シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

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秋の空には凝り性女・・・

主水日記。



11月21日・日曜。
非番の日。


朝8時半過ぎより、出発。
京王線・聖蹟桜ヶ丘駅に着くなり、
向かいの建物内へ、ダッシュ。
8F・ヴィータホールへ、上がる。


10時半より、<TAMA NEW WAVE>開催。
計6本の、自主映画新作を、コンクール上映。
各回、上映前に、監督・出演者の舞台挨拶あり。

登録された審査員ではなくても、 場内ロビーでは、
ベスト男優賞・ベスト女優賞の投票が、可能。
用紙に記名されている、男女候補者より、
各2名を選出、丸印を付ける方式なり。


以下、6作品紹介。



「焦げ女、嗤う」:瀬川浩志監督

昨年の今泉監督「最低」、その続編?かと見まがう作品。
またも出ました、若き男と女の・・・
どうしようもないもんだ!すったもんだ!映画が。

前半が、あちらよりは大分明るくソフトな、コメディーの印象だが。
後半は、悪夢の偶然と、思いこみ人間達の爆走で、
もう、ギッタギタ。

浮気に、妹?の嘘に、
ストーキングに、写メールに、一服調達に・・・!
ああ、だめだろ~、それ言っちゃあかん!
それ送っちゃあかん!
ああ~、やってもうた~。やめときゃいいのに。
全篇、これの連続、団子状。
その都度、苦笑。

よくもまあ、こいつらは、そこまでやるわ。
あんな後で、よくまあ、仲直りができるもんだな・・・と。
ほんと、懲りないねえ。みんな。
あんたら、ええかげんに、しろばんば~!

ヒロインの一人が、京都弁。
早口でしゃべっても、どこかおっとり、ゆったりな感じが残るのが、いい。
ま、劇中では男に山へ置いてかれて、
山の幽霊(ゾンビ?)に、あわれに思われて、
「あんたらにいわれたくね~!」と怒ってる役どころ、なんだけどね。

でもあの幽霊たち、なんで後半、出てこないの?
ドラマが彼ら抜きで、展開できるようなっちゃったから・・・かな。
象徴的存在として今一度、出してほしかった。




「ノラ」:大庭功睦(おおにわ・のりちか)監督

染谷将大・主演。


山の県道、足を引きずって逃走中?の、
わけあり風、家出少年登場。
いきなり、軽トラックにぶつかり、気絶。

幸い、軽傷。
運転していた、元不良風?長髪アロハ叔父さんに助けられ、
ちょいと余計な口数の多い?後輩中年男の、食堂経由で、
叔父さんと、小学生位の娘の住む、マイホームへ。
夜も歩いて海辺へ行ける、静かな田舎町。

そこで泊まっている間、
庭にある小舟の修理を、手伝うことになるのだが・・・。
この少年、ある理由から、
大きめのナイフを、持っていた・・・。

詳しくは語らないが、多分若いころ、不良やってたんだろうなあ、
という感じの、長髪叔父さんが、
少年の秘めた、不幸への怒りに対し、
きちっと、言うべき事を言うシーンが、いい。

終始にこりともしない、連れ子少女が、
船出の前に一度だけ、楽しそうにしているシーンが、心にくい。
どんな名優も、泣く子と地頭には、勝てん・・・。

少年は終盤で、
恨み重なる人物(諏訪太朗)と、ついに対面するのだが、
このときの、迫真の言い合いで、出した結論が、
痛い、けど、潔い・・・。

男達、涙ものの青春映画。


駅名等は不明だが、明らかに、JR内房線沿線ロケ。
ちょっと親しみが、わいた。


なお、少年役の主演俳優、
場内投票により、ベスト男優賞を受賞。 



「人の善意を骨の髄まで吸い尽くす女」:加藤行宏監督

山田真歩・主演。

上映前トークによると、なぜか出演者全員、本名の役。

まあ、おっしゃる通り確かに、役名を覚えなくてすむのだろうが。
みんなこういう役回りで、実名役で出て、不満はないのだろうか?
と、いささか心配になってしまう、内容だった。
観ているこちらは、ゲラゲラ!の面白さ、なんだけれど、ね。


ようするに、初のネットドラマを監督する、
女優・山田真歩の行状が、
周囲の者たちにとって、いかに身勝手でひどい、気分が引くものなのかを、
事例を挙げまくって、片っ端からお見せしときやしょう、という、
すったもんだの、実録風?劇映画。

最初のほうこそ、撮影チームをめぐる、
のどかな?トラブルの数々により、
コメディ調の笑いが、どっと弾けるのだが。

段取りの悪さに、映画撮影への無知、
猛烈なるマイペース、
さらには、主人がいながら、
あまりにもだらしのない、男達への扱いぶりに、
周囲の者達は、次第に、付き合いきれなくなってくる。

とある人物がついに、ブチキレ、暴れるあたりは、
正直、ぞっとさせられる。
現場関係で、人間関係がこじれるシーンなど、
よく聞かれる話とはいえ、見るだに恐ろしい。

身近に、こんなにわがままで、
周囲の人々を散々振り回して、迷惑をかけるような人物がいたら、
そりゃ、誰だって呆れかえり、
次第に関わることを、いやがることだろう・・・。
願い下げだ。

主人公の旦那の、同居友人が、夢に出てくるシーンは、
笑うと同時に、こりゃあ悪夢だな、との感を強くした。
(ゲームやりすぎだな~、時々休めよ~!・・・の声)

終盤、主人公の生い立ちと、
撮影後の彼女の、行動展開が描かれるに至り、
ようやく、やれやれ、終わり良ければ、という気持ちにさせられる。
題材にされるほうは、たまったものではないだろうが・・・ね?


大変面白い、ブラック・コメディーである事を、十分に認めつつも、
これって、観ているうちが、花かも・・・との認識を、
より一層、強固に、意識させられたのも、事実だった。



「溺溺」:布施直輔監督


今村昌平路線、とでもいうべき、肉感的エロ入り悲喜劇 。

主役青年が、バイト学生時代、
教室で出会って、触れ合って、一緒に寝ちゃった、
もちゃっとした感じの、ゆっくりしゃべる、
やたらと陽気な、女子大生。
(しずちゃんみたいな、感じの娘だな・・・?の声)

実家の店直伝の、すっぽん鍋で、
怪我をしていた彼を元気付けた、結構いいやつ。
別口の恋人がありながら、彼はひそかに彼女と、つきあってしまう・・・。
(ま、またそれかよ~!の声)


時は流れ、
別な街の会社員として、恋人と結婚し、
営業バリバリのビジネスマンとなっていた、彼のもとに、
突然、あの頃のあの女性から、
すっぽんの贈り物が届き、
やがて、ひょんなところから、当人も現れる。

焦る青年に、彼女は、
「父親の眼鏡にかなった男性を、探しに来た」と告げる。

相変わらず陽気で、エロティックでもある、
彼女のフリーな言動に、はらはらさせられながらも、対応してゆく青年。
やがて、すべては丸く、収まったかに見えたのだが・・・。

まさか、贈り物のエキスで、
あんなことになろうとは、
誰が、想像できただろうか・・・?

終盤、画面が急激にファンタジー・ワールド化、
海辺のシーン、あっけにとられて、ぽか~ん!な感じになった。
いったい、どうなっちゃってるんだ?の世界。
そここそが、最大の見どころ。
やられた~。

女優の豊かな存在感に、引っ張られた、その果てに来る、
フィルム映画ならではの、大いなる飛躍に、
乾杯!なり。
こういうの、結構好き、なり。



「輝け、背骨」:矢作康在(やさく・やすひさ)監督


津川苑葉、主演デビュー作。

地味に静かな行動をしていた、団地住まいの女子高生が、
葬式マニア、喪服フェチと化してゆく、
それこそ昼下がりの、団地のごとくにのんきな、ブラックコメディー。

とにかく、主役ヒロインの、魅力に尽きる。
洞口依子・三輪ひとみあたりを想起させる、表情の魅力。
教室の後ろで一人、想像にふけっていたり、
ごまかしのいいわけを言いながら、戸惑ったりしてる時など、面白い。

いつも何かに怯えている、人形マニアの長髪青年、
声をかけてきて「君、素質あるね」と評する、
香典泥棒みたいな事をのたまう、団地の中年住人など、
ドラマ上の立ち位置が、よくわからない?人々や、
故人の写真の前で悶える、未亡人らしき女性、
主人公の言動に呆れる、女性教師らも、登場するが。
全体としては、主役のユーモラスな魅力の、一人勝ち状態であった。


特別賞、受賞。
主演女優、場内投票により、
ベスト女優賞を、受賞。
文句なし。



「未来の記憶」:岸建太朗監督


上映前の、監督挨拶によれば、
日本人にとっての<自由>とは何か?という事を、
考えながら作った映画、との事。

その内容は・・・

フリースクールを、これから始めようと、
わけあり物件らしき、田舎の家屋を改装準備中の、若い男女ペア。
その2人の意識の中に、突如、
この家屋自体に残っている、過去ないしは近未来の、<記憶>らしきものが、
映像と音声の洪水と化して、どっと流入してくる・・・。

その記憶の中には、踏切事故で死んだらしい、
フリースクール常連の男子中学生と、その父親、
スクールの壮年女性教師らの、
哀しい事件の記憶が、混じっていた・・・。
という、奇妙なお話。

映画の後半部に充満している、このエピソードが、
あまりにも重く暗い、悲劇であるため、
観ながら気分が、どんよりしてしまう・・・。
  
走っている自動車の、運転席の風景から、
父親の嗚咽が聴こえるあたりは、
とても長く、感じられた。

別なコンクールで初上映したときに、監督は、
よくわからない、との声を、多く聞いたそうだが。
それは、まあ、わからぬでもない。

時系列があまりにも頻繁に、
現在=過去=未来と、前後する構成だからである。
観ているうちに、徐々に、慣れてはきたが。

とにかく、流れの速い、川の急流を、上り下りしているような印象。
朗読・ナレーション式の音声が、ふんだんに使用されている。
が、ふんだんに過ぎ、
登場人物達が、情動に流され過ぎている感も、ややあった。

大変ボリュームたっぷりな、力作であり、
そのエネルギッシュな、画面の流れは、素晴らしいのだが、
随所シーンで、ムラも多く、
もう少し、各シーンを短く、刈りそろえるべきではないのか?との印象も。
中盤以降、小生はやや、お腹いっぱい状態であった・・・。


その重量級の、ボリュームと勢いゆえだろうか、
堂々の、グランプリを受賞。


作品評・表彰式・記念写真撮影等の後、
打ち上げ会、3000円。

観客冥利に尽きる、賑やかなる、盛会。
終電連絡時間がある為、22時半、引き揚げ。

作品的にも収穫が多かったので、
きわめて陽気に、帰路につくのだった。




以上。
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  1. 2010/11/22(月) 22:15:30|
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