ビーグル警部の、事件簿。
5月15日、土曜。
晴れ。
これは、夏日になりそうだ。
ついこの間までの、白い息や霜(!)が、嘘のよう。
午前中、仕事。
昼食後、自由。
さて、これから2日間、
体調を十分に取り戻した上で、準備していた、
一大強化スケジュールが、待っている・・・。
まず、池袋・新文芸坐へ向かう。
これで、3日目。
鈴木則文監督特集、初日。
うまい具合に、通常料金1300円で、
監督&元助監督&批評家トークへ、入れた。
これは、ありがたい。
すなわち、当日のゲストは・・・
鈴木則文・澤井信一郎(現・監督)・山根貞男、
という、最良のトリオ。
「マキノ監督特集のときも、トーク、この3人だったね~」
「実際にトラックに乗ったり、
警察の人にいろいろ訊いたり、取材して、作ったよね~」
「下品なギャグは皆、澤井さんが作ってたね~」
「それで自分ではやらずに、鈴木監督に、やらせるんだよね~」
「監督自身は、文芸派なんだよね~」
などなど、笑いに満ちた、トークとなった。
(とても、「野菊の墓」で、
監督デビューした人とは、思えないなあ・・・の声)
(だって、石井輝男監督の助監督も、
やってるんですよ・・・!の声)
(<シネマ愚連隊>の皆さんには、先刻承知、かな・・・の声)
この日の2本立ては、
これまた昭和原人には懐かしの、再見作。
「華麗なる追跡」&「トラック野郎 御意見無用」。
いやあ~、こりゃまた豪華、結構な組み合わせで。
客層は、年配層と中年・若年層男性、一部が女性。
結構、反応がよろしい。
「華麗なる追跡」は、志穂美悦子主演。
女性アクション版「多羅尾伴内」。
自ら挑戦する、派手なスタントも、すごいが、
掃除のばあちゃん変装は、
ものすごく、怪しい・・・。
渡辺文雄が珍しく?いい奴。
エロと熊?も出て、そこでは場内、爆笑。
ど派手な爆破シーンも、あるでよ!
マジなもんと、お馬鹿なナンセンスが、
ごちゃまぜなのが、面白い。
かつての大井武蔵野館には、
この手の笑いが、あふれていたものよ。
「トラック野郎 御意見無用」は、
一般上映用フィルムの状態が、よくないため、
フィルムセンター所蔵のものが、上映されていた。
先程の、取材解説トークを、思い出しながら、あらためて観た。
桃次郎や、ジョナサンの台詞・行動の随所に、
その成果が、細かく現れているのが、
今回、よくわかった。
なるほど、それでキンキンが、
元・鬼警官の、トラッカーなのね・・・と。
2本上映の後、新文芸坐を出て、
ただちに、BABACHOPへと、向かうのだった・・・。
次回へ、つづく。
[(新)ビーグル85「新Gメンよ、動け、走れ!」]の続きを読む
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- 2010/05/16(日) 22:54:05|
- 劇場用映画
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秀の、日記。
5月13日から15日まで、
木曜・金曜・土曜と連続で、新文芸坐。
木曜と金曜は、<池波正太郎&必殺>映画特集。
「仕掛人梅安」東映版。
降旗監督版。
あるのだ、こういうのが。
概ね、原作世界に忠実。
新宿昭和館以来、2回目。
出演は、萬屋錦之介&中村嘉津雄の、兄弟。
殺しの名コンビには、ぴったりの、息の合った共演。
錦ちゃん梅安の彼女?が、日活ロマン派・宮下順子。
悲劇のヒロインは、「紅ノ介参る」の小川真由美。
標的の一人が、ねじまきネクタイ・中尾彬。
若くて一本気な浪人・小杉さんは、
「サンバルカン」・二代目バルイーグル、五代高之。
なかなか、いい配役だ。
これ、BGMが、なんとすべて、
TVドラマ「影の軍団」シリーズと、一緒。
おそらくどちらかが、流用であろう。
しかし、ちゃんと場面展開に、合致した使い方をしてるのは、さすがだ。
ただ、終わりの、大胆不敵な殺陣シーンは、
やっぱり、夜のシーンにしたほうが、よくないか?と。
あれじゃ、すぐに面が割れて、捕まっちゃいそうだ・・・。
「闇の狩人」。
これも、二度目かな。
松竹と俳優座の制作、五社英雄監督。
仲代達矢の、ゴッドファーザーな江戸元締と、
原田芳雄の、記憶喪失の殺し屋浪人が、実質的主役。
冒頭の仕掛けから、大いに、
五社得意のハッタリを、かましまくってる。
土曜サスペンス常連・松尾嘉代が、特に猛烈演技。
あれで迫られたら・・・恐いわ。
<合い言葉はマリーム>CM・岸恵子も、
男達を悩ます、お色気演技。
舞台を観ているかのような、すごさはある。
梅宮辰夫と藤田まことも、
とても目立つ、殺され方で・・・。
この二人が後に、
「はぐれ刑事純情派」の署長と刑事に、なろうとは。
殺し屋組織同士の、生き残り抗争、
という枠が、枷(かせ)となっていて、
あんまり、外の世界への広がりを感じられないのが、難点か。
頼み人や、一般江戸市民についてのエピソードが、省かれていたからだろう。
それと、各人の思い入れ芝居が入る間は、
人物達のアクションが、やや停滞気味なのが、気になった。
千葉真一の、藩をつぶして成り上がった侍が、元締に、
蝦夷(えぞ:北海道)開拓をやらないか、と誘うあたりに、
わずかにロマン主義を感じ取れるが。
ラストのマカロニ・ウエスタン調対決は、ちょっといいな~。
金曜、時間の都合で、
「必殺!4 恨みはらします」1本。
深作欣二監督。
これで少なくとも、劇場で観るのは、4回目。
封切り当時、3回も、現金払いで観たのは、
これと、「必殺!3 裏か表か」だけだろう。
とにかく、敵も味方も、派手、派手。
標的の旗本愚連隊は、ド派手!
倍賞美津子のおふくと、中村主水の、
大人な対話も、いいムードだし、
千葉真一・相楽ハル子の、親子仕事人も、
どきっ、とさせてくれたり、大いに魅せるが。
圧倒的なのは、成り上がりの新奉行役・真田広之。
「かかってこいちゅ~の!」で、
なぎなたを振る、超スピード。
それでいて動き・ポーズが綺麗。
あれは、誰も真似出来んわ~!と。
土曜分に、つづく。
[<おまたせ!必殺関連スペシャル!>]の続きを読む
- 2010/05/16(日) 22:53:18|
- 時代劇
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