主水日記。
4月29日。木曜。
昭和の日。
春の恒例、新宿ロフトプラスワン、
<シネマ秘宝館46 春のぼうえいまつり>。
(何を、防衛するのかって?
じき、わかるよ・・・?の声)
若干待って、お昼過ぎに入場、
チャーハンを、注文す。
・・・ン・・・?
場内に、懐かしの16ミリフィルム映写機が、あるじゃないか。
旧作上映用?と思ったが、意外や、
新作用!だったので、サプライズ。
午後1時半頃より、イベントがスタート。
例のごとく、司会は、斎藤浩一館長&林広報部長。
林流本格派つっこみ、今日も冴えわたり、
笑いの嵐を、呼ぶ!
お客は進行とともに、どんどん増えて、
相当に、良い入りとなった。
作品・ゲストとも、新旧とりまぜて、
16ミリ ・ビデオ・DV等の上映メディアが、入り混じり。
出品者も、20代女性から中高年男性まで、さまざま。
温故知新と新陳代謝を、同時進行中。
交流性豊かなる、プログラム。
世間では何かと、世代間断絶?が案じられる、昨今においても、
じつに、頼もしい限り、なり。
題名に、作者ないしは制作団体名を、付記。
<第1部>
「真実の口さん」ちきね(再見?):
1分にも満たぬ、漫画アニメ。
「ローマの休日」でおなじみの、
手を突っ込む、アレに・・・もだえる、女の子。
どつき漫才だな、こりゃ。
<どついたる>笑。
「森の番人・魚様」ふみはあとスタジオ(再見、なぜか頻繁!):
頻繁な理由は、多分・・・
番人の姿と、遠近法と、火と、
逃げ切り、だろう。
<なんだこりゃ>笑。
「立ち読み」斎藤浩一(再見、かなり久しぶり):
こんな気味の悪い3人が、番人では・・・
そりゃ、誰でも、逃げ出すだろうて。
<アイデア>笑。
「宇宙人撃退の父母」内田清輝(再見?かも):
宇宙人というより、きつねつき?
やたらにうれしそうな父母の、アタック!に、ちょい笑う。
<陽気で>笑。
「ALICE in WONDER ASAGAYA」アリスとテレス(初見):
阿佐ヶ谷のアート・スクール、女子メンバーズが制作。
これが実は、オール16ミリ上映の新作!だったのだ。
DV撮影が常識の時代に、新作が存在するとは。驚き。
阿佐ヶ谷周辺をロケ地に、
地元らしき女の子が、不思議の国のアリスとなり、
うさぎの写真?を追って、街中を走り回り、
迷宮をめぐってゆく、キュートな作品。
コマ撮りを多用、人物とうさぎが、
ちょこまかと、可愛く動き回る様は、
実写版・ジブリアニメ、とでも呼ぶのが、ふさわしいだろう。
スクラッチ式の線引き絵画(シネ・カリ)も、いきいきと脈動してる。
70・80年代的なつかしさをも、醸し出して、好感あり。
<温故知新な、ポップで>賞。
「蛇が泣く」青柳清美(初見):
同じく、阿佐ヶ谷アート・スクール系、人形アニメ作品。
和風民話調世界。
紙細工で、ざわざわと揺れる、草地で・・・
赤いヘビが、おかっぱ頭の女の子に、
じゃれつき、巻きつき、
そして・・・くにゃ、くにゃと。
ああ、エロい。どきどきもん。
これは、あぶない。
男性客も、たじたじ?
ラストの、ぼそぼそ言ってる女将は、誰だったんだろう。
よくわからなかった。
母親?
それとも、時空を超えてきた、成長した姿?
川島雄三の映画で飲み屋に、出てきそうな感じの、女性だった。
なお、こちらも、女性の監督作品なり。
こういう、どきっとするものを、撮る女性もいるんだなあ、と。
文芸派&ピンクの、浜野佐知監督とも、
イケメン派?吉行由美監督とも、また違った、タイプらしい。
<あなた、未成年?で>賞。
「くじらおいしいね」K・Kotani(再見、物凄~く!久しぶり):
これって、線画アニメにしては、
やっぱり、グロくて、血なまぐさすぎる・・・。
軍艦や、原発事故まで、こんなにいっぺんに出しちゃってて、
果たして、いいんだろうか?と、疑問をもってしまう。
だが、その強引さと、ザンコクな無邪気さ、
ぐにゃぐにゃした絵の、シュールな可笑しさ、ブラックさゆえに、
時折、大笑いさせられてしまうのも、又、事実なのだった・・・!
いわばこれは、「ザ・シンプソンズ」や「サウスパーク」の、
さきがけ、といっていい内容だろう。
「ザ・コープ」(未公開、報道で一部シーンのみ・・・!)の監督も、
「美味しんぼ」も、真っ青?の、恐~いお話。
アップリンクXあたりで、再映してみたらどうか?などと。
ああ、それでも、たまには食いたいよ。
昭和の頃の、あの、くじらの唐揚げ?給食を・・・!
と、これはこちらの、ノスタルジーか。
<届く食事には、感謝しま>笑・・・かな。
「できごころ」細山広和(もしや、初見?):
500円玉を見つけて、がめようか?と思いかけてた、
小学生の男の子が、白日夢の中で、
風に飛ばされ、転がり、宙を舞い・・・反省する、という、
ご近所半径数メートルから、上空数十メートル?範囲の、
道徳的ファンタジー。
実写風景写真に、アニメ・線画・CGと、いろんな手法をとりまぜて、
明るく、優しく、元気よく。
なめらかな動きに、ひととき、心が休まる。
全体としては、教育放送向きの、子供アニメ劇場。
(直前の2本と比べれば、ネ・・・の声)
<こまめな、優等生で>賞。
「濡れ落ち葉親父改造」荻野信夫(明らかに初見!):
この会では、おなじみになってきた、
八王子のアニメ・クラブ、中高年?男性による、
手作り。水彩画?アニメ。
とてもゆったり、たっぷり、のんびりした、
のどかさそのものの作風が、特徴。
定年を迎えて、家でジャージで、ゴロゴロしてる、
無趣味らしい、後期高齢者のお父さんを、
母さんと娘が、あれやこれらと説得して、
格好よく、徐々に、ライフスタイル・チェンジ!をしてゆく、という好編。
近所の寄り合いに出すのにも、
背広よりもカジュアルで、という具合に。
娘の言う事だと、男親って、
ちゃんと聞くんだよね。息子よりも・・・。
何だか日本の家族の、生活実感が、こもってる内容だよなあ・・・と。
<なかなか、ほほえましいで>笑。
<第2部>
「ライダー神風」安原伸(初登場!?ソフトで観てます):
タイトルの通り、日本国を<自主的に>守る、
単車ライダー、なのだ。
おやっさん役も、しっかり居る。
舞台設定は、東京都内?のはずなのだが、
関西方面ロケらしく、関西弁の台詞に満ちているため、
不思議な違和感があり、可笑しさを倍加させている・・・。
「国防挺身隊」ほどに、力技ではないが、
どつき舞台的面白さもあって、あちこちで、爆笑。
正に、昭和後期らしい、風景ではある。
しかし、これに出演していた、
通りすがり?の人達は、
今、どうしているのかしら・・・?と。
<破天荒、アイデア攻撃で>賞。
「クライシス北の国から」田口清隆(再々見):
内容と感想については、2007年4月30日のGWに、
記事名<春よ春よと、笑っていった>の中で、既に詳細に書いたので、
この映画タイトルから、ブログ内検索を、試していただきたい。
この作品に関しては、2度、あらためて書き記す気力・体力は、
今の小生には、残念ながら、最早、ないのだ・・・。
あまりにもボリュームが、ありすぎる内容なので・・・。めんごです。
その頃と、印象・感想は、まったく同一、と云っていい。
毛ガニ・シーンで、笑ったところまで、一緒だった。
で、あの頃よくわからなくて、今回のトークで、判明したこと。
ラストの老人は、
実際には、何か戦前の体験を、証言?されている場面を、
映画内のシーンに、まったく別な設定で、使用しているのだそうだ。
証言の音声は今、「解読中!」とのことで・・・。
今や、別な意味で、貴重な記録かも、しれないのだった。
<大力作・問題作で>賞。
<第3部>
「all yellow」小尾信生(初見?2度目?):
女性と別れて、しんみりしてる青年。
彼女との思い出のメニューを、料理していたら・・・
カレー好きを守る?カレー食同好会的、
イエロータイツ・突然お邪魔虫・ヒーロー3人衆。
テンジョンも高く、現場に参上、必殺技のポージング!
(その一人は、池袋SCUMの、村田君・・・の声)
だが、言う割に、この3人、
一人だけスーツが、ブルーだし。
黄色の腕章位、用意したらどうなんだ?
それにそこん家、ハヤシだぞ!カレーじゃなくて。
何の助けにも、なっとらん。
単なる、お笑い迷惑集団、なのだった。
苦笑。
<乱入、勘違いで>笑。
「森の安藤」谷口崇(初見?):
森の動物達の平和を守る、ヒーローというか、
番人にあたる動物?が、一応、出てくるのだが。
これが、いよいよ、わけのわからない、
シュール・アニメで。
とても皆、熊やペンギンなどには見えない、
顔のでかい、擬人化特殊キャラだらけ。
で、ぼそぼそと、ぼやき漫才の、連続。
ようするに、一昔前に流行った、
人面魚の集団、みたいなもの。
この辺まで来ると、だんだん、
自分の正気が、大分、あやしくなってきた、と感じる・・・。
<つぶやき、シローで>笑。
「サザザさん5」坂本頼光(初見):
待ってました!
大好評、パロ&声色・アニメ活弁シリーズ、ついに第五弾。
台詞をまったく、しゃべらない?主人公、
某怪奇漫画や、邦画俳優の影響を受けまくった、
不気味な姿の、変な登場人物達、
声の低~い大人びた猫、等には、
否応なしに、笑わされる。
タxちゃんが、古いxxちゃんラーメンを、無理して食ったがために、
一家で大がかりな、ギョウ虫?退治をする羽目になる。
どんどん、下品なヤバい方向に、話が向かってゆく。
最早ノンストップ、前のめりに、転がってゆく・・・!
あ~っ、ついに、大ピ~ンチ!
元祖に助っ人、頼むしかないのか?!
このアニメ世界、強化に次ぐ強化で、
最早、カタストロフ寸前である・・・。
誰か、止めてくれ~!と、叫んでいるのは、
作者自身かも、しれないのだった。
<劇画は急に、止まれないで>笑。
ラスト・「かあさんの歌」荻野信夫(初見?):
題名通りの歌をアカペラで、監督が一人で、吹きこんでいる。
アニメ絵は・・・そう、いつもの通りの、ゆったり感。
と、なると、これはもう・・・
<のど自慢、鐘3回>賞、しかない、でしょう。
午後5時頃終了、
そのまま、5人ほどで、打ち上げに参加。
ナンセンスの、真髄的対話に、
大いに、花が咲くのだった・・・。
以上。
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- 2010/04/30(金) 07:49:23|
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主水日記。
4月25日・日曜。
晴れたので、洗濯、布団干し、
部屋の掃除とホコリ払い、不用品の片付け等、一気に行なう。
大分すっきりさせたが、まだまだ、「復旧作業中」状態なり。
地デジの準備などは、その後だ。
そういやスカイツリー、大分成長してきてる。
通勤時等に、だんだん、見えやすくなってきたような。
4月26日・月曜。
仕事と、日用品の買い物。
体調が、いまひとつ。
徐々に、整えねば。
27日・火曜。
チバテレ生番組・「朝まるJUST」で、
大ニュース、発見!
いすみ鉄道に、それ、続け!とばかりに?
千葉市のモノレール(JR千葉駅前から乗れる)でも、
最近、予約制の<うたごえ>専用列車を、走らせたそうな。
映像では、主婦が多いようだった。
空中で、肩組んで、楽しそうに合唱している。
好評だったので、モノレールでは6月中にも、行なう予定とか。
よその県のローカル線でも、もう、やってるんだろうか?
これ、全国で、流行りそうだなあ~。
いろいろ、工夫してるんですね。
夜、TBS系で、「おくりびと」再放送。
色気シーンとか、カット・省略が、かなり多い。
放送コードが、うるさくなってるんだろうか。
やや不満あり。
しかし、気がついたら、いい女優になってるな。広末涼子って。
28日・水曜。
当ブログの続きを、追記・アップ。
他所の気になった、一部映画関係者のブログを、読んでみる。
それらの記述を総合すると、
4月中旬から、福島拓哉監督・松江哲明監督・宮川ひろみ女史らが、
映画祭参加のため、ドイツのハイデルベルグに、行っているらしい。
そちらでは、アイスランドの噴火による、火山灰の影響を受けて、
空港が、閉鎖状態になり、
帰りがけだった、多くの映画関係者のヨーロッパ滞在が、
予定外に、長引いている模様。
福島監督は、最近作のお披露目後(反応がかなり良いらしい)、
当初の予定通り、列車旅により、
ズーリック(チューリヒ)観光経由で、バルセロナに向かうそうだ。
宮川女史は、16日に「ダンプねえちゃんとホルモン大王」、
17日に「大拳銃」の上映後、
すぐに帰国する予定だったが、
やむなく滞在を延ばして、
24日にようやく、帰国の途に就いたとの事。
「ライブテープ」で受賞した、松江監督は、
まだ、帰国便待ち状態の模様なり。
詳細は、各所HPをご覧あれ。
皆さん、大変、御苦労様です・・・。
お気をつけて、お帰りくださいませ。
でも、いいな~。海外行けて。
小生もたまには、どこか遠くへ、行きたいよ・・・と。
宿が、取れないとなア・・・。あ~あ。
29日・木曜。
晴れ。
朝、地震あり、ちょっと揺れた。茨城らしい。
風、やや強し。
昭和の日、非番で一日休み。
朝8時から、フジ系「とくダネ!」では、上海万博特集。
あ、もう明日、開会式なのか?
愛知万博の時、夏の炎天下、
入場の荷物検査で、長~く待たされて、へばった記憶が蘇る。
また、あれが始まるんだねえ・・・。
TBSでは、「はなまるマーケット」で、
奈良の平城京、遷都1300年記念企画で、お寺や食事の案内中。
近鉄の改札の真上に、<せんとくん>がぶらさがっていて、笑う。
よかったね、話題になってて。
さて、今日、午後1時からの、
<シネマ秘宝館>の入場は、どうなってるかな?と。
以上。
- 2010/04/29(木) 03:08:30|
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左門の、日記。
夜19時半、野方区民ホール。
客席に約50数名が、集合。
稲葉司監督「アコースティック・ガール」、お披露目上映会。
司会、出演女優・豊田ゆかり。
0号試写なしなので、監督と出演猫?以外は、
まだ、完成品を観ていない、というが・・・さて。
上映前に、出演者でもある2人、
山本かおり&小島愛による、
1日限定ユニット・<Aroma of Love>、ミニミニライブあり。
台詞も少ない、きわめてささやかな、
人物・動物・風景のスケッチ。
動くフォト展示、といった感じの、
5本の、オムニバス短編。
皆、ちょっといい話。
1・ストレイキャット篇・・・
母親の居なくなった家から、
引っ越すことになった、娘。
父に反発、家に帰りたくない。
そんな時、公園で、捨て猫を拾って・・・。
娘自体、動作が初めから、やや猫っぽい。
2・ブーケトス篇・・・
夏、ローカル駅と付近での、一コマ。
旅姿の女性にビール?をすすめる、
釣り人のおっちゃんが、いい味出てる。
ああ、旅情。
3・ドッグラン篇・・・
主婦姉と独身妹と、犬。
妹のとんだ勘違いから、
間違いニュースが広まり、姉はプンプン。
犬が走るのかと思ってたら、姉妹が、だった。
4・アウトフォーカス篇・・・
カメラが趣味の、アラフォー主婦。
呼んだ写真モデルの青年を、
大人の魅力で?ちょいと戸惑わせて、
星野佳世、好演。
5・アコースティック篇・・・
どこかで、ギターを弾き始めたい少女、
でもなかなか、場所が決まらない。
そこへ現れた別な少女、
ブランコしながら、ちょっとしたアドバイズを。
なぜ、CGの夢で、
東京タワーが、ドカ~ン!となるのか?
あれが、とても、謎だった・・・。
さて、この日は、予想外の異変が、あった。
星野佳世女史が、体調不良のため、
急遽、上映後の舞台挨拶を、欠席す・・・!(注)
ちょっと、ショック。
ご多忙すぎて、ダウンされたのだろうか?
皆、心配している。
佳世様、くれぐれも無理をせず、お大事に。
かくて、珍しく吞み会は遠慮して、帰るのだった。
以上。
[快奇学園天動部・14「待ち人来たらず、春の宵・・・」]の続きを読む
- 2010/04/25(日) 00:18:15|
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秀の、日記。
「時をかける少女」じゃないけれど、
ちょっと、時間をさかのぼる。
4月20日、火曜夜。
神保町シアター、和製ミュージカル映画特集。
観たのは・・・
チェッカーズ主演の、「TANTAN たぬき」。
「竜二」「チンピラ」の川島透監督とは思えないほど、
明朗なる、アイドル・バンド・ファンタジー。
おおもとが、ビートルズの「HELP!四人はアイドル」と、
ミュージカル時代劇「歌う狸御殿」なのは、
誰の目にも、明らか。
「猿の惑星」シリーズも、ちょい入ってる?の声も。
それらを、60年代アメリカン・ポップス調の曲と小道具で、
おしゃれにしてみせたもの。
制作がフジテレビなので、
1985年(昭和60年)当時の、人気者俳優・タレントが、
ちょい役で、次々と登場。
昔、片岡鶴太郎にモノマネされてた、おばあちゃん女優とか。
あ~、何もかもなつかしい。
演技的に、特にいきいきとしていたのは、
尾藤イサオのマネージャーと、
財津一郎の、TV局ディレクター。
スプーン曲げ、出来たのね。あの人って。
どうやって一同、ハワイに来たの?とか、
おかしな点も、多々あるし。
秘密研究施設でのドタバタが、長くてダレているのが、欠点で。
とびぬけた出来では、ないけれど。
上り坂時代の、チェッカーズ・ライブが、たっぷり観れて、お得感はあり。
「ギンガマン」のおやっさんの人が、亡くなってしまった今、貴重な映像に。
儲け役は、妹分役のアイドル・遠藤由美子だろうな。(注)
時間は戻って、
4月23日・金曜、夜。
増山展訪問の後、雨の中、傘をさし、
歌舞伎座の周辺で、時間つぶし。
この建物も、築60年、
ついに、建て替えのときが来たそうな。
まもなく、3年間の閉館になる。
そういえば、ちょっと昔、
一番上の安い、1000円位の席で、
タコと漁師の狂言など、観ていた時期も、あったよなあ・・・。
もうあの舞台も、解体してしまうのか。寂しいものよ。
そして21時より、銀座シネパトス・レイトショー。
大映映画・白黒「風速七十五米」!!
このパッション高き、猛烈劇映画、
ドラマの立て方は、いささか、粗雑。
ネオン工事の建設会社と、それを妨害するライバル企業との、
突貫工事・ど根性合戦が、メインになってゆくため、
いかにも<大映ドラマ>的な、情熱的盛り上げは、お見事。
田宮二郎のフィクサー幹部と、宇津井健の記者が、
ヒロインをはさんで、余儀なく対決するドラマは、
結構、わが好みの設定・展開で、
決着部分も、そのむちゃくちゃな強引さこそが、
もう、大好き!!なのだ。
だが。
その前後に、本来の主眼?たるはずの、
<台風の脅威>というテーマが、継ぎ足されているために、
ラストが、あれ~?ドラマのあの話は、どうなったの?という、
おかしな、肉離れした印象に、なってしまうのだ。
とはいえ、
見どころの、銀座水没!!シーン。
伊勢湾台風並みの大嵐が、直撃するのだから、
これは、たまらない・・・。
あのど迫力は、いや~、満点!ですなあ。
その分、これは人災だ、とのたもう、主人公のメッセージが、
ドラマの中で浮き足立ち、
とってつけたような印象に、なってしまったのが、残念だった・・・。
以上。
[快奇学園天動部・13「星くずのステージに、嵐の幕は上がった ・・・」]の続きを読む
- 2010/04/24(土) 00:07:54|
- 劇場用映画
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参の、日記。
4月22日、木曜。
雨降り。
前日の、汗ばむ夏日とは対照的に、
真冬程ではないものの、今日は寒いため、
体力が、どうも、ぱっとしない。
やむなく、映画鑑賞を中止し、
日用品の買い物のみにて、帰宅す。
4月23日、金曜。
今日も、雨降り。
仕事の帰りに、銀座のアートラボへ。
<増山麗菜個展>に、寄る。
大都会の片隅、ビルの間にあった、
エア・ポケットのような、個展空間。
場内には、
書店の「紙の爆弾」表紙等に載っていた、
明確なメッセージ性・社会批評性を帯びた、
力強く、母性愛をも垣間見せる、増山流戯作絵画が、
文字通り、所狭しと、展示されていた・・・。
DVDらしき短編映画上映が、
ノンストップで、掛かっていた。
森下秦輔監督・「女電車~WOMAN TRAIN」。
電車の走りに合わせて、次々と、
戦前・戦時中・戦後・昭和後期・平成へと、
背景となる時代が、移りかわる。
それに合わせて、主演女優たる増山女史が、
アート調に、コスプレ芝居。
和服姿、竹やり訓練から、
携帯でワンレンボディコン?姿、
援助交際、妊婦にいたるまで、披露。
そのあげく、現代の、
<派遣切り>の、きっつ~い飛躍シーンの末に、
<ハケン神社>が、登場。
ここ、ブラックで笑えるけど、
ちょっと、恐いものが・・・ある。
横の壁に、奇妙なものがあった。
<ハケン神社>の、お賽銭箱。
ここへの賽銭は、GW中に、
反核パフォーマンス運動家として、ΝYへ遠征時に、
旅費等の募金として、役立てるそうで。
それは、何というか・・・ご苦労さま、である。
果たして、向こうのNY市民は、
彼女のメッセージを、ちゃんと感じとり、理解してくれるのだろうか?
ともあれ、いってらしゃい増山女史。
ボン・ボヤージ。
この後、映画。
次回、報告。
以上。
- 2010/04/24(土) 00:01:45|
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政の、つぶやき。
4月21日、水曜。
昼、英会話学校のジオス、破産のニュース。
こういう学校の時代は、もう、終わったんだろうか?
夜。
中目黒の、片隅で・・・。
<東京アシンメトリー館>・ミ二ミニ舞台公演、「クローバー」。
天野芽衣子嬢が、出演するというので、寄ってみた。
なるほど、ある男性にとって<可愛い>女性、というのを、
しっかり、演じていた・・・。
主人公役・青山みその嬢との、女子漫才的?やりとりが、
元気良くて、じつに愉快、なり。
まだ公開中なので、
事前にほとんど、その内容を書けないのだが。
あまりにも、目前でそれは、演じられていた・・・。
何というか、全体に明るい中にも、
迫力が、ある。
この、とても小さな空間に、
舞台公演のすべてが、ちゃんと、詰まっている・・・!
とだけは、いえる。
憂き世の気晴らしと、元気回復にはふさわしい、
若々しき劇団、ポケット観劇の、一夜だった。
帰りに、又、小雨。
異常気象、なおも続く。
真の春は、まだ、遠いのか・・・?
以上。
- 2010/04/21(水) 23:58:49|
- 演劇
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壱の、日記。
・・・え、まだやるの?今さら?
いったい、何回目だ、これで?
少なくとも、ドラマで3回、実写映画で2回は、
もう、やってるだろ~?
だって、つい最近もアニメ版、やったばかりじゃん!
何だって、そのアニメ版の主役を、演じた声優が、
実写版の新作も、主演、やるの・・・?
その子って、「ゼブラーマン」続編の、悪女役もやるんだよね?
ほんとにそれで、大丈夫なのか~?
などと、制作ニュースを聞いた時には、耳を疑った。
正直に言って、実際に観るまでは、
たいして、期待をしてはいなかった。
だが・・・予想は、割とうれしい方に、はずれた。
2010年度・実写版・「時をかける少女」。
新宿にて、ようやく、拝見。
舞台こそ、東京・横浜近辺となっているが、
内容的にこれは、
大林宣彦監督&原田知世版の、
見事なる続編、といっていいだろう。
いきなり、あの頃のテーマソングが、
歌われる事からも、それは明白。
今回の、最大の特徴は、
主役が、原作の主人公・芳山和子の、マイペース娘!であること。
「奇蹟がおきた~!」シーンの陽気さが、
アニメ版の姪キャラと、一瞬、かぶっても見える。
(相当遅くに、出来た娘なんだろうな・・・の声)
和子当人は、母親になっていて、薬科大の科学者。
しかも、自分でもおそらく、理由が不明なままに、
タイム・リープの方法を、既に、研究・開発しかけているのだ!
そして、あるきっかけで、その理由を思い出すのだが、
突発的事故により、自分が行なえない状況になり、
やむなく、待ち人へのメッセージを、
娘のあかりに、託す・・・。
かくて、今度はあかりが、母親に代わって、
昭和の御世へ、待ち人を探し出して、メッセージを伝えるために、
半信半疑ながらも、タイム・リープを、試すのだが・・・。
(つ~か、よく、その気になったよなあ・・・の声)
ちょっとした手違いにより、70年代の世界で、
とんだ予定外の寄り道を、する羽目に。
(姪以上の、ドジだなあ・・・の声)
ここで、さまざまなカルチャーギャップや、
本来、会えるはずもなかった人々との、出会いと別れを経験しながら、
抜群の適応力を見せてゆく、ヒロインの様子は、
なかなか、楽しい眺めだ。
美化しすぎず、かっこわるさも含めた、
準リアルな、70年代見学ツアー。
この辺、もっといろいろ突っ込んで、
ギャグにしてみても、よいのではないか?と。
特に、8ミリ自主映画を経験した世代には、
懐かしくも、情熱的なる記憶を、大いに呼びさまさされる事だろう。
このあたりは、ドラマ展開としては、ちょっと長めなのだが。
ここいらのヤング達の、細か~い70年代生活描写が、
後半で、じんわり、生きてくるのだ。
じつに、心憎い。
そして、ルールにうるさい?あの人が、
粋なところを見せる、一幕も・・・。
過去作を知らなくても、ちゃんとわかって、
なおかつ、泣けるぜ、これは。
やっぱり、観といたほうが、いいよ。
以上。
付記:
ただし。
よーく、確かめてみると・・・
74年2月から3月の時点で、日本では公開されてないはずの、
一部洋画の、ポスターが混じって貼ってあるのが、気にはなったが、
大筋には、さしたる影響もない模様。
(あのドラゴン映画は、たしか、
同年夏の、公開だったはずだが・・・?の声)
(メル・ブルックスの、あのホラー・パロ映画は、
翌年の、秋に公開だったはずだが・・・?の声)
- 2010/04/19(月) 00:56:50|
- 劇場用映画
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主水日記。
4月17日・土曜。
朝7時過ぎ、起床。
冷たい雨降り。
屋根や空き地、近所の畑に、
雪がうっすらと、積もっていた。
冬ごもりに戻りたいところだが、
これでは、いつまでたっても、映画が観に行けない・・・!
ゆえに、完全防寒スタイルで、出掛ける。
が、午前中に気温が、徐々に上昇。
昼には、全身がもわ~っと、生暖かくなってきたので、
やむなく、コートと、上着を2枚、脱いだ。
昼間は、外を散策。
新宿開店のヤマダ電器を、正面から確認。
コマ劇場閉場や、映画館の閉館と、シネコン2館の隆盛は、
付近の店舗・ビル等の閉鎖、再開発・建設等に、
明らかに、影響を及ぼしている。
そういえば、事業仕分けの影響で、
厚生年金会館も、閉じたらしい・・・。
ここの街並みも、随分、変わってきたものだ・・・。
あまり<平準化>しすぎるのも、面白くない気がするのだが。
見慣れた風景の変貌に、
一抹の寂しさも、感じるものなり。
夕方は、また2枚、着た。
温度調節が、連日、結構手間で、参っている。
高田馬場。
新入生の歓迎会が、花盛り。
そこらじゅう、旗やカンぺで誘導の列が、あふれてる。
それを、かきわけかきわけ、向かうのは・・・
いわずとしれた、イベントスペース・BABACHOP。
今夜18時は、<B-DASH>。
やっと、映画が観れる・・・!
天野芽衣子監督「DIAVOLO」(8分)
・・・「SINNSENGUMI~沖田総司」の主演女優・天野芽衣子の、監督作品。
イケメン天使&剣士と、
不敵な笑みで気功を放つ、女性天使(シレーヌ?)がバトル。
一言でいえば、ホスト系の、デビルマンPV。
女性向きには、こういう少女漫画的イメージに、なるんだろうなあ、と。
ご自分では「女の入れ物に入ったおっさん」を公言している、天野嬢だが、
これを見る限りでは、やっぱりベースは、女性らしい・・・?
木野吉晴監督「X-Report」(20分、再見)
・・・菊池(=天野)芽衣子が主演。
変な<達人>達の、アホでエロな<伝承技>には、
怒り、暴れ、蹴りを入れ、
同行ディレクターには、色仕掛けで迫る、
ケーブルTVレポーターを、熱演。
爆笑喜劇。
マシュー監督「夏の終わり2006」(12分)
・・・自主女優、2人ずつ2組、
文字詩歌入りの、のどかなる、
田園風景・河川風景PV。
涼やか、ヒーリング・タイム。
しばし、心洗われる気分に。
なお、この作品は、第一回<B-DASH>で上映された作品との事。
監督をしのび、お誕生日記念で、特別上映。
阿部誠監督「ONI(短編バージョン)」(25分)
・・・白黒の、近未来格闘技短編。
近未来の村人を襲う、鬼の群れ。
元は皆、この世界の<都会>に住む人間だったが、
物質的には豊かなれど、人心が冷徹な、<都会>から逃亡し、
ゾンビの如く鬼に変貌、暴れている模様。
そこで村では、全国から鬼退治のプロ・ハンター達を集め、
対策に乗り出したが、敵も強かった・・・。
とにかく、空手に、殺陣に、ジャンプ・キックと
ひたすらアクション、アクションの連打。
男女とも、空手の型が、キマってる。
大回転の動きが綺麗なハンターも、目立つ。
例によって、後ろに通行人のチャリ等が、
映りこんでるのは・・・あれだが。
川のコンクリ-ト橋は、
村と都会の境界線、ってことで、
今回は、ぎりぎりセーフ!かな。
アクション・シーンは良いので、
背景と、世界観の確立にも、気を配りませう。
監督「PINKY ZERO -2010バージョン-」
・・・40分を、36分にカットした短縮版。
脚本・構成の妙でもって、
何度見ても、笑える。
今回は、ご出演女優S女史・ご成婚記念上映、なり。
中村幸一監督「ひろ」(15分)
・・・1985年頃の、8ミリフィルム作品。
DVに起こしての、上映。
一部セピアがかった画面が、より懐かしさをそそる。
3人娘が横浜で、それぞれの彼氏を連れて、集まる打ち合わせ。
でも、ひろちゃんだけ、居ないので、
当日になっても調達できず、困っていると、
運よく!ちょうどいい青年にぶつかって、即・代理を依頼。
早速、6人で、集団缶けりデートが始まるが、
そこへ青年を追ってきた、宇宙人の刺客?達が現れ、
一同、たちまち、派手な銃撃戦に・・・!
とまあ、お話は、本当にドタバタで、めちゃめちゃ。
恋愛ドラマから、「スチュワーデス物語」の名台詞、
火薬入りのガン・アクション(整地前の赤レンガの前で!)、
「スター・ウォーズ」に至るまで、
さらりと<横移動>して見せる、この身軽さが、たまらない!
ヘリウムガスを吸ったような、高音・早回しのガールズ台詞も、
テンポアップと、可笑しさ強化に、寄与。
皆、爆笑の渦に。
おそらく、当時皆で「あれがやりたい!」と盛り上がった事を、
片っ端から、ぶち込んだのだろう。
メイキング画面が、いきなり途中で出るのも、意外。
若き日の監督も、ちょっとだけ見える。
場内反応、大。
ほほえましき、80年代青春期の一篇。
集客は、まあまあだったが、
今回のメインは、30~40代男性層で、
内輪・常連組の寄り合い色が濃くなり、
外部・若年観客の少なさを、指摘する声もあり。
今後も、さらなる対外PR戦略が、必要になるであろう・・・。
都合で遅れてきた監督も、合流してきて、
打ち上げでは、自主映画界談議に、
大いに花が、咲いたのだった。
以上。
[快奇学園天動部・9「ついに伝説が、ベールを脱いだ!」]の続きを読む
- 2010/04/18(日) 01:57:21|
- インディーズムービー
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主水の、ツイッター。
何かおかしい、今年のお江戸。
春は、とっくに来てるけど。
突然、夏日が来たかと思や、
今度は、冬並み、寒い日が。
北海道も、九州も、
多摩にも、雪が、降ってくる・・・。
チリや、トルコに引き続き、
中国・チベット、大地震。
アイスランドじゃ、大噴火。
火山灰にて、空覆い、
ヨーロッパ中、ジェットが欠航。
ほんに、地球は、どうなってんだ・・・?
まさか、まさかと思うけど、
火星移住が、オバマの、願い・・・?
つぶやき、以上。
[快奇学園天動部・8「荒ぶる世間を、ながむれば・・・!」]の続きを読む
- 2010/04/16(金) 19:04:04|
- 日記
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秀の、日記。
4月14日、水曜、夜。
下北沢。
トリウッド近辺に寄るも、
時間の都合により、映画は観れず。
なぜならば・・・
18時半頃より、
ミニ・ライブハウス、mona recordsにて、
<チャンべビ>の、ライブ・ステージがあるから。
他にも、小生には新顔のバンド、3組が登場。
当日、2300円+ワンドリンク500円のところを、
特別サービスで、300円引きにしてくれた。
これはお得な、お買い物なり。
1組目、バンド・<COMO E PORQUE>。
女性ボーカル、ボーイッシュな感じ。
なぜか、野口五郎についての、親子会話のエピソードを、はさみこむ。
関東ではあまり見られない、
ぽんぽんと、いきいき・関西風トーク、
たまには、いいもの。ユーモラスなり。
ミニ・ライブのライト・コメディエンヌ?3人衆、
アミ・ユウコ・あっき~!
<チャンべビ>は、2組目に登場。
明朗快活、元気溌剌、粟島節ソング。
だが、それだけじゃない。
このバンドの、本来のおもしろさは、
生で、感じ取るもの。
ライブを見ていないと、
本当には、わからないだろう・・・!
その記述は、完全には、とても無理だが、
とにかく、ユニーク。
観ると、やっぱり、元気・活気が出てくる。
3人そろってこそ、やりとり、最高。
三身一体!いや、三位一体か。
突然、「さて~、重大発表があります!」ときた。
え・・・まさか・・・?!
と思って、身構えていたら、
とある劇団の公演に、楽曲が採用されました!とのニュース。
ああ、そうなんだ。やれやれ、びっくりした。
3組目、草食珈琲系?男性ギタリスト・<北川修幹>。
とにかくカフェが大好きな、
ヒーリングでおやすみなさい・ムーンリバーな、シンガーソング集。
気分が落ち着いてなごみ、ゆったりしてくる。
4組目がトリの、<七つ森>。
ボーカルとピアノが女子、ベース他は男子。
何というのか、ボーイッシュな女子スナフキンが、
ハイ・ファイ・セットしてる、という感じで。
なじんだ人達との別れを惜しむ、寂寞の詩歌。
ひとりぼっちの時の気分を、表情まで入れ込んで歌う、その切なさよ。
聴いてると、何だか、
また、一人旅に、出たくなってきたのだった・・・。
(こないだ房総、行ったばかりだろ~が!の声)
が、生でしゃべくると、言葉がポンポン出て、
くにゃっ、と、くだけてくる。
このギャップ、ちょっと面白い。
自主シネマで、女優、やってみては、どうか?などと。
22時過ぎ、演奏終了。
さて、しばしのサウンド・ブレイクにて、
養ったる英気にて、明日も仕事だ。
以上。
- 2010/04/15(木) 00:36:42|
- 音楽
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旅人、覚書。
4月10日、土曜午後。
ようやく、花粉症の咳止めが、効いてきた。
とはいえ、まだ、スクリーン前に長時間居るには、
若干不安も、ある・・・。
幸い、それ以外は、
体調的には、すこぶる、いい。
こういうときの気晴らしには、
日帰り旅行が、一番。
そうだ、しばらく行っていない所へ、行こう・・・。
マスクと咳止めを、十分に用意して、出掛けた。
で、千葉より、JR成田線。各駅停車に乗る。
ゆっくりと、車窓の田園風景を、眺めて過ごす。
山や民家には、あちこちに、桜が咲いている。
香取より、鹿島線が分岐してゆく。
長い鉄橋の向こうは、茨城県・水郷。
広い、利根川。
途中、笹川あたりより、
遠くに鹿島灘沿いの、発電風車が見えてくる。
これが、見たかった。
<風都>がすぐ浮かぶのは、ライダーW・ファンの性(さが)か。
沿線には、既に、こいのぼりのある家も。
次第に、何やら赤いのぼりやら、
自警団らしきレザー上着の人々が、見え始めてくる。
校庭に大勢集合して、
神輿か何か、待っているような光景も、車窓から目にした。
どうやら今日は、何か祭りを、一帯でやっているらしい。
銚子駅に到着して、垂れ幕・のぼり等を見て、
その意味が徐々に、わかってきた。
大名行列の出る、20年に一度の大社祭りを、
各所で移動しながら、執り行っている模様。
あいにくというか、会場がどれも皆、
近辺鉄道の駅前から、遠いようだ。
時間的にも、大分、外れてしまいそう。
で、祭り見物は、あっさり断念して、路線変更。
急遽、銚子電鉄の乗り鉄の旅を、その場で企画。
まず、上半分がオレンジ色の車両で、
いろいろな車両が停まっている、
仲ノ町駅の操車場を横目に、
一度、観音(かんのん)駅まで行って、降りる。
そこの店で、90円のたい焼きを、ほおばる。
やわらかく、甘い。ほくほく。
ここも、随分久しぶり。
まだあったよ、たい焼き君の飾り。
そこから又、桃太郎電鉄PR模様の、
青い車両で、銚子へ戻る。
この車両には、
運転中は運転席の撮影をしないように、という注意書きが。
まあ、運行の安全とマナー上、当然だろう。
銚子駅に戻って。
もう一度、さっきのオレンジ車両が来るかどうか、待つ。
期待通り、同じ車両が、来た。
これで再び乗車、終点の外川(とがわ)まで乗って、
5分後の折り返しで、また銚子へ、戻る。
で、なぜ、一目見たこのオレンジ車両に、
行きも帰りも。こだわったか?というと。
車内に、アレが、あったから・・・。
実はすぐわかったのだが、この車両、
なんと、<鉄子の旅>漫画との、コラボ・デザイン企画車両だった。
原作漫画18ぺ-ジが,荷物棚の上のスペースに、張り出してあるのだ。
読む。
う~む、<3年後の変化>が、わかりやすい。
何しろ、行きに実際の駅舎が、見えるからね。
帰りは日が暮れるから、外が暗いんだけど。
犬吠駅でも、駅舎を撮ってる人が見えた。
しかし。
小生めは、ここまで、細部までこだわって、眺めてなかったんだな~。
車両の名称までは、さすがに、まったくわからん・・・。
シネマ秘宝館の、斎藤館長レベルの人なら、大体わかるんだろうけど。
正におそるべし、乗り鉄取材班。奥が深そうだ。
そしてその車両内には、
更に、アレが。
沿線風景や車両を撮影した、写真の展示があった。
その中に、ややや!
旧知の人物の、姿が・・・2人も。
なんと、自主映画女優方面でご存じの、
Kさんと、Sさんではないか!
一部写真の下には、知人・M氏の名も。
(見ればわかる人には、すぐわかるかも、ね・・・の声)
そうか、撮ったのを銚電で、出してるんだね。
ちょっと、びっくりしたぞ~。
自主映画女優と、昭和の味のある車両の、美のコラボ。
ここでまた、お目にかかるとは、光栄で。
見つけて眺めると、なんだか、ほっとしますな。
短い乗車時間だが、乗客共有の空間、大事にして、
皆さん、ゆったりと、過ごしてほしいものなり。
今回は、外川駅で、ノート・メッセージを書く時間を、取れなかったが。
気が向いたら、また来るぜ、銚子の地よ!
帰りは、旭駅廻りで、総武本線各駅を利用。
最早真っ暗、「銀河鉄道999」そのものな車窓に。
終点の千葉まで、毎駅ごとに、
感度のよさそうな、フラッシュ無しのカメラで、
駅舎風景を撮っては、すぐ乗る、つわものさんが居た・・・。
す、すげえ。
でも、皆さん、くれぐれも、
安全とマナーには、気を配って、楽しんでくださいね。
以上。
[快奇学園天動部・5「どこまでも、ゆっくりしたき旅なれど」 ]の続きを読む
- 2010/04/11(日) 15:34:55|
- 小旅行
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訃報・追悼特集。
木村威夫(たけお)監督、3月21日、91歳で逝去。
ここにあらためて、合掌。
短編映画「夢幻彷徨 MUGEN-SASURAI」で、本編の監督デビュー。
「夢のまにまに」(未見?)で、
世界最高齢の、長篇映画監督監督デビューとなった、という。
しかし、小生にとっては、やっぱりまず、
日活の「刺青一代」や、
「ツィゴイネルワイゼン」など、
鈴木清順監督作品での、
凝り性なアーティストたる、美術監督、なのである。
「馬頭琴夜想曲」の公開時に、
盟友・鈴木監督との、舞台挨拶・トークでお見かけしたのが、
おそらくは、最初で最後になってしまった。
そのとき同席されていた、女優・山口小夜子さんも、今は亡き人に・・・。
「眠狂四郎」シリーズの脚本家で作家の、星川清司氏。
2008年7月25日に、死去していたことが、
9日に判明。86歳。合掌。
しかし、生年を5年もサバ読んでて、
よくぞ長いこと、周囲にばれなかったものだ・・・。
西河克巳(かつみ)監督、6日逝去、91歳・・・合掌。
日活、東宝、東映と、各社渡り歩き、
吉永小百合・山口百恵&三浦友和・堀ちえみ等を主演に、文芸ものを多作。
<再映画化の巨匠><アイドル映画のロングランナー>といわれた、名人。
「スパルタの海」は、教育論的にも物議をかもし、公開が遅れたが、
シネマヴェーラでようやく、観れた。
喜劇の印象がある伊東四朗が、主演なのが意外。
車で勢いよく(!)突破するシーンが、印象的だった。
大井町で掛かっていたが見逃し、阿佐ヶ谷でようやく観れた、
日活少年アクション・「俺の故郷は大西部」も愉快で、おすすめ。
まさか「一杯のかけそば」が、最後の映画になろうとは・・・。
山内鉄也監督も、2日、75歳で死去していた・・・合掌。
ラピュタ阿佐ヶ谷で観た、白黒時代劇映画「忍者狩り」は、
戦略家の近衛十四郎がシビアで、
かなりショッキングな、シーンがあって、恐ろしかった。
とてもTVの温厚な「水戸黄門」と、同じ監督作品とは、思えなかった・・・。
小説・戯曲の超人コンプレックス、井上ひさし先生までが、
がんで9日夜、死去・・・。
合掌。
多感な受験生時代、
小説「偽原始人」の結末に、大きなショックを受けた。
20代の頃(1984年頃)、父親に連れられて、
「頭痛肩こり樋口一葉」の、こまつ座公演を観て、爆笑。
たしか、新橋耐子が出ていた。
おびえと反骨精神、ドタバタの織り交ぜられた、芝居。
これは、とんでもない天才だと思った。
山田康夫を舞台にあげた、「日本人のへそ」は、
舞台・映画とも、未見。
小国独立騒動巨篇小説「吉里吉里人」は、
筒井康隆に近いものを、感じた。
映画化の話が進行していたが、
予算等の都合がつかず、計画が中止されたと聞く。無念・・・。
でもやっぱり、僕ら年代にはまず、
「ひょっこりひょうたん島」の脚本家、でしょうね。
覚えているかい、マンマが作った、あったかいアイスクリーム・・・
なんて歌詞も、やってたな。
この回、有楽町のホールで、ビデオ上映されてた事があったのだ。
80年代に。
ちなみに、このホールでは、
TVバラエティーのVTR上映(たしか無料?)を、たまにやっていて、
明石屋さんまの「ヤングお~・お~!」(サザンがゲストの回)とか、
「てなもんや三度傘」の、奥入瀬の巻などもやっていて、
あれで財津一郎の侍が、「ひじょ~に、さみしい!」するのを、大写しで観た覚えがある。
NHKも、腰を据えてかからぬと・・・と、
メディア批判もほのめかしつつ、
そのNHKで、老人問題を扱った「空き缶ユートピア」が、ドラマされてもいる。
こういう、あの先生のスタンスが、好きだったのだ。
各人に対し、あらためて敬意をこめて、合掌。
以上。
[快奇学園天動部・4「春は別れの季節、なれど日は照り・・・」]の続きを読む
- 2010/04/11(日) 13:02:17|
- 劇場用映画
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小五郎の日記・PART2。
4月4日、日曜、続き。
調布市文化会館・たづくりくすのきホール。
去年までの会場、調布グリーンホールの、隣近所。
<第8回・おかしな監督映画祭>。
通し券・1000円。入場。
ホール内は前回よりも、客席が多く、
かつ、観やすい。
昼の部の一部を観、そのまま、
夜の部を、15作、すべて拝見。
一部関係者の舞台PR、歌などのコーナーも、あった。
観客投票・授賞式まで、残る。
各10分以内、女優主演で、15本。
毎回、感じるのだが、
DV撮影の、画質・音質等が、常に一定レベルを越えており、
なおかつ、内容がエンタメ寄りで、
題材がきわめて、バラエティーに富んでいる。
「ウルトラQ」や「世にも奇妙な物語」に、近い感じだろうか?
これは、見逃す手は、ない。わくわくする。
以下、作品紹介。
ほたる出演・森元修一監督「午後の最後のお客」:
・・・は、 開店して一年の、真新しいカフェの話。
店長男性のもとに、元妻が、やってくる。
二人には、ある哀しい過去があった・・・。
さぞつらかろう。
店長の横に別の女性、経った年月の暗示も、切ないものが・・・。
SATOMI出演・大高正大監督「女が女であること」:
・・・は、暗闘・熱愛男女、スパイアクション篇。
真夜中に弾けるアクション、とどろく銃声、
血なまぐさい顔でのキス、
見栄切ったように、倒れる追手・・・。
まばたきする間すら無く、
今にも誰かに見つかりそうな程、派手な立ち振舞い、
ドンパチと逃亡劇が、テンポよく、展開。
この雰囲気、「VISAGE」を思い起こして、ちと笑う。
女優・SATOMIの、ドタバタ熱演ぶり、
女は愛あってこそ、生きる実感を持つ、という持論を、
ストレートに体現して、愉快、愉快。
奈月かなえ出演・中村公彦(サーモン鮭山)監督、
「ゆっくりしてけよフェアリーテール」:
・・・は、まっこうからドタバタでシュールな、
近未来ロボットSF。
何でデイトレーダーや主婦が、お手伝いロボットを従えてるのか?
何で十年ぶり?に再会したロボ2体が、突如、対戦するのか?
何でビンタで、戦うのか?など、
途中にわけのわからない、コミカル・シーンが、続出。笑う。
筋やナレーションが複雑で、
十分、理解しきれたとはいえないが、
予想不可能な展開は、おもしろい・・・。
渡会久美子出演・清水篤司監督「自己チュウ毒」:
・・・は、文字通り、ひたすら、主人公女性の、
極度に自己中心的・何様女な言動描写、あるのみ。
渋谷の通行人達も、友人も、彼氏も、
振り回されて、うんざりしているのは、至極当然だろう。
ある日、世界を終わらせる?スイッチを拾い、
友人の前で、押しちゃったら、終わったのは・・・。
日頃の行ないの、報いですかな、こりゃ。
苦笑。
天正彩出演・遊山直奇監督「シルビウス」:
・・・は、これもまた、最初のほうで、
主人公の周囲に次々と、わけのわからない事が起こるので、
こちらも、混乱させられるのだが。
やがて、弟と主人公の会話から、
その驚くべき、ホラーじみた現象発生理由が、明らかになるや、愕然。
合成画面の印象の強烈さは、ぐんと増し、
やけっぱちのようなラストへと、突っ走らされる・・・!
結構、ショッキングな、お話だった・・・。
天正彩出演・荒木憲司監督「異次元私立学園の崩壊」:
・・・は、図画工作風、手作り感たっぷりに描かれた、
荒木流・昭和レトロ小学校・教育番組調、宇宙少年ファンタジー。
突然、異次元世界が崩壊するから、
きょうで学校おしまい、っていわれても、
そりゃ、困るだろうね、え。
あこがれの女の先生がロボットで、
もうすぐ、壊されるなんて・・・
やっぱり、さみしいよ、ねえ。
まあ、男の子って、何となく、
あれに近いことを、感じた経験が、
結構、あるんじゃないか?などと、感慨。
でも、もう子供時代そのままには、
戻れはしないのだ・・・。哀。
ほたる出演・管公平監督「幽霊さん」:
・・・これが、ものすごい反応だった。
実話を元にしたフィクション、というやつだそうで。
月2万5千円で、借りたアパート、格安。
が、どう見ても、10万位は、するはずの部屋。
不審に思いつつ、住んだ女性が、夜に見たものは・・・
誰かの名前を、呼んでいる、
男の、幽霊。
早速、不動産屋へ苦情にゆく女性、
だが、社長の態度が、明らかにおかしい・・・。
なんだかんだいっては逃げ、ごまかそうとする、
幽霊におどおどの、不動産社長が、傑作!
主役・ほたる女史との、大声なやりとりなど、
正に爆笑もの、なり。
XXの幽霊の話って、ちょっと、珍しいかも?
グランプリ&TMC特別賞、受賞。
SATOMI出演・たけだえまい監督「Blue Night Note」:
・・・は、ミニ・スリラー。
あるOLが、奇妙な男の夢を見る物語。
その夢では、男が、
OLの手帳の文字を、消しているのだった。
やがて、夢かうつつか、その影響で、
彼女は、セピア色の世界をさまよい、
自分自身の居場所を、見失ってゆく・・・。
この主人公、いつも手帳に、
公私のスケジュールが、びっしりの様子。
それが、生きてる実感の確認にも、なっているのだろうが。
もうちょっと、人生に余裕の時間を、持ったらどうかな・・・?と。
あまり詰め込みすぎるのも、考えものかもしれない、
などと、考えさせられた。
ラストの表情が、何とも、こわい・・・。
奈月かなえ出演・松原健介監督「ツチノコダイエット」:
・・・は、割にこじんまりした話だが、
ほのぼのとした、のどかな、
清涼剤的エピソードが、ちょっといい。
ネタ切れの女性フリーライターと、
失業中で空腹の、中年男性とが出会って、
<ツチノコ探し>をからませた、
健康運動?企画案と、取材で、組もうとする。
出会う前より、ほんのちょっとだけ、
前向きになれたヒロインに、ちょっと共感。
しかし、何でツチノコ探しに行って、
ダチョウが、見つかるんだ・・・?
珍しい眺め。
お次は何が、出るのやら。フラミンゴ、とか?
渡会久美子出演・RANKO監督「<春の夜>より 五月雨」:
・・・最も地味で、物静かな印象だが、
大正・昭和初期の、純和風な風情が、よく出ており、
貴婦人と青年の、秘めやかなる恋の狂おしさが、垣間見えるようで、
文芸短編としては、なかなか、いい仕上がり。
芥川龍之介らしき作家が、イメージぴったり。
中田会長賞・受賞。
SATOMI出演・太田博監督「夜をあるく」:
・・・主人公女性が、大学同窓会の帰り、
昔、別れた男によく似た、茶髪の青年に出会う。
ヒロインは、昔の男の思い出を探し、
青年は、今の彼女との仲で、少しこじれている・・・。
たまたま交差した夜、
互いに、悩みと思い出を語り合う。
恋の先輩から、恋の後輩に、
メッセージを、バトンタッチ。
ちょっと、泣けてくる。いい話。
日本映画監督新人協会賞・受賞。
渡会久美子出演・大場一魅監督「美少女戦士 さるとビーナス」:
・・・は、最初、何で黒スーツ男達から、
主人公が逃げてるのかが、よくわからなかった。
四十代女流漫画家が、海岸で、
敵とヒロイン・アクション?するのは、
う~ん、何ともいえぬ、光景・・・。
回想シーン、漫画家助手役の、
日高ゆりあが、可愛い。
女同士の、愛の思い出は、美しく・・・。
主人公、切ないんだろうねえ。
ほたる出演・麿監督「仮面の人々」:
白黒、準サイレントに近い、
レトロ絵画・実験映像風、異世界。
国立近代美術館あたりで、展示・上映に、入っていそうな感じ。
女優の目に、覆いが掛ってると、地底人みたいだ。
スクリーンで大写しだと、一瞬ちょっと、どきっ、とする。
奈月かなえ出演・青空恵比須監督「関係者の証言」:
・・・は、メディアの裏側を暗示?した、
問題作めいた、内容。
かつての売れっ子だが、今はぱっとしない、
元TVスター女性。
マスコミの裏話で、いかにもありそうな?
話題性・スキャンダル等を<演出>する、
<影のプロ>の、スカウトマン。
暗い部屋、
たった二人の、秘密の対話劇。
最近はインターネットに押されて、
などど、皮肉まじりに言いながら、
自分もPCで、リモコン使ってる仕掛人に、苦笑す。
天正彩出演・沢崎麻也監督「ランチ・ウォーズ」:
・・・には、もう、大笑いさせられた。
とある食品会社、
社長と女性部長、企画チームの会議室。
お昼休みになり、
社長が席をはずしている間に、一同のコンビニ弁当が、届く。
が・・・社長の分が、足りない!
近所の弁当は、道路工事の影響で、売り切れ。
さあ大変だ。
急遽、女性部長の、きびきびした指揮のもと、
チーム一同、社長の昼食をゲットすべく、
超特急で、大奮闘作戦を開始する・・・!
冷静沈着にして、指示的確、
しかも決して、冷たくはない。
この部長、まさしく、理想の上司像だろう。
のほほんとした感じの社長役が、ミラーマン氏。
バタバタと動き回る、チームとの対比が、いい。
映画というより、舞台劇的要素が、やや濃いのだが、
文句なしの、爆笑喜劇。
準グランプリ・受賞。
そして、今宵もまた、陽気に、
打ち上げに寄って、帰るのだった。
ああ、春の宴。
以上。
- 2010/04/05(月) 21:23:51|
- インディーズムービー
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三度の飯より、映画が好きな、
小五郎の、日記。
4月2日・金曜、夕方。
神保町シアター。
ロビーは、舞台公演待ちの若年層と、
直前上映の試写会?らしき人々の集まりとで、
一時、かなり、ごったがえしていた。
今日の上映は、「セーラー服と機関銃」。
1981年公開、角川映画。
実は、初見は、テレビ放送時で。
スクリーンで、通しで観るのは、多分初めてであろう・・・。
冒頭、医師の台詞に、まず笑う。
場内でも、ウケている。
いきなり、のけぞって出てくる、主役・薬師丸ひろ子、愉快。
巻き込まれ型の、コメディー&サスペンス世界の中で、
確実に、十代後半ならではの、女優の輝きと、
ころころした、うごめきぶりの面白さを、体現して見せている。
高校生アイドル映画+ヤクザ映画、という組み合わせ自体は、
過去に東映・大映などでも、近いものがいっぱい、あるのだが。
押さえ目ながら渋い魅力の、渡瀬恒彦は、どんぴしゃの役。
異常なほどに凝り症の悪役、三国連太郎は・・・
とてもスーさんから、遠い!
まず、脇を固める、多くのキャスティング自体が、
ものすごく、恵まれすぎている。
だが、これはその線のドラマを、
わかりやすいリベンジ・ドラマ風に、見せるだけでは、ない。
相米慎二監督独特の、凝った手法で、見せてゆくのが、
面白くて、たまらない映画。
かなりの高所より、火葬場や、ビルの屋上を見下ろしたり、
マンションでの、風祭ゆき(抜群にいい演技)と主人公の対話シーンを、
わざと窓の木陰越しから、キャメラ視線を、横に移動させていたり。
キャメラ長回しの多用によって、
柳沢慎吾と踊りながらしゃべるシーンを、延々と観察させたり。
そういう、何げないシーンの見せ方が、実におもしろい・・・。
まるでサファリパークの動物観察のような、
やや遠めの視線で、とらえているのが、ユニーク。
ヒロインが一人、部屋でうごめくシーンなど、
後世の「東京上空いらっしゃいませ」の、
牧瀬里穂の動きが、すぐに浮かぶほど、似ている。
憶測だが、当時この手法の効果が、水際立っていたために、
後続の、80年代PFF出品組にとって、
一つの<お手本>になっていったであろう事は、想像に難くない。
ただ、あれから、多くの後続監督の映画に、
あまりにも多用されすぎた感は、あるのだが・・・。
とはいえ、今回通しでちゃんと観ておいて、本当によかった。
たっぷり、堪能できた。
間違いなく、日本の映画史に残るべき、秀作だろう。
4月3日・土曜。晴れ。
昼間、地元某所にて、花見。
子供時代の友人と、数年ぶりに再会。
好奇心豊かな、彼の子供に、質問攻めに遭う。
同日午後、17時45分、神保町シアター。
「ひばり・チエミ・いづみ 三人よれば」。
東宝映画「ジャンケン娘」等、<三人娘>シリーズの、実質的続編。
過去シーンが、流用されている。
ただし、いづみ嬢が元舞妓ではないなど、設定は別物なので、
平行世界と解釈すべきだろう。
それぞれに職を持つ、銀座あたりの<お嬢さん>達が、
かつての恩師が始めた、結婚仲介業につきあわされた事から、
巻き起こる、たわいもない?ドタバタ騒動。
雪村いづみの美容師を口説く、岡田真澄が調子よく、ちょいと愉快。
ミュージカル・シーンが、より強化されている。
3人のコミカルな浮浪者が、舞台の有名キャラに変身、
多忙なモンロー?や、お蝶夫人になる、
劇中劇も、大した乗り方で。
明るくて、愉快、愉快。
その夜、21時。
ポレポレ東中野・レイトショー、
ピンク映画、特集上映。
<R18LOVECINEMA SHOWCASE>。
「たぶん」&「うたかたの日々」、2本立て。
この夜は、上映開始前に、
主として「うたかたの日々」メンバーズによる、舞台挨拶があった。
例によって、映画の商業公開題名は、
シナリオ名とは、まるで違っている。
これは、ピンク映画の常識。
竹洞哲也監督の「たぶん」(小松公典&山口大輔脚本)は、
「いとこ白書 うずく淫乱熱」。
加藤義一監督の「うたかたの日々」(城定秀夫脚本)は、
「壺姫ソープ ぬる肌で裏責め」に、変わっている。
「たぶん」は、劇中終盤の、主人公達の台詞から取っている。
田舎の無人駅から、
結婚を決めた女性教師と彼氏を見送る、
地元の女子高生。
その女子高生といとこ同士の、女子大生。
二人は仲良し、一緒に風呂やジャグジーに入って、あれこれと語りあう日々。
それぞれの恋のあり方と、初体験への興味と、
男性達への思い、一者選択の悩み、
その事で一時、ちょっとしたいさかいに・・・。
といった、子供以上・大人未満の、青春恋愛期回想もの。
ベッドで興奮して、「好きすぎるんだあ~!」と叫ぶ、うぶな青年や、
娘の初体験に、赤飯をたいてしまう、
田中X衛調?まるだしの、父親(なかみつせいじ)が、
ユーモラスで、面白い。
父親のシーンでは、出るだけで、笑いが起きていた。
そして、「うたかたの日々」。
こちらは、とりあえず前へ進もうとする、
「たぶん」の主人公達とは、正反対に、
どうにも、だらしのない人物が、主役。
大学を中途で抜け、エロ漫画家で飯を食いはじめ、
女子大生の住まいに、同棲をしているものの、
さっぱりうだつの上がらない、青年。
原稿料を貰った日に、寄ったソープランドで、
高校時代の元彼女(持田茜)と、
ばったり再会して、盛り上がってしまった・・・!
で、今日入れる予定の、家賃代等がふっとんで、
今の彼女に、追いだされる羽目に。
(あ~っ、情けねえ!の声。長門裕之の声色で、どうぞ・・・)
となれば、行く先は決まってる。
元カノの、家・・・。
そして、両者、今の状況に、複雑な思いを抱えつつ(?)、
にわか同居の、復活恋と、あいなるのだが・・・。
とにかく、持田茜(舞台挨拶での別称・しじみ)の、
天衣無縫、明るくキュートで能天気?なキャラクターが、
大いなる救い、となっている。
この演じっぷり、やはり、只者ではない。
他人の家に、ひょこひょこ現れて飲み食いする、
いつも間の悪い?先輩男性も、
いかにもいそうな感じで、ちょっと笑える・・・。
4月4日、日曜。曇り一時雨。
昼前より、外出。
高田馬場、BABACHOPへ立ち寄る。
自主映画制作団体・<NEW CINEMA DOG>の上映があって、
ある作品の音声を、一部入れ直した、新バージョンの上映なのだが、
時間の都合で、上映時間まで留まれないため、やむなく断念。
この日は、ご挨拶のみとし、辞する。
去り際の路上にて、知人達に多数、会う。
JR新宿駅より、京王線、
調布駅下車。
しばし時間が出来たので、
昼間は周辺を、散策。
住宅街を抜け、角川大映撮影所と、高校の後ろを通り、
多摩川沿いのバス通りに、出る。
電通大グラウンドを横目に、布田(ふだ)方向へ、
アート銅像が多く立つ歩道を、行く。
桜並木、ここでも満開。
更に、進む。
日活撮影所の正門と、日活芸術学院は、あっさりと見つかった。
結構大きくて白っぽい、工場という感じ。
スタジオの縁、ちょっと錆びてるな・・・。
人の姿も、多かった。
周辺でのロケ等は、今日はやっていないようだ。
ああ、きっとこの中で、
裕次郎映画も、日活アクションも、
にっかつロマン路線も、ロッポ二カも、
ウルトラ大怪獣バトルも、レスキューファイアーも、
ヤッターマンも、撮ってたんだろうなあ・・・!と。
ちょっと、感激。
バス停前に、サイの像があるのが、お茶目だ。
向かいには、学院の丸いアンテナが、立っている。
バス通りの、すぐ後ろの溝(川?)にかかる、短い橋を渡ると、
そこはもう、多摩川の河川敷。
小生同様の、花見客が、ちらほら。
ファミリーで、バーベキューを楽しんでいる人々も、目立つ。
東方向の遠くにも、咲き誇る桜並木が、伺える。
向こう岸の山には、遊園地の塔や、観覧車が見える。
西側では、京王多摩川線の鉄橋を、
白い電車がゴトゴト、渡ってゆく・・・。
地元の人達には、勿論何でもない、日常の光景なのだろうが、
千葉県西部から、はるばる遠征?してきた者にとっては、
やった!多摩川縁に立った!という、到達感があるのだった。
調布には何度か、来ているのだが、
ここまで足を延ばす時間が、めったに、無かったのだった・・・。
(そりゃ、江戸川のほうが、近いよな~、の声)
そこへ、15時過ぎ頃より、小雨が降ってきた。
傘をさして、バスを待ち、
乗って、調布駅へ戻る。
その道の途中に、角川大映撮影所の正門が、見えた。
スタジオの壁に、青いガメラの絵。
何か、ギャオスやレギオンらしき物体が、飾ってある。
大魔神の像も、ある!
それと、かなり大きめの、
オレンジ色の四角い看板が、掛かっていた。
「沈まぬ太陽」の、PR看板だった。
おそらく、このスタジオの中で、セット・シーンを撮ったのだろう。
さて、そろそろ、あの恒例イベントへ、行くとしよう・・・。
と、喜び勇んで、向かうのだった。
つづく。
- 2010/04/05(月) 21:15:23|
- 劇場用映画
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三味線屋の、日記。
4月1日。木曜。
仕事場に、新人がどっと、入ってきた。
なかなか、明るくて元気が良さそうな、新メンバーだ。
それなりに、基本指導はちゃんと、しなけりゃいけないが。
いささか、かんしゃく持ち?の小生も、
こりゃ、当分、うっかり派手に怒れんぞ・・・?などと。
期待もも不安も入り混じり、
それは、受け止めるこちらも、同様なのだから。
みんな、末永く、よろしくたのむぜ!と。
さて、エイプリル・フール・・・だが。
「うそ」であってほしい事、と言えば・・・
きりのない、戦争・テロ報道。
かっこわるい、弱い者いじめ。
凶悪犯罪。
人気タレントの、逮捕。
お金の苦労。
某・頑固親父との・・・激論。
エトセトラ、エトセトラ。
この世の空気を、むやみに暗くしようとする、すべての事。
み~んな、「うそ」であってほしいもの、だが。
まったく、やれやれ、だな。
では、2010年のジャパン・新年度が、
少しでも明るく、笑顔の見える、
楽しいものでありますように・・・と。
これは、「うそ」であってほしくないねえ。
以上。
- 2010/04/01(木) 22:35:55|
- 日記
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