はぐれ仕事人・参の、日記。
10月15日・木曜、夜。
一仕事の後、銀座へ向かう。
今夜のフィルムセンターは、夜の上映が6時からのみで、
7時からの上映回がないため、間に合わない。
で、予定変更、新橋寄り、
リクルートGINZA8ビル1階・<クリエイションギャラリーG8>へ入る。
ここでは入場無料の、デジタル・アニメーション展示会を、
16日まで、やっていたのだ。
<次世代映像クリエイター13 13FRAMES>。
以前、チラシを見ていたのだった。
「ユーロボーイズ」「海女ゾネス」の<AC部>、
「コタツネコ」の青木純監督、
「Recorder」「THE CLOCKWORK CITY」の加藤隆監督、
などなどの名前が、目にとまったのだ。
明るい照明、小奇麗な場内には、これらの作品の他、
多くのアート系短編アニメが、
イヤホン付きの座席と、デジタル・ビデオ画面によって、常時流されていた。
上映というより、美術展示会の趣。
NHKの「星新一ショートショート」、「デジスタ」関連のアニメ作品が、目立って多かった。
映像業界や美術学校で学んでいそうな、20代・30代位の見学客が、目立った。
さて、この日は、19時より20時40分まで、
<第216回 クリエイティブサロン>なる、トークショーがあった。
加藤隆・岡本憲昭・吉浦康裕の3監督が、
作品のプロジェクター・スクリーン上映をはさんで、
制作過程の概略を、語っていた。
上映は、加藤作品が、4本+アルファ。
絵画アート的作品「around」「Recorder」、
TV化作品、「はじまり」(あのUFO、欲しいぜ・・・!の声)。
および、フラメンコ音楽とのマッチが良い、
騎士道アクション・イメージにみちた、
「新・三銃士」人形劇OPの、絵コンテと、完成映像。
岡本作品が、ストーリーのある、異世界。
科学実験的、人口惑星内の循環システムを描いた、「ALGOL」。
博士以外の、登場キャラがすべて、
黄色い真四角の板、という、幾何学的世界。
もし、その中の一枚が、
ある日、意思を持って、
独自行動を始めたら・・・?という話。
緻密で、よくできてるんだが、
これは、イメージ・フォーラム派向けかな・・・と。
洋画みたいに、外国語と字幕入りにしたのは、
本筋が見えやすくて、よろしい。
吉浦作品が、「イブの時間」。
現在でもネット配信が続いているという、
人気SF青春アニメ・ドラマシリーズの、スタート部分。
ごく近未来の、普通の日本の都市。
現代と違っているのは、
人間社会の隅々に、ロボットが、ぼちぼち普及し始めている事。
声こそ概ね機械的だが、人間そっくりの姿をした、
男女のアンドロイド・ロボット達が、
普通の家庭や学校、往来に、普通に歩き、
人間達の生活サポートをしており、
TV番組や教室で、ごく日常的話題となっている。
中には、かわいい女の子型のロボもいるためか、
持ってない家の者から、ひやかされる者も、いるようで・・・。
(あ、多分それが、アクセスの多い理由なんだろうな・・・の声も)
高校生の送り迎えに、傘を持って、
廊下で、数名の人間っぽいロボが、
ぼ~っと、つっ立って待っている光景や、
一部の人間が、自分の家のロボを、邪険に?扱っている光景は、
さすがにちょっと、異様な空気を感じた・・・。
非合法っぽいとはいえ、
人間とロボが区別なく存在・対話し得る、
奇妙なカフェが登場するのも、
この状況下では、むべなるかな・・・と。
人間もロボットも、時折、
それぞれの<自己解放>が、必要なのだろう・・・。
エンタメ系中心ではないし、
きわめてささやかな、展示・イベントではあったが、
これはこれなりに、魅力を放っている、好企画なのであった。
以上。
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- 2009/10/15(木) 23:04:07|
- インディーズムービー
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