秀の、日記。
12月19日・日曜。
池ノ上・シネマボカン。
師走の恒例、阿部誠監督率いる、
<DRAGON Movie映画祭 vol.14>。
<上映前のご注意>映像は、
過去のカンフー路線シーンが満載、
きわめてテンポが、いい。
「灰皿でテキーラを・・・」うんぬんの字幕には、
皆、大笑いしていた。
司会のしーとん女史(浅川芳恵)、大活躍、
笑いつなぎに、花を添えている。
「SHINSENGUMI~沖田総司」:阿部誠監督(新編集バージョン)
冒頭に、新たに撮影された、
新撰組一同、宴会のシーンを、追加。
すぐとなりの部屋で、有名ライバル人物が、
ふざけているのも、ご愛嬌。
登場人物達の特徴を、前振りする事で、
前バージョンよりも、ドラマに入りやすくなり、導入部がすっきりした。
やっぱり、永倉・沖田のキャラ、立ってるなあ。
ヒロインの、明里・・・
お前、本心はどこにあるんだ?こわいな・・・。
「リンゴを30秒でサバく裏ワザ」:阿部彩乃監督
・・・は、3分ほどの短篇、というよりは、
自主的?便利商品PR。
ようするに、リンゴの皮むき器と、リンゴ・カッターの紹介。
ほとんど、通販CMに近い。
女の子が明るく、ハキハキと解説。
歯切れよくサクサクと、進める手腕は、悪くない。
が、何ゆえエンディングに、
ご自分のストレッチ写真集を、いっぱい映すのかしら?
身体が柔らかいのは、すぐわかったが・・・。
まあ、ユーモラスですな。
挨拶によると、監督はうら若き女性、
青森方面からの、お越しらしい。
これ、駅前とかで、広告で流してみたら、どうかな~?などと。
(青森って、ミルクラーメンのCMとか、あるの~?の声)
「蝦夷の恋」:阿部誠監督
「SHINSENGUMI」の、実質的続編。
侍の時代が終わりつつある、明治初期。
榎本・土方を司令官に頂き、北海道独立を目指す、旧幕府軍方と、
追っ手の明治新政府軍が、激突する、
函館・五稜郭戦争。
その舞台裏で、ひっそりと起こっていた、
地元の女性・志乃と、若者・秀らをめぐる、
小さな事件を描く、シリアス・ロマンス。
ヒロインのピンチにかけつける、
土方歳三が、格好いい役どころ。
志乃に惚れるあまり、秀を戦線に誘ったり、
新政府側に肩入れしたりと暗躍する、地元武士や、
龍馬と因縁のある追っ手らとの、対決が見所。
前作のキャストも一部、別役で出演。
沖田・近藤の幽霊?も、特別出演。
死に場所を求めていた、最後の武士らしい心情、
じ~んと、しみてくるぜ。
以上。
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- 2010/12/20(月) 23:10:08|
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順之助の、日記。
12月19日・日曜。
(注:次の記事とは、時間がやや前後するのだが、そのまま記す。)
東映系公開作・「行きずりの街」。
丸ノ内でやっと、観れた・・・。
水曜で公開終了する前に、なんとか、間に合った。
時間を空けるのが、今、大変な状態!なのだ。
今日観ないと、上映時間的に、無理なのだ・・・。
う~む、客席は、ガラガラだ・・・。
書籍の世界では、評判の原作らしいが、
映画ファンの話題性につながるとは、限らないからなあ。
勿体ない。
そんな中、なぜ、あえて、
「行きずりの街」を、観に行ったのか?
それには、理由があった・・・。
仲村トオル・小西真奈美、出演。
制作、セントラル・アーツ。
脚本、丸山昇一。
阪本順治監督。
この組み合わせで、是非年内に観よう、と決めていた。
よくわからない人のために、言っておくと、
制作会社・セントラル・アーツは、
70年代後半から、
旧・日活ロマン系と、東映洋画系枠の色彩が入り混じった、
一種独特な雰囲気の制作チームを、持ってきた事で知られている。
劇映画制作が、徐々に、
ハードボイルド&アクション系統に向かってゆき、
松田優作主演の<遊戯>シリーズや、
TVの「探偵物語」、
「あぶない刑事」シリーズ等、特色ある作品群を、連打してきた。
未見だが「カメレオン」も、ここの制作。
丸山昇一は、それらのハードボイルド路線の、常連脚本家。
阪本順治監督も、元の制作会社こそ違えど、
90年代以降、ハードボールド路線の雄として、
<ヨコハマ映画祭>方面等での、評価が非常に高い。
何というか、半歩引いて撮るので、
感情表現の沸点が、高い?ともいえるのだが・・・。
勿論、数多くのVシネマ・アクション映画に出演してきた、
<ビーバップ>俳優・仲村トオルにとっては、
故郷かつ学校、というべきチームなのだ。
彼が主演というのは、大きい。
さらに、「GO」の窪塚洋介も、悪役で登場、とか。
で、ヒロインが、
そろそろ、かも・・・?の、小西真奈美。
これだけ、役者が揃っちゃ、観ないわけにはいかないな・・・と。
直感は、概ね、いい意味で当たっていた。
探偵と拳銃の出ない、ハードボイルド、といっていい内容。
ある失踪事件を追って、12年ぶりに、
大都会に上京してきた、主人公。
若き日ゆえの、あの情熱と、失敗、逃亡。
12年前のつけが、一気に来てしまう、
古傷のうずく、なんとも皮肉な巡り合わせは、泣けてくる・・・。
ちょっと面白い使い方なのが、
スーパーでのぺーっと、
ゆる~くしゃべる、谷村美月。
出すぎない程度に、うまく出した。
小西のヒロイン、
鏡のスロー・シーンに、いい陰りを添えてる。
結構、言いたいこと言う女性で。
言われっぱなしのトオルが、何だか、気の毒になってくる。
もう、よくわかってるんだね、お互い。
でも、やけぼっくいに火が・・・ってやつで。
過去の置き換わり的存在が、
南沢奈央の、切なき役どころ。
なんだかんだいっても、結局、これ万事、
トオルだから許されてる、みたいな感じだなあ、と。
誰もかなわんわ、こりゃ。
拳闘も、哲学も、金銭の道も、組織論も、
それなりに極めた挙句、
老いたる者の有り様を見て、
自らの若さに、さらなる力を加えんとする、
現代的にクールな悪役の、窪塚キャラが、目立ってる。
わずか3日間で本当に、行方不明者は見つかるのか?とか、
12年間いなかった学校でも、生徒はあんなに、挨拶するのか?とか、
組織側の人数は、割と少ないのか?とか、
なぜそこに、まだ武器が?とか、
おいおい、後始末はしないで、そのまま行くのか?とか・・・
若干、苦笑してしまうところも、あるにはあったのだが。
男泣きのドラマは素晴らしく、
エンディングも、あれ位がいいのかな・・・とも、
一応は、納得しているのも、事実なり。
ただ、あれって、
高校生の一部は、引くかもしれんな・・・などと、
つい要らぬ心配をも、してしまったのだった。
以上。
- 2010/12/20(月) 23:05:48|
- 劇場用映画
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