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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

夏・気晴らしと雄叫びと

鉄の、ぼやき。


よっ。元気?

しかし、まあ・・・あれだな。
世間には、あいかわらずというか、ろくなニュースが、ないよな。

那覇空港の航空機事故、
選挙後の、違反摘発にスキャンダル、
有名な組織の人達の、不祥事に、
いじめや、金銭トラブルがらみの、死亡事件・・・。
やれやれだ。

生活関連でも、やってられねえ!なニュースだらけだしよ。

<世帯の所得格差、過去最大・・・>
<都会と地方の格差、鮮明に・・・>
<大学生就職活動、内定が一部の学生に集中、二極化・・・>
<若年層のネットカフェ難民、増加・・・>
<また、食品偽装告発さる・・・>
<原油価格上昇、ガソリン代値上げ・・・>
<輸入小麦、10%値上げへ・・・>
<パン・うどん・カップめんへの影響必須・・・>
<地球温暖化起因か、世界で猛暑や冷夏、大洪水・・・>
<電力需要ひっ迫、節電呼びかける・・・>

こんなんばっかだ、やんなるよな。
まったく、夢も希望も、ねえじゃんかよ・・・!

で、こういう気分のときは、
ウサッパラシに、何の映画を観れば、いいんだ?

と考えて、結局選んだのは、
公開終了前、ぎりぎりセーフ!
「ラザロ」とは、まるで正反対!の、
「舞妓haaaan!!!」だったよ・・・ハハハ。

映画の中ぐらい、たまにゃ、
豪気な、景気のいい話を、観たいもんだぜ!
そうじゃないかい?え?

で、今頃、やっとこさ、観たんだけどさ。

まさしく、宣伝に偽り無し!の、
ハイテンジョン・コメディーだったぜ。

要するに、これ、
東宝映画が高度成長期に得意だった、
サラリーマン出世奇談映画の、延長路線。
植木等だと、「無責任・・・」の後の、
「日本一の・・・男」シリーズ周辺とか、ああいうやつ。

しかし、まさか阿部サダヲが主役で、
その手の役を、2時間も、やってのけるとは・・・ね。
良くも悪くも、全篇パワフル、大回転で、
雄叫び、やりっぱなしで。
テレビ・コメディー的演技が、はじけてるけどさ。

この主役、思い込みと勢いと調子よさで、どんどん爆走してって。
自分勝手で、めちゃくちゃで、ゴリ押し屋。
すぐライバル?と張り合って、一人相撲になっちゃう奴で。
あそこまでしつこく、やるか?普通・・・。
ちょっと、通常感覚の移入は、しにくい奴かも。

でも、たしかに発想力と行動力と、仕事の能力はあるんだよなあ。
しかも、強くこだわってる分野(舞妓はん!)がちゃんとあるから、
目標のためなら、無理矢理にでも、頑張れちゃう。
それでワーカホリックの反動、食らっちゃうけどな・・・。

有限実行。
実際、誰にでも出来ることじゃない。
ちょっとだけ、うらやましいんだけど、
そこが同時に、痛快。

だから、主役が走り回って、暴れてるシーンを見てる分には、おもしろいんだよ。
ライバル役の堤真一も、かなりの飛ばしっぷりだし。

しかし、何であの、元彼女が、
この主役男をずっと、好きでいられるのか?
俺にも、ぜんぜん、わからねえ・・・!
未練というのか、あのキャラ設定じゃ、おめでたすぎる感じだよ。

あそこまで、ひでえ事言われたら、
こういうときは普通、
もっと「何よォ~っ!」って怒って、物投げて、
一度きつ~く突っ放してから、
その後の思いきった言動に、向かうんじゃないか・・・?ってな。
そりゃ、男には、つらいだろうけどな・・・。
携帯のきっかけに困るシーンなんかは、
なるほどありうる、と思ったけどね。

とにかく、面白え所は結構あって、
そこらは間違いなく、すげえ面白いんだ。
ミュージカルの<余韻>シーン、とか。腹が痛くなるぜ。
実際、多かったOL風の女性客にも、大ウケしまくってたしな。
瞬間風速?な、竜巻の、笑い。

だけどさ、
後半部とか、実は、少~し、疑問も残ったんだよなあ・・・。
ちょっと待った!その展開で、本当にいいの?って。

正直言って、中盤以降の話は、
なんだかおとなしくて、あんまり、弾まない。

ああいうサブの、湿っぽい秘話が、
あそこで長々と、要るのかな・・・?って。
引っ張りすぎて、収まりどころを、失ってる気がした。

情感の高まりと華やかさとが、
交互に連打されるべき、クライマックス・シーンも、
さっぱり、映えていないし。
皮肉を効かせるべき、ラストシーンまでもが、そうなっていない。
どちらも、訴える力に欠けて、ぱっとしないんだよな・・・。
そこまでの勢いが、結集してない、っていうか。

あれ、ライバル君との立場関係、
後半で、それこそいっそ全部、
2人の役割を、逆転させちゃったら、どうだろうな?
もっとおもしろく、痛快な議論と締めに、なるんじゃないかな?って。

駒子とお役所のシーン(観ればわかる)に、立って居るべき人物は、
逆なんじゃないのか?って・・・。
その後の、目立つシーンでも、全部。
そのほうが、絶対、面白い。

もしや、舞台である、京都の伝統に<配慮>?して、
ドライな部分が、相当、水割りされちゃったのかな・・・?
と、裏読みすら、したくなった。
すごく、気になったな。

お茶屋や舞妓踊りの描写、案外、あっさりしてたな。
まあ、「SAYURI」の無茶な<モンタージュ飛ばし>よりは、ずっといいか・・・。



後は、DVDが出てからでも、
確認して、意見してみてくれ!ってね。





じゃ、又な!








監督、TVドラマ出身、
「花田少年史~幽霊と秘密のトンネル」で、
見事にエンタメ映画への越境を果たした、水田伸生。
まだまだ何か、ドカン、とやれそうな予感。
五社英雄や、一倉治雄だって、そうだったのだから。

脚本・宮藤官九郎。
「真夜中の弥次さん喜多さん」のときも、ちょっと感じてたんだけど、
やっぱり、哀しい話をやるよりも、
思いっきりシュールな話か、喜劇に専念されたほうが・・・と。
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  1. 2007/08/25(土) 18:55:02|
  2. 劇場用映画
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