シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

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半兵衛、純情に涙する

半兵衛の、ぼやき。


出だしはよくって、健闘しているんだけれど、
中盤以降で、がたっと調子が落ち、
腰砕けの気分になる映画、というのは、結構よくある・・・。

内情こそ大分違うとはいえ、そういう映画を、
たてつづけに2本も、観てしまった日にゃ、
一体、どうすりゃいいんだろう・・・?

その2本とは、
大林宣彦監督の<自己リメーク>作・「転校生 さよならあなた」と、
竹洞哲也監督のピンクシネマ・「短距離TOBI-UO」。
(営業タイトルは「ホテトル嬢 癒しの手ほどき」、2006年)


さて、旧作「転校生」はいわずと知れた、
<入れ替わり>ファンタジーの傑作。
尾道市等をロケ地にした、青春&性教育?映画の名作。
これを、長野県ロケでリメークしたものが、
「転校生 さよならあなた」。
(石川さゆりの、あの歌が、聞こえるタイトル・・・の声)

なのだが・・・
前作とは中盤以降の展開が、
唖然とする位、大幅に変えられている。

大林映画ではおなじみの、
坂道の多いロケ、斜めにかしいだキャメラ。
画面の運動性、アンバランス・ワールドを、より強化する。
最近の邦画では、ちょっと珍しい、
あえて意図的に、傾きを見せる撮り方。

主役2人のコミカルな再会、
少年化したヒロイン?の、全身でいきいき弾むような、動きと疾走、
思春期少女のままな少年?の、くよくよ悩む様、
男女の肉体的差異や、家族の生活慣習の差異、
周囲の戸惑い、恋人とのやりとり、闖入者とのドタバタ・・・

などなどを描いた、コメディ・タッチの前半は、
そこまで同じなのか?!と笑うほどに、
ほぼ、旧作シーンの忠実かつ見事な、楽しき再現として、連なっている。

ところが、中盤以降、
途中で出てくる<キュルケゴールの哲学本>が、暗示となるがごとくに、
ワン・アクシデントが、なにげにすっ、と加えられるや、
2人の動きと交流が、大幅に封ぜられ、リズムが抑制され、
ドラマ全体のトーンも、哀切な印象へと、沈んでゆく。

後半も、第三者を介しての交流パターンなどは、
手紙文が、携帯メールに置き換わっているとはいえ、
旅路シーンなども含め、旧作と基本的には、ほぼ同じ。

しかし、前半とのギャップは、大きい。
一部の<どきどき>シーンなども、
今なら、こうでないと説得力が無いだろう、
という風に、若干、作り変えられている。

かように、画面は前作そっくりなシーンで、一杯なのにもかかわらず、
展開が大きく変えられているため、
まるで、別な映画のような印象になっている。
(こ、この手は・・・ずるい!ずるいよォ~!・・・の声)

旧作どおりの展開を期待すると、がくっ、となるが、
しかし、ドラマとしての緊張感と情感は、
最後まで概ね、持続するので、
これはこれで、泣かせるものがある、心憎い展開ではある・・・。

いろんな意味で、古き良き日本映画の伝統的手法を、
ちゃんと現代に転生させた<A MOVIE>であるのは、間違いない。
(形骸だけ真似しちゃってて、生きてないひどい映画って、いっぱいあるもんなあ・・・の声)


<性>自体をずばり扱い、
かつ、主演女優が弾けてはしゃいで、全体を引っ張っている点では、
東中野のピンク・レイトショーで観た「短距離TOBI-UO」も、
「・・・さよならあなた」と同様の、要素を含み持った映画といえる。

(注:「舞う指は誰と踊る」こと「欲情ヒッチハイク 求めた人妻」と同時上映。
この佳作ロードムービーについては、4/13<春おぼろ、うつつの夢よ>欄で、記しておいた。)

じっさい、<訳あり>風に、東京から熱海の店にやってきて、
新規のホテトル嬢となったヒロインは、
常連客のインポテンツ修復、
各種コスプレ・プレイ(笑える!)等により、
あっという間に、店でのトップ・スターに成り上がる中で、
まずまず、可愛くユーモラスな魅力を放っている。

すぐばれる嘘はきらいなの、と言いながら、
明るく<営業>するあたり、それなりに謎めいて見えるのがいい。
プレイ中に、後ろの扉が開けっ放しなのも、
この陽性なヒロインならば、むしろご愛嬌、だろう。

スケバン?みたいな横柄な態度ばかりとる、ライバル嬢に対してすら、
ヒロインは無邪気かつ能天気に接して、
店長や受付店員を含む周囲を、軽快に翻弄してゆく様を、
面白く見せている。

が、そのヒロインの<訳あり>事情が、
次第に明らかになるにつれ、
謎めいた印象の底が割れてしまい、
ドラマががたっと、ゆるくなる。
過剰労働と化してゆくのと平行で、
ヒロインの魅力・牽引力が、やや薄れてゆくのは、否めなかった。
男におんぶするシーンなどでは、結構ナイスなのだが・・・。

ああいう<事情>こそは、
ホテトル嬢たるヒロインにとっては、かなり切実なもののはずなのだが、
その切実さが、明るさとの対比として、十分に出ていないのが弱い。
筋立てとして、いささか、腰砕けの印象を拭えなかったのは、惜しい。


と、かようにこの2本、
それぞれに、玉に疵?こそあるものの、
水準以上の達成を見せ、
助演も含めた、出演者達の魅力を少なからず放っている、といえよう。


予告編だけ観てる「ラストラブ」、
あれは果たして、観たもんだか、どうだか・・・?


以上。





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  1. 2007/07/08(日) 02:16:05|
  2. 劇場用映画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
<<主水、しっかり復活する | ホーム | 秀、小さな物語を観る>>

コメント

とまどってます・・・

ええと、昨日あたりから気になっていたのですが、
芸社方面のHPや過去スレが、どうも、つながらないんです・・・。
外からも、やってみたんですが。うまくいかない。

何があったんだろう?もう読めないのかな?と、心配しています。
(「人間椅子」サイトは、めでたくも検索状況が、よりアップしているというのに・・・!)

とりあえず今日は、
誤字とか、文面で気になっていた箇所を、いくつか直していました。
しばらくは、模様眺め中、です。
  1. 2007/07/08(日) 13:25:19 |
  2. URL |
  3. アWorker #-
  4. [ 編集]

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