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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

晩秋は舞台に花束を

錠の、日記。


11月30日、火曜、19時前。


ワーナーマイカルシネマズ市川妙典。

ここは、地下鉄東西線沿線で、ちょっと遠いのだが。
今、ここでのみやっている、スペシャル・イベントがあるのだ・・・。
例のロケで一緒だった人が、関係していると聞いたので、観に行ってみた。


DV映画・「B-ON 不良全滅篇」、シネコン上映&舞台挨拶。
(注*12/3まで実施中、とのこと。)

来る前に、動画配信で観た予告篇によれば、
この作品は、定番・学園ケンカ番長アクションで、
「B-ON」シリーズの、3作目。
つまり、連続出演者がいる、という事で。

劇場へ来てみると、入場者は、
殆どが、高校生ではなく、
意外や、普通の女性層が目立ち、家族連れが混じっていた。

まさかここ、「ハリー・ポッター」のスクリーンじゃないよね?
と、確かめ直してしまった・・・。
やがて、予告編タイムの後、
ちゃんと「B-ON 不良全滅篇」本編が始まり、ほっとした。


冒頭でいきなり、主人公の学ラン・ケンカ番長と、
大柄ジャイアンな高校生(髭男爵・・・?)が、
体育館?で、タイマン張る。
何やら警告を発して、学園を去る、大柄君。

そして・・・。

ヤンキー番長軍団の高校と、エリート進学校とが、
運営予算の都合?で、大合併。
番長軍団と担任の先生(刑事兼務?らしい)が、エリート校の校舎に、
一同丸ごと、お引っ越し。
企画した校長達には、何やら思惑が、ある様子。

早速、番長組vsエリート組の2派で、
ごちゃごちゃと、挑発トラブル、発生。
たちまち、あっちこっちでケンカが連発、戦闘開始。

このアクションが、なかなかのもので。
ヤンキー組も、エリート組も、体を張って、
結構リズミカルに動き回り、立ち回り・・・!
迫力、あるある。

番長側男女が、ジャンプにキック、バク転披露、
敵が来りゃ、熱気満々、
大いに跳びはね、蹴り、パンチで暴れる。

時にはエアロビ?体操で、近隣他校のケンカ友達メンバーズと、 
息抜きにしては力一杯な、ダンス耐久レースを披露。
しかし、皆、大した持久力と、運動神経だ・・・。

一方エリート側男女は、アクションをしつつも、
携帯通報と、クサイぶりっ子!芝居で、
悪知恵で不良軍団追放作戦、せこい勝ちを画策、
苦笑させてくれる・・・。

コミカル・シーンも含めての、連日の両者間抗争の中で、
いつの間にか、てっぺん番長とエリート隊長が、
何やら、急接近。
平行して、ツッパリ軍団側の結束が、
だんだん、崩れ始めてくる。
すわ、内輪ゲンカ、勃発か!?

と、この一連の、番長の行動には、
ある理由が、あったのだ・・・。
その真に迫った、熱い荒ぶる様には、
エリート君達も、たじたじ。
さすがに迫力が、違う。


この勢いだと、「ビーバップ・ハイスクール」同様、
まだまだ続編が、ありそうな予感・・・。

映画が終わり、明かりが点くと、
ヤンキー役女優らが出てきて、
そのまま、出演者チームによる、アトラクション・プレイが始まった。

これがまた、素早く、きびきびした動きの連続で、
舞台から、客席目前で、所狭しと駆け回り、
演じられるアクション・シーンは、
迫力、満点。

ええもん、見せていただきました・・・なり。



以上。


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  1. 2010/11/30(火) 22:05:36|
  2. 劇場用映画
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<業務連絡、です>

代表者秘書、です。

業務連絡、です。


本日は、当ブログの代表者(著者)が、
都内某所へ、遠出のロケを行ない、
一日中、そちらに専念致しますため、
それ以外のシネマ旅を、一時、お休みさせていただくことになるとみられます。
ただいまより、出発致します。

詳しい報告等は、後日に予定しております。

なお、先週分の未アップ分記事は、後刻を予定しておりますです。



以上、です。



追記:

同日夜、11時前頃、
すべての出番シーンを、無事、撮り終えました。
詳細は今書きませんが、非常に充実した内容の、ロケでした。
現場にいらした皆様、どうもありがとうございました!

後は、監督にお任せ致しまして、
完成披露のお知らせを、楽しみに待ちたいです。


追記の追記:12/6(月)


映画のタイトルは、「フロント☆ボード」、との事で。
制作は、New Cinema dog。
吉本昌弘監督作品、です。

12月12日(日)、
西武新宿線・野方駅下車、すぐ近くの、
野方区民ホールにて、上映会開催の予定、です。

時間は、午後6時30分からの開場です。
皆様のおいでを、お待ちしております!です。

当初、年内公開だとは、思っておりませんでした。
早く、観たいです!


もひとつ追記:12/9(木)


今回は一応、悪役?なので、
普段の小生とは、かなり違ったもんが、見れるかと。

したがって、ややきっついシーン?も、
若干あるかとは、思われますが、
委細、お含みおきの上、心して、ご覧くださいませ。

さて、ちゃんと悪人らしく、映ってるかな・・・?と。
まさかこういう事を、自分で言う日がこようとは。


以上。
  1. 2010/11/28(日) 07:21:03|
  2. 予告編
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晩秋、めざめし怪物達よ・・・

政の、日記。


11月26日、金曜。


学園祭シーズンも、ほぼ終わり。

そろそろ、年末年始へ向かっての、準備の時期が。

まずは公的年賀状の、宛て名書きを・・・
と、枚数分の用意は既に、始めているものの、
さっぱり、筆は進まない。
毎年の恒例とはいえ、やれやれ、なり。

休日や非番の日に、まとめて書くこともあるのだが、
映画イベント等で出掛ける週には、できないので、
平日にも、書けるときには、やらないと・・・。


気晴らしにと、思い切って、
仕事帰りにフィルムセンターへ、寄ってみる。
(だから、進まないんだよ!の声)


夜7時の回、
大映版・「殺陣師段平」。

とにかく全篇、段平役の中村雁冶郎の、怪演ぶりを観る為の芝居。
圧巻。
静的存在の、市川雷蔵のインテリ新国劇俳優との対比が、見どころ。
俳優死すとも、映画は死なず・・・。



追記:11月27日、土曜分。


渋谷ユーロスペース、「ゲゲゲの女房」。

客、20名位。


静かに雰囲気を味わって、観れた。
いかにも鈴木卓爾(たくじ)監督らしい、
陰影入りの、フィルムっぽい画面。
漫画家夫婦の貧乏苦労話を、
かつての松竹文芸映画風に見せるのには、よく合っている。
何かの物音、気配を感じさせる、
音響の使い方が、ニクい。

普通の劇映画なら、セットを組むだろうシーンを、ロケに変えていて、
現代の調布駅前に、昭和の似顔絵描きが居たり、
今と地続きみたいな、不何思議な<戦後昭和世界>になっている。
女房役の吹石一恵が、ぶちきれるあたりが、見どころか。


前田弘二監督他の自主映画で知られた、宇野祥平氏らが、
踊る妖怪役で、出演シーンあり。
合成ではなく、舞台劇の一部という感じ、なり。


夜、21時過ぎ。
渋谷シアターN、レイトショー初日の、
特撮系パロディー劇映画・「デスカッパ」、拝見。

原口智生監督と、女優2名による、上映前舞台挨拶あり。
特撮通人中年層に、若き男女、
ともども集いて、超満員。
かろうじて席があったのが、不思議な状況、なり。

監督いわく、
「輸出用映画企画として、ホラー映画をやろうとしていたら、
アメリカ側のプロデューサーから、
ハラグチがやるなら、怪物ものを・・・と言ってきたので・・・」
「どうせ企画つぶれるだろう、と思って出した、
河童と怪獣の企画が、通ってしまった」
・・・だそうである。
(ほんとか~?!の声)

ちなみに、既に2ヶ国の国際映画祭に出品済み、
そちらでも、突っ込まれまくった、とか・・・。


で、本編上映。

この映画の筋は、ひとことでいえば、とても・・・
むちゃくちゃ、である。

河崎実監督のギララ映画は、
各国首脳と自衛隊との連携による、具体的共同作戦が軸なので、
とりあえずは一応、芯の通った筋をともなっての、ドタバタ劇だが。

「デスカッパ」の筋と展開は、
海外輸出用にふさわしい、
河童というモンスターの解説者?が付いている部分以外は、
ほんとうの、際限無き、躁(そう)状態とでもいおうか、
でたらめの、むちゃくちゃ・・・!なのだ。

アイドルになりそこねたヒロインが、田舎へ帰郷し、
祖母に代わり、地元伝承の<河童様>を祀(まつ)って守る・・・
という発端自体、のんきなものだが。

最初から、もう、ひたすら・・・むちゃくちゃ。
前半がマッド科学者もの、後半がゴジラ&大魔神的世界、
と、一応はいえるのだが。
どこもかしこも、「え、なんでそうなるの~!?」と、
思わず突っ込みたくなる、珍シーンだらけ。

しかし、同時にこれは、大変面白い映画であることも、事実。
往年の70年代特撮TV・映画ファンが、
そう、ここが、これが観たいんだよ!というポイントは、
ふんだんすぎるほどの、てんこ盛りで。
ああ、わかるわかる、というパロ・シーンで、いっぱい。
そちら側の目から見ると、笑って納得!のシーン、満載といえよう。

そこへさらに、カラオケ狂の虫までも、ブチ込んでいて、
笑わされながら、もう、たちまち、お腹いっぱいになったのだった・・・。

とにかく、キャスティングが、特撮ファン的にすごい。
主役ヒロインは、「ウルトラマンメビウス」アマガイ・コノミ隊員。
初代マン・フジアキ子隊員、「A」の南夕子隊員、仮面ライダーX氏・・・。
ローレライ・樋口監督、エヴァ・庵野監督も、出ている。

原口監督のホラー映画から来た、という悪役女優も、
マッド・サイエンティスイト役を、文字通りマッドに、
「なぜそこまで・・・」な、怪演。
 
特にウケがいいのは、庵野監督の、悪役出演シーン。
物凄い反応、だった。
エキストラ出演者では、
おなじみ伊勢田監督が、特に目立っていて、
場内の一部から、「あの人、誰~?」の声も。

後半には、明らかに中村犬蔵氏がらみと判る、
CGシーンもあって、思わずニンマリ。
これはかなり、長めに使われていた。
ご存じ芸社メンバーズも、一役買っている模様。


結論。
おもちゃ箱をひっくり返したような、そのばかばかしさを、
心より楽しんで、客席から突ッ込みまくるべし!
愉快な気分になる事、請け合い、なり。


以上。


  1. 2010/11/26(金) 22:49:37|
  2. 劇場用映画
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秋は枯れ葉に想いを馳せて

壱の、日記。


11月25日・木曜。

依然、連日多忙なれど、
なんとか、仕事の後、夜の時間が空いたので、
あらためて、23日に観れなかった、池島監督映画を観に、
上野オークラ・新館へ。

実質、ピンク映画男優・なかみつせいじ出演作、新旧3本立て。
この日が、プログラム切り替え前の、最終上映。

舞台挨拶の日に比べると、客席は、静かなものである・・・。
時おり何か、ぶつぶつぼやいている中高年客も、若干いたようだったが。
さて。


「性愛婦人 淫夢にまみれて」:

後藤大輔脚本・池島ゆたか監督の、最新作。
オール・伊豆半島ロケ。サスペンス劇。

実質的に主役のなかみつは、引退した元・地学教師役。

所有のペンションで、
記憶がとぎれてる?らしき、和服妻と、
二人きりの、朝食。

毎朝、近所の明け番看護師女性とすれちがい、
山へ芝刈りならぬ、化石収集へ出掛けている。
彼は、伊豆半島が、長い時間かかって、
日本まで移動してきた、と考えていた。

一方、その看護師の一人は、ドクターや患者の男に惚れっぽくて、
まぐわっては、また捨てられ、別れてしまう日々。
「また、優しさに、だまされてみるか~!」が、口癖。
(いねえって!そんな看護師は!作家の妄想だァ~!!・・の声)

やがて、その看護師の病院で、傷の手当て受けた人物が、
和服妻のもとを、主人の留守に訪問、
ついつい、アレを、やってしまう。
彼は、金銭上場の相談に来た、主人公の弟だった。
が、どうも会話の内容が、少しおかしい・・・。

さらに、なぜか、化石の森の中まで、
元地学教師の後を追っかけてきた、看護師の口から、
ある事実が、知らされて・・・。
この瞬間、すべての作劇は、
コペルニクス的展開?を見せる。

大陸移動説的ロマンと、新たなる愛の始まりを、
情感あふれる形で、ミックス。
里見瑶子が、大事な役で登場。

文芸的で、いい話じゃないか。
泣かせるぜ。フッ。
これ、できれば次のピンク・ベストテン、出してほしいねえ。



以下2本は、旧作の再上映。


「浮気妻 ハメられた美乳」:小川欽也監督

なかみつが愛人持ちの大学教授、持田茜(=しじみ)が教授の若妻。
夫も妻も、こっそり浮気中。

若妻が、初恋の男と浮気した帰り道、
車が当たり屋にぶつかり、
事故の代理人として、接触してきた男に、
体と300万を要求され、屈辱的にいたぶられる。

夫に相談できない彼女は、浮気相手の男に頼るが、
彼にはすでに、婚約者がいた・・・。
そしてこの一件には、ある人物が裏で、糸を引いていた・・・。

という、わかりやすい脅迫サスペンス。
終わりは割と、あっけなかった。


「女将三十五才 染み出すシーツ」:新田栄監督

長瀞温泉ロケ、軽いエロ・コメ。
割とたわいもない、エピソードが羅列。

仁科夕希が旅館の女将で主演、営業で大車輪の奮闘。

旅館評論家?のお相手、
急なコンパニオン不足への対応、
友人にはったりをかましていた、中居の、
お悩み解消のためにも、ひと芝居。
休む間もなく、大忙し。

なかみつは、女将の旦那役。
生前の林由美香、サービス精神旺盛な、中居を演ず。

しかし、スタッフが3人しかいないのか?この旅館は・・・。
かなり、人手不足の模様なり。
誰か、手伝ってやれ~!


以上。
  1. 2010/11/25(木) 23:25:44|
  2. 劇場用映画
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秋風吹きて馳せ参じ

鉄の、日記。


11月23日・火曜・祝日。


15時、上野オークラ新館・ピンク映画舞台挨拶イベント。

時間の関係で、今日はかんじんの、
池島監督の新作映画(サスペンスらしい)を、観る時間が無い・・・。
せめて舞台挨拶だけでも、と飛んできた次第。

ピンク女優陣が、ずらり。
なかなかに、壮観。
作品に出てないはずの女優、これから撮影・出演予定の女優まで、壇上に上がっている!
サービス精神、旺盛なり。

挨拶終了間際に、もう一人、
やや遅れて、やってきた・・・。
観客にやじられて、ひたすら、謝ってましたな。
やれやれ。
でも、間に合ってよかったね~。
やっぱり幸運でした、来てくれて、どうもありがとうさんです。


以上。
  1. 2010/11/23(火) 21:46:26|
  2. トークイベント
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秋の空には凝り性女・・・

主水日記。



11月21日・日曜。
非番の日。


朝8時半過ぎより、出発。
京王線・聖蹟桜ヶ丘駅に着くなり、
向かいの建物内へ、ダッシュ。
8F・ヴィータホールへ、上がる。


10時半より、<TAMA NEW WAVE>開催。
計6本の、自主映画新作を、コンクール上映。
各回、上映前に、監督・出演者の舞台挨拶あり。

登録された審査員ではなくても、 場内ロビーでは、
ベスト男優賞・ベスト女優賞の投票が、可能。
用紙に記名されている、男女候補者より、
各2名を選出、丸印を付ける方式なり。


以下、6作品紹介。



「焦げ女、嗤う」:瀬川浩志監督

昨年の今泉監督「最低」、その続編?かと見まがう作品。
またも出ました、若き男と女の・・・
どうしようもないもんだ!すったもんだ!映画が。

前半が、あちらよりは大分明るくソフトな、コメディーの印象だが。
後半は、悪夢の偶然と、思いこみ人間達の爆走で、
もう、ギッタギタ。

浮気に、妹?の嘘に、
ストーキングに、写メールに、一服調達に・・・!
ああ、だめだろ~、それ言っちゃあかん!
それ送っちゃあかん!
ああ~、やってもうた~。やめときゃいいのに。
全篇、これの連続、団子状。
その都度、苦笑。

よくもまあ、こいつらは、そこまでやるわ。
あんな後で、よくまあ、仲直りができるもんだな・・・と。
ほんと、懲りないねえ。みんな。
あんたら、ええかげんに、しろばんば~!

ヒロインの一人が、京都弁。
早口でしゃべっても、どこかおっとり、ゆったりな感じが残るのが、いい。
ま、劇中では男に山へ置いてかれて、
山の幽霊(ゾンビ?)に、あわれに思われて、
「あんたらにいわれたくね~!」と怒ってる役どころ、なんだけどね。

でもあの幽霊たち、なんで後半、出てこないの?
ドラマが彼ら抜きで、展開できるようなっちゃったから・・・かな。
象徴的存在として今一度、出してほしかった。




「ノラ」:大庭功睦(おおにわ・のりちか)監督

染谷将大・主演。


山の県道、足を引きずって逃走中?の、
わけあり風、家出少年登場。
いきなり、軽トラックにぶつかり、気絶。

幸い、軽傷。
運転していた、元不良風?長髪アロハ叔父さんに助けられ、
ちょいと余計な口数の多い?後輩中年男の、食堂経由で、
叔父さんと、小学生位の娘の住む、マイホームへ。
夜も歩いて海辺へ行ける、静かな田舎町。

そこで泊まっている間、
庭にある小舟の修理を、手伝うことになるのだが・・・。
この少年、ある理由から、
大きめのナイフを、持っていた・・・。

詳しくは語らないが、多分若いころ、不良やってたんだろうなあ、
という感じの、長髪叔父さんが、
少年の秘めた、不幸への怒りに対し、
きちっと、言うべき事を言うシーンが、いい。

終始にこりともしない、連れ子少女が、
船出の前に一度だけ、楽しそうにしているシーンが、心にくい。
どんな名優も、泣く子と地頭には、勝てん・・・。

少年は終盤で、
恨み重なる人物(諏訪太朗)と、ついに対面するのだが、
このときの、迫真の言い合いで、出した結論が、
痛い、けど、潔い・・・。

男達、涙ものの青春映画。


駅名等は不明だが、明らかに、JR内房線沿線ロケ。
ちょっと親しみが、わいた。


なお、少年役の主演俳優、
場内投票により、ベスト男優賞を受賞。 



「人の善意を骨の髄まで吸い尽くす女」:加藤行宏監督

山田真歩・主演。

上映前トークによると、なぜか出演者全員、本名の役。

まあ、おっしゃる通り確かに、役名を覚えなくてすむのだろうが。
みんなこういう役回りで、実名役で出て、不満はないのだろうか?
と、いささか心配になってしまう、内容だった。
観ているこちらは、ゲラゲラ!の面白さ、なんだけれど、ね。


ようするに、初のネットドラマを監督する、
女優・山田真歩の行状が、
周囲の者たちにとって、いかに身勝手でひどい、気分が引くものなのかを、
事例を挙げまくって、片っ端からお見せしときやしょう、という、
すったもんだの、実録風?劇映画。

最初のほうこそ、撮影チームをめぐる、
のどかな?トラブルの数々により、
コメディ調の笑いが、どっと弾けるのだが。

段取りの悪さに、映画撮影への無知、
猛烈なるマイペース、
さらには、主人がいながら、
あまりにもだらしのない、男達への扱いぶりに、
周囲の者達は、次第に、付き合いきれなくなってくる。

とある人物がついに、ブチキレ、暴れるあたりは、
正直、ぞっとさせられる。
現場関係で、人間関係がこじれるシーンなど、
よく聞かれる話とはいえ、見るだに恐ろしい。

身近に、こんなにわがままで、
周囲の人々を散々振り回して、迷惑をかけるような人物がいたら、
そりゃ、誰だって呆れかえり、
次第に関わることを、いやがることだろう・・・。
願い下げだ。

主人公の旦那の、同居友人が、夢に出てくるシーンは、
笑うと同時に、こりゃあ悪夢だな、との感を強くした。
(ゲームやりすぎだな~、時々休めよ~!・・・の声)

終盤、主人公の生い立ちと、
撮影後の彼女の、行動展開が描かれるに至り、
ようやく、やれやれ、終わり良ければ、という気持ちにさせられる。
題材にされるほうは、たまったものではないだろうが・・・ね?


大変面白い、ブラック・コメディーである事を、十分に認めつつも、
これって、観ているうちが、花かも・・・との認識を、
より一層、強固に、意識させられたのも、事実だった。



「溺溺」:布施直輔監督


今村昌平路線、とでもいうべき、肉感的エロ入り悲喜劇 。

主役青年が、バイト学生時代、
教室で出会って、触れ合って、一緒に寝ちゃった、
もちゃっとした感じの、ゆっくりしゃべる、
やたらと陽気な、女子大生。
(しずちゃんみたいな、感じの娘だな・・・?の声)

実家の店直伝の、すっぽん鍋で、
怪我をしていた彼を元気付けた、結構いいやつ。
別口の恋人がありながら、彼はひそかに彼女と、つきあってしまう・・・。
(ま、またそれかよ~!の声)


時は流れ、
別な街の会社員として、恋人と結婚し、
営業バリバリのビジネスマンとなっていた、彼のもとに、
突然、あの頃のあの女性から、
すっぽんの贈り物が届き、
やがて、ひょんなところから、当人も現れる。

焦る青年に、彼女は、
「父親の眼鏡にかなった男性を、探しに来た」と告げる。

相変わらず陽気で、エロティックでもある、
彼女のフリーな言動に、はらはらさせられながらも、対応してゆく青年。
やがて、すべては丸く、収まったかに見えたのだが・・・。

まさか、贈り物のエキスで、
あんなことになろうとは、
誰が、想像できただろうか・・・?

終盤、画面が急激にファンタジー・ワールド化、
海辺のシーン、あっけにとられて、ぽか~ん!な感じになった。
いったい、どうなっちゃってるんだ?の世界。
そここそが、最大の見どころ。
やられた~。

女優の豊かな存在感に、引っ張られた、その果てに来る、
フィルム映画ならではの、大いなる飛躍に、
乾杯!なり。
こういうの、結構好き、なり。



「輝け、背骨」:矢作康在(やさく・やすひさ)監督


津川苑葉、主演デビュー作。

地味に静かな行動をしていた、団地住まいの女子高生が、
葬式マニア、喪服フェチと化してゆく、
それこそ昼下がりの、団地のごとくにのんきな、ブラックコメディー。

とにかく、主役ヒロインの、魅力に尽きる。
洞口依子・三輪ひとみあたりを想起させる、表情の魅力。
教室の後ろで一人、想像にふけっていたり、
ごまかしのいいわけを言いながら、戸惑ったりしてる時など、面白い。

いつも何かに怯えている、人形マニアの長髪青年、
声をかけてきて「君、素質あるね」と評する、
香典泥棒みたいな事をのたまう、団地の中年住人など、
ドラマ上の立ち位置が、よくわからない?人々や、
故人の写真の前で悶える、未亡人らしき女性、
主人公の言動に呆れる、女性教師らも、登場するが。
全体としては、主役のユーモラスな魅力の、一人勝ち状態であった。


特別賞、受賞。
主演女優、場内投票により、
ベスト女優賞を、受賞。
文句なし。



「未来の記憶」:岸建太朗監督


上映前の、監督挨拶によれば、
日本人にとっての<自由>とは何か?という事を、
考えながら作った映画、との事。

その内容は・・・

フリースクールを、これから始めようと、
わけあり物件らしき、田舎の家屋を改装準備中の、若い男女ペア。
その2人の意識の中に、突如、
この家屋自体に残っている、過去ないしは近未来の、<記憶>らしきものが、
映像と音声の洪水と化して、どっと流入してくる・・・。

その記憶の中には、踏切事故で死んだらしい、
フリースクール常連の男子中学生と、その父親、
スクールの壮年女性教師らの、
哀しい事件の記憶が、混じっていた・・・。
という、奇妙なお話。

映画の後半部に充満している、このエピソードが、
あまりにも重く暗い、悲劇であるため、
観ながら気分が、どんよりしてしまう・・・。
  
走っている自動車の、運転席の風景から、
父親の嗚咽が聴こえるあたりは、
とても長く、感じられた。

別なコンクールで初上映したときに、監督は、
よくわからない、との声を、多く聞いたそうだが。
それは、まあ、わからぬでもない。

時系列があまりにも頻繁に、
現在=過去=未来と、前後する構成だからである。
観ているうちに、徐々に、慣れてはきたが。

とにかく、流れの速い、川の急流を、上り下りしているような印象。
朗読・ナレーション式の音声が、ふんだんに使用されている。
が、ふんだんに過ぎ、
登場人物達が、情動に流され過ぎている感も、ややあった。

大変ボリュームたっぷりな、力作であり、
そのエネルギッシュな、画面の流れは、素晴らしいのだが、
随所シーンで、ムラも多く、
もう少し、各シーンを短く、刈りそろえるべきではないのか?との印象も。
中盤以降、小生はやや、お腹いっぱい状態であった・・・。


その重量級の、ボリュームと勢いゆえだろうか、
堂々の、グランプリを受賞。


作品評・表彰式・記念写真撮影等の後、
打ち上げ会、3000円。

観客冥利に尽きる、賑やかなる、盛会。
終電連絡時間がある為、22時半、引き揚げ。

作品的にも収穫が多かったので、
きわめて陽気に、帰路につくのだった。




以上。
  1. 2010/11/22(月) 22:15:30|
  2. インディーズムービー
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秋は退治に出掛けたけれど・・・

竜の、日記。


土曜。
半日仕事。

午後、ポレポレ東中野へ。

何やら、映画で使ったとおぼしき、
こげ茶色の、ラーメン屋台?らしき自動車が、前の道に停めてあった。

吉祥寺と二か所で、めでたく公開初日を、迎えたのは・・・。



「堀川中立売」:柴田剛監督


京都市内の路地裏で、
妙なペットボトル飾りを、飾り付けて回る、
少女と少年たち、丸刈りのおっちゃんのシーンから、
すでに何だが、変。

部屋で後ろ向きの長髪人物、
女か?と思ったら、ヒモの男だった。
囲ってるツンデレOL、勤めてる会社の雰囲気も、
皆、大オーバーで、すごく変。
毒々しい、コントのような雰囲気が、続く。

そんな中、2つの要素が、交差する。

A*
オカルトチックで、かつナンセンス・コントのような、
世界を守護する、霊的警備隊?と、
今さら、見え見え?の、メディア情報操作をも牛耳って、
お色気女性幹部と、イケメン青年組織を、思うがままに動かしている、
いかにも怪しい、悪役商人組織の、設定の面白さ。
霊きゅう車で街を巡る、怪物的実質経営者キャラが、
いやがうえにも、不気味な存在感を醸し出す。

(青年組織の、ホームレス狩り連中の歓声シーンは、
さすがに、痛ましいよな・・・の声)


B*
過去に少年期に福岡で、衝動的殺人歴があり、
ひっそりと京都に流れてきた、寺田青年。
怪物氏に紹介された再就職先が、
かつてやっつけたのと同様の、貸金業者の会社なのが、皮肉な巡り合わせ。

この青年役が、ショーケンみたいに、好演。
次第に、居場所が世間にばらされ、追い詰められてゆく中、
本音をぶちまけ、裏返った存在感を、見せてくれる。
ダークな青春ドラマの、ひりひりする、いたましさ。
この寺田役が、70年代青春ドラマ風で、いい。
(素人の限度なき、つきまとい写メールは、
自分達の好奇心の裏返しみたいで、何か嫌な感じだったな・・・の声)


A・B両方の要素が、
京都というフィールド上で、徐々に、見事に融合し、
交互に波状攻撃で、襲ってくる。
やがて、キャスト一時交換!?まで行なわれ、
ハイテンポの市民大乱戦と、周囲の混迷は、頂点に達する・・・。

これが、もう、たまらん・・・!すごい刺激的。
京都の交差点同様、まさに、映画自体が、
どたばた動き回り、あるいはもだえる人物達の、
行き交う橋であり、交差点。

終盤のゆるやかな収束が、むしろもったいない位、なり。
これは、まだ終わらんよ!という余韻(酔いん?)すらあった。
欲を言えば、眼鏡ツンデレOL女史に、
後半でももっと、暴れてほしかったかな・・・と。
路上で乱闘中に、大根、振り回すとかして。

宮川ひろみ女史が、TVレポーター役で、かなり出番多し。
円谷英二系ファンにも、ツボなシーン、あり。
平成ガメラより、楽しい~!ところ。
ゆえに、ちょいとお勧めしとく。



その後、渋谷ユーロスペースへ。
まず、シネマヴェーラに入る。

「グエムル - 漢江の怪物 -」:ボン・ジュノ監督


いくらなんでも、ホルマリンから、
川の生物が、あんなもんになるなんて。
まさかねえ。

き、きもい人食い怪獣だ~。
ぬるぬる、ぐにゃぐにゃ、ぐちゃっ!
うわ、被害ひでえっ。
不意打ちがコワい、グロイ、ケムい、いた~い!


悲惨、慟哭、雄叫び、
対する、暴れん坊ファミリー達・・・!
親子兄弟の濃い目な、絆・フォーエバー。

売店の、黄色頭の親父が・・・
怪獣以上に、丈夫すぎるぞ~!
普通死ぬぞ、あそこまでやられたら。

孫娘と宿なし少年の、空腹時交流、
叔父さんの、逃げ足の早さなどにも、ご注目。

怪物の迫力、音響の恐怖、
えばってる米軍科学者、ちょい笑えたアウトブレイク男、
怒り、守銭奴ども、デモ、
つかみあい、ど突き合い、銃に弓矢に細菌・ガスと、
いかにもな見どころ取り揃えて、てんこ盛り。

韓国庶民派らしき、涙ものの、
親父さん泣かせなシーン、満載。
そこまでやるか!の、パワフルさ。
観ていて終始、平成版「ガメラ3」みたいな、どんより気分にさせられ、
とても痛々しい、SFパニック映画なんだが。
ラストはちょっと、泣けるねえ。



9時より、ノーゲストのレイトショー。


「犀の角」(さいのつの):井土紀州監督


1時間未満の、デジタル中編ドラマ。
しかしおそらく、地上波での放映は、無理だろう・・・。

オXム事件のその後、流浪の民となった、
新生教団員達の、煩悩を捨てきれない悩み、
その新教団一派を、小遣い貰って、妨害・迫害・追放する、
地元町民の暴れん坊高校生達、
両者所属男女の間に芽生えかけた、つかのまの交流、認識の差異・・・。
というテーマの、話だから、まず無理。

しかも、妨害派側に小遣いを渡すべく、
霊きゅう車(またも!)で、町を巡っている男(演:「へばの」吉岡)は、
旧教団の行為に嫌気がさして、反対派に回った人物、なのだ・・・。

両者をイーブンに描きながら、
思春期特有の、男女のあまずっぱい心情と、
それぞれが所属する、小社会立場上の戸惑いとが、
ドラマを形成して、ある感銘をしたたかに、与えている。

・・・やっぱり、欲望や怒りってやつは、
たとえ宗教やってても、そう簡単には、消えないもんなんだろうなあ・・・などと。
そういうときゃ、家で早く寝ちゃうのが一番、って気もするけどね・・・と。


以上。




付記:11/29(月)


最初アップするとき、「堀川中立亮」、と書いてしまいましたが、
正しくは、「堀川中立売」、でございました。
関係者の方より、異例の?ご指摘メッセージがございましたので、
ここにお詫びして、訂正いたします・・・。

多分、「堀川亮」という声優氏のお名前が、
脳髄の片隅に、ひっかかっていたため?かと、思われます。
どうも、すみませんです。

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  1. 2010/11/21(日) 01:37:35|
  2. 劇場用映画
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秋に暴れてアバレンジャー

ゼルディア通信、続報。


もう、出ないの?と、思ってたら・・・出てます。

ゴセイジャー&ゴセイナイト・チームの前に、
さすらいの悪人幹部・ブレドラン、
しぶどく、執念の、再登場!

(いよっ、待ってましたァ!・・・ゲルゲーゲルのやじり声)

ただし、バラバラになっていたのを、
マトリンティス帝国のメカ幹部・メカアリスに拾われて、
再生マシンにかけられ、蘇生した、
機械だらけの、再生改造怪人として・・・。
記憶もなくして・・・
人類とゴセイジャーへの敵意だけを、植えつけられて。

(総裁XからZへ、みたいだな・・・スケバルマン0Xの声)

前週で一度爆死した、メカアリスを、
あっさり再生した、再生マシンの、効能は絶大。
その科学力を、地球資源のリサイクルに、利用したらいいのに・・・!

(もうかりまっせ~!・・・スケバルマンAの声) 
 
最早、かつてのウォースター大幹部・ブレドランも、
「キカイダー01」末期の、ギルハカイダー?状態・・・ですね。

(う、うるせ~!!・・・ゲルゲーゲルの雄叫び)


え~、ところで。

侵略者が操る地底怪獣にやられて、
実は一度死んでいたんですね、ファイヤーマン!

前後編でひっぱり、
ゾフィーのような?地底人長老の命を与えられて、復活!

その間、なぜか、とあるSAF隊員(平泉征)が、
修道女姿と神父姿の侵略者を、
もじゃもじゃヒッピー頭にGパンで、大追跡、
崖や滝のそばで、アクション!していました。
もしや、これって・・・「太陽にほえろ」、でしょうか?
すごいヘンだった・・・!

(そうゆうの、大好き~!・・・ガルスの歓声)


その侵略者男女らは、宇宙船内では、
ギンギラ着飾りにに肌見せの、さらにへンな服装だった・・・です。 

シリーズも後半戦、割と話が単純化されてきて、
山林や農村、ダム湖のほとりなど、
何となくのどかな、田舎でのロケーションが、増えてきてるようですね。

(ピクニックしようぜ~!ケンカはほっといて!・・・Aの便乗)
(だめだろ~!・・・一同の声)



本日のゼルディア通信、終わりっ。

  1. 2010/11/15(月) 22:41:13|
  2. 特撮
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秋はつどいて語らいて

秀の、日記。


11月14日・日曜。


昼過ぎより、外出。
新宿ロフトプラスワンへ、寄る。

1000円+飲食代+アルファで、
<全日本ミニコミ・サミット3>。

いわゆるフリーペーパーと、ミニコミ誌(有料)の、
宣伝タイム付き配布&即売会。


この日はあいにくと、桜台で同種のイベントが、重なっていたためか、
客席はいまいち、寂しいものとなっていたが。
お客のこちらは、可能な限り、いろいろなミニコミの関係者諸氏と、
語らう良い機会を持って、幸いであった。

<嗚呼!!情熱実験つみつくり>一同は、
フリぺの「つみほろぼし」を、配布。
待ってました。

時事ネタから、身体的?ナンセンスへの、スムーズなる横すべり。
この、唯我独尊なスタンスが・・・
やめられない、とまらない!
とにかく、読めばわかる。おもしろさが。



参加者の某氏は、何やらやばい感じの、
やや毒のある、黒い笑いの、冊子を・・・配っていた。
TVじゃできなさそうな、ネタも・・・あったりする。

ちなみに、場内でPRをしていた、「車掌」と「月刊車窓」は、
ちょっとまぎらわしいが、別の雑誌である。念のため。

「月刊車窓」は、中央線等の鉄道&沿線紹介誌。
まあ、そのまんまである。

一方、「車掌」は今回、誌面にて、
<富士山>・<孫>等をテーマに、構成。 
その、スローにナンセンスな可笑しさは、
説明を聞き始めてから、それと気がつくまでに、
若干、タイムラグが発生する・・・!というもので。
この雑誌は毎回、どこからネタを拾ってくるやら、
まったく予測不可能、なり。


というわけで、参加者達の苦労話を伺いつつ、
気になるものを数点、買って帰るのだった・・・。

有意義な会合なので、続けてほしいものなり。
次回につなげるためには、まず、
地方から<ミニコミ聖地>をめぐりに来る人々が、
巡礼しやすい?時期の日程が、必要だろうな・・・などと。



以上。




  1. 2010/11/15(月) 22:40:09|
  2. トークイベント
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秋は若さをいとおしみ

鉄の、日記。


11月13日、土曜。


今週は仕事の人手が足りず、ややハードな日々の、連続だった・・・。
やっと、貴重な土曜非番の週となった。

午後、渋谷方面へ出掛ける。
映画館選びの、行動の自由を、満喫。
そして、選んでみたのは・・・

まず、ユーロスペースへ。
正面玄関も、シアターTSUTAYAの閉館、
プロローグ(1Fイベントスペース)の工事閉鎖?等で、
いささか、寂しき眺めとなった・・・。


4F・シネマヴェーラ、市川崑・初期特集。
1400円。
(やった!ちゃんと、「崑」の字が出たぞ!BY著者)

「処刑の部屋」だけ、再見す。

川口浩の大学生が、
リアル就活組を横目に、やけっぱち気味で、
ケンカとダンスとナンパに明け暮れ、
若尾文子のインテリ女子大生を、一服盛って・・・しちゃう話。
ひでえな~。これは、訴えられるだろ~。立派な犯罪だぜ。

PTAで問題視された、っていうが。
そりゃ、そうだろう。
かんじんのショック・シーンは、今観ると、
かなり抑制?されていて、
日活ロマンほどじゃあ、ございませんがね。
よその映画だと、逆に自分が盛ったの、うっかり吞んで、
寝ちゃったりして、な・・・。

ぱっとしない、弱腰の両親持ちとはいえ、
何だか随分と、理屈っぽい反抗青年だなあ、川口浩の学生。
大人になって観ると、相当、だだッ子っぽく見えてしまう・・・。
川崎敬三の泥棒青年達は、チンピラっぽいし。
上品で伝統的?言葉遣いを残してる、女子大生たちのほうが、
大人っぽく見えたりする。
そういうもんなんだよね、若いときって。

その青臭さ、人を遠ざける物言い、けんかっ早さなどが、
最後まで貫かれていて、引っ張られる。
そして今や妙に、懐かしい気もする・・・。

ウェーバー・ゼミの友人が、
ダンスパーティーのお勘定で、経済優先に寄ってゆく。
彼のほうが、現世ではリアルだよな。多分。



その後しばし、休憩。
時間を空けて、旧・ユーロスペースこと、渋谷シアターNへ。

「ビッチ・スラップ 危険な天使たち」、初見。

ひさびさの洋画鑑賞が、これだよ・・・ははは。
つうか、いわゆる洋ピンだね、ほとんど。

あけっぴろげな、色っぽい、活動的な美女が、3人。
ボディライン、バンバン、強調しまくり。
イカレタ野郎どもを、もっとイカレタ女どもが、
ひいひいと、いためつけてやがるぜ!
おお、こわ~。

ラスベガス電飾も、ストリップ・ショーも、
レズも、キャットファイトも、スパイも、銃撃戦も、バンバン!
みえみえの安っぽさも何のその、
片っ端から、派手に、ぶちこみまくりさ。

ようするに、いかにこの美女3人がセクシーで、スタイル良くて、
かつ、嘘つきで、ケンカっ早いか、ってえ事を、
延々と、たっぷり、全部お見せ致しやしょう、ってなエンタメ、B級娯楽ムービーよ。

なぜ、こうなったのか、説明しよう・・・みたいな構成でな。
最初のうち、一体何を探しに、この美女3人が、
大平原の砂漠の、ど真ん中までやってきたのかが、よくわからねえんだ。

で、時間が前へ後ろへと、縄飛びみたいに、行ったり来たりして、
だんだん、ここがとんでもねえ場所なのが、わかってくる。

孫子の兵法がどうとか、ごちゃごちゃ、
よくわからん解説ナレーションが、入ってくるけど、
後は、やってくる敵・味方、目指すお宝の争奪合戦。
これぞエンタメの基本、わかりやすいぜ。


追っ手が来るかもって、警戒してる最中に、レズったり、嫉妬合戦したりなのは、
こいつら、のんきすぎて、笑っちゃうんだけどねえ。
ほらほら、すぐ、追いつかれちゃうよ~、ってな。
スケバン刑事のパロ?技使いには、また大笑い。
もう、何でもあり!状態だ。

シチ面倒くさい理屈は、ヌキヌキ、
デタラメなアクションの世界に、どっぷりつかって、
ゲラゲラ!で観るのが、正解だね。

入りが十数人の客席でも、
獣ブーツや豹柄着そうな、陽気な姉ちゃん達が多くて、ゲラゲラ受けてたね。
中年男性よりも、多かったよなあ。
日頃のウサも、これ観りゃ、ぶっとぶぜ!


じゃ、またな!
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  1. 2010/11/14(日) 08:42:24|
  2. 劇場用映画
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秋は・・・渾身大活劇

主水日記。


有楽町・スバル座。

客席、年上の、気難しそうな?お父さん達が、三十人弱。
そんな中で、観た映画とは?

ずっと、観たかった・・・。
ついに、ようやっと、観れた・・・!


三池崇史監督版・東宝映画、「十三人の刺客」。


いきなり、ぐあああああ~っ!

冷酷な、殿様のせいで・・・
とても悲惨な目に遭う、
他藩の者達や、女達。
こ、これはっ・・・!
す、すげえっ!ひでえっ!ひえええええ~っ!
役所広司の釣り侍が、
驚きを通り越して、半ば笑っちゃう?のも、無理はなかろう・・・。

(何か小池一夫の、劇画みたいだな・・・の声)

武家社会の理不尽さが、しっかり描かれた上で、
そこからが、大仕事の準備。
ほぼ元祖同様、
都合よく?有能な侍達が、続々、集まってきて、
大博打に近い、一大暗殺作戦に、命を賭ける流れに。

途中の<溜め>エピソードは一つ、省かれているものの、
後は、万事スイスイと、進行し・・・
あっ、という間に、壮絶なる終盤へと、なだれ込む。


とにかく、これでもか、これでもかの、見どころ満載。

陰影を生かした、元祖流の撮り方も、勿論いいのだが。
三池組らしいというか、
男向けの?お下品ギャグも、しっかり炸裂。
丈夫すぎる案内人、岸部一徳の宿場代表など、
大いに笑わされたシーンも、あり。

平時よりも戦乱を求めたがり、
自分が追い詰められていく、危機的状況を、
むしろ楽しんでいるらしい、
どこか現代的で、醒めているような、
稲垣吾郎の、標的殿様。

周囲が皆、暑苦しいほどの熱演・力演を、連打する中で、
一人、妙に異様な存在感を放つ。
この使い方は、いい。

クライマックスでは、
皆、だんだん顔が、黒くなってきて・・・
最早、誰が誰であるかすら、一瞬、どうでもよくなってくるほど。
凄絶、大激闘。狂乱。
手持ちキャメラ目線の、閉所・暗所往来の様を眺めているだけでも、
ものすごい画面の弾みと、躍動感。
ど迫力。


途中の一部展開、残る人物、ラスト等が、
前作とはやや、違っているのだが、
これはこれで、一応、納得。
ありえない事も、こういう劇映画でなら・・・
あり、と見る。

映画として、非常に・・・すばらしかった。
これはもしや、工藤栄一監督版すら、越えたかも・・・?などと。
いまだ、興奮、冷めやらぬ。


以上。
  1. 2010/11/10(水) 00:13:01|
  2. 時代劇
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秋はセンチに哀しくて

ゼルディア、通信。

ごぶさたしてます。
やっと、少し書く時間ができました。


さて今日は、テレ朝が8時より、駅伝中継のため、
「仮面ライダーオーズ」は、お休みです。
しょぼ~ん。
だから今朝の新作特撮は、「ゴセイジャー」のみ、です。

あ、急いで言っておきますけど、
朝6時半の、<戦隊VS戦隊>特集も、よろしく~!
なつかしの歴代メンバー、善悪双方共演、豪華ですよ~!

最近は、日曜は寝坊が多くて、8時前起きなので、
ちゃんと観れてない週が、多いんですけど・・・ね。
だから、たま~に、観れてます。はい。
(寝入る前にちゃんと、留守録画しとけよ~!の声)

この時間では、
だんだん、歴代戦隊の解説と、説明をしていくうちに、
歴代風善悪コスプレ試着に、はまっていく、
5人の現役・ゴセイジャーにも、ご注目、です。

特にブラックくんの、はまりようといったら・・・。
もう、くせになってますよね~。
誰も止められない状態に、なってます。ハイ。
ここいらは、DVDには多分、入ってないですよ~。


それにしても、「ゴセイジャー」の悪玉組織、また変わっちゃってますね~。

先月までに、宇宙軍団<ウォースター>最後の生き残り幹部・ブレドランは、
地底軍団・<幽魔獣>一味に裏をかかれて、クーデター作戦失敗、
ゴセイ天使たちに倒されて、自滅。

地底軍団幹部が、地球を自ら、まっくらに覆い隠そうとしてて、
天空界有志のパワー・ヘルプで、5人の戦士&ゴセイナイトが、根性で見事、阻止。
地底一味が全滅、やっと平和が来ました。

でも、せっかく再建途上だった、天空界と地球との移動用掛け橋は、また崩壊。
あいかわらず、地上の天文台に置いてきぼり状態のまま、
天使戦士の修業を続けている、チーム一同。

と、そこへまたも、第3の敵が出現!
(おいおい!「アイアンキング」のタイタニアンかよ~、の声)

地底組の様子を、ひそかに伺って待っていた、
超古代大陸の、人工知能ロボ、男女幹部2体が指揮する、
<マトリンティス帝国>が、登場。
ただちに、人類を服従・数量調整!させるべく、
地下基地からメカロボ怪人を連れて、地上侵攻開始。

でも、基地内の幹部は、がらがらで。
白いロボ帝王と、緑色の女性幹部型ロボだけだし。
手下達は、過去2組の、使いまわしだし。
あとは毎週、メカ怪人1体。

初期の<ウォースター>時代に比べると、
なんか、すごい、しょぼいんですよ・・・。
敵もとうとう、予算が、無くなったんでしょうか?

やってることは、力ずくで人々に恐怖を与えて、支配しようとしたり、
発電所や鉄道高架に、爆薬を仕掛けて、交通混乱を狙ったり、
やっぱり、ひとの迷惑になる、ワル達なんですけどね。
アイポッド?使ってたり、案外進歩的な、古代ワルです。
(オーズの再生途上怪人・アンク君も、な・・・の声)


今までのところ、ちょっと面白いのは、
ゴセイイエローが、敵の攻撃に怒ると化石になる!腕輪を、
怪人にはめられて、戦いに参加できずに、困ってしまう回。

天文台に住む坊やの助けで、精神統一の練習にと、
座禅や、生け花、
落語?鑑賞、バレエなどを、試すんですね~。
優雅にバレエを踊りながら、ロボ怪人と戦う、
戦闘服のヒロイン・イエロー・・・。
愉快でしたよ。結構。はい。



ところで、ライダー・オーズですが。

なんというか、その・・・。
「クウガ」をオレンジジュースで、大幅に水割りしたような、そんな感じなんですね。

要するに、こうなんです。

太古の怪人・グリード(英語で欲、って意味ですね)達が、
某財団所有の美術品から、突如、現代に蘇ってきた。
少なくとも4人の幹部仲間がいて、暴れてます。

彼らの体は、さまざまな機能とエネルギーを持った、メダルで出来ている。
そのメダルが、人間の中に入ったりして、人間の欲望を吸収しては、
怪物・ヤミーの姿に成長して、暴れている・・・。
つまり、食欲の怪物や、買い物依存症の女性などの欲望が、
怪人・怪物を生み出している、というわけ。

ところが、他に一人だけ、メダル不足で、
腕の部分と意識のみで、蘇ってしまったグリードがいました。
それが、ツッパリ風の、アンク。
彼は仮に、ヤミーの襲撃で死にかけた、青年刑事の体を借りて、
どうにか、活動中。


で、オーズになる青年はというと、世界を旅して、日本に帰ってきた、さすらい君。
食事と、ちょっとのお金と、パンツ一丁あれば、
とりあえず生きていられる、という、プータローな人。
某財団の美術館で、警備員のバイト中に、グリードやヤミー達に遭遇。

行動不自由で、自分が完全に蘇るためのメダル集めには、手の足りない、
新生・アンク君は、
バイト青年に、変身バックルと、一部のメダルを貸し与えて、
ライダー・オーズに変身!させて、戦わせているのです。
しかし、オーズ君も最近では、
自己意思で変身!する方向へ、だんだん動いてきてますね。

さらにそこへ、
アンクが合体している体の主たる刑事の、妹が登場。

普段は、服飾学校の生徒。
これが、予想外にも、
自販機や樽を、軽々持ちあげるような、怪力女!なのに、
怪人を見ると、きゃ~!と逃げる。なぜ?

その腕を見込まれて、今は、
コスプレ好きな女店長の食堂で、ウエイトレスのバイト中。
後からオーズ君とも、バイトで合流。
アンクから、お兄ちゃんの体を回復して、返してもらうまで、と、見張っている。
店長やオーズ君と、ハロウィーン・パーティーの恰好をすることも。
(「うる星やつら」の、しのぶみたいだな・・・の声)

さらに、何かの理由で、オーズやグリード、ヤミーの出現を、既に知っていて、
独自にパワー・メダル集めをしている、謎の人物がいます。
前述の美術品の管理者たる、某財団の、
派手な赤シャツの、ボス。
何となくですが、「仕事人」小五郎・主水の上司に、似ている人です。

突っ張ってるアンクとも、たくみに取引・交渉し、
集まったメダルの6割を取る事に、なっている。
趣味は美人秘書を介して、職員にバースデイ・ケーキを自作し、配ること。
「ライダーW」の財団Xとは、違う団体らしいです。

その財団ボスの部下が、女性秘書と、
もう一人の気まじめそうな、バイク青年。

オーズやアンクに、メダルでバイクを使わせたり、武器をプレゼントしたりする係。
どうやら世界平和のため?という、財団ボスの意見に賛同して、
警察官を辞めて、部下になったらしい人・・・です。
(よく、信じたなあ・・・の声も)


と、まあ、こういうメンバーに囲まれて、
オーズ君は今日も、新たなメダル入手とともに、
クワガタ・タイプなどに、変身!するのです。

えー 、何といいますか・・・
ベース・モードが、何となく、中華ラーメン街っぽい?というのか。
丸っこくて、思いっきりシンプルなデザイン、ですねえ。
これがべースとすると、強化体は・・・どうなるんでしょうね~?
う~ん。わからん。



なお、今年の冬も、ライダーW・スカル&オーズと、
ウルトラマン・ゼロの、映画化があるそうですね。

ポスター見ると、ゼロのそばには、
悪役べリアルと、
観たこともないような?ニューヒーローらしき人たちの、姿が。
も、もしかして・・・
ミラーマン?!ファイヤーマンなの~?!
公開、待つべし!
(そして、セブンの息子の、母親はだれだ~?の声)


以上、ゼルディア・中間報告、終わりっ。









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  1. 2010/11/07(日) 14:49:42|
  2. 特撮
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秋の夜ふけは人恋しくて

記者デリックの、報告。


11月6日・土曜。


午前中、仕事。

ぼちぼち、公私ともに、
冬場の準備で、忙しくなってきた。

予防接種、健康診断、年末年始の準備、等々・・・。
そして、これ(ブログ)を書く時間も、必要。
大分、あわただしくなってきた。
生活時間が、連日、
思うに任せない、じれったさ・・・。


今年は夏の猛暑が、長引いた影響で、
秋らしさが何となく、希薄な感じ。
ハロウィーン・シーズンが過ぎてもなお、
神社の銀杏の葉も、まだろくに色付かぬというのに、
街には早くも、クリスマス商戦の飾り付けが・・・。
どうも季節感に、異和感が拭えない日々。



午後、天気がいいので、都内を散策。
早稲田祭周辺を、しばし、歩く。(注1)
早稲田松竹のロビーを、ちょっとのぞくと、
今日も、喫煙者で一杯だ・・・。
あいにくと今日は、2本観るには、時間が半端なのだ・・・。


夕刻、16時半前より、原宿。

この周辺は、たまに歩くと、
独特のファッション・センスの、若き男女が普通に歩いていて、面白い。
遠目に「あ、長髪レゲエ兄ちゃん!?」と思ったら、
某店の前に立っていたのは、よく見れば、マネキンだった。


17時少し前、
またも訪問、自主映画公開スペース・原宿キネアティック。

<B-SHOT PICTURES>3本立て、1000円。

客席は、十数名。
顔見知り&その友人率&男性率、高し。
作品群出演者の関係上、
芸社・アウトマン方面等とかぶるのは、致し方あるまい。
どれもなかなか、いい出来なので、
できればもっと、一般の方にも、ちょっと観に来てみてほしいものだが。


「林檎酒哀歌」(2008年/再見、既述)に加えて、
続編新作「林檎酒哀歌2」(2010年・初見)も、上映。

「ゴッドファーザーPART2」形式で、うまくつなげている。感心。

1作目のダークヒロイン?新撮回想シーンと、
2作目の威勢良き新人ホステスが、交互に描かれ、
終盤でしっかり、リンク。うれしき限り。

そして、1作目のもめごとの、すべての元凶は・・・
ナンパな男性約1名と、先輩ホステス約1名だった!(注2)
(あんたら、たいがいにせ~よ!の声も・・・)

1作目ロケの御茶ノ水と、2作目ロケの亀有?(注3)が、
割と近くみたいで、「あり~?」なのは、御愛嬌というか。

バーの盲目ママや、1作目の帰郷ヒロイン(演:創木希美)、
ホステス・スリーアミーゴス、常連客達のその後も、
概ねほほえましく、エピソードが描かれていて、穏やかな感じになった。
とりあえずは、めでたしめでたし、というべきか?と。

あ、でも、「ゴッドファーザー」も3本目まで、あったよな・・・?などと。
寅さん映画で、吉永小百合が再登場したように、
まだやるかも?しれん。


B-SH0T作品群名場面集、
「荒野の映画史」(2010年/構成・編集:山岸信行)を、
引き続き休憩なしで、上映。

1985年から現在まで、未完成映画シーンも含めて、
8ミリフィルム・VHS・DVと、
画質が変化してきているのが、よくわかる。

阪神淡路大震災あたりから、現実がフィクションを凌駕し始めた、
という字幕説明も、時代の変遷を感じる・・・。
この世に最後に残された、<フィクション世界の入る余地>が、
監督にとっては、ホラー映画だったのだ。

ただ、少し私見を言うと、
<平成ゴジラ>シリーズあたりから既に、
フィクション映画の持つべきファンタジー性は、
リアル世界の変遷とともに、
かなり、脅かされてきていたようにも思われる。

現実のコンピューターや、バイオテクノロジー等の進歩に合わせる形で、
設定修正・情報性強化的様相が、入り込むに従い、
それらが、SF・ホラー映画本来の、
原初的恐怖や、得体のしれない不気味さ、というものを、
徐々に薄めてきていた面は、否めない気もするのだ・・・。
セミ・ドキュメンタリー寄り作劇・撮影の方向性へ向かう、という手法も、
その後「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」等で、模索されてゆくのだが。

なお、「荒野の映画史」内では、
新旧、似た状況のシーンを、
重ね映し、並べ写しなどしていて、興味深い。
不意にアクション・疾走シーンが入ると、こちらも活気づく。
編集テンポも、良い。

そしてこれは、半ば、
ヒロイン常連・三宮映子の、名場面集にもなっている。

ファンタジク・シーンの展覧会は、
大変イメージ豊かで、面白いものだった。


実に贅沢な試写会気分で、
一気に観れたのは、よかった。
 
帰りには、例によって、
しばし、打ち上げ会を、楽しむのだった・・・。


以上。

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  1. 2010/11/07(日) 01:04:28|
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秋は会えない人らを想い・・・

貢の、ツイッター。



今年の<自主法政祭>(10/31(日)~11/3(水))に、行きそびれたことには、
あまりにもわが日程が多忙で、押していたためとはいえ、
大いなる後悔が、残っている・・・。

星空上映会では、予定通りならば、
「キャプテン翼」を、掛けていたはずなのだが・・・。
きっと今年も、すごい盛り上がりだったんだろうなあ・・・と。
(映画団体や、<情熱実験つみつくり>の皆さん、お元気ですか~?)



4日夜より、日中船舶衝突事件・未公開映像、
一般公開の是非も、はっきりしないうちに、
あっさりと、ネット上とTVに、大流出。

衝撃。
いったいどこから?
機密も何も、あったもんじゃない。
大丈夫なんか、この国は・・・?

龍馬もきっと、あの世で、泣いとるでぇ~。


と、それだけ。 [秋は会えない人らを想い・・・]の続きを読む
  1. 2010/11/05(金) 20:29:15|
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秋の夜長に黒衣が踊りて

記者エリックの、報告。


11月3日・水曜、文化の日。晴れ。
朝夕はすっかり、冷え込んできた・・・。


小田急線各駅停車・梅ヶ丘駅下車、徒歩数分。

18時、若干過ぎ。
<シネマ・シネマ・シネマ プチルピリエ>なる新会場を、初めて訪問す。

ごく普通の商店街、通りの前にある。
小さなスナック・バー程の広さ。
入口になぜか、奇妙な黒衣の、白塗り女性が、居る。
ドリンク代込み、1500円。

プチルピリエ&<オカシネマ>主宰企画、
ミニDV上映会・<ゴシックホラーの夜に>。
3本立て。

かわさきひろゆき監督・天正彩出演、「腐乱堅博士と花嫁」。
(2007年/再見、既述。ブログ内検索されたし)
題名通り、伝統的幻想ホラー世界。
白黒サイレント、今回は、生で女性弁士付き。


同監督・渡会久美子出演、「寫真の女」。
(2008/再見、音声込み。これも既述)。
こちらも、時空を超えた純愛の形を、レトロ調で描写。
それにしても、登場するスリ男はなぜ、
ロックンロール!を連発するのだろう?


上映の合い間には、
謎の黒衣の人物・綾乃テンの手による、
人形遣いの、幻想的サイレント人形芝居が。
白いドレスの女性人形が、ゆっくりとだが、
生きているように、動いて見える。
なるほど、このために待っていたのか・・・。


そのまま、かわさき監督の最新中編、
「路地裏のコッぺリウス(織絵篇・季江篇)」(2010/初見)上映に、突入。
2作品に出演の俳優達が一部、別な役で登場。

ホームレスの男女とすれ違う、売れない作家青年。
今時、PCではなく、タイプライターを使用。なぜ?

彼がある日、謎の少女に導かれるようにして、
一時迷い込んだ、幻のような、ミニ・バーでの出来事。
それは後に、ある悪夢をも、垣間見せるバーだった・・・。
という、いささか薄気味の悪いお話に。

その話が終わると、次の章では、
ホームレスの女性が、主役に。

きっつい母とヒロインの過去と、
現在の時制とが、
しゃべる人形?達をからめて、
ごちゃまぜになってゆく。
グロテスクなメイクが、かなり、不気味だ・・・。
SATOMI女史も、ちょっとだけ、登場。

どうもこの内容と、トークの様子では、
劇場公開の後、
続編が来る?模様、らしいのだが・・・。
それは、いつの日になるのだろうか。
うーむ、待ち遠しい!



以上。

  1. 2010/11/04(木) 21:41:56|
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秋は深まりたそがれて

記者メリックの、日記。


11月2日、火曜。

夕方。
仕事帰りに、都内へ。

又、山手線が遅れ、ダイヤが乱れた。
乗り換えの新宿駅は、またも、ホームがぎょうぎゅうに。
理由は大体、察しがついている・・・。

上海万博も終わったばかりの、この時期、
なおも、世間の就職難は、
さっぱり、解消されていない、という・・・。
大学は出たけれど、新卒ですら、
就職に約3割が、あぶれているそうではないか。
ましてや、年長組は・・・と。

異常気象は続き、
スマトラは地震、ジャワでは噴火。
生物多様性会議とやらじゃ、
地球は死にかけている!」発言も出てたとか。
海底資源の獲りあい、国境がらみ云々で、
国際紛争は、次から次へと、勃発し・・・。

でかいニュースが、こんなんばかりじゃ、
そりゃ、気も滅入るわな。
「日本沈没」、「ウルトラマンレオ」、「デビルマン」に「マーズ」と、
あのあたりの、人類のいろんなぼやきが、聞こえてきますがな・・・。


あ、そういえば最近、映画、行ってないな・・・と。

で、2、3箇所のプログラムから、
池袋・新文芸坐の、日替わり上映を選んだ。

やれやれ、ようやく、
劇場で映画を観る、時間と気力が、戻ってきたよ。

俳優・小林桂樹、追悼特集。
東宝映画、カラー2本立て。


「狐と狸」(1959年・千葉泰樹監督。多分再見)

「甲州商人」という、原作があるそうで。
黒沢映画も担当した、菊島隆三による脚本。

でも、なぜか・・・これは舞台が、山梨ではなく、
茨城県・霞ヶ浦周辺。
台詞や、旅館の看板や路線バスの文字等に、
土浦・鹿島・鉾田などの地名が出てくる。
(そういや、鹿島鉄道線、もうないんだよなあ・・・の声)

題名通り、狐と狸の、
ばかばかしいまでの、せこい化かし合いが、見どころ。

化かし合うのは、
純毛・本絹などといって、化繊・人絹製品を売りさばく、
服飾の行商人チームと、
結構したたかな、農家や、農協理事らの買い手達。
さらには、行商人たちの女道楽につけこんで、がっちり稼いでる、
連れ込み&飲み屋の女たちが、からむ・・・。

のんびりした雰囲気とテンポながら、
全篇、人を見たら金と思え!の、
商魂たくましさの見本市、アラカルト。
後半の大博打商売など、傑作セールス・シーンの連続で、場内もバカ受け。
突発的抗議者への対応も、なかなか、お見事。
(半分、寅さんっぽくも、見えるよなあ・・・の声)

あまりにも、ローカルかつあけっぴろげな、売買双方の調子の良さぶりに、
げらげら笑いつつも、
戦時中のノスタルジーーで、老婆をだまして売り込み、
いささか後味が悪そうな、小林桂樹の元文芸派インテリ行商人、
就職難で叔父・加東大介の行商見習いになった青年(夏木陽介)など、
事情は違えど、今日のご時勢を思わせる、
悩みを抱えた煩悶シーンには、ちと、泣けてくるものがあるのだ・・・。

東宝スター映画らしく、出演メンバーがほとんど、
東宝サラリーマン・シリーズと、共通。

売り手側が、加東大介・小林桂樹・三井弘次・山茶花究・清川虹子に、
青春スター・夏木陽介、
そこへ中途参加の、森繁久弥。
村の衆に、左卜全・飯田蝶子・中村是好。
飲み屋が、草笛光子・団令子・三好栄子。
椿油の売り子の一人は、よく見りゃ、若き日の塩沢とき。
チョイ役で、三木のり平と有島一郎。

喜劇の達者な、重量級のベテラン揃い、
これは今見ると、かなりすごい・・・。
もう揃わねえよな、これだけ。
いい仕事してるよ。うん。
(亡くなった人も、いるしな・・・の声)


「天才詐欺師物語 狸の花道」(1964年・山本嘉次郎監督)

・・・こちらは、場内アナウンスでもことわっていたんだけど、
初公開時には「天才詐欺師 たぬきの中の狸」だったものを、
後に改題したフィルムの、上映。

これを先に言っておかないと、本当に、
「題名が、昔と違うぞ~!」「前に観たものじゃないか!」「詐欺だ~!」になっちゃいますからねえ。
まあまあ、ちゃんと残ってただけでも、よしとしましょうや。

主役・小林桂樹が一転、情けなさの極地みたいな、
生活力皆無の競輪狂い、性格のきつい妻に見放され、
おまけに年中、口からでまかせ、ホラ吹き、
せこい詐欺をやっては、すぐ捕まる・・・
という、どうしようもないダメ亭主を、コミカルに演じている。

だってねえ。
被害者たちからまた、小銭をせしめてるんだよ。
技が効きすぎ。
どうしようもねえよ、こいつの癖は。
治らねえな、もう。

それを、三木のり平の刑事が、追っかけつつも、面倒を見てやる、というドタバタ。
パチンコ屋張り込みのところとか、ほんまに、ばかばかしくて。

いってみれば、戦前までのエノケン一座風喜劇を、
この2人中心でやろう、というもの。
「エノケンのちゃっきり金太」みたいなやつの、昭和元禄版。
話がかなりゆるいのと、
留置所の描写の、のんきさが、ちと気にはなりましたが。
割におおらかというか、
まあ、結構笑えましたぞな。

山茶花究の店長を、
人と金にせこく、嫌味な悪役にしたのは、正解ですな。
この人ってこういう役、多いらしいんだけどね。

しかしまあ、ここでも途中参加の、牢名主?森繁久弥。
出番でいちいち、目立ちまくってましたぞ。
一瞬、だれだ~?と思ったよ。
あの茶髪っぽいメークに、浮きそうなくらいクサイ芝居、
そりゃ、目立つさ。爆笑。
あの人だけ、動物電気というか、ビリビリッ!ときてましたねえ。


てなわけで。
今日のところは、ここまで。
劇場のお帰りは、あちら~イ!


以上。


  1. 2010/11/03(水) 13:00:23|
  2. 劇場用映画
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