主水日記。
4月29日。木曜。
昭和の日。
春の恒例、新宿ロフトプラスワン、
<シネマ秘宝館46 春のぼうえいまつり>。
(何を、防衛するのかって?
じき、わかるよ・・・?の声)
若干待って、お昼過ぎに入場、
チャーハンを、注文す。
・・・ン・・・?
場内に、懐かしの16ミリフィルム映写機が、あるじゃないか。
旧作上映用?と思ったが、意外や、
新作用!だったので、サプライズ。
午後1時半頃より、イベントがスタート。
例のごとく、司会は、斎藤浩一館長&林広報部長。
林流本格派つっこみ、今日も冴えわたり、
笑いの嵐を、呼ぶ!
お客は進行とともに、どんどん増えて、
相当に、良い入りとなった。
作品・ゲストとも、新旧とりまぜて、
16ミリ ・ビデオ・DV等の上映メディアが、入り混じり。
出品者も、20代女性から中高年男性まで、さまざま。
温故知新と新陳代謝を、同時進行中。
交流性豊かなる、プログラム。
世間では何かと、世代間断絶?が案じられる、昨今においても、
じつに、頼もしい限り、なり。
題名に、作者ないしは制作団体名を、付記。
<第1部>
「真実の口さん」ちきね(再見?):
1分にも満たぬ、漫画アニメ。
「ローマの休日」でおなじみの、
手を突っ込む、アレに・・・もだえる、女の子。
どつき漫才だな、こりゃ。
<どついたる>笑。
「森の番人・魚様」ふみはあとスタジオ(再見、なぜか頻繁!):
頻繁な理由は、多分・・・
番人の姿と、遠近法と、火と、
逃げ切り、だろう。
<なんだこりゃ>笑。
「立ち読み」斎藤浩一(再見、かなり久しぶり):
こんな気味の悪い3人が、番人では・・・
そりゃ、誰でも、逃げ出すだろうて。
<アイデア>笑。
「宇宙人撃退の父母」内田清輝(再見?かも):
宇宙人というより、きつねつき?
やたらにうれしそうな父母の、アタック!に、ちょい笑う。
<陽気で>笑。
「ALICE in WONDER ASAGAYA」アリスとテレス(初見):
阿佐ヶ谷のアート・スクール、女子メンバーズが制作。
これが実は、オール16ミリ上映の新作!だったのだ。
DV撮影が常識の時代に、新作が存在するとは。驚き。
阿佐ヶ谷周辺をロケ地に、
地元らしき女の子が、不思議の国のアリスとなり、
うさぎの写真?を追って、街中を走り回り、
迷宮をめぐってゆく、キュートな作品。
コマ撮りを多用、人物とうさぎが、
ちょこまかと、可愛く動き回る様は、
実写版・ジブリアニメ、とでも呼ぶのが、ふさわしいだろう。
スクラッチ式の線引き絵画(シネ・カリ)も、いきいきと脈動してる。
70・80年代的なつかしさをも、醸し出して、好感あり。
<温故知新な、ポップで>賞。
「蛇が泣く」青柳清美(初見):
同じく、阿佐ヶ谷アート・スクール系、人形アニメ作品。
和風民話調世界。
紙細工で、ざわざわと揺れる、草地で・・・
赤いヘビが、おかっぱ頭の女の子に、
じゃれつき、巻きつき、
そして・・・くにゃ、くにゃと。
ああ、エロい。どきどきもん。
これは、あぶない。
男性客も、たじたじ?
ラストの、ぼそぼそ言ってる女将は、誰だったんだろう。
よくわからなかった。
母親?
それとも、時空を超えてきた、成長した姿?
川島雄三の映画で飲み屋に、出てきそうな感じの、女性だった。
なお、こちらも、女性の監督作品なり。
こういう、どきっとするものを、撮る女性もいるんだなあ、と。
文芸派&ピンクの、浜野佐知監督とも、
イケメン派?吉行由美監督とも、また違った、タイプらしい。
<あなた、未成年?で>賞。
「くじらおいしいね」K・Kotani(再見、物凄~く!久しぶり):
これって、線画アニメにしては、
やっぱり、グロくて、血なまぐさすぎる・・・。
軍艦や、原発事故まで、こんなにいっぺんに出しちゃってて、
果たして、いいんだろうか?と、疑問をもってしまう。
だが、その強引さと、ザンコクな無邪気さ、
ぐにゃぐにゃした絵の、シュールな可笑しさ、ブラックさゆえに、
時折、大笑いさせられてしまうのも、又、事実なのだった・・・!
いわばこれは、「ザ・シンプソンズ」や「サウスパーク」の、
さきがけ、といっていい内容だろう。
「ザ・コープ」(未公開、報道で一部シーンのみ・・・!)の監督も、
「美味しんぼ」も、真っ青?の、恐~いお話。
アップリンクXあたりで、再映してみたらどうか?などと。
ああ、それでも、たまには食いたいよ。
昭和の頃の、あの、くじらの唐揚げ?給食を・・・!
と、これはこちらの、ノスタルジーか。
<届く食事には、感謝しま>笑・・・かな。
「できごころ」細山広和(もしや、初見?):
500円玉を見つけて、がめようか?と思いかけてた、
小学生の男の子が、白日夢の中で、
風に飛ばされ、転がり、宙を舞い・・・反省する、という、
ご近所半径数メートルから、上空数十メートル?範囲の、
道徳的ファンタジー。
実写風景写真に、アニメ・線画・CGと、いろんな手法をとりまぜて、
明るく、優しく、元気よく。
なめらかな動きに、ひととき、心が休まる。
全体としては、教育放送向きの、子供アニメ劇場。
(直前の2本と比べれば、ネ・・・の声)
<こまめな、優等生で>賞。
「濡れ落ち葉親父改造」荻野信夫(明らかに初見!):
この会では、おなじみになってきた、
八王子のアニメ・クラブ、中高年?男性による、
手作り。水彩画?アニメ。
とてもゆったり、たっぷり、のんびりした、
のどかさそのものの作風が、特徴。
定年を迎えて、家でジャージで、ゴロゴロしてる、
無趣味らしい、後期高齢者のお父さんを、
母さんと娘が、あれやこれらと説得して、
格好よく、徐々に、ライフスタイル・チェンジ!をしてゆく、という好編。
近所の寄り合いに出すのにも、
背広よりもカジュアルで、という具合に。
娘の言う事だと、男親って、
ちゃんと聞くんだよね。息子よりも・・・。
何だか日本の家族の、生活実感が、こもってる内容だよなあ・・・と。
<なかなか、ほほえましいで>笑。
<第2部>
「ライダー神風」安原伸(初登場!?ソフトで観てます):
タイトルの通り、日本国を<自主的に>守る、
単車ライダー、なのだ。
おやっさん役も、しっかり居る。
舞台設定は、東京都内?のはずなのだが、
関西方面ロケらしく、関西弁の台詞に満ちているため、
不思議な違和感があり、可笑しさを倍加させている・・・。
「国防挺身隊」ほどに、力技ではないが、
どつき舞台的面白さもあって、あちこちで、爆笑。
正に、昭和後期らしい、風景ではある。
しかし、これに出演していた、
通りすがり?の人達は、
今、どうしているのかしら・・・?と。
<破天荒、アイデア攻撃で>賞。
「クライシス北の国から」田口清隆(再々見):
内容と感想については、2007年4月30日のGWに、
記事名<春よ春よと、笑っていった>の中で、既に詳細に書いたので、
この映画タイトルから、ブログ内検索を、試していただきたい。
この作品に関しては、2度、あらためて書き記す気力・体力は、
今の小生には、残念ながら、最早、ないのだ・・・。
あまりにもボリュームが、ありすぎる内容なので・・・。めんごです。
その頃と、印象・感想は、まったく同一、と云っていい。
毛ガニ・シーンで、笑ったところまで、一緒だった。
で、あの頃よくわからなくて、今回のトークで、判明したこと。
ラストの老人は、
実際には、何か戦前の体験を、証言?されている場面を、
映画内のシーンに、まったく別な設定で、使用しているのだそうだ。
証言の音声は今、「解読中!」とのことで・・・。
今や、別な意味で、貴重な記録かも、しれないのだった。
<大力作・問題作で>賞。
<第3部>
「all yellow」小尾信生(初見?2度目?):
女性と別れて、しんみりしてる青年。
彼女との思い出のメニューを、料理していたら・・・
カレー好きを守る?カレー食同好会的、
イエロータイツ・突然お邪魔虫・ヒーロー3人衆。
テンジョンも高く、現場に参上、必殺技のポージング!
(その一人は、池袋SCUMの、村田君・・・の声)
だが、言う割に、この3人、
一人だけスーツが、ブルーだし。
黄色の腕章位、用意したらどうなんだ?
それにそこん家、ハヤシだぞ!カレーじゃなくて。
何の助けにも、なっとらん。
単なる、お笑い迷惑集団、なのだった。
苦笑。
<乱入、勘違いで>笑。
「森の安藤」谷口崇(初見?):
森の動物達の平和を守る、ヒーローというか、
番人にあたる動物?が、一応、出てくるのだが。
これが、いよいよ、わけのわからない、
シュール・アニメで。
とても皆、熊やペンギンなどには見えない、
顔のでかい、擬人化特殊キャラだらけ。
で、ぼそぼそと、ぼやき漫才の、連続。
ようするに、一昔前に流行った、
人面魚の集団、みたいなもの。
この辺まで来ると、だんだん、
自分の正気が、大分、あやしくなってきた、と感じる・・・。
<つぶやき、シローで>笑。
「サザザさん5」坂本頼光(初見):
待ってました!
大好評、パロ&声色・アニメ活弁シリーズ、ついに第五弾。
台詞をまったく、しゃべらない?主人公、
某怪奇漫画や、邦画俳優の影響を受けまくった、
不気味な姿の、変な登場人物達、
声の低~い大人びた猫、等には、
否応なしに、笑わされる。
タxちゃんが、古いxxちゃんラーメンを、無理して食ったがために、
一家で大がかりな、ギョウ虫?退治をする羽目になる。
どんどん、下品なヤバい方向に、話が向かってゆく。
最早ノンストップ、前のめりに、転がってゆく・・・!
あ~っ、ついに、大ピ~ンチ!
元祖に助っ人、頼むしかないのか?!
このアニメ世界、強化に次ぐ強化で、
最早、カタストロフ寸前である・・・。
誰か、止めてくれ~!と、叫んでいるのは、
作者自身かも、しれないのだった。
<劇画は急に、止まれないで>笑。
ラスト・「かあさんの歌」荻野信夫(初見?):
題名通りの歌をアカペラで、監督が一人で、吹きこんでいる。
アニメ絵は・・・そう、いつもの通りの、ゆったり感。
と、なると、これはもう・・・
<のど自慢、鐘3回>賞、しかない、でしょう。
午後5時頃終了、
そのまま、5人ほどで、打ち上げに参加。
ナンセンスの、真髄的対話に、
大いに、花が咲くのだった・・・。
以上。
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- 2010/04/30(金) 07:49:23|
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