主水日記。
有楽町・スバル座。
客席、年上の、気難しそうな?お父さん達が、三十人弱。
そんな中で、観た映画とは?
ずっと、観たかった・・・。
ついに、ようやっと、観れた・・・!
三池崇史監督版・東宝映画、「十三人の刺客」。
いきなり、ぐあああああ~っ!
冷酷な、殿様のせいで・・・
とても悲惨な目に遭う、
他藩の者達や、女達。
こ、これはっ・・・!
す、すげえっ!ひでえっ!ひえええええ~っ!
役所広司の釣り侍が、
驚きを通り越して、半ば笑っちゃう?のも、無理はなかろう・・・。
(何か小池一夫の、劇画みたいだな・・・の声)
武家社会の理不尽さが、しっかり描かれた上で、
そこからが、大仕事の準備。
ほぼ元祖同様、
都合よく?有能な侍達が、続々、集まってきて、
大博打に近い、一大暗殺作戦に、命を賭ける流れに。
途中の<溜め>エピソードは一つ、省かれているものの、
後は、万事スイスイと、進行し・・・
あっ、という間に、壮絶なる終盤へと、なだれ込む。
とにかく、これでもか、これでもかの、見どころ満載。
陰影を生かした、元祖流の撮り方も、勿論いいのだが。
三池組らしいというか、
男向けの?お下品ギャグも、しっかり炸裂。
丈夫すぎる案内人、岸部一徳の宿場代表など、
大いに笑わされたシーンも、あり。
平時よりも戦乱を求めたがり、
自分が追い詰められていく、危機的状況を、
むしろ楽しんでいるらしい、
どこか現代的で、醒めているような、
稲垣吾郎の、標的殿様。
周囲が皆、暑苦しいほどの熱演・力演を、連打する中で、
一人、妙に異様な存在感を放つ。
この使い方は、いい。
クライマックスでは、
皆、だんだん顔が、黒くなってきて・・・
最早、誰が誰であるかすら、一瞬、どうでもよくなってくるほど。
凄絶、大激闘。狂乱。
手持ちキャメラ目線の、閉所・暗所往来の様を眺めているだけでも、
ものすごい画面の弾みと、躍動感。
ど迫力。
途中の一部展開、残る人物、ラスト等が、
前作とはやや、違っているのだが、
これはこれで、一応、納得。
ありえない事も、こういう劇映画でなら・・・
あり、と見る。
映画として、非常に・・・すばらしかった。
これはもしや、工藤栄一監督版すら、越えたかも・・・?などと。
いまだ、興奮、冷めやらぬ。
以上。
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- 2010/11/10(水) 00:13:01|
- 時代劇
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