(注:先日、一時沈没?した日記の、サルベージできなかった記事の内容です。
あらためて、内容を整理・追加して、記します)
壱の、つぶやき。
先週の土日も、また、自主映画上映を訪問した。
まず、2/2(土)、夜19時前からは・・・
今年初の、シネマボカン入場。
やっと、十分な時間を取れて、寄れた・・・。
<青春組立式キット>&<STROBO RUSH>、合同上映会。
<青春組立式キット>は、
井村征爾監督が主催する、映画制作団体。
滋賀・びわ湖周辺を根城に、ロケを展開。
うれしくもこそばゆい、無邪気で恥ずかしかった、
あの男性的青春時代を想起しつつ、
そのお馬鹿度をデフォルメして、
田園と街中と湖畔を背景に、
全開させた短編群を、発表中。
井村征爾監督の、今回出品の2作品は・・・
「届けよギター」:
3人の同郷青年達が、恋で悩む、たわいもない話。
初めての告白タイムは、誰でも、どきどきするもの。
相手の女に、プロレス技、掛けられて・・・
痛いのか、うれしいのか。
ふられる方に金賭ける、元同級生カップルの、
無神経さが、腹立つなあ。
殴ったろか!
しかし、仲間の一人が、
想う女に向けて、歌いながら、死んでゆく、って・・・
生真面目すぎる、馬鹿な、奴だなあ・・・。
でも、ある種、神聖だなあ。
「さよなら中野貴章」:
同郷の友人が死んだ、と聞いて、
同級生たちが、喪服で駆けつけ、彼の枕元に集まった。
彼がいかに、でたらめな振る舞いが目立っていて、
事故の直前までむちゃくちゃだったか、
という想い出話に花が咲く、一同。
そして、衝撃の真相が、明らかに・・・。
「野良中野」以来の登場キャラ・中野の、
無邪気でマイペースな言動ぶりを、
明らかに至近距離で映す、キャメラの妙。
特に意味も無きはしゃぎっぷり、
そのうごめき様、
ふっと垣間見せる、微妙な運動性こそが、
みどころそのもの、なり。
真相?に至るシーンつなぎは、順序が若干、乱れているが、
その事自体が、変なリズムを画面にもたらし、面白くしてもいるので、
あれこれいうのは最早、野暮というものだろう・・・。
<STROBO RUSH>は、
小田原・足柄周辺をロケ地に、活動中の、制作団体。
その中心人物は、勝又悠監督。
四季の田園と陽光を背景に、
対話シーンで一人ずつ映し、斜めに揺れる画面、
人物を足元から見上げてゆくキャメラワークなど、
明らかに<O林N彦>監督作品の延長上にある、
テクニックを多用しつつ、
女子中心の、青春映画を撮る。
その撮影テクニックは、ほぼ、完成している。
出演者に10~20代位の女優が多く、
若々しい元気さに満ちているのが、
目立った特徴といえる。
今回の、4作品は・・・
「七夕哀歌」:
同郷の女子4人が、毎年七夕の夜に集まって、
同窓会的夜明かしをする。
うち一人が、
今年はずっと手紙を出せずにいた男性に、
告白するぞ!と、皆に宣言。
その明るく能天気なはしゃぎぶりを、
手持ちキャメラで、とらえ続ける。
とにかく、すこぶる陽性な印象。
「青空夜空に星空」:
友人同士、ちょっとレズッ気?も見受けられる、
2人の女子高生。
ある日、一人が、
屋外バイト中の茶髪青年に、恋の告白をする!と決意し、
陽気にはしゃいで見せつつ、接近してゆく・・・。
少女のしつこさと、調子よさに、
「こんにゃろめ!」などと吼えてみせる、
青年のあけすけな言動が、ちょっと笑える。
下校時、一人に相手の男ができて、笑顔で見送るもう一人。
だが、その内心は、いかに?
関係性が変化してからも、
2人の友情は、続くのだろうか?
相変わらず、へっへっへっ、などどハモりながら・・・?
「届いて、ハニィ」:
主役女性の、ナレーション入り。
山河ある、広々とした田園風景の中、一人の少女が、
この故郷の土地に、ずっと過ごし、
男子と恋をし、夕日を眺め、
成長し、
やがて大人になってゆくだろう、自分の行く先を想う、
叙景・叙情詩。
ゆったりした時の流れを、静かに味わえる小品。
「39ra*愛キュン」:
女子高生の、姉妹。
桜舞い散る中、
一年前に待ち合わせの約束をした、男性を待つ、姉。
一緒に待ちつつ、姉のいわく話を訊く、妹。
紙飛行機を小道具に、ちょっといい話が、語られて・・・。
この線の、完成形、といっていい出来。
さて、そして。
2/3(日)、夜19時10分過ぎ頃、
ヨコハマからの帰りに、寄ったのは・・・
下北沢、ギャラリィトウキョウジョウ。
<シネマ健康会>、新作上映会の、最終回。
開始ぎりぎりで、何とか、
プロジェクター上映に、間に合った・・・。
松本卓也監督、「特異なカップル」。
とある都会の、明るい下宿。
割と明るいキャラの、学生ゲイ・カップル、
幽霊の元カレ・<ワッチャン>が見えるという女性、
悟空言葉をしゃべる、自称宇宙人?女性、
その実質保護者たる彼氏、
などがたむろし、雑談している。
そこへ、兄がゲイになった、と父から聞かされた妹が、
ものすごい剣幕で、乗り込んでくる・・・。
たちまち妹と、自称<変人同盟>一同との、
一大ディスカッションが始まる。
が、いつしか、うやむやの内に、
宇宙人?女性を連れ戻しにくる者達から逃げる、
というエクスキューズのもと、
成り行き任せの一同、車での出発、
にわかに、小旅行の夜とあいなる・・・。
やがて、旅先の森に見つけたお屋敷で、
先に潜んでいた、やばい連中にからまれ、
一同、ピンチに陥るのだが・・・。
特に前半は、
兄を連れ戻しにきた、妹役が強烈で、
ゲイになってしまった兄に、ぶちキレまくり、
台詞のハイテンジョンを保ったまま、
メンバー各人に対して、
「あんた達、普通じゃない!」
と、徹底的に吼えまくり、
ひときわ、目立ちまくる。
じゃあ、普通って何だ?あんたはどうなんだ?
と逆に問い詰められる、妹も、実は・・・。
実際、車の発進時に、
フロントガラスの前に乗っかる事自体、
相当な、非常識な、はずなんだが・・・?
後半は、往年の東映スケ番映画を思わせる、
ドロンジョならぬ、ワル女ボスが登板、毒づく。
宇宙人?女性が、とんだパワーを発揮し、
場面を擬似ファンタ・ワ-ルド化してしまう。
見せ場の主導権を、一手に握る。
台詞が舞台劇のようにハキハキ、聞き取りやすい。
会話ネタもはっきり、すっきりとしているのは、いい。
その分、アクション等、
万事が微温的範疇にとどまっているのが、難点。
ピンチ時のキャラたちが、暴れ足りない、
食い足りなさも、若干感じた。
一見、擬似ゾンビ?となるはずの、
男性が起き上がるタイミングは、あまりにも遅く、
なぜ、、宇宙人と一緒に、もっと暴れないんだ!?
と、いささか不満も残った。
ともあれ、全体にのんきで、
結構楽しめる世界、なり。
休日の締めには、ちょうどよい内容だろう。
さて、<変人同盟>達に、
明日は、見えてくるのだろうか・・・?
なお、この後、
今回、上映作品で使用の歌を吹き込んだ、
<チャンベビ>なる女性3人組が、ライブで、
太鼓・ボーカル・ギターによる、
明るくほんわかした、持ち歌を数曲、披露した。
ちなみにボーカル嬢は、出演女優の一人である。
又、打ち上げ会で、
ついつい、長居をしてしまった・・・。
劇団や音楽、料理方面の話が、多かった。
それは微笑ましく、良き光景であった。
以上。
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- 2008/02/05(火) 21:11:49|
- インディーズムービー
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