鉄の、おたけび。
やれやれ!ようやく、だ。
今年度、初の劇場映画見物、行ってきたぜ。
で、本年初は、いきなり・・・これだ!
テアトル新宿の、「グミ・チョコレート・パイン」、
これぞ、ほんとの、男子の青春!ってやつだったぜ。
なかなかの、傑作。
ちょっと冴えない主人公が、
携帯も無かった、80年代半ばの、ドタバタな高校青春期を、
中年期の今と対比して、
映画館通いや、ノイズ・バンドや、
女の子の思い出とともに振り返る、っていうだけの話なんだけどさ。
(おニャン子クラブって、もうそんなに前なんだ・・・の声)(注1)
これが、派手なシーンがまるで無いのに、もう、面白いの何の。
実際、ちょっと初期の、ウディ・アレンの映画みたいなんだよ、これ。
いわば<妄想>の力、現実とのギャップの力こそが、笑いを呼ぶ要因で・・・。
バンドの歌詞とか、UFO、宇宙人のあたりとか。
母親との、しつこい繰り返しシーン、もう、大笑い。
万引きや、xxxx泥棒に至っては、犯罪行為だぞお~!!
あの女教師と某女子は、ちょっと、気の毒な役回りだなあ・・・と。
でも、くやしいが笑わせる。
特に、渡り廊下の、サイレント・シーンが・・・。(ヒサンだ・・・の声)
あの時期の、高校生時代って、
みんな何かと、周囲に格好つけたがるけど、
やっぱり、まだまだ、ガキなんだよね・・・。
今にしてそれが、嫌んなるほど、わかる。
「周囲のやつらと俺とは、レベル違うんだ!」って、
背伸びしたくなる心情とか、
音楽のすごい奴に、魅かれて憧れたりとか、
仲間がほしくなったりとか、
周囲の人に、ちょっと先へ行かれちゃう、くやしさとか、
告白の代わりに全然違うこと、つい言っちゃう気持ちとか・・・。
ああいうのって、とても、よくわかるよなあ。
それと、あの頃の洋画や邦画、
観まくってた映画ファンには、たまらない会話だらけだぜ。
監督といえば、ジョン・カーペンターとか、石井総互とか、あの辺で。
原作は読まずに、いきなり観たんだけど、
結構、そうそう、ってうなずかされて。
やっぱり、観に行っといて、よかったよ。
いい初笑いと、元気づけにも、なったしな!
それから、ラピュタ阿佐ヶ谷。
「紅閨夢」、
これは・・・むちゃくちゃや。ほんま。
東銀座にあったころの、銀座松竹(後の、松竹セントラル。注2)が映っていて、懐かしいですなあ。
原作者・谷崎潤一郎自身がモデルらしい、主役のおっさんが、
食欲旺盛、ですなあ。
和服の古式豊かな女性、2人も連れて、ストリップショー観て、
中華フルコースに、三色アイスに、魚料理に・・・、
ものすごい、食道楽ですなあ。
40人近い入りの場内で、皆、笑ってましたぞ。梅安も真っ青。
後はもろに、ケバケバ、ゴテゴテ、
ごった煮の、前衛芸術舞台記録、ですなあ。
画家と美女妻の、風呂屋で妄想、風呂屋も迷惑、ですなあ。
全身真っ黒なペインティングが、
ぬめぬめしてて、強烈ですなあ。
しかもイメージ優先で、前後とのつながりが、かなり投げやりっぽいですなあ。
目いっぱい、クラクラくる、グロいイメージ詰め過ぎで、
そりゃあ旦那、消化不良にも、なりますわなあ。
わっはっはの、は!ですなあ・・・と。
(あの・・・大丈夫か?の声)
さて恒例、岸田森出演作レイトショーが、「鬼輪番」。
いわゆる公儀御庭番、忍者部隊の、シビアで血生臭い、殺戮時代劇。
最初のほうでは、全員がずっと、
天狗の面を着けっぱなしで会話しているため、
誰が誰だか、よくわからない。
わかるのは、師匠らしき森山周一郎の声だけ。
(多分、吹き替えのみ・・・の声)
マスクしたまま、性教育?まで、ほどこされ・・・
「あずみ」の先達みたいな、サバイバル展開の後、
生き残った各人の、素顔が判明する。
(あれ、ウルトラマンAの人がいる・・・の声)(注3)
やがて、彼らは特別任務で、和歌山城下に潜入。
ここで、キーパーソンの和尚が登場。
トリック・プレーで、敵味方双方を振り回す。
罠や炎天地獄でさらに、いためつけられる一同・・・。
その果てに待つものは・・・空しさ・・・。
このパターン、いろんなサバイバル映画で、散々繰り返されてるから、
さすがにちょっと、食傷気味だな・・・。
展開がマジな分、後半は突っ込みどころが少なくて、いまいちだったかな・・・。
そんじゃ、又な!
注1:<とんねるず>の台頭、
「スケバン刑事」ドラマ化などが、ほぼ同時期。
当時もフジテレビ系列の猛攻は、すごかった。
しかし、「有閑倶楽部」のドラマSP、
あの寒々しさには当時、心底、がっかりした・・・。
批判もあるだろうが、去年の日テレ版連ドラのほうが、ずっと出来がいい。
注2:
歌舞伎座の少し南、今の<東劇>ビルの、向かいに建っていた。
3スクリーン、入っていた。
内1館は一時、<松竹シネサロン>と称し、渋谷実監督特集などをやっていた。
近辺にはボウリング場や、映画資料館などがあった。
「二十四の瞳」再上映等を最後に、取り壊されて、今は別な建物が建っている。
松竹セントラルの、あのパーラーで、
待ち時間にコーヒー飲んだことも、あったっけなあ・・・。
注3:
「ウルトラマンA」第12話では、
この映画の出演者・近藤正臣氏と、
「刑事くん」「柔道一直線」の桜木健一氏が、友情出演している。
ちなみに岸田森氏は、「ウルトラマンA」全話の、ナレーションを担当している。
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- 2008/01/06(日) 01:41:20|
- 劇場用映画
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