シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

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来たぞ稲妻エレキテルあれは紀の国みかん舟

旅人、覚書。

(やっと、風邪が直りました。土曜から外出です。)

半日仕事。
早速、テアトル新宿へ。
安田真奈監督「幸福のスイッチ」へ、ダッシュ。
チケットを無駄にしなくて、よかった。

みかんと海辺、和歌山の田舎町、頑固でおこりんぼのおとっつあんと長女・次女・三女の物語。素朴な、日常的な話。
「あたしは東京行くんじゃ!」と実家の電器屋を捨て、田舎を飛び出した次女。定番。
美術学校経由でイラストレーターとなるもチラシのデザインをめぐって上司と喧嘩、同僚彼氏の好意やとりなしもはねのけてしまい、懐もからっけつに。一人で自己嫌悪に陥っている。これまた定番。
同監督の「オーライ」や札幌の「へのじぐち」同様の、ありふれた開幕。
で、「へのじぐち」のヒロインならばここらで中年男や若者と出会い、ロードムービーへと向かうのだが・・・あいにくそうはならない。

おりしも故郷の三女から長女<異変>の手紙が届き、急遽帰郷。
これがとんでもない<異変>違いだったのだが。
(策士、三女!これを電撃、という)
どなれる程元気ながら動けぬ父(今や中年俳優の星、沢田研二だぜ!ジュリー!)に代わってしばらく、実家の商売と無償アフターサービスを手伝うことになり、地域のさまざまな住人と接してゆく。
更に父に接する謎の女性出現に、亡き母の思い出を抱く次女、三女は動揺し・・・。
と、寅さん映画の満男周辺ならありそう?な展開に。

この店の地域密着型商売、アフターサービスの親切丁寧な徹底ぶり、ライバル量販店のCF攻勢などを、映画はごくありふれた<日常>のエピソードとして淡々と、並べて見せてゆく。
売ったら売りっぱなしではなく、他所の製品でも可能な限り修理する。操作方法は何度でも説明してあげる。フォローばっちり。
アフターケアの手間暇は相当かかるのだろうが、そのほうが売りっぱなしよりもずっと喜ばれるのは確かだろう。
電器業界だけでなく、他業種の人々にとっても、学ぶべきところは多いんじゃないだろうか?

頑固な父への反発もあって、新製品が売れないじゃんか!と最初は効率の悪さをブーたれていた次女だが、様々の経験を重ねることにより、電器を使う各家庭の人々が抱く<心>の大切さを知り、次第に父を見直してゆく。
夜中に電球が一個点く、冷蔵庫が直る、リモコンスイッチの電池切れを交換する、補聴器を紹介する、それだけのちょっとしたきっかけでお客さん達の心は明るく、暖かくなる。
雷雨、停電時ならばなおさら。
この人々の<心>のありようこそが、一見地味なこの題材をあえて映画化する最大の意義、肝だったのだ。人間の心を描けてこそドラマ、<劇映画>である。
そこからささやかだが着実に、ある喜びが、香ってくる。

上野樹里の次女、そのブータレぶりがいやみにならない程度に、ユーモラスに演じている。笑顔も含めて柄の得、というべきか。
若干笑いがすべってる?ところも、あるにはあったが。
林剛史(デカブルー!)のケータイシールと「デストロイヤー!」、お守りを買い足しに戻る所、補聴器とくしゃみの連動シーン等で、ちょっと笑う。このくしゃみシーンが場内で一番ウケていた。
長女、姉妹の心理的バランサー役。安心感を与える。
営業達者な三女、走る看板娘が板についている。
お試し用のジューサーで楽しく交流会する常連客など、地方のお店でないとまず、見かけないだろう。
なんというか、ほほえましき光景ではある。
娘と緊急出動する親父ジュリー、敬意をもって「隊長!」と呼ばせてくれ。


派手さやとんがった画面表現こそ無いが、時にはこういう映画もいいもんだな、と。


以上。


俳優としては「炎の肖像」「太陽を盗んだ男」「魔界転生」の、繊細ながらもギラギラした印象が今なお強烈な、ジュリー。
ロッポニカの「リボルバー」あたりからゆったりして中年寄りにシフト、白髪も枯れたいい味出してきて、今や関西発の映画では欠かせない顔に。どしどしやってほしい。
この人と岸部一徳が映画に出てると、なんだか、ほっとするなあ。
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  1. 2006/10/29(日) 12:27:57|
  2. 劇場用映画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

なめらかに

TVの「のだめカンタビーレ」は、主題歌無しのエンディング、切り絵アニメ式なのが、とてもおもしろい!!
ミュージカル演出みたいで、愉快です。
  1. 2006/10/31(火) 06:59:33 |
  2. URL |
  3. アWorker #-
  4. [ 編集]

しかし、イラストレーター、ときくとまだ、ネクサスの作戦参謀が、抜けん・・・!
あ、「芋たこなんきん」と「みこん六姉妹」にアバレンジャー・レッドさん、ちょっと出てますよ。
  1. 2006/10/31(火) 07:16:28 |
  2. URL |
  3. アWorker #-
  4. [ 編集]

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