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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

新・刺客人マキ 「逃亡」

政の、日記。


10月7日・木曜、夜。

ごぶさたの、京橋・フィルムセンター。
吉田喜重監督特集。

19時より、「日本脱出」。


はるか昔?大井武蔵野館で、観た覚えあり。
ただし、いわゆる不完全版であった。

終末部が、会社の都合で、
大幅にカット!されているそうなのだ。
実は、今回確かめに行った、再見のフィルムも、
その、不完全バ-ジョン・・・・だった。残念ながら。(注1)

しかし、まあ。
忘れかけていた途中の筋を、
観ながらようやく、思い出したのだが。
いやはや、ひどいもんだ・・・。

岡本太郎がカメオ出演する、オープニングと、
ジャズ調の音楽は、素晴らしいんだが。

元チンピラ風の、主役・バンドボーイ青年。
ヤバくなると、すぐに怯え、
「兄貴~!兄貴~!」とわめくばっかりで、
まったく情けない、華がない、主体性がない。

とても主役を張れるとは、思えないタイプ。
むやみやたらに、震えては叫ぶ、
猿・・・のようなキャラクター。
その分、ヒロインの風俗嬢には、
保護者的?愛を、喚起させるのだろうか。


主人公を踏みつけて、威勢良く現れた、
兄貴ギャング達の言動も、これまた、
あまりにも場当たり的、かつ、ドジの連続。
もともとが危なっかしかった、現金強奪計画は、
たちまち、腰砕けの有り様に。
失笑。

ヒロインが、ジャズ歌手大好きな主人公を、
アメリカへ逃がそうと、奔走する。
協力を得た主人公は、東京オリンピックのどさぐさにまぎれて、
あれこれと、逃亡にトライするも、
自分でぶち壊すような、間抜けな行動ばかり、してしまう。

アホらしさ一杯な、情けない展開続きで。
これでは普通、すぐに捕まってしまうだろう・・・。
終盤も、どうやってあそこに来たのか、さっぱりわからないし。

他の密航者や、米国兵らの言動等も含め、
随所で、客席より失笑が、巻き起こっていた。


センターの資料によると、制作の会社は吉田喜重監督に、
<アクション映画>を、求めたそうだが。
日活みたいなハードボイルド・アクションは、
ちょっと、無理だった模様・・・なり。
がっちりと、舞台劇向きな話をやったほうが、
合う監督、とみた。


以上。

注1:主人公が、発狂するシーンが、用意されていたと伝え聞く。
これが元で、吉田監督は松竹を辞め、
ATG系映画等で、独自の活動を始める。  
  
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  1. 2010/10/08(金) 01:41:32|
  2. 劇場用映画
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