旅人、覚書。
4月10日、土曜午後。
ようやく、花粉症の咳止めが、効いてきた。
とはいえ、まだ、スクリーン前に長時間居るには、
若干不安も、ある・・・。
幸い、それ以外は、
体調的には、すこぶる、いい。
こういうときの気晴らしには、
日帰り旅行が、一番。
そうだ、しばらく行っていない所へ、行こう・・・。
マスクと咳止めを、十分に用意して、出掛けた。
で、千葉より、JR成田線。各駅停車に乗る。
ゆっくりと、車窓の田園風景を、眺めて過ごす。
山や民家には、あちこちに、桜が咲いている。
香取より、鹿島線が分岐してゆく。
長い鉄橋の向こうは、茨城県・水郷。
広い、利根川。
途中、笹川あたりより、
遠くに鹿島灘沿いの、発電風車が見えてくる。
これが、見たかった。
<風都>がすぐ浮かぶのは、ライダーW・ファンの性(さが)か。
沿線には、既に、こいのぼりのある家も。
次第に、何やら赤いのぼりやら、
自警団らしきレザー上着の人々が、見え始めてくる。
校庭に大勢集合して、
神輿か何か、待っているような光景も、車窓から目にした。
どうやら今日は、何か祭りを、一帯でやっているらしい。
銚子駅に到着して、垂れ幕・のぼり等を見て、
その意味が徐々に、わかってきた。
大名行列の出る、20年に一度の大社祭りを、
各所で移動しながら、執り行っている模様。
あいにくというか、会場がどれも皆、
近辺鉄道の駅前から、遠いようだ。
時間的にも、大分、外れてしまいそう。
で、祭り見物は、あっさり断念して、路線変更。
急遽、銚子電鉄の乗り鉄の旅を、その場で企画。
まず、上半分がオレンジ色の車両で、
いろいろな車両が停まっている、
仲ノ町駅の操車場を横目に、
一度、観音(かんのん)駅まで行って、降りる。
そこの店で、90円のたい焼きを、ほおばる。
やわらかく、甘い。ほくほく。
ここも、随分久しぶり。
まだあったよ、たい焼き君の飾り。
そこから又、桃太郎電鉄PR模様の、
青い車両で、銚子へ戻る。
この車両には、
運転中は運転席の撮影をしないように、という注意書きが。
まあ、運行の安全とマナー上、当然だろう。
銚子駅に戻って。
もう一度、さっきのオレンジ車両が来るかどうか、待つ。
期待通り、同じ車両が、来た。
これで再び乗車、終点の外川(とがわ)まで乗って、
5分後の折り返しで、また銚子へ、戻る。
で、なぜ、一目見たこのオレンジ車両に、
行きも帰りも。こだわったか?というと。
車内に、アレが、あったから・・・。
実はすぐわかったのだが、この車両、
なんと、<鉄子の旅>漫画との、コラボ・デザイン企画車両だった。
原作漫画18ぺ-ジが,荷物棚の上のスペースに、張り出してあるのだ。
読む。
う~む、<3年後の変化>が、わかりやすい。
何しろ、行きに実際の駅舎が、見えるからね。
帰りは日が暮れるから、外が暗いんだけど。
犬吠駅でも、駅舎を撮ってる人が見えた。
しかし。
小生めは、ここまで、細部までこだわって、眺めてなかったんだな~。
車両の名称までは、さすがに、まったくわからん・・・。
シネマ秘宝館の、斎藤館長レベルの人なら、大体わかるんだろうけど。
正におそるべし、乗り鉄取材班。奥が深そうだ。
そしてその車両内には、
更に、アレが。
沿線風景や車両を撮影した、写真の展示があった。
その中に、ややや!
旧知の人物の、姿が・・・2人も。
なんと、自主映画女優方面でご存じの、
Kさんと、Sさんではないか!
一部写真の下には、知人・M氏の名も。
(見ればわかる人には、すぐわかるかも、ね・・・の声)
そうか、撮ったのを銚電で、出してるんだね。
ちょっと、びっくりしたぞ~。
自主映画女優と、昭和の味のある車両の、美のコラボ。
ここでまた、お目にかかるとは、光栄で。
見つけて眺めると、なんだか、ほっとしますな。
短い乗車時間だが、乗客共有の空間、大事にして、
皆さん、ゆったりと、過ごしてほしいものなり。
今回は、外川駅で、ノート・メッセージを書く時間を、取れなかったが。
気が向いたら、また来るぜ、銚子の地よ!
帰りは、旭駅廻りで、総武本線各駅を利用。
最早真っ暗、「銀河鉄道999」そのものな車窓に。
終点の千葉まで、毎駅ごとに、
感度のよさそうな、フラッシュ無しのカメラで、
駅舎風景を撮っては、すぐ乗る、つわものさんが居た・・・。
す、すげえ。
でも、皆さん、くれぐれも、
安全とマナーには、気を配って、楽しんでくださいね。
以上。
[快奇学園天動部・5「どこまでも、ゆっくりしたき旅なれど」 ]の続きを読む
- 2010/04/11(日) 15:34:55|
- 小旅行
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
訃報・追悼特集。
木村威夫(たけお)監督、3月21日、91歳で逝去。
ここにあらためて、合掌。
短編映画「夢幻彷徨 MUGEN-SASURAI」で、本編の監督デビュー。
「夢のまにまに」(未見?)で、
世界最高齢の、長篇映画監督監督デビューとなった、という。
しかし、小生にとっては、やっぱりまず、
日活の「刺青一代」や、
「ツィゴイネルワイゼン」など、
鈴木清順監督作品での、
凝り性なアーティストたる、美術監督、なのである。
「馬頭琴夜想曲」の公開時に、
盟友・鈴木監督との、舞台挨拶・トークでお見かけしたのが、
おそらくは、最初で最後になってしまった。
そのとき同席されていた、女優・山口小夜子さんも、今は亡き人に・・・。
「眠狂四郎」シリーズの脚本家で作家の、星川清司氏。
2008年7月25日に、死去していたことが、
9日に判明。86歳。合掌。
しかし、生年を5年もサバ読んでて、
よくぞ長いこと、周囲にばれなかったものだ・・・。
西河克巳(かつみ)監督、6日逝去、91歳・・・合掌。
日活、東宝、東映と、各社渡り歩き、
吉永小百合・山口百恵&三浦友和・堀ちえみ等を主演に、文芸ものを多作。
<再映画化の巨匠><アイドル映画のロングランナー>といわれた、名人。
「スパルタの海」は、教育論的にも物議をかもし、公開が遅れたが、
シネマヴェーラでようやく、観れた。
喜劇の印象がある伊東四朗が、主演なのが意外。
車で勢いよく(!)突破するシーンが、印象的だった。
大井町で掛かっていたが見逃し、阿佐ヶ谷でようやく観れた、
日活少年アクション・「俺の故郷は大西部」も愉快で、おすすめ。
まさか「一杯のかけそば」が、最後の映画になろうとは・・・。
山内鉄也監督も、2日、75歳で死去していた・・・合掌。
ラピュタ阿佐ヶ谷で観た、白黒時代劇映画「忍者狩り」は、
戦略家の近衛十四郎がシビアで、
かなりショッキングな、シーンがあって、恐ろしかった。
とてもTVの温厚な「水戸黄門」と、同じ監督作品とは、思えなかった・・・。
小説・戯曲の超人コンプレックス、井上ひさし先生までが、
がんで9日夜、死去・・・。
合掌。
多感な受験生時代、
小説「偽原始人」の結末に、大きなショックを受けた。
20代の頃(1984年頃)、父親に連れられて、
「頭痛肩こり樋口一葉」の、こまつ座公演を観て、爆笑。
たしか、新橋耐子が出ていた。
おびえと反骨精神、ドタバタの織り交ぜられた、芝居。
これは、とんでもない天才だと思った。
山田康夫を舞台にあげた、「日本人のへそ」は、
舞台・映画とも、未見。
小国独立騒動巨篇小説「吉里吉里人」は、
筒井康隆に近いものを、感じた。
映画化の話が進行していたが、
予算等の都合がつかず、計画が中止されたと聞く。無念・・・。
でもやっぱり、僕ら年代にはまず、
「ひょっこりひょうたん島」の脚本家、でしょうね。
覚えているかい、マンマが作った、あったかいアイスクリーム・・・
なんて歌詞も、やってたな。
この回、有楽町のホールで、ビデオ上映されてた事があったのだ。
80年代に。
ちなみに、このホールでは、
TVバラエティーのVTR上映(たしか無料?)を、たまにやっていて、
明石屋さんまの「ヤングお~・お~!」(サザンがゲストの回)とか、
「てなもんや三度傘」の、奥入瀬の巻などもやっていて、
あれで財津一郎の侍が、「ひじょ~に、さみしい!」するのを、大写しで観た覚えがある。
NHKも、腰を据えてかからぬと・・・と、
メディア批判もほのめかしつつ、
そのNHKで、老人問題を扱った「空き缶ユートピア」が、ドラマされてもいる。
こういう、あの先生のスタンスが、好きだったのだ。
各人に対し、あらためて敬意をこめて、合掌。
以上。
[快奇学園天動部・4「春は別れの季節、なれど日は照り・・・」]の続きを読む
- 2010/04/11(日) 13:02:17|
- 劇場用映画
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0