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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

新・刺客人マキ「主演」

秀の、日記。


10月20日・水曜。


夜7時。
フィルムセンター・吉田喜重監督特集。

東映公開のドキュメンタリー、
「BIG-1物語 王貞治」。
東中野以来の、再見。

大迫力があって、やはり、いいんだけれども、
今、観直すと、
ナレーションの文学的くくり方、まとめ方が、
少々、強引すぎる?印象も、ややあった。


観終わってただちに、ダッシュ。
JR快速経由で、  
テアトル新宿・レイトショーへ、
21時に、ぎりぎり、
すべりこみ、セーフ。


<LOVE&EROS>シリーズ企画、1本目。

いまおかしんじ脚本・監督、
「島田陽子に逢いたい」。

そのものズバリ、あの名女優・島田陽子が、
映画のフィクション世界で、
<女優・島田陽子>役を、演じている・・・!
という、デジタル映画。

ドラマの発端が、
とある病院で、女優・島田陽子が、
映画のロケ中に、
相手の男性俳優が、あまりにもねちっこい、
エロい芝居でからんでくる、シーンだったため、   
いやになって、現場から逃亡してしまう・・・。
(演じた本人は、これはありえない!と、トークで力説・・・。後述)

そのとき、ついさっき挨拶した、
退院したばかりらしい、
何やら浮かぬ顔の、中年男性と、
出会って、別れて、
また出会っての、珍道中に・・・。
と、いうもの。

やがて、この人物の置かれた状況が、明らかになってくる・・・。
彼は退院ではなく、実は、逃げ出していたのだった・・・。
(医療機関スタッフとしては、
いささか、複雑な気持ちだけど、ね・・・の声)

それを知ってしまった女優は、
今の年下彼氏?も、ほっぽらかして、
元・俳優の、この男性を、ドライブに誘う。
行き先は、男性の故郷・・・。

彼が、島田陽子ファン代表!的存在になっている役なので、
感情移入しやすくなっているのが、
大変、うれしい限りなり。

(「仮面ライダー」1号ガールから、
  社会派サスペンス・ドラマ「腐食の構造」、
  アメリカン・ドラマ「将軍」まで!!
  こちとら、リアルタイムだったんだぜ!の声)

いかにも、女優らしい?エピソードが多く、
しかも、これまで真面目な役が多かった島田陽子が、
今回はコミカルな役で、
これが、なかなか面白い。

麺をすするシーンでは、皆、笑えた。
男性に、ある芝居を<演出>するシ-ンも、
ユーモアがあって、いい。

この映画に関するもの?ともとれる、インタビュー・シーンまでも登場し、
劇中劇の演出シーンとあいまって、
劇中での虚と実が、混じりあってゆき、
クライマックスでは最早、両者は完全に、溶けあっているのだった。  
定石ながら、お見事、なり。

実に強引でむちゃくちゃな、メタ物語ながら、
ある確かな感銘が、ちゃんとあった。


上映終了後、しばし、監督&主演女優トーク。

主演当人いわく、
「これまでは、いわゆる巨匠の現場で、
かなり長い期間、かかる撮影が多かったけれど・・・」
「今回は、一週間で撮ったんですよ」との事。

打ち合わせの時、
「私は女優だから、役を演じるなら、
現場からは絶対に、逃げないです!」
と、監督に告げたとかで。

「これは、いまおか監督の中の、女優・島田陽子のイメージなんだな、
と、考えて演じました」
「私って、誤解されやいんですけど・・・」
「家では、面白いんですよ~」
「でも、そういう(コメディ向きな)役がずっと、来なかったんです・・・」


つまりは、いままでずっと、
真面目な役が多く、きつ~く要求されてきたのだが、
違う役も、役としてくれば、やる!という事で。
女優としての今後の展開を、考えているところだったので、
ちょうどこういう役を、待っていた模様、なり。
(プロだなあ・・・の声)

そういえば、未見だが、たしか・・・
「リング リング リング」(工藤栄一監督)という映画で、
女子プロレスラーとリングで戦う、ヒール役も、やっておられたはずで。
その意欲こそが、女優魂。

そして今、ラブ&エロスのみならず、
自らをも、<役>として劇中で、
ユーモア・シーンをまじえて、演じてのけた。


ここから確かに、女優・島田陽子の、
新しい展開が、始まろうとしている・・・。

これは・・・楽しみだ。



以上。















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  1. 2010/10/21(木) 19:50:09|
  2. 劇場用映画
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