シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

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おわったぜ!

ここは、シネマ人達の隠れ家。


主水「やれやれ、やっと終わったな、PFF」
勇次「一昨日観客賞投票、済ませて来たんだろ?」
主水「<隼>だけ半分しか観れなかったが、後の作品は全部観れたからな」
鉄「20日19時半の<14才>の試写会だけ、時間が他所とバッティングなのと、もう当日券キャンセル待ち状態で、断念。あー、くやしい!」
主水「まあ、イキるな、イキるな。道玄坂のアンジェリカで夜の21時の部が、シネマ愚連隊の<極道忍法帖>だったからな。随分久しぶりに顔見知りのみんなに逢えて、すごくうれしかったよ。ずっと時間的にすれ違いが続いてたから。高橋監督や出演者の皆さんもすごく元気そうだったし」
鉄「妙にほっとするよな、檀家の集まりみたいで。男女混合で30人以上来てた。ああいうゲストトークがあると、やっぱりお客が入るよなあ」
政「鉄よ、俺だって、PFFの期間中はラピュタ阿佐ヶ谷のレイトショーや、ユーロスペースの山口百恵特集をいっぱい、ブッチするしかなかったんだぜ・・・」
秀「と、川崎の<戦隊>シリーズ特集も、だろ?」
政「よく、わかってるじゃねえかよ・・・!(笑う)」

秀「今頃は渋谷東急でPFFの表彰式、やってるんだろうな」
鉄「で、例によって表彰状渡した後に、最終審査員の文句たらたらとかが、な。フフフ・・・」
竜「ミンミンゼミの音声はもういい!とか、社会派にもっと力の入ったのを!とかな・・・」
主水「不作の年がこわいんだ、あれは・・・」
政「で、その後はプレス向けの記念撮影。あれが一番気持ちいいシーンだよな・・・」
主水「ああ、両の瞼(まぶた)に浮かぶようだぜ・・・」
勇次「今年は最終審査員に<女囚さそり>シリーズや権利関係がらみの問題作<映画監督って何だ!>撮ってる伊藤俊也監督が、入ってるんだよな。呼ぶほうもまあ、大胆というか・・・」
主水「どんな判断を下すか、ご注目、だな」


以下、主水日記。
作品短評。
(以前別所で観た、とおぼし作品もあるが、今回はそのまま記述する。)

Aプロ:
木村陽亮監督「黒森歌舞伎~僕が君に残したもの~」:

冒頭で、登場する数名の人物が想定された役を<演じ>ていることをばらしているが、全体がもろにドキュメンタリー・タッチのまま演出して撮っているので、どこからどこまでがそうなのか、さっぱ区別がつかない。これ、素直に感銘していいのか?やっぱりだまされているんだ、ちきしょー、と感じ取るべきなのか?で終始、迷わされてしまう。
村の歌舞伎上演シーンや練習風景が素直にすばらしいが、正にそれゆえに、この嘘役のバラしかたには疑問が残る。
TV番組だったら「やらせじゃないか!」「ばれなきゃいいのか!」で世間から非難の的だろう。(そういうのはもう、呆れるほどいっぱいあるから。)
フェイク・ドキュメンタリー含みの作品は、扱いが難儀だ。
どこかの懐の深い番組制作なら、解説のためなので、と多少は許すのかもしれないが・・・?
稲作映画の小川プロなら、どう扱うだろうか?
ドキュンタリー視聴の信頼性を揺るがす、問題作になってしまった。イエローカード!
(この問題、「コリン・マッケンジー」などともつながっているかも、の声)

金子直人監督「豚足の夜」:
ずいぶんとのっぺりした、シュール・ナンセンス・コメディ。(監督自身は、そうは思ってないようだが・・・?)
台詞まわし、意味なしの電話、カップそばの扱い方などに馬鹿馬鹿しい可笑しさがあり笑える。まずまず面白いが、画面が必殺か市川昆みたいに、やたら暗いのが気になる。ちょっと観づらいのが難点。

Bプロ:
市井昌秀監督「隼」:

後半の病室とハブラシの場面だけでも、ズタボロ男と同居彼女の関係が即座にわかり、味わいあり。xーxーを抱えての大暴走が大笑い!ドタバタ・コメディー、出来十分0K。最初から観たい!

甲斐博和監督「hanafusa」:

古い下宿の一室周辺だけで日本海側出身男と姉妹の3人のみ、小舞台芝居的進行。途中で喪服の意味がわかり、じんわり。そんな日に女と別れ話なんて!切ないぜ。手紙を読むところが特に舞台的。コンパクトにまとまり、余韻もいい。

Cプロ:

浅野晋康監督「Chachball With ニコル」:

CWニコルが出るのかと思った。カナダから出てきた青年の相手する兄、困惑する妹。正にハーブ・エデルマン。もろに寅さん映画の切なきドタバタ展開。多忙がって男あしらい?する妹の描写にリアリティありすぎ。ボール当たってからむ女性キャラ、快演。堅実な作りで泣き笑いさせるエンタメ・ドラマ。

楫野(かじの)裕監督「胸騒ぎを鎮めろ」:

六本木ロケ。のほほんとした主役青年、ゆるゆるなテンポ、ゆるゆるな初級ナンパ講座?に初デート、と思ってたら唐突にサスペンス展開に、やられた。えええ、それ反則だぜ!いいんだけど、イエローカードすれすれ。

Dプロ:

大泉彰彦監督「グラウンド・ゼロ」:

集団自殺サイトで知り合った人々。(またこれか!の声)
なぜか2人だけ生き残って、ダークでクールで皮肉な交流をする話。
あー、10代の頃なら、ハマったかもなあ、この話。でも今は・・・。迷惑な無差別薬物殺人計画、反対!
ワンシーン・ワンシーンが無駄に長めなのが欠点で、全体を長くしすぎ。会場での反応も悪かった・・・。ラスト、もしあのまま金払ってたら、ばからしくなっちゃうよなあ、と。それはないか・・・。

野沢拓臣監督「ダイバーのリズム」:

夏、台風の夜に海岸のプールで泳ぐ青年、対話する同級生らしき少女。合間に知人送迎会余興?の変なコントが挿入され、青年の気弱さを強調。彼は少女にある決意を語る。
とにかく主演俳優のブルブルふるえる動作が、活き活きした魅力をかもし出す。水中シーンとあいまってキャラ際立つ。彼の存在感に尽きる。コメディもいけそう?

Eプロ:

平田啓介監督「盲(めしい)の夢」:

ビル街の谷間、全然しゃべらないトイレ掃除青年a。仕事仲間からも「なんだかなあ・・・」な扱い、その知人達にボコボコにされたある夜、救急車を呼んでくれだ盲目の青年bとの出会いが。
bの住所の前まで車椅子で来て、まだ戸惑っているaのシーンが印象深い。サイレント芝居の効用を生かしきっている。
が、その次のあたりから急に、aとbの対話が始まり、あれっ、しゃべれるの?とちょっと驚く。bがaの車椅子を押して道を進みつつ、2人のぎこちない対話が続く。
こういう時はまず海に、と思いきや只の草むらに向かうので「海じゃないの?!」。客席、笑いのさざ波。
ピアノと笛?の演奏、音楽が後半に。切なくもさわやかな余韻をラストシーンに生む。


熊谷まどか監督「はっこう」:

というか、「ふはい」。
京都の夏、子どもと旦那の相手と家事に追われ、ノイローゼ気味の主婦の憂さはらしは、スーパーへの食品品質抗議のお手紙・・・。何も自分で腐らせんでも。もったいない。
蝿とフラメンコするシーンがナイス・アイデア、笑える。
本当に腐って見える(!)造形がグロく、異世界を垣間見せる。(またしても「スピーカーマン」の西村氏。)
初めと終わりの河川が暑苦しさを和らげているが、おじいさんのナレーションは最初だけで十分なり。

Fプロ:

中江和仁監督「singie」:

若い頃に別れた女が亡くなって、遺児たる血のつながった中学生少年を引き取った独身中年男の日常。
進路指導会に出たり、生活費補助の手続きを調べに行ったり、塾をさぼった息子に「もっとちゃんと話ししてくれ!」と叱ったり、喧嘩した息子のことで呼び出されて相手の母親の態度に怒ったり・・・。
にわか父親も大変だ、というお話。
フィルムっぽい画面が、男性的なドラマの味わいをより増す。
父、息子、その彼女、みんな人間的にはいい性格だな~。
家族って、必ずしも初めからそこにあるんじゃなくて、実は徐々に手探りで出来てゆくものなのだろう、と思わせる。
それなりに、しみじみする話だなあ・・・。


湯浅弘章監督「まばたき」:

動く油絵か水彩画、といった感じ。美術展を観るよう。
蚊帳(かや)、父親と小学生少女。
お産で入院しているらしい母親。
病院からふらりと出て、かつて妻の居た村に向かう老人。
パシられてCD万引きさせられ、ついには相手を刺す年上少年。
関西弁中心の田舎道と蓮の畑、はしゃぐ子ども達、のどかな風景。
そして、病院での小さな探検。
それらの間を巡る循環バスとバス停が、彼等の往来をつなぐ。
絵の具や血糊の赤色、連鎖し、ゆったりと循環するイメージ。
生と死が同じ地平でゆったりと進行し、すれ違う構成は正に絵画的で、理屈を越えて味わい深い。
ただ、ナースさん達が亡くなったばかりの人物の遺体を運びながら合コンの打ち合わせをするのは、いかがなものか。いくら<人生がかかってる>といっても・・・。ずっと世話して来た担当だったら、すぐにはとてもそんな気になれないはず。
そこだけひっかかったが、全般にいい出来。


Gプロ:

川原康臣監督「ニューヘアー」:

オール四国ロケ。バイト先の店長の<遺言>で車の2人旅。それと聾唖の女性1名。出演者は4人だけ。
まあ、普通の男女青春ロードムービー。
主役が眼鏡青年とバイト仲間の小柄な女の子で、組み合わせの雰囲気が気張らず、リラックスした旅路。長旅にありがちな軽いケンカもちょっとあるが、全般にのほほんとした印象。
殺伐とした作品とは別にこういうのがプログラム入りすると、何だかほっとさせられる。どぎつい力作ばかりが、いい映画ってわけじゃない。

児玉和土監督「ダム・ガール」:

同郷の男性と同居中のOL、彼女には極端な<節水>を強行する、ある訳があった・・・。
これまた、社会派か?と思わせるような立ち上がりを見せておいて、彼氏の手紙文伝達シーンのおかしさをきっかけに、どんどんそこから横方向へ外れてゆき、イカれたナンパ男、謎のカルト出現、とどんどんあらぬ方角へと話がそれてゆく。
何故?と考える間もなく徐々に奇妙にマッドな世界への扉を開く、反則技な展開(!)へと向かってゆく。
終盤の<水>のイメージに、圧倒される。
途中の展開、舵取りがイエローカードすれすれだが、ラストに免じてこれは許す!


平沢翔太監督「IMMEASURABLE MYSTIC BOOK」:

世界最後の秘境、自然環境を調査する探検隊、謎の不気味な生物、ドクターモローの島・・・といった驚異の光景を、CGクリエイチャーや特殊撮影で人工的に作り上げた、かなりの労作。
くにゃくにゃした人食い?生物達の造形がユニーク、アメフラシの群れのよう。鳥?が木の実の工作みたいで、可笑しい。
白黒フランス資料映像(もちろんフェイク)もよく出来ていて、笑わせる。
これはみるからにフェイク、とわかるので安心して?楽しめる。その分、罪がない。



Hプロ:

内藤隆嗣監督「MIDNIGHT PIGSKIN WOLF」:

地方で失業した男がひょんなことから池で金と黒いジャケットを発見、一念発起して上京するも都会のきつい洗礼を喰らい沈没、知り合ったバイト女性と暮らし始める、というだけの筋だが、細部にユーモラスな可笑しさが漂うのが良い。出てくる豚がその象徴。
ぱっとしない?主役男性がクールでハードボイルド小説風な台詞をつぶやき行動すると、とたんに不釣り合いとミもフタもなさゆえのばかばかしさが発生し、皆、笑う。
展開が中途半端に終わっているのが、惜しまれるが・・・。じつにもったいない。もう少し観たい!

西野芳子監督「.doc」:

他人の寂しさの隙間にすべり込む、出会い系サイトの100%なインチキ商売ぶりを暴露した、きっつい作品。
いやはや、まったく内情?はひどいもんだ!延長テクやポイント切れのシーンに苦笑。
面白がって顧客観察するバイト感覚女子大生やニヤニヤ冷笑気味に危機管理指導する男達に、ほとほと呆れ果て、引いた。
えぐい想定エロチャットする客達も、ちょっとついてゆけない・・・。
内容はすばらしいが、同時に印象が著しく不快で、レッドカード!
これ、ただちに全国の学校とPTAに無料配布すべし!といっとこう。


濱本敏治監督「光」:

これ、一度観てる気がする。(監督、小生を覚えているかな?)
夕日が綺麗。風景写真画集、の趣あり。
その発明より百十年余年、映画は、手法進化し、複雑になりすぎた・・・。
一度、皆、親子の想いを風景として、抽象的に写し取っただけの、この作品のシンプルな感銘に、立ち返ってみるべきじゃないのか・・・?と。感慨。



以上。

    
さて、PFFでの受賞結果は・・・?


あ、「はっこう」グランプリだ!熊谷まどか監督、おめでとう。

市井監督の「隼」は準グランプリと技術賞のダブル受賞。これも納得。
審査員特別賞は「IMMEASURABLE MYSTIC BOOK」「hanafusa」「まばたき」。
平沢監督の「IMMEASURABLE・・・」はエンタテインメント賞とGyaO(USEN)賞も受けトリプル受賞。すごいな。
GyaO賞は<既存の価値観にとらわれず、新しいフィールドでの活躍が期待できる>作品の作り手に贈られるそうな。文字通りあてはまる作品だろう、あれは。
企画賞が「MIDNIGHT PIGSKIN WOLF」、音楽賞が「グラウンド・ゼロ」。
観客賞は・・・「single」。

ありゃりゃ、「ニコル」も「光」も「ダム・ガール」も「ダイバーのリズム」も、問題作「歌舞伎」も、無冠。
特に「ニコル」無冠には、がっくり・・・!
実はこれに投票したのだが。初めて受賞期待作が、外れた。見事に。
こういう年もあるのだなあ。

こうして、今年のPFFシーズンは、終わった。
そして、長く、暑い夏が来る・・・。

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  1. 2006/07/21(金) 18:58:20|
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