鉄の、日記。
2月5日・土曜。
昼まで仕事。昼食。
午後は、銀座周辺を、散策。
オフタイムで予定に追われず、こんなにくつろいだのは、何日ぶりだろう。
今頃、上映会つながりのみんなは、どうしてるのかなあ・・・。
銀座シネパトス・「息もできない」初日。
本日は、監督舞台挨拶あり!
まだ空席があるというので、即、観ることに決めた。
映画と違い、長髪になっていた、ヤン・イクチュン監督は、
意外にラフで、陽気で人懐っこい感じで、好印象な青年だった。
コンクール受賞時(毎日らしい)の、金色のトロフィーを、持っていた。
高島礼子風?の、女性の筆記通訳をつうじて、ヤン監督は、
「映画のPRのために、こういう人物を演じてます・・・」
「後ろで配給の社長も、今、万歳してます・・・」などと言って、
複数回観ているらしい、作品のファン一同を、笑わせていた。
おかげで、気分がかなり、ほぐれた。
映画は、韓国市民生活の現状を、端的に見せつけている・・・。
監督自身が演じる、短髪の主人公は、
すでに青年期を過ぎかけた、中年の取り立て屋稼業。
職業のせいもあってか、傍若無人で、暴力的。
とにかく、登場する男性がなにかと、
気に入らない相手を、のっけからぼこぼこと、撲りまくる。
痛そうだ。いや、痛い。
味方まで、撲ってるので、
時には場内に、笑いすら、起こる・・・。
そして家庭内の暴力というのは、
やっぱり、子に伝染するのだな、というのが、よくわかる。
時折、学生運動つぶしの仕事とか、
ベトナム戦争の恩給とか、
現代の韓国社会の断面も、垣間見える。
ここの子ども達も、プレステが、
コミュニケーション・ツールになっている模様。
姉の子供との、コミニュケーション・シーンは、
ちょっと、ほほえましい光景。
授業をさぼってる、気の強い女子高生との出会い、対話。
ぶつかりあい、無骨に、皮肉交じりに語りあう、
このコンビが、いい感じ。
姉の子も含めた、ひとときの交流が、
次第に彼の心に、変化を促してゆく。
ささくれだった日常の中、彼らはどこかで、
穏やかな交流の場を、求めていたのだろう。
しかし女子高生の兄が、ある行動に出たことが原因で、
ある日、悲劇が訪れる・・・。
ちきしょ~、泣けてくるぜ。
終盤、人物たちのクロスが、前後するあたり、
暖かくも、痛い印象を、残す。
かくて因果は、めぐる。
終映後そのまま、東京より中央線経由で、阿佐ヶ谷へ直行。
ラピュタ阿佐ヶ谷・レイトショー。
白黒映画・「ある女子高校医の記録・妊娠」。
1968年・大映。
脚本が「ガメラ」と同じ人、らしい。
処女証明書を書いてほしい、と思いつめた表情で、保健室に頼みに来る、
名門女子高校の、生徒。
学校運営上の有力者の家から、彼女は若い男と家出し、休学してしまった・・・。
その原因と行方を、追求しつつ、
学校の校医を兼務する、青年婦人科医師が、
大人達にはなかなか、本音を明かさない、
当時のお嬢様女子高生たちの、実情・生態に迫る、というドラマ展開。
しかし、まあ、いろんな生徒が、いるもんである・・・。
たわいもないハレンチ遊びから、秘密結社ごっこ、
シンナー遊びに、想像妊娠、先輩とのレズ体験、
親との生活感覚的断絶、
会員制ゴーゴー・バーや、サイケな大学生バーへの出入り、
ラリラリ薬物パーティー、ボディ・ペインティングにいたるまで、
さまざまな実態が、ふんだんに出てくる。
企画がそういう、のぞき見的なものだから、
少々やばいお色気?シーンも、それなりにあったりもするのだが。
青春期とは、何だ?という、案外真面目な、ドラマにもなっていた。
終盤はむしろ潔く、あっぱれな面も。
さわやかささえ、残るのだった・・・。
以上。
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- 2011/02/07(月) 01:22:58|
- 劇場用映画
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