主水日記。
火曜までの長い梅雨が、水曜からは嘘のように、あがった。
あまりにも急激に、暑くなって・・・
日中はちょっと外へ用事で出るのも、砂漠の民の大遠征。
ああ、アラブかサハラかロレンスか、アレキサンダー、ハカイダー・・・。
木曜、朝よりバテて、ついに、体調ダウン。
夕刻まで、臨時休業したのだった。無念。
(下北サンデーズなら「未熟!」だな・・・の声)
松田彰監督の「お散歩」「冬の幽霊」レイトショーへは水曜、どうにかこうにか、遠征した。
この夜のトークゲストは、女池充監督。
十数年前にピンク映画の現場で旧知の仲、久々の再会、という両監督。世間は意外に狭い。
司会はP-kraftの芝池秀子嬢。
20~30代男女中心、20人以上来場。まあ、いいほうだろう。
既にとあるサイトにても、映画美学校イベントで初公開時に語った2作品だが。
早朝の男女散策を通して、飯野歩キャメラマン流のフェイク・ドキュメンタリー・タッチ、かつファンデーションの乗ったCMのごとく明るいつるつるの画面の中で、男女の心のすれ違いがきわめてあからさまに描かれる「お散歩」。
死せる男性と現世の女性2人の<自然な>再会とつかの間の心の交流、男性の姿が見えない2人の人物とのすれ違いとジレンマを、あくまでもドラマ調の<日常生活>的地平とオレンジ色の陽光をベースに、状況の喜劇性をも含みもたせて描いた「冬の幽霊」。
同じ監督、同じ主演女優で、男女の想いのすれ違いととりあえずの和解努力、というほぼ同じ方向性とテーマを描いた映画でありながら、なぜこれほどに作風も印象も違うのだろうか。
どちらかというと「冬の幽霊」のほうがより小生のお好み、と初見時に思ったし、今でもその印象は変わっていない。
小生が男性ゆえ、というのも無論あるだろうが。
「餓鬼の季節」や「鍋の中」、「夢の祭」のぐにゃぐにゃした世界、じたばたどたばたと(心理的かつ肉体的に)暴走する人物像の闊歩する映画世界にいささかなりとも近い印象なのは、やはりというか、「冬の幽霊」、なのだった。
「お散歩」でも男が女を探して遮二無二自転車を疾走させるシーンにのみ、その強い暴走のエネルギーを感じ取れたのだが。
人間達の動作も心理と同時に、せきとめきれずについには暴走する、あの松田映画を、もう一度、観たい。
その出現する日は、又来るのだろうか?
以上。
ごく最近、予算が出来てようやく、「映画監督になる方法」DVDを購入した事を、ひっそりと記しておきます。
小劇団の騒動をグロめに描写した「トレポネマ」も撮っている松梨監督がライトコメディ調のドラマ「下北サンデーズ」を観たら、どんな感想を持つのだろう・・・?
しかし、あれほど「我輩は主婦である」並みに?レギュラー・メンバーがのべつはしゃぎまくってる「下北サンデーズ」が、まさか3回目にして既に、視聴率が一桁とは・・・。
劇団運営のシビアさや女優業の屈折もそれなりに示しているし、キャバクラのシーンには華がある。あそこでヒモの話出すのは反則に近いが。
ラーメン屋や理科大のシーンもそりゃないだろ、とは思うものの、そのむちゃくちゃでちょっと笑える。
小劇場ファンにはおそらくたまらない?特別出演が結構あるんだけど。ケラリーノ氏とか。小ネタも笑えるし。
劇団が新人女優と有名劇場へ進出!って題材、世間的には地味すぎるのかな、やっぱり・・・。
「俺たちの祭」とかは放映当時、どうだったんだろう?
とりあえずもうちょっと、続けて観てみよう。
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- 2006/07/28(金) 21:40:26|
- 劇場用映画
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