仕事人の、アジト。
主水「やれやれ、連日、蒸し暑いな・・・」
鉄 「カンカン照りだった関東でも、やっとまともな梅雨に、入ったな」
秀 「で、あれから映画は、観てるのか?」
主水 「先に買ったチケットが公開終了間近で、あわてて消化してる。2本ほど公開が終わってて、がっくりしたがね」
三味線屋 「よくあるんだよな、それ。もう少し延長するだろうと思ってたら不入りで早々と、ってケースが。で、どの映画だい?」
主水 「あえて言わんでおくよ。後で他で掛かりそうなのもあるし。<さくらん>はどうにか、間にあったよ」
壱「で、観て、さくらんしたのか?」
主水「くだらないよ!もう。さくらんするほどじゃなかったよ」
竜「画は、きれいなんだろ?監督、もともと写真家だし」
主水「吉原の、紅い美術セットね。まあ、きれいなんだけど、台詞で言ってる通り、まるで金魚鉢に金魚が詰まってるみたいな景色が続いて、ちょいと息苦しいんだな。筋はまあ、ありがちな話なんだけどな」
秀「芸者達があんまり、手練手管のテクニシャンに見えないんだ」
主水「あばずれのまま育った、スケ番の中堅幹部みたいな、花魁達だよなあ。まるで・・・」
壱「・・・スケバルマン?」
主水・秀「言うなァッ!!」
政 「しかしさ、最近はDVD化や名画座の再映が、妙に早いよね?」
竜 「公開終了から、たった3ヶ月位でやっちゃうのも多いな」
順之助「早すぎるよ!じゃ、何のための映画館公開なの?」
竜 「舞台挨拶とか、イベント目的、かな・・・」
壱 「地方だと、レンタルのほうが早く観れる所が、多いからな・・・」
加代 「ケーブルテレビとか、ネット配信とか、有料放送も、今はいろいろあるしねえ」
壱 「あれのおかげでいろいろ、珍しいのが遠くでも観れる、ってメリットはあるけどね。特に自主系にはプラスだろ?」
主水 「映画はまず、大スクリーンの迫力で、っていう俺達みたいなのが、もう、世間では珍しくなってるんだろうな・・・」
鉄 「あ~あ、珍獣かよ、俺たちって・・・?」
順之助「そのうちに、絶滅の危惧持たれて、保護されちゃうかもなあ」
秀 「<これがわが国で、最後の映画館観客です!>ってな」
鉄 「よせよ!トキかよ!なんか、やだなあ・・・」
壱 「前にも言ってなかったか、それ?」
主水 「せめて愛らしい、パンダとかにしてくれよ・・・」
加代「で、何か面白いの、あった?」
主水「観たいの、いっぱいあるんだけどね。特集上映が重なっててさ・・・困ってるよ、相変わらずで」
主水「とりあえずは、テアトル新宿の<黒澤明の軌跡>、3本だけ観れた」
加代「どれなの?」
主水「<生きものの記録>と、<悪い奴ほどよく眠る>と、<影武者>」
鉄「うわ~、社会派エンタメ2本と、超大作アート、だな」
竜「<生きものの記録>の主役って、男性家長主義の、なごりだよね」
鉄「イケイケな突進ぶりと、ラストとのギャップがすごい・・・」
秀「<悪い奴・・・>の西村晃も、かなり、いっちゃてるよ。とても黄門様になる人とは思えん・・・」
主水「113分と151分だけど、2本とも長くは感じなかった。筋が上手いし、演技も迫力もの」
竜「あれだけ観ちゃうと、<八月の狂詩曲>や<夢>は、ドラマとしてまだ、ずっと薄いもんだってことが、はっきりわかっちゃうよね」
鉄「しかし、<影武者>、3時間19分、一気は、さすがに長いよね~」
主水「腰が痛い、って言ってる人とか、途中でトイレに行く人も多かったよ。<赤ひげ>だって休憩あるのに・・・」
政「ニセモノが、とっさにごまかすシーンは、面白くて、皆、笑ってたけどね。その前後があまりにも、重厚長大で・・・」
秀「よく観ると、要人射殺のシーンとか、音や説明だけで、全然写ってないよね」
主水「何であそこらだけ省略して、前後の死屍累々の風景は、長いままなんだろう・・・?よくわからなかった」
鉄「そういや今回、<夢>、入ってないよね?なんでだろう」
主水「さあな・・・わからん。フィルムか権利の関係かな?」
壱「すべては、影武者の撮った、夢だった・・とか」
主水「あるわけねえだろ!ドラえもんの都市伝説じゃねえぞ!」
主水「さあて、フィルムセンターも、又、行かなきゃな。川島雄三監督特集、始まってるし」
秀「で、シネヴェーラ渋谷の<日活ロマンポルノ>2本立て特集とかは?」
主水「うん、未見作だけ3、4本行きたかったんだけど、ついに時間取れなかった。くやしいよ」
鉄「プログラムの殆どが、もう昔、亀有名画座や大井武蔵野館で、観ちゃってる作品だしね。当時の観客だったある知人にも、そう言われた・・・」
壱「それ、ちょっと、寂しいよな。今の20代が又、新たに観てくれてれば、いいんだけど・・・」
主水「1400円で2本観れてお得、なんだけどなあ。学生は800円で、ラスト1本200円引きだし」
三味線屋「お前、シネヴェーラの回し者か!」
鉄「最初から2本立て、3本立て目的で作られてた、プログラム・ピクチャーってやつ、今、無いからね・・・1本立てが普通になったから」
竜「ところで、渋谷といえば、スパ温泉が、爆発起こしちゃったね・・・」
秀「あのすぐ前って、文化村だもんな。映画街もわりと近くだし」
政「いい気持ちは、しないよね・・・ほんとに」
主水「あの辺、六本木に大半移る前の国際映画祭で、毎年、映画スターの入場があって、見物人で騒がしくなってて」
鉄「近所の人達がよく、苦情言ってたよね・・・」
主水「時は、流れてるよねえ・・・」
壱「トキ?」
主水「トキって言うなってば!よ!もう・・・」
ここの記事は、なにげに、
<劇場用映画>記事の、100本目記念回である。
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- 2007/06/22(金) 19:12:59|
- 劇場用映画
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お久しぶりです(^^)
このたび、それぞれ独立して運営していた「新ウルとらの会」と「闇の会」と「寅の会」を合併させて、新たな「新ウルとらの会」をつくりました(簡単に言うと、リニューアルいたしました。)。
今日はURLが変更しましたので、お知らせにきました。
これが新しいURLです→
http://happytown.orahoo.com/kumihimoyano_metoron/
それでは、リニューアル後もまた、宜しくお願いします。(^^)/
- 2008/02/13(水) 03:35:50 |
- URL |
- 組紐屋のメトロン #NxtVoB6s
- [ 編集]
◆国産東京製(YKKファスナー使用)民謡三味線(短棹・普通寸)ケース◆ 太陽楽器のオリジナルケースは、三味線の保護を目的として機能的に設計致しております。・・ 三味線屋さんも頑張ってほし~の !!・ やふおく・内藤高『明治の音』・人形浄瑠璃文楽二月公演<第三部&
- 2007/08/27(月) 11:30:04 |
- 三味線への思い