主水日記。
珍しく、平日に数日、休暇をとった。
まず、生活者ブログでは定番の、
身の回りの掃除、片付け、洗濯をしてみた。
ずっと無くしていた、小物が次々と、見つかった。
ボタン、ボールペン、チューイングガム、鉄人の食玩部品・・・。
埋もれていたいろんなものが、あちこちから、発掘された。
さすがに小判とか、昭和以前の都合のいいものは、無かった。
次に、一日位、どこかへ遠出も、と考えたが、
結局、14日(水)に、近場ですませた。
かくて・・・又も、映画。
平日の昼間も、数多くの映画・特集上映・イベント等があったのだが。
結局、選んだのは・・・
ラピュタ阿佐ヶ谷。
<月丘夢路>モーニングショーと、
<ミステリー劇場へ、ようこそ。第2幕>特集だった。
行った日は水曜割引で、すべて1本1000円。計5000円。
(普段は1本1200円、3回券が2700円。)
朝10時半から、昼食をはさんで、夜の最終回まで、計5本。
一日中居たのは多分、初めてではないか。
どの回も、概ね中高年層主体で、20人位入っていた。
ご近所らしきおじいちゃん、おばあちゃんも多い。
若いカップルもたまに来る。
戦前・戦後の邦画に詳しそうな通人風じいちゃん達がロビーに来て、映画雑談に興じる光景は、フィルムセンターと似ている。
亀有名画座に居た頃、あそこでは有名なアニメ作家の来日に合わせて開館して、<町内のご近所シネマ>を目指してるそうだ、とよく噂を聞いていた。
その目標はとりあえず、達成されている模様。
料金だけが、ネックなのかもしれないが。
(1日で5000円・・・ちょっとした贅沢?の声)
受付・ロビーの雰囲気、応対などはいつも大変良い。
後は、上映前のミニ解説&ご注意をあまり早口にせず、焦らずに心持ちゆっくり目に・・・と願うものなり。
邦画発掘上映の名所として、今後も頑張っていただきたい。
上映作品。
「おしゅん捕物帖 謎の尼御殿」:戦後初期の日活時代劇。モノクロ。
江戸の市中で、小町娘達の髷を切る、連続通り魔事件発生。
月丘夢路が男っぽい老目明しの娘、捜査に乗り出す。
ライバル岡っ引きの子分が有島一郎、さすがに動きも若い。
トリックは子供でもわかるものだが、犯行動機には、涙。
これ、女性が観たほうがわかる話なのでは?
「黒の死球」:大映、モノクロ。
性懲りも無く、今またタイムリー?になってしまった、
高校野球投手のプロスカウト金銭乱舞問題を、<良心の呵責>入りで扱った、本格推理もの。さすがに人物配置がよく出来ている。
(フィルムセンターにも別口の批判映画が、1本あった・・・の声。)
引退した元剛速球投手の心情を、スカウト役の宇津井健が、きびきびと演じる。
先輩の老スカウト役が、いい味を出している。実質的主役は、彼。
「雨は知っていた」:東宝、カラー。
吸血鬼映画の山本監督&スタッフが、「太陽にほえろ!」チーム。
母子役女優は、頑張っているのだが・・・。
犯行協力者が途中で、読めちゃうのが難点。
後楽園遊園地(現・東京ドームシティ)内にタイガーマスクが見えるのが、撮影された時代を感じる。
「脅迫(おどし)」:東映、モノクロ。
深作欣二監督、初期の篭城・誘拐犯サスペンス。
後の黄門様が、脱獄犯!コンビの一人。
三国連太郎・春川ますみ、という、
ボリューム感たっぷりのサラリーマン部長夫婦を脅し、
犯行の手伝いを強要。
しかし、いささか、脅しすぎたようだ。苦笑。
「黒の奔流」:松竹、カラー。
正義派のクセにやたら好色な、山崎努の弁護士が大手会社のボンボン(「積み木くずし」の・・・!)の転落死事件で被告女性の国選弁護人を担当。勝訴、そして・・・。
貧しき世界からの脱出・上昇志向が強いと、つい焦ってしまう、その心理が主題。
被告役もコワいが、弁護士秘書役の女性が、一番コワい・・・。
ラピュタを出て、レイトショーは、新宿武蔵野館。
黒沢清監督の最新作、「叫」。
サスペンス・ホラー。
例によって、観客に画面の凝視させ、耳のそばだてを要求する、
陰影たっぷり、ゆっくりゆっくりの展開。
こういう映画の見方もありだよ、と監督は伝えたいんだろうが・・・
長い、長すぎる。
ある種の無常観は、出ているのだが。
後半はさすがにちょっと、眠い。
まるで大林宣彦監督の、某ホラー映画のような話に。
30人ほどの場内20~30代男女客、
ラストも含めて「なんだか、よくわからない・・・」の連呼。
悪くはないのだが、役所広司と幽霊役だけが、得をした?印象。
以上。
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- 2007/03/16(金) 20:11:57|
- 劇場用映画
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