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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

躍動の、饗宴・・・

秀の日記。


昨日で、ラピュタ阿佐ヶ谷にて、4月22日から続いてきた、
<添えもの映画百花繚乱 SPパラダイス>が、終わった。

そして今日で、
京橋のフィルムセンターで4月17日から続いていた、
<追悼特集 映画監督今村昌平と黒木和雄>が、終わる。

いや~、長かった。
それでも、時間的都合で、
まだ観れていない作品が、山ほど残っているのだ・・・。
再映を待つしか、あるまい。


<SPパラダイス>特集で、今回観れたのは、
既に過去の上映で拝見済みの、

「ファンキーハットの快男児」
(深作欣二監督デビュー作。千葉真一を軽快なアクション・ヒーローに。日活・ウエスタン路線をもろ意識か)

「ファンキーハットの快男児 二千万円の腕」
(続篇の探偵劇場。概ね延長上。ニュー東映でほぼ同時撮影か?)

「二階の他人」(山田洋次監督デビュー作。下宿人はつらいよ・・・)

「愛と希望の街」(大島渚監督デビュー作。貧富の差から来る悲劇)

・・・を別にすれば、8本。
大井武蔵野館あたりで観たものも、一部、あるかもしれない。


「赤いランプの終列車」
(春日八郎を振り回す興行師・岡田真澄、
いいかげんさが軽妙、日活で定番に。
<国鉄スワローズ>が、時代感じる・・・。)

「非情な銃弾」
(殺し屋より、芦田伸介の悪徳弁護士が、ワルの魅力)

「おーい中村君」
(川崎敬三らしい震え方。軟派な同僚役、どう見ても、田宮二郎。)

「化け猫御用だ」
(大映京都らしい怪談とチャンバラに、漫才コンビ中田ダイマル・ラケットの岡っ引きが、いちいちビビるのが見どころ。猫が可愛そう・・・。)

「チャンチキおけさ」
(日活。三波春夫でございます。いいのかその役で?
主役は上京青年、兄貴は二谷英明、でもケンカが弱い・・・)

「可愛い花」
(ザ・ピーナツ出演。ドライな歌手業界戦にダブル夫婦騒動、平尾昌晃も必殺技?特に場内、笑いが多い作品。又も飄々、岡田真澄)

「月と接吻」
(勿論月とすっぽん、足技?淡路恵子と主夫・三木のり平、大喧嘩。
隣の新婚夫婦、甘ったるい台詞が笑わせる。
押しかけ文士役、賞金より、力士やったほうが・・・?)

「女探偵物語 女性SOS」
(こちらも足技、白川由美。ちょっとクールすぎ?
筋の進行、路上に交通信号多く、ややもたつくも、終盤で盛り返す)

添え物映画も、なかなか、あなどれない。
スター性と、短編映画のあわいには、
脚本等にて、様々な手法を駆使した、
小さからぬ娯楽性が、しっかりと潜んでいた。


今村昌平監督作品では、6本。

「盗まれた欲情」
(再見。デビュー作はさすがに若さとテンポがあって、女優達も元気いっぱい。
せこい商売人達も含めて、とてもよく笑える)

「あほう」(映画学校での短篇。3人芝居。悲惨な話だが、どこか、のどかな雰囲気)

「凍りついた炎」
(映画学校中篇。床屋一家の愛憎崩壊劇。なぜか北村和夫が、ゲイ役。
主役青年がやけになって突っ走る、新宿ロケが圧巻)

「西銀座駅前」
(本来、SP特集にも入れるべき一本。
南方戦線帰り、恐妻家の男が、近所の女性と、一日のアバンチュールに。
先達・川島雄三監督張りに、夢シーン入りの軽妙なドタバタが映える)

「にあんちゃん」
(不況時の炭鉱町に暮らす兄弟姉妹の生活。
空は、広がる・・・。
少年が実質主役、どこであろうと、いきいき、駆け回る。
北林谷栄のおばば役が、目立つ演技。)

「にっぽん戦後史 マダムおんぼろの生活」(既述)。


黒木和雄監督作品では、6本。

「原子力戦争」(既述)

「ぼくのいる街」
(空襲で死んだ少年が、昭和から平成へ移行した頃の銀座を、走る。
いまやあの元年当時の、風景記録すら、なつかしい・・・。
フィルム画質が、明るいなあ。)

「TOMORROW 明日」
(以前、市川森一版のドラマ化を観ていた。
丁寧な日常生活描写。終わりが、あまりにも、あっけない・・・。)

「夕暮まで」
(プレイボーイ中年小説家と、じらす女性の話。
絵は明るいけれど、進行がゆるゆるで、なんとも、けだるい。
食事のシーンだけ、桃井かおりが、心底楽しそうに見える。
江藤潤や、原田芳雄の出演シーンで、場内爆笑に。
それは、他の黒木組作品での活躍を知った上での、逆説的なおかしさなんだけれども。)

「椅子を探す男」
(シュール、16ミリ自主短篇。スポンサー付き。
大分、桃色に退色していた。
タイトルどおり、バーの歌手らしい男が、
新宿、赤坂、海岸などを、コマ落としで走り回り、
勝手にすべって行く椅子を追うだけの、幻想実験フィルム。
意味も無く入る松岡きっこの姿、人物のちょこまかした動き、
などの自由な遊びが、おもしろい。)

「とべない沈黙」
(再見。アテネ・フランセの特集で観て以来。
昆虫観察と、社会派ドキュメンタリーと、
屋外演劇と、スパイ・アクションと・・・
何役も兼ねる、加賀まり子と、一人の少年。
日本列島縦断北上旅、虚実の混濁、すれ違い、運動性・・・。
誰が誰か、なんて、
シーンつながりの、ささいな不整合なんて、
観ているうちに、もう、どうでもよくなってくる。
哀愁漂いながらも、どうしてこんなに、
端から端まで、おもしろく、すばらしいんだろう・・・?)


さて、世にあまた出現する、新作映画の数々、
魅力の程は、いかに・・・?


以上。




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  1. 2007/06/10(日) 13:07:51|
  2. 劇場用映画
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