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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

ビーグル85「Gメン刑事追う!必殺駈け落ち人」

ビーグルGメン・大種捜査員の、事件簿。


5月29日、土曜。
レイトショー枠は、渋谷ユーロスペース。

石井裕也監督「君と歩こう」。

入りは、ノーゲストにしては多く、席が埋まり、
まずまず、よろしい。

これ、なんと、
同じ石井監督の「川の底からこんにちは」と、
企画・撮影が、ほぼ同時進行していた作品、だそうだ。
なるほど、こちらで、
あちらでの制作のプレッシャーを、ほぐして、晴らしていたのか・・・と。

いや、なにしろ、おもしろいにはおもしろいんで、
やたらと、笑いまくったんだが。
とにかく、もう、下品含みな、悲喜劇、ドタバタ。
人物達の言動は、むちゃくちゃ。
万事が成り行き任せ、いきあたりばったりな、映画なもんで。

内容は要するに、
30代女性教師と、10代貧乏男子高校生の、駈け落ち事件なんだけど。

映画の途中で明かされる、二人の駈け落ちの発端は、
えらく侘しく、哀しき話で、泣けてくるものなのだが。
では家を出て、駈け落ちして・・・という、
その後の過程で、何かが、おかしくなってゆく。

東京駈け落ち計画をリードし、行動に走る女教師は、
一見しっかり者のようだが、
結構、間抜けなキャラで、笑わせる・・・。

そもそも、わざわざ荷物を用意しておいて、
まずバス停、って決めてあるのに、
いきなり、校門前からダッシュ!するのが、もうおかしい。
それじゃ、すぐ見つかるじゃないか。出発に酔ってるね。
高校生も、やせて見えるからって、学生服姿じゃね・・・。
職質されちゃうぜ。あやしいもん。

渋谷経由で、高円寺・阿佐ヶ谷方面へと逃れ、
住居をゲット、までは順調?だったが。

故郷との縁を断ち切るために、携帯も捨てた後で、
電話をする必要にかられた時(しないほうがいいんじゃ?の声)、
夜の公衆電話で、
「逆探って何秒だっけ?」「洋画だとxx秒・・・」「xx秒位にしとく?」
などとやっているのは、じつに間抜けだ。

それは、昭和の発想。
今はデジタル回線時代、秒殺のはずでは?
向こうは携帯なんだから、余計にまずいだろう。
(しかも、失笑もんの、くだらな~い作業の最中でネ・・・、の声)

後で役に立つから、弁護士になるのよ、と言って、
男子高校生に、初級英語?と法律の勉強をさせる、女性教師だが。
もしなれなかったら、一体、どうするつもりだったのだろうか?

お金なら心配しないで、大人はいっぱい持ってるから、
などど、高校生には言いながら、
呑みかけの缶ビールに、サランラップで蓋をして、
冷蔵庫にしまってるのを見れば、
同居中の高校生でなくても、
女性教師の懐具合は、察せられるだろう・・・と。
カラオケ屋のバイトを隠して、無理な見栄を張るから、そうなる。

・・・などなどのシーンの、随所で、
漫才まがいの、ばかばかしいやりとりが展開し、いやがおうにも、笑わせる。
自主映画界では、毎度おなじみ?長まわし撮影の中で、
会話とおつきあい、どつきあいの妙が、冴える。

とんだ<初体験>(ちょいと汚いな・・・の声)エピソード、
野球小僧との触れ合い(どうしたら、あの人と間違うんだ?の声)、
余所のカップルへの家出・駈け落ち道指南(!?)、など、
あちこちのシーンで、爆笑。
本来クライマックス?のはずの、確保(というのか?)シーンに、
むしろ、脱力感があったくらいだった・・・。

というわけで、おおむね、すご~く、面白い。
一部女性客は、下品で汚い部分に、ちょい引いてたんじゃないか?
と、特に前半は、心配になったが。
そこらを乗り越えちゃえば、後は・・・
相当に、愉快な旅路、だから。

ちなみに、20代男女に、大人がぼちぼち混じった、
観客一同の反応は、きわめて、良かった。

よって、クレヨンしんちゃん風に、
オッケーなら、ぜひ、観れば~?
と、言っとく。

 
以上。
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  1. 2010/05/31(月) 21:32:41|
  2. 劇場用映画
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