政の、つぶやき。
前評判が、いまいちだったと聞いていた、「阿波DANCE」。
何しろ、タイトルがああいう、思いつきそのまま?なものだから、
もっといい加減な、ちゃらちゃらした代物か?と思っていたが。
いざ、観てみると、
正統派すぎる程の、直線的ローカル青春ムービー、だった。
地方の学園に<鳴門の渦>を巻き起こす、
クールなダンス・シーンも、
仲間とのごちゃごちゃしたやりとりも、
TVドラマ寄りっぽいコミカル・シーンも、
(「無理!」に、つい笑う・・・の声)
頑固そうな親父さんがらみの泣かせどころも、
祭りの日の、見せ場シーンも、
程よく、配分されている。
いかにも阿波踊りらしい極意?も、垣間見えるのは、楽しい。
阿呆になる<方法>を尋ねる、という光景は、
多分、人生で初めて見た・・・。
尋ねるようなことなんだろうか?と、少し笑ってしまった。
踊り自体よりも、江戸っ子母親役女優の存在感が目立った分、
主人公がぜんぜん、踊り好きでなさそうだった「眉山」。
(ようするに、阿呆になれなかったのね・・・?の声)
あちらと比べれば、
メインメンバーが、型こそ違え、
根っからの踊り大好き派な「阿波DANCE」は、
ずっと、好ましい眺めに映った。
乱入!の下りも、こちらの方が納得できる。
(ただ邪魔してるだけだもんな、あっちは・・・の声)
ただ、その展開と描写の程のよさが、
筋の予定調和から一歩はみだすべき、
ダンス描写の力を、やや減じている、ともいえる。
踊りは、上手いんだけども・・・。
もうちょこっとだけ、何かインパクト・ポイントが欲しいところ、なり。
阿波踊り当日の展開が、いささか、長すぎるのも難点。
自転車のエピソードなど、結構いいシーンなので、
当日でなく、もっと前につないだら、いいのだが。
そこらがちょっと、もったいない。
主演女優の、孤独感を含んだ、負けん気の強い役。
演技は、そんなに上手いとはいえないが・・・
観ていてそう不快なものでも、なかった。
負けん気キャラが、あまり前へ出すぎてしまうと、
劇中の一部審査員みたいに?反感を買うこともあるので、
心理的バランスとしては、あれ位のキャラが、ちょうどよろしい。
アメリカ映画じゃないから。
ダンスのポージングは、なかなか格好良く、
動きのキレも、結構よさそうだ。
ライダー・ベルトを、貸してやりたくなった。
(村上弘明氏に、指導を受けてみたら、どうか?の声・・・)
阿波踊り命!で前のめり、空回りでもがきつつ、
あれこれと模索する、踊り部リーダー青年が、大活躍。
(いるよなあ、こういう突進振り回しタイプ・・・!の声)
まずまず、エネルギッシュな存在感で、引っ張る。
静かなるアート志向青年が、ライダーレンゲル君!
前はバスケ部員役だったから。印象変わるもんだなあ。
リーダーと硬軟2人の対比コンビで、
全体をちゃんと支えていた。
マジレッド君は、コミカル・リリーフが、なかなか合っていた。
卵のシーンも、いやみが無くて、よい、よい。
もうちょっと、活躍させてほしかった。
もう一人のナンパ志向青年は、後になってから、
どうもお寺の息子役らしい、と気づいた。
そういえば「青春デンデケ・・・」の人と、近い感じがする。
あのポジションを、ワンシーン見せてたら、
もう少し、目立ってたろうなあ。
これまた、もったいない。
出番は少ないが、出没していて、
誰なんだ?と気になったのが、
皆の後ろで踊っている、食堂の店長。
後で、この映画の音楽担当の人、と知った。
ノリがいい人は、一味違うのだった。
結論。
祭りなんだから、笑顔で思いっきり、踊らにゃ、損、損!
でも小生だったら、さすがにもう、息切れになるかも・・・?
なお、すぐ隣近所の劇場では、
公開されたばかりの「エヴァンゲリオン」最新作が、超満員で入れなくなっていた。
10年経ってもまだ、あのトラウマ伝播が、続いているのか!
それって、なんだかなあ・・・。
そういうのも、確かにありやろうけど、
もう少し、建設的なもんも、後から観といたら、ええんとちゃいますか?と。
取り越し苦労なら、いいのだが・・・。
以上。
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- 2007/09/09(日) 07:53:18|
- 劇場用映画
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