主水日記。
9月9日・木曜。
やっと、気温が下がったので、体力がやや回復。
仕事の後、ひさしぶりの、映画館へ。
で、選んだのは・・・。
夜7時、ポレポレ東中野。
DVドキュメンタリ-、「祝の島」。
かつては一つの共同社会だった、離島の島民が、
近くに原発建設が、持ち上がったがゆえに、
反原発派と推進派の対立で、二分され、
一時は祭り開催も、ままならなかった、という哀しみ。
反原発運動、それ自体よりも、
70・80代の、高齢島民男女が、
お年寄りと呼んでいいのか?という位に、
元気で、活発、ユーモラスな、
動き回りぶりにこそ、驚く。
皆、表情が、じつにいいのだ。
何しろ、40代・50代の男女が、
島では、<若手><働き手>なのだ。
ウニを採っているおばあちゃんや、
一本釣りの魚に、いらっしゃ~い、なんて云ってる、
漁師のおっちゃんが、
皆、70代から80代。
それがあたり前の、
農業・魚業主体の、離島の生活。
東京近郊や千葉とは、生活感覚がまるで違うのが・・・
結構、カルチャー・ショック、だった。
小学校入学式、島民大集合。
新入生が、男の子一人。
迎える在校生が、男子一人に女子一人。
で,3人は兄弟。
場内、皆、笑う。
一番悠々と、マイペースなのは、
祖父の代からの棚田を、耕作する老人氏だろう。
田植え、刈り入れを、自ら行ないつつ、
祖父の悲願だった、開拓記念の詩の、
棚田のの石への掘りこみを、
今、しっかりやっているのだ・・・。
悠久の、歳月。
近隣友人男女どうしの、
夜のお茶会や、年越しの模様は、
「来年、生きてるかねえ・・・」などと云いつつも、
じつにほがらか、のんびりくつろぎ、ユーモラス。
しかし、むやみな長生きではなく、
たとえば、80代になったら、制度として、
薬で、生死の選択をしたら・・・などと、
けろっと話す、彼らの言葉には、
一瞬どきっ、とさせられた。
少子高齢化、と、メディアではひと口に云うが、
所変われば、その現状は、一様ではないようだ。
当事者たちの、生活現状と希望は、
果たして、ちゃんと国や世間に、把握されているのだろうか・・・?
と、大いに,考えさせられるのだった。
引き続き、DV劇映画レイトショー。
いまおかしんじ監督、「ゴースト・キス」。
お話自体は、よくある、シンプルなやつで。
脱ぎシーンを除いては、ほぼ、
ワンセットの舞台で、出来る内容。
監督のピンク映画同様、
主役のキャバクラねえちゃん、
随所であけっぴろげに、ストリップ・サービス。
この姉ちゃんの部屋に、トイレのドア経由で、
謎の女子高生と、妙な男性達が、頻繁に出入りし始める。
彼らは、足こそあれ、幽霊・・・なのだが、
部屋から外へは出られず、すぐ中に戻ってしまう様子。
幽霊達の衣装が、無理やりに<お揃い>で、
幽霊男性3人が出るたびに、
場内、笑ってしまう。
じゃ、なんでトイレ空間修理人だけ、あの作業衣なんだ・・・?
同居の浮気者男性や、女子高生の友人男子には、
幽霊達がまったく、見えないのだ。
見えない相手がいるのを、いきなり信じろと言っても、
そりゃ、無理な話で・・・哀。
そこから、悲喜劇のドラマが派生し、
それらは過不足なく収拾、
エロくも明朗に、決着がつく。
全般に、人物達や画面の動きがおとなしく、
きれいに収まりすぎ?の感も、なくはないが。
ついこの間も、小生らは、
そういう種類の、発展形ともいうべきピンク映画を、
上野で、しっかり観たばかりではないか?
フフフ。
(松田彰監督が、映画美学校で掛けたDV映画にも、
そういうドラマ仕立てのが、あったよな・・・の声)
と、微笑しつつ、
のんびりとスクリーンを、眺めるのだった。
暑さも峠を過ぎて、
今夜はよく、眠れそうだ・・・。
以上。
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- 2010/09/10(金) 01:31:36|
- 劇場用映画
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