弐の、つぶやき。
BS2は、今週ずっと、劇場版アニメ映画特集を放映中。
観れる日だけ、観ている。
「銀色の髪のアギト」は、
例によって、原作を見ぬまま、いきなり観てみた。
噂に高いGONZOの作品、というので期待したが。
冒頭、月面から昇竜のごとく襲い来る<森>の、
奔放なイメージ、飛翔感には、おおっ!となった。
これ、案外いけるかも?
が・・・そこからが・・・
何だか、既存の環境SF映画イメージの、ありあわせっぽい、というのか・・・
<森>は生命力、中間部は市場と酒場と畑、
人工工業都市は、列車と旧ドイツ軍?とスモッグだらけ、って・・・
確かに、わかりやすいんだけど、ね・・・。
大体、この世界の300年前に、
大型コンピューターごと製造されたはずの、自動制御兵器が、
何で、あんなに前近代的な、火薬の大砲群付きなのか?
作画はとても丁寧で、すばらしいんだけど・・・。
80年代に観た「ナウシカ」や、「ラピュタ」あたりの影響が大きすぎて、
そこから独自の世界へと、はみ出しきっていない、
という、もどかしさをも、感じた。
<森>の人間同化作用の描写にしても、どこか<薄い>感じが残る。
あまりグロすぎる表現には、あえてしなかったのだろうが・・・。
主役少年の最初の<強化>シーンや、要塞への移動シーンなど、
随分とあっけなく、あっさり進行しすぎではないか?
<溜め>が無ければ、直後のアクションのカタルシスは、どうしても薄れる。
ただ、強化人間の腕が、むくむく、もっこり!には、さすがに感心。
こういうのが、アニメ本来の、醍醐味なのだ。
出来は悪くないのだが、観る側としては、
クライマックスの力点を、どこに置いていいのか、と、
いささか戸惑いも、生じる。
もう一押し!ダメ押し!が欲しい、アニメ映画。
(ヒロイン少女の声優、「篤姫」の主役だよな・・・?の声)
「・・・アギト」の後、チャンネルを回して、また元に戻したら、
「アニ・クリ15」なる、妙な、短編アニメ集をやっていた。
各作品、60秒!の短さなので、殆ど、解説が用をなさない。
どれも皆、劇中のTV画面に、NHKが映っている・・・。
なまめかしい美人の朝に、
レコード屋のロック風なあんちゃんたちに、
子供達と<普通に>遊ぶ巨大メカロボに、
飼い猫達の反乱未遂?に、
宇宙からの侵略者訪問(セールス?)に、
と短いながら皆、力作揃いで、バラエティに富む。
墨絵風漫画の<大佐>、
流星が落ちてくる渋谷で(カブトかよ!)変形するNHKスタジオや、
<簡易映像に切り替えさせていただきます>前後のギャップには、大笑い。
皆、大慌てで落ちに走ったり、
逆に、投げた格好で、いきなり締めたりしているのが、なかなか面白かった。
長編劇場版の後に「ギブリーズ」観た、みたいな、
ちょっとだけ得した気分、だったな・・・・・。
以上。
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- 2008/01/23(水) 23:09:18|
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