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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

夏は・・・PFF

主水日記。

PFFアワード、作品紹介。


17日・土曜、鑑賞分。


Bプロ

「イチゴジャム」:庭月野議啓監督

女子学生の妄想シーンで、どきどき、させられる。
ジャムと、男女の肉体が、ねちょねちょ・・・!うわあ。
(友人が、余計な事を言うからだ~!の声)

とにかく、エロイ。
このままピンク映画が、撮れる程のレベル、なり。
しかし、これは、何とも・・・切ないなあ。


「真っ赤な嘘」:小林岳監督

都会の端っこ、下宿界隈でバイトする、
寿司屋店員達の、結構ハードな、生活ドラマ。
皆、心が疲れている・・・。
観ていて、泣けてくる・・・。

中盤、ステレオタイプな、一見正論?を吐き、
周囲の人々と揉め、こじれる主役店員が、
「の・ようなもの」の主人公みたいな印象で、面白い。

彼とOL風女性、同居男性、アパート住人らとの、
身も蓋もない、やりとりシーンには、
シニカルな笑いも、含まれていて、
場内では爆笑も、起きていた。

終わりは何か、哀しき嘘で、
寂しい感じ・・・だけど、ね。
上京組の人には、共感を呼びそう。


Cプロ

「アンナと二階の部屋」:田崎恵美監督

桃井かおりと菅野美穂を、合わせたようなヒロインが、
いきあたりばったり、ハチャメチャな言動の連続で、
ギャグ漫画風で、大変面白い。
この人主演で、シリーズ化!なんて、どうですか?


「世界グッドモーニング」:廣原暁監督

最初、長まわしで、
アロハの青年達が、歩いてふざけながら、登場。
てっきり、彼らが主役?かと、思わされたが。
主役は、すぐ近くにいた、
学校フケた、制服の少年だった。あれれ。

いつも通る道で倒れた、
ホームレス男性の持ち物から、
その元彼女?お姉さん経由で、
思わぬ、遠出の旅に。

ほんのちょっとだけ、成長する少年。
ほほえましい。
まさしく人生は、旅だ。

全体に、ゆっくりゆっくりな進行だが。
ちょっとした家出旅気分が、味わえる。
ラストの雄大な風景は、気分がいいものよ、と。



Dプロ

「硬い恋人」:森岡龍監督

マンションに住む女の子をめぐり、男性2人が、
友情の、<泣いた赤鬼>作戦を敢行。
一人はにっこり、でももう一人は、複雑な気分に・・・。

コンビニで男女を遠目に撮る所が、
ちょっといいシーン。

男くさい、ちょいエロなネタを、結構やっているのだが。
画面が単純に暗すぎて、目前の状況がよく見えず、
移入し損ねてしまうのが、難点。

ここぞというシーンでは、もう少し、明るめで見せるべし。
<プリン部屋>シーンの、どっ、という反応などが、
それを証明している。
ザリガニは・・・じつに、もったいない・・・。


「21世紀」:山内崇寛監督

いかにもゴダール?黒沢清?的な、
独特の音楽使用法と、奇妙なる場面つなぎ。

ドラマの始まり部分で、編集が荒っぽく、
最初のほうでは人間関係が、よくわからず。
ヒロインと少女の登場が、唐突に見える・・・。
あの辺は、何というか、
実相寺昭雄風にも、見える。

大半で、次のつなぎまでのシーンが、
変に間延びしていることもあって、
中盤までドラマが、わかりにくかったが、
だんだん、ファミリー・ホラーらしいと、つかめてきた。
後半はまるっきり、「リング」「らせん」の世界に。

不可思議なる異世界には、なっているのだが、
とっつきがいい人と、悪い人で、
評価がかなり分かれそうな、
奇妙奇天烈な、映画。
20世紀末、というタイトル・イメージではないか?と。



18日・日曜、鑑賞分。


Eプロ

「キミ/ハミング/コーヒー」:勝又悠監督

ちょっと気弱な?男の子を前に、
女子高生の揺れる気持ちと、シンクロするように、
ゆっくりと揺れるキャメラワークが、
なかなか、いい感じ。
朝の土手で、ゆうべの連中を遠目に眺めつつ、
アフレコ?するシーンが、ちょっとユーモラス。
実に、ほほえましい光景よ。


「青春墓場 ~明日と一緒に歩くのだ~」:奥田庸介監督

密売人の二人が、やたらと派手に笑いまくって、
すべり出しは素晴らしく、快調。
捜査官から、逃げ始めたあたりまでは、良かったのだが・・・。

途中から主役が、水道点検の青年に交代、
あらら?となる。
都会の隅でで再会した男女、
あれから、お互いこんな、さえない生活に、なってしまった・・・。

後半が重く、暗く、
血なまぐさく、やるせない気分。
追い詰められて、やがて哀しき、陰々滅々・・・。
凄いんだけど、ドラマ的には何だか、
残念な気も、ちょっと。

出てくる奴、み~んな、頭やられとる。
エンドルフィンの、摂りすぎだよ~!



Fプロ

「雲と空」:Yoshino監督

特殊な念力?を持った、タイプの違う男子高校生2人が、
出会って、交流する話。

中国かフランスの田舎で撮ったような、映画の雰囲気は、いい。
教室や弓道部に毎度、生徒が二人しか出てこないのが、
どうしても、気になる・・・。
まあ、女の子向きの感じかな、と。


「反抗」:堀内博志監督

古い家屋の残る、森の中に、
少女が、置き去り。
変なルールでもって始まる、
シビアな、人間狩りゲーム。

訳のわからない、カウントダウン。(戻ってるし!の声)
サイレンの使い方など、面白い。
穴のシーンで、大笑い。
でも、人生投げてる、追っ手が、ちとコワい。

ラストでタイトルの意味が判るも、
え、そこで終わりなの?
もう一山ないの?と、すっぽかされた感も。


Gプロ

「くらげくん」:片岡翔監督

表現は自由、でも生活は自由じゃない、
そんな子どもライフを、
子役2人が、可愛くのびのび、いきいきと体現。

たわいもない会話シーンを、眺めているだけでも、楽しい。
緊張を強いられる作品が多い中では、
気分がほっとさせられる、心の休憩時間。


「白昼のイカロス」:阿部綾織&高橋那月・共同監督

大都会・渋谷の裏、隅っこに細々と生きている、
雀荘に出入りする、心優しき人々の、対話劇。
70年代の、中村雅俊やショーケンの出てきそうな、青春ドラマ風。
急にかんしゃく起こす、主役の上京娘(監督の一人)が、
特に目立つ、存在感。

全体のテンポがだらだらで、かなり長く感じるのと、
台詞が一部聞き取りにくいのが、玉に傷。
でもドラマとしては、間違いじゃない、と。


Hプロ

「あんたの家」:山川公平監督

老夫婦、介護問題自体の暗さを、
ブチキレ関西おばちゃんの、
押せ押せ!な言動パワーが上回って、
大いなるど迫力、あり。
やっぱり、愛より生活、なのね。おばあちゃん・・・。


「TIGER」:ジェームス・マクフェイ監督

事務所を転々としつつ、モデル稼業を続ける、
外国人男女の仕事、心情吐露、恋と別離を描く。
東京近辺を舞台にし、上野などでロケをしながら、
まったく、洋画そのままの世界に、仕上げている。

Gプロの「白昼のイカロス」とは、まるで違った、
視野の切り取り方は、面白いし、
風景撮影や演技は、この上なく高度なり。

だが・・・
前半の、幸せな気分が、
後半、一転。

誰が見ても別れが近い、
こじれた男女の、言い争う様は、
ひたすら、不快感を与える。
日曜の夜に、これを延々、見せられるのは、
正直、きつかった・・・。

主人公に告ぐ。
もうあきらめて、新しい恋を、探しなさい!と。



追記:その後、7月27日(火)鑑賞分。


Aプロ

「ポスト・ガール」:北川仁監督

失恋して死を選んだ、弟の敵!とばかりに、
姉が、弟の惚れていた女性を相手に、
不気味な笑いとともに、恐怖の情報かく乱作戦で、
コワ~い、復讐話・・・
の、はずが。

本来悲劇のはずの、冒頭シーンから、
既に、喜劇漫画のような雰囲気が、見受けられる。

で、かんじんの<作戦>が・・・

ポストが、住まいのそばなのをいい事に、
差出人達や、郵便局員の目を盗み、
文通手紙の横取り、無断開封、 
ニセ手紙の執筆、すりかえ、送り出し・・・

って、おかしいだろ。
ケータイとメールの時代に。
大体、筆跡とか、何で皆、同じなんだ?
それにあれ、挙動不審で、通報されないのか?
などと、観ながら徐々に、
あれこれ、ツッコミたくなってくる。

罠にかかっていた?人物が、真相を知り、
橋の上で荒れるシーンは、舞台コントのよう。

奇妙奇天烈、あまりにもでたらめ、
いきあたりばったりな展開に、
次第に・・・苦笑させられてゆく、当方。

後半、嘘から出た真・・・?
どう見ても、別人とわかる人物を、
家族だと云って扱う、人物達。
それ、変だろ。何でわからない・・・?
と呆れてたら、あっけなく、ラストに到達。

黒い喜劇としては、少々薄味、上滑りも目立つのだが。
何ともシュール、アンバランス・ゾーンな世界なのは、好感あり。
最後の、皮肉ありげな表情は、何を示すものか?



「賽ヲナゲロ」:天野千尋監督

いきなり、化粧に眉毛抜き、のシーンで。
これは、女性の発想だな~、とまず感じた。
女性ならではの、身体生理的描写も、あるし。
ああいうのは、一般的男性は、ちょっと引くものだが、
これはまあ、違うんだから仕様がない、というべきか。
 
最初はぱっとしなかった、帰郷就職女性が、
だんだん、あかぬけてきて、
男女交際への、一歩を踏み出しつつ、
過去のさまざまなトラウマ、コンプレックスを、
次第に自ら、徐々にだが、克服してゆく。

その様子は、危なっかしくもあるが、
いじましく、可愛らしく、潔い。
観ていて、何だか、応援したくなってくるのだ。
それ、そこだ!ゆけ!拒む時は拒め!
そう、そのまま、いけ!そこはためらうな!いっちゃえ~!みたいな。

(マラソンの、女子ランナーとトレーナー?みたいだな・・・の声) 

反対にコワいのが、雑巾がけに凝る、ヒロインの母親。
教育方針的思い込みが、激しすぎる。
既にその思い込みが、
娘の置かれた実情や、当人の判断力などとは、
かけ離れてきている事を、認めようとしない、頑固者。

(ついこないだ、渋谷の<関西ゼロ年代>特集で、
教師親子の自主映画で、もろにそういうのを、観たばっかりだな・・・の声)


玄関での親子対決、バケツの水をかぶるシーンなど、
じわ~っと、こみあげてくるんものが、あった。
これが真の、精神的自立、というやつだな~、と。
もう、しょっぱくなんかないぜ、あんたの人生は!

ラストは、ちょっとご都合主義?な気もしたが、
正直言えば、ほっ、とさせられた。

後味良ければ、すべてよし。
20代女性の、遅れてきた青春!映画、なり。


なお、アウトマン・ラボ方面で見かける方が、
約2名、特別出演?しているので、びっくりした。
職場と家庭の、お父さん、なり。
(味のある人達、呼んだなあ・・・の声)



以上。

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  1. 2010/07/22(木) 00:13:13|
  2. インディーズムービー
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