半兵衛、日記。
22日、木曜夜、20時半。
この時間、自主映画関係の知人達は、
おそらくは大半が、
TAMA FORUMか、TAMA NEW WAVE方面であろう・・・と。
日曜のコンペに出されたであろう「かざあな」や、
木曜の<ある視点>上映があるはずの、
「弾丸ベビードール」の仕上がりなどが、
とても気になっているのだが。
そうそう、「できちゃった結婚」も、かかってるんだっけ。
あいにく、日曜は予定がバッティング。
木曜の上映時間には、
仕事中で、行けなかったのである・・・。
無念。
別の機会を、待とう。
で、再び、シネマアートン下北沢、レイトショーへ。
<大阪芸術大学 映像学科 卒業制作 作品集>。
Bプログラム、3本を拝見。
客席、男性3人。
寒き夜、静寂の中にて、ゆっくり味わう。
これからの季節、そろそろレイトショーは、
きびしいかもしれない・・・。
岡本美樹子監督「おねえちゃんのすきなひと」
(16ミリフィルム・30分)
・・・は、9歳の弟と、14歳の姉が、ダブルで主役。
きわめて自然な感じの、関西言葉の会話劇が、
ほほえましい光景とともに、いきいきと、弾む。
母親役も、いかにもいそうな感じで、
活気にあふれた存在感を示す。
中2の姉が、橋の上で、同級生の少年に、
「つきあって・・・」と告白!される。
そこを目撃してしまう、弟。
当然ひやかす。
でも、恋がまだよくわからないのが、子供。
一方、姉は照れかくし、母にもツンツン。
まあ、2人とも、実にかわゆいもんだ・・・。
夏のお盆、田舎のおばあちゃんとの一家交流。
さすがはばあちゃん、勘がいい。
戻って後のある日、
母が鳴らす携帯を閉じたまま、1分でも彼氏?と過ごたい、姉。
しかし、実は・・・。
姉を探して、走る、走る、弟!
家族に泣く、叫ぶ、姉!
見せ場、なり。
全編、のびのびした場面の中に、小さくも明るい、躍動感。
いきいきした関西的会話が、すばらしい。
子供と大人の間、この時期だからこそ可能な話。
お父ちゃんにも、ちょっとさりげない見せ場が、ほしかった・・・。
小品佳作。
久保田大樹監督「いまはもうなき君のために」
(16ミリフィルム・39分)
・・・は、以前、観たかもしれない?
どうも、そんな感じがする作品。
ずっと長い旅行に、出たままの彼氏から、
時折、旅先からの手紙を送ってもらっている、
図書館司書をして暮らす一女性が主人公。
ある日、迷いながらも、意を決して、旅先の彼に会いに行く・・・。
という、ミニ・ロードムービー。
手紙と風景写真に、主役ナレーションが付く、オープニング。
そしてこのタイトルだったら、
もしや・・・?と思わせといて、
あっ、それかよ!な締めに、してやられた感じだが。
不思議と、腹は立たない。
旅先で知り合うヒッチハイク女子高生や、
車の青年、島のバイク男性なども含めて、
全体に優しい、のどかでほんわかした感じ。
要するに、悪人が居ないのだ。
若干、食い足りなさも、あったが。
まあ、癒し系が好みの向きには、あれでいいんだろうな・・・と。
後藤紀子監督「野郎、カルバトス」
(DV、34分)
・・・は、ツンデレ?女子高生と、フリーター男性の、
ちょっと過激な出会いと、同居生活、そして別れを描く、
哀しきメロドラマ。
・・・って、この類似パターン、
過去の映画にも何十本、あったことか・・・。
女優が結構、ツンツンぶりを力演するので、
正直、引く箇所も多い。
しかし、構成としては、悪くない出来。
2人の出会い、告白と初期デート、
学校での油絵描き、などを描いた過去シーンと、
同居生活、部屋の散らかり、男女の気持ちのすれ違い、就職の苦労、といった現在シーンとが、
2本のラインとして交互に示され、
二人の心の結びつきを象徴する、<油絵>のシーン群により、
きれいに、収束してゆく。
ちょっぴり、眼を潤ませるラストが・・・
ああ、男泣き、なり。
なかなかに、力作揃い。
やはり、観ておいて、よかった。
以上。
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- 2007/11/23(金) 19:31:20|
- インディーズムービー
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