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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

ビーグル警部の文芸

主水日記。


晩秋に「春の雪」を観た。
どうやら公開中に間に合った。

普通に秘めたる恋の文芸ロマンス映画、として観れた。
昔なら吉永小百合・浜田光夫か山口百恵・三浦友和主演で<芸術祭参加作品>の冠が付くところだろう。

お話とはいえ、発端時点で早くも「すべて、あの親父が悪い!」と呆れる。
その直後、庭園をめでるシーン、上空よりひと続きでクレーン撮影する辺りなど、うっかりすると景色が狭くなってしまうところだがちゃんと広い感じに見せていて感心した。
妻夫木聡が悪びれキャラぶって、ひねた変化球を投げてみせるが、落ち着いた<お嬢様>向きの演技で竹内結子がナイスキャッチ。
(友人役の人、テレビ朝日系「世直し順庵!人情剣」で同心やってます。)
おとなしいようで一旦決心すると即思い切り行動派、男も世話役もたじたじのヒロイン。
これ、全く竹内結子のための映画なり。
和服でも洋服でも「鹿鳴館」当時の沢口靖子を想起す。夢の中のシーンなどまるでお雛様のよう。
元大映映画女優のベテラン3人(「セックスチェック第二の性」安田道代、「卍」岸田今日子、「からっ風野郎」若尾文子と皆、増村保造監督組)が脇を固めてるのが、いかにもで・・・ニンマリ。
脱ぎシーンも少しあり。別な女優だけど。
仏様方面の話を含めてワンシーン、ワンシーンが長いのが難点。(観ていたOL達が後で「長いねー」とぼやいていた。)
後半、勢いが枯れてきて、なんだかもどかしい。
でもまあ、テンポが早すぎて焦点・沸点がいまひとつ定まらない「華の乱」よりは数段いいかな、と。
<胡蝶の夢>的な話のTV・映画は近年あちこちで出てくるがここにも登場。これからも次々と・・・?


以上。
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  1. 2005/12/06(火) 01:50:29|
  2. 劇場用映画
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