夢次の、日記。
3月13日、土曜。
午前よりの所用が延びたため、昼食のとんかつが、14時過ぎになった。
予定が押したので、午後の移動が順次、やや遅れた。
こういう日も、ある。
15時に江古田へ行くつもりだったのが、16時に。
直前のEプログラムを、見逃した。やんぬるかな・・・。
鶏の解体を撮ったのが、1本あるらしいのだが。
明朝10時の回だと、時間的に無理なのだ。(注1)
<日本大学芸術学部映画学科 映像コース上映会>より、
F・Gの2プログラムを、見学。
Fプログラム:
山田智和監督「ショートショート」:
大都市部の大通りで自動車の流れ、夜景の明かり、
森林と滝と美女、などなどを、
定点観測等を駆使して撮った、3本組の、風景動画。
まあ、いわゆる、環境風景ビデオなり。
音声のぶれもなく、綺麗に撮れている。
岩井明香監督「時計作家 篠原康治」:
オール手作り、時計制作一筋、
やってきた若き弟子達を指導する、
<時計作家>壮年男性の、作業を取材した、ミニ・ドキュメンタリー。
職人ではなく、時計作家と、呼んでほしいのだそうな・・・。
二村諒監督「ぽぽたん ~わたげの妖精~ 」:
空を飛んでゆく、たんぽぽの種を少女に見立てた、
のどかな、短編アニメ。
唐突なUFO出現には、ちょっとおどろいた。
杉達彦監督「IN THE BASEMENT HOUR」:
とある、地下のバーを営業中の、女性店長の日々を、
バンドやライブショー、パーティー等の様子をまじえて撮った、
ミニ・ドキュメンタリー。
営業・採算は大変らしいが、
お客や友人達同士で、わいわいやってるイベントは、
なかなか、楽しそうだな・・・と。
Gプログラム:
赤井環季監督「その向こう、わたしのあと」:
・・・は、監督女性自身の、生い立ち記録と、家族紹介に終始。
普通のホームビデオ調の合間に、
生誕時の胎児検査データや、出産時の記録を入れるのが、
おっ、やるな~、と。
夏休みのほがらか一家、くつろいでるねえ。
・・・ま、明るくて、ユーモラスで、いいんだけど。
こんなに早く、人生、棚卸しちゃって、いいのか~?などと。
まだまだ人生、その先は長いんだぞ~、しっかりやれよ~、
などというのは、いらぬお世話だろうか。
長崎健一郎監督「バクバク」:
ものすごく単純化された、線描きアニメ。
タイトルどおり、バクがバクバクする。
(それじゃわからね~よ!の声)
ようするに、現代のおとぎ話。
現代っ子が、TVやPC、ゲーム等で夜更かしをするので、
夢の量が足りなくなり、
夢を食って生きている、民話のバク達が、
少ない夢の、奪い合い、空腹状態に。
そこでバクの長老が、ある秘密兵器を使用して、
人々を、眠らせるのだが。
あるバクが、それを使いすぎて・・・という。
ま、「日本むかしばなし」みたいな。
のんきな世界だった。
今村彩子監督「練習は嘘をつかない -甲子園という夢の舞台を目指して- 」:
これもまったく、タイトルそのままの、
高校野球、強豪チームの、練習・合宿を撮った、ドキュメンタリー。
題名は、チーム監督のインタビューの言葉から、取っている。
丸刈り大集団、早朝から夜まで、
熱気のこもった、相当、きつそうな練習風景の連続。
だが意外にも、メンバー達に、
多くの笑顔が、垣間見えている。
練習後の充実感を、彼らの表情が、
如実に表わして、際立っていた。
グラウンドの後ろの、教室らしき窓に、
毛筆習字の紙がいっぱい、貼ってあるのだが、
一枚、「おかわり」というのがあって、ちょっと笑った。
食事の光景が、目に見えるようだ。
細村舞衣監督「ヒマワリ」:
これが一風、いや、かなり毛色が変わっている。
屋内の画面が長く、暗い。
光と陰影。
工藤栄一映画のよう。
画面は極力、動かず。スロー。
そしてSF。
母親の再婚相手が、気にいらない様子の少女が、
代わって、心を許していて、
父親になってほしいような、そぶりを見せる、
その相手とは。
髭をはやした中年男性、植物学者。
研究所。というか、暗い納屋。
男性が研究中なのは、ヒマワリの花と種。
しかも、ただのヒマワリでは、なかった。
話の様子では、どうも、
かつて好きになった、助手らしき女性が
ある<変化>をしてできた、ヒマワリ、らしいのだ・・・。
この男性の、好きになった女性は、
もしかして、皆、こうなるのか・・・?
血の出る茎が、一瞬どきっ、とする。
奇妙な余韻を残して、ふっ、と終わる。
ミステリー・ゾーン。
不可思議なる、小品佳作。
校門を出て、池袋経由で、原宿へ。
つづく。
注1:
実は、この文章を書きだすための時間が、とれないからなのだった・・・。
集中しだすと、床屋に行く時間すら、吹っ飛んでしまう日もあるので・・・。
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- 2010/03/14(日) 11:41:17|
- インディーズムービー
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| コメント:2
> 『ヒマワリ』観て頂いてありがとうございます。
> あの作品で照明を担当したモノです。
> お恥ずかしながらあなたの文章を読むまでは工藤栄一監督の名前すらしらなかった世間知らずものです。
> 今年も同じ監督で別の作品を制作しているのでもしお時間あれば来年も足を運んでみてください。
rosen様、
お読みいただいて、メッセージを、ありがとうございます。
江古田の上映作品の、スタッフの方ですね?
工藤監督の名は、小生が「必殺」ファンなので、知っていたのです。
シリーズ出だしの回によく、呼ばれる人だったそうです。
ささやかな、あぜ道徘徊的ブログですが、
何がしかの参考になりましたらば、幸いでございます。
では、機会がありましたら、どこぞの上映会にて。
- 2010/10/03(日) 18:01:13 |
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