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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

ビーグル85「上海Gメン・ワンダリング・マン」

ビーグル警部の、事件簿。


28日、夜7時、少し前より。


地下鉄千代田線・千駄木駅より、団子坂を上り、
休館中の、森鴎外記念館の脇を抜けて、
目印の旗と、テントの建った、会場へと歩む。
目指すは、ただ一ヶ所・・・。

劇団・水族館劇場・舞台公演、「恋する虜」。
あの劇団が、今年もやってきた。

実は、十年間続いてきた、この劇団の東京公演、
もしかしたら、来年は休みになるかも、しれないのだそうな・・・。
案内・刊行物の文章にも、そのようなほのめかしが、出ているのだ。

一体何が、その理由なのだろう?
決して、客の入り減少などでは無い事は、
毎年、前売り券を得るのに苦労している小生、十分にわかっている。
周辺住民・商店街の協力体制も、きわめて良好の様子。

してみると、主催者側に一時休養と、
発想・企画のリフレッシュ・タイムが、必要になったか?
と、見るのがとりあえずは、妥当であろう。

もっとも、文面によると、
気分が変われば、あっさり戻ってくるかも?
という風な、様子も同時に伺えるので、まだ、何とも言えないようだが。

こちらとしては、亀有名画座公演以来の、ゆかりもあるので、
もう一度、観ておきたくなったのだ。

昨年は、土日の席を取り損ねたので、
今年は、あえて平日の席を、取ることにした・・・。

会場が設営された、寺の境内には、
今年はなぜか、四角い人工池が、作られてある。
その周囲に、屋外部分のセットが組まれ、
反対側には、いつもの黒っぽいテントが、建っている。

門前の受付で、チケットを見せ、整理番号札を受け取る。
今年の前売り券は、なぜか、海外紙幣風デザイン・・・。
皆とわいわい、待つ。

やがて、屋外の前振り、小芝居が始まる。
上の方から、レギュラー俳優・女優らが、
例のごとく、怪奇なル昭和レトロ衣装で、登場。 
 
今年は、紙芝居シーンの前に、
黄粉(きなこ)餅を売ってくれた・・・。
うまい。

金融変動で反故になった札束を、池の前で放りだす、
引き揚げ軍人姿の俳優。
・・・あれ、これ、前売り券のと同じ印刷じゃん・・・!
そうか、こういう皮肉だったか・・・と苦笑す。
ゴールドの金にでも、しとけばねえ・・・というわけさ。
フフッ。やれやれ。

さあ、屋内へ順次、入場だ・・・。

そして、約3時間半、
舞台は戦前の大都市、上海の裏巣窟。

男求めて日本から、船で渡ってやってきた、
流れ者の女優やら、どつき漫才師の夫婦やら、
元刑事やら、こうもり男の間諜(スパイ)やら、
脱走兵やら、ギャングやら、泥棒やら、
生き別れの、海の姉妹やら・・・。

いとも怪しげ、いわくありげな男女が出入り、
夢幻も空も越えて、
時には水から這い出して、
あら、こんにちわ、さようなら。
時には盗みも、発砲も。

例によって、例のごとくに・・・
廻り舞台と、時間往来旅行と、女優と、水(!)の、
めくるめく断層世界が、展開したのだった・・・!

ここは地上か、竜宮城か、
一体、どこからどこまでが、
夢か、うつつか、幻か? 

わかっちゃいるけど、これだけは、
生で観るしかない!迫力。
御用と御急ぎじゃ無い方は、
その目で、しかと、確かめるべし!


白山側より、帰り路。
あじさい祭りも、近づいて。
付近にゃ、マックに、ネットの喫茶。
ここらも段々、変わってる・・・。
ただいま、平成。



以上。

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  1. 2010/05/28(金) 23:47:20|
  2. 演劇
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