささか焦りだしている、
主役の助監督青年をめぐる、女性2人との三角関係と、
アパートの隣の騒がしいロックバンドや、
ご近所のホームレス氏とのいざこざ、
いっこうに上手く書けない、ピンクらしき脚本の難航、
元監督の手伝いで足を突っ込む、おっかないアルバイト・・・。
<xxx大とにxxつ中退組>、の台詞には、
リアリティがありすぎ?苦笑。
一部業界方面?らしき人々、
「身につまされるよ・・・」の声も、ちらほら。
合間に、フラッシュバックで挟み込まれる、
妄想イメージが、ちょっと愉快。
某有名監督の名を挙げたり、
有名な作品を、まるまる真似て見せる辺りが、
いかにも・・・なり。
映画の飛翔力たる、妄想シーンは、
割に短く、こまぎれにされており、
全体に描写の力点は、
二股関係のこじれや、お引越し、
怪しいバイト、等のドタバタへと費やされる。
そういった、飛翔すべきイメージ部分の、こまぎれ状況に、
若干の不足感を、抱かないわけでもないが・・・。
それらのこじれとドタバタが、
無責任気味な主役男性の、
焦りながらも、同時にどこか、のほほんとしたキャラとあいまって、
淡々と、しかし確実におかしみを伴って、展開される。
まずまず堅実な、小品佳作、といえよう。
教訓。
つきあう女性は、できれば、一対一にすべし・・・?!
(「火宅の人」、って映画、そういえばあったよなあ・・・の声)
以上。
<ゴダールっぽい>って言われる映画、
80年代も、90年代も、結構多かった気は、する・・・。
即興性や、長回しの撮影法を覚えると、
黒沢清監督に限らず、
皆、一度は、やってみたくなるものらしい・・・?
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- 2008/04/26(土) 01:22:43|
- 劇場用映画
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