ビーグルGメン・南田捜査員の、事件簿。
26日・水曜、
夕方、神保町シアター。
山田洋次監督「九ちゃんのでっかい夢」。
坂本九の、洋画風ダンス・ショー部分は、
まあまあ、それらしいんだけれども。
観終わっての感想は?といえば・・・
報われぬ恋愛がらみの、喜劇とは、
なんともまあ、残酷なものよ・・・
と、いうものだった。
生涯、独身を通した、ヨーロッパの老貴婦人が、
莫大な遺産を残した、その相手は、
かつて惚れた日本人男性の、孫にあたる青年(坂本九)だった・・・
という設定が、すでに、切ないではないか。
しかも、その当の青年自身も又、
初期設定で、大失恋を、運命付けられてしまっているのだ!
やれやれ、むごいもんだ。
ヒロインも、人がよすぎだ。
その青年を、探しに日本へ来た弁護士と、
老婦人の、唯一の縁者男性(洋装のコメディアン!)の依頼で、
孫の命を狙いに来た、殺し屋(E・H・エリック)が、
慣れぬ日本で、とんだ同行旅に。
しかし、彼の命を狙う者は、もう一人いた。
舞台で物真似や歌手をしている、当の主役青年は、
ある理由から、世をはかなんでおり、
自分で自殺が出来ず、
人づてに殺し屋を、頼んでいたのである!
これが、何ともせこい、泥臭い感じの人物で・・・。
もうちょっと、誰かそれらしいのが、居なかったのか?と。
やがて、およそありえない誤認(これはひどい!)を経て、
大半の人物が、舞台のこけら落としに集合し、
お定まりの、大ドタバタと、終盤になだれ込む。
しかし、主役の表情が、いちいち、涙もろすぎて、
笑うべきシーンが、どうにも、ぱっとしないのだ・・・。
劇中劇で、てんぷくトリオと坂本九が、
<ロシアン・ルーレット>のコントや、
<旅がらす歌謡ショー>を、熱演するあたりは、
さすがプロ集団、ちゃんと笑わせた。
まあ、確かに、面白い事は面白いんだけど、
全体に、あまり、垢ぬけた感じがしなかったな・・・
などと、つぶやいてみるのだった。
以上。
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- 2010/05/26(水) 22:33:44|
- 劇場用映画
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