経師屋の、日記。
8日午後、新宿・シアターTM。
冬の<河口湖映画祭>関連で、
阿部誠監督出品作、2本立て上映あり。
はるばる真冬に行くより、楽なので?来た。
(夕張よりも、近いし・・・ね、の声)
いつもはカンフー映画や、新撰組もので会っている阿部監督だが、
こちらでは、ハートフルなドラマ中編を披露。
河口湖映画祭では、シナリオコンクールがあって、
選ばれた脚本をもとに、新作が、
地元界隈で、撮影されている。
ゼネラル・プロデューサーは、地元の町長だとか。
よって、富士山や河口湖、登山鉄道の駅など、
名所や施設が、登場する。
1本目、「湖(うみ)の観覧車」。
・・・は、以前一度、予告編を観ているかも。
両親の離婚で、母親は実家の静岡へ。
もうすぐ別れ別れになる、父と娘が、
高速道路移動の途中、
思い出の河口湖畔に寄って、
一日を過ごす、お話。
父は音楽雑誌関係、割にのんびりした性格。
だが、娘と別れる事が、やはりつらそう・・・。
玩具の観覧車を、2個も水に沈めるあたり、
かなりセンチメンタルな、パパなり。
娘は高校生位、
憎まれ口をたたく現代っ子だが、
意外にも?クラシックが好み。
母は職業不明だが、
キャリア・ウーマン・タイプらしい。
昨日までの夫が、娘を途中下車で、誘拐?したと知るや、
あわてて警察を呼ぶなど、
やや心配症で、神経質な感じなり。
となれば、大体の人間関係と、展開は・・・見えたも同然。
ほぼ予想通りの、一応の心理的和解と、
静かなる別れとに、ドラマは収束する。
大きな驚きはないのだが、
子持ちのお父さん達が観ると、泣けてきそうな。
唯一、ユーモラスな見どころは、
浅川芳恵の、ボート場番人女性。
人の話を聞きもせず、ゲームに夢中。
やる気あんのか?こいつ・・・という、軽いおかしさ。
俳優・羽場裕一氏が、
わけありで河口湖畔に越してきた、バーのマスター役で出演。
2本目、「小さな大きな富士山と」。
主人公役は、以前、新撰組作品で、
独特な沖田総司を演じた、天野芽衣子。
今回は、東京から、故郷のいちご農園へ里帰りに来た、
いかにも、調子のよさそうなヒロインを、
いきいきと、明るく楽しく、好演。
IT学校に英会話、演劇、ネイルアートと、
あれこれと、いろいろ学んで、やってはいるのだが、
どれもいまいち、ものにならずで。
ちょっと、めげている様子。
いかにも典型的に頑固そうな、父親。
娘がたびたび、お勉強の鞍替えをしているので、
「また、逃げてんだろ?」と、
ことごとく、見透かしている・・・。
さすが、親。
父母と同居していた、祖母は、
このころすでに、自らの希望で、
老人介護施設への入居を、準備していた。
祖母(超ベテラン・花原照子女史演ず)は、
毎日、美しい富士山を眺めるのと、
孫娘がいつか、役者でテレビに出るのを待つのが、
人生の楽しみに、なっている様子。
演劇をやめかけているのを、
おばあちゃんには言い出しにくい、孫娘。
さて、一家は祖母を、施設へと送る。
が、あいにくと、
富士山が見える側の部屋が、人気で、満杯。
たちまち、言動の調子が、悪くなってくる・・・が。
と、このような状況下、
彼女は、これまでの経験を生かした、
ささやかな、実家・稼業の改善プロジェクトを、
自発的に、始めるのだった・・・。
このあたりが、花さかじいさんならぬ、
花さか孫チャン、という感じで、
ちょいと面白く、ほほえましい光景、なり。
いちご園の一部リニューアル、富士のネイル(!)など、
可愛らしいアイデアが、良い。
お父さん役・村野武範氏の、
「食いしんぼう万歳!」出演歴をもじったシーンが、登場したり。
「飛び出せ!青春」で共演した、剛たつひと氏が、
老人ホームの施設長役で、登場していたり。
楽屋落ち?シーンも、往年よりのファンには、嬉しい眺め。
TV画面に、阿部監督過去作品のシーンが、映っている。
前作(1本目)とも、平行世界的リンクあり、とみた。
先程のボート番人役、浅川芳恵が、
突然出てきたシーンでは、場内に爆笑が起きた。
こちらも、大きな飛躍こそないが、
ちょっと小粋な、気分的にほっとする作品、なり。
以上。
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- 2010/08/09(月) 00:37:51|
- インディーズムービー
-
| トラックバック:0
-
| コメント:3
初コメントです!!
富士山・河口湖映画祭の2作品に出演させていただいた
しーとんこと浅川芳恵です。
ご覧いただきありがとうございました~☆
大真面目に演じていますが笑いが起きるのはなぜでしょう?(笑)
次回作にも少しですが出演いたします。
お楽しみに~☆
- 2010/10/12(火) 00:48:15 |
- URL |
- しーとん #-
- [ 編集]
<しーとん様、初コメント、ありがとうございます!
笑いは、なぜ?
う~ん、そうですねえ・・・
最初の、ボート場登場シーンが、
いい意味でユーモラス、だったからでは?ないでしょうか。
2本目では、いわゆる普通の役、ですけど、
1本目の直後では、目立ったんでしょうね(笑)。
それは、し-とん様の、一つの持ち味、ですから。
ぜひ今後も、映画で、
機会あるごとに、生かしていっていただきたいですね。
さらなるご活躍を、期待してます!です。
- 2010/10/14(木) 19:14:07 |
- URL |
- アWorker. #-
- [ 編集]