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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

主水、夜を桃色遊戯する

鉄の、日記。


20日夜、23時頃より、テアトル新宿へ。
今年の<ピンク大賞>オールナイト会場は、
新文芸坐から、ここへ移ったのだ。(注1)

にぎやかに、華やかに執り行われる、表彰式。

表彰式と、PRトークの後は、
休憩各10分をはさんで、4本のピンク優秀作を上映。

時折、ロビーのほうから、業界交流会のにぎわう声が、もれてくる。
休憩時間には、ミニコミ誌「PG」新刊2冊と、映画音楽CDが、
飛ぶように、売れていた。

客席では皆、各自で眠気対策を行ないつつ、
すっかり、映画の名シーン群に見入っている・・・。
小生も、コーヒーを飲んだり、
あれこれと、眠気対策を講じてみた。
夜明け前あたりが、もっとも、気力的につらかったが、
何とかしのいで、頑張ったのだった・・・。


1本目、「超いんらん やればやるほどいい気持ち」。(再見!既述)
シナリオタイトル、「Next」。

池島ゆたか監督、脚本・後藤大輔、
撮影・清水正二、音楽・大場一魅。

牧村耕次、千葉尚之、倖田李梨、
川瀬陽太、なかみつせいじ、日高ゆりあ、他、出演。
池島組常連・関係者が、大勢集合、出演。

「君は、誰だ?」「映画・・・」、
「君が走れば、映画だ!」等、台詞もファン泣かせ。

池島氏自ら、えぐい撮影を挙行する、
イヤミな先輩監督を、マイペースで怪演。
このシーン、初見時よりも、新宿ではウケていた・・・。

現場サイドの、映画愛にみちみちた、名品。
ベストテン、1位。


2本目、「中川准教授の淫びな日々」。
シナリオタイトル、「中川准教授と嵐の孤児」。

松岡邦彦監督、脚本・今西守、撮影・村石直人。
那波隆史、平沢里菜子、藍山みなみ、
酒井あずさ、伊庭圭介、世志男、他、出演。
ベストテン、2位。

・・・とにかく、平沢が、恐い・・・の一言に、尽きる・・・。
那波の准教授が、おびえきったあげく、性格がどんどん、壊れてゆく・・・。
壮烈な、エリート学者一家の、家庭崩壊劇。

初めと終わりで、似たような大学授業をやってみせるが、
意味はまったく、違っている・・・!

当然ながら後味は、あまり、よろしくはないが・・・
サスペンス劇としては、大変よく出来ている。


3本目、「不純な制服 悶えた太もも」。
シナリオタイトル、「いつまでも どこまでも」。

竹洞哲也監督、脚本・当方ボーカル(=小松公典)、撮影・創優和。

Aya、松浦祐也、青山えりな、吉岡睦雄、
田中繭子(=佐々木麻由子)、世志男、他、出演。

卒業真近の女子高生が、卒業式の代わりに、選んだ道は・・・
なんと、某裏組織の金を奪って、
そこの下っ端青年と、駆け落ち!する事だった・・・。

ヒットマンやってる兄貴分の妻、
純和風の、演歌な、いい女だねえ・・・。

海鳴りの中、文字通り果ててゆく青年が、哀しいぜ・・・。

ベストテン、3位。



4本目、「獣になった人妻」。
シナリオタイトル、「ヨゴレ達」。

佐藤吏監督、脚本:佐藤吏・小川隆史、
撮影:飯岡聖英、音楽:大場一魅。

千葉尚之・友田真希・那波隆史・結城リナ・
神崎純一・夏井亜美、他・出演。
ちょい役で、ほたる嬢も、出演。

山梨あたり?の、オール・ロケらしい作品。

組の兄貴の女に手を出して、というか手を出されて、
ボコボコにされた、チンピラ弟分(千葉)。
おわび料にと、大金の用意を命ぜられ、困り果てた彼の前に、
別荘に住んでいる、高級熟年婦人(友田)が現れる。

だが、社長である、彼女の夫は、秘書と堂々浮気中。
夫へのあてこすりで、チンピラに電話で、誘拐犯のふりをさせる、妻。
一方社長は、とんでもない司令を、ある人物に与えた・・・。

すれ違いだらけの、ドタバタ・エロ・コメディー。
脚本の妙で、たっぷりと、笑わせてくれた。愉快。

ベストテン、8位。

すべて終わって、外へ出ると、大雨だった・・・。
今日は、新宿での昼寝は、少し難しそうだ・・・。


以上。 [主水、夜を桃色遊戯する]の続きを読む
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  1. 2009/06/21(日) 13:44:06|
  2. 劇場用映画
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主水、横に移動する

弐の、日記。


20日は、その後、日暮里より移動。
高田馬場で夕食、牛丼一杯。

夕方6時より9時半頃までは、BABACHOPにしばし寄る。
<B-DASH>、800円。
中篇1本、短編2本、計3本、DV上映。


山本俊一郎監督「バカねじ!」(80分):

上映前に監督が自分で、面白いですよ~、と言うので、
本当だろうな~!と、叫んでしまったが。
実際、途中からだんだん、彼の主張する面白さが、わかってきた・・・。

歯医者に通いつつ、就職活動中の、
九州の大学4年生男子が、一応の主役だが。
タクシーの運転手、なじみのゲイ花屋、身体をロボット化?した青年らが、
スーツ学生に同行する形で、ロードムービーする映画。

若干、からぶってる感ありなギャグ?も、あったものの、
手作りタワー模型に、うっかり当たりくじを張ってしまうシーンや、
唐突、かつやや強引に、場面が深い意味も無く、
ドキュメンタリー化する辺りなど、
確かに面白いシーンも、多くある。

ところどころ、下品というか、あけすけというか、
一同は、むちゃくちゃな行動に走るのだが。
ある意味、すがすがしくすら見えるのは、なぜだろう?



中村幸一監督「最も危険な桃色遊戯」(14分、再見):

・・・70年代、松田優作ブームの頃に、
フィルムで制作されたのを、DVDに落としたもの。

明らかに、当時の刑事ドラマ・探偵ドラマ等の、イメ-ジに基づいた、
もじゃもじゃ頭の衣装と、軽快なる銃撃戦ごっこ撮影。
内海春雄氏らの、若き日の姿が拝める、貴重な記録ともなった。

音声中に、人の声で合唱して吹き込んだ、
洋楽風BGMが聞こえて、こちょこちょと、こそばゆい。
<少年探偵団>からの、発想か。


浅野奉郎監督「女学生の背中」(15分):

司会者や監督の解説によると、
登場人物の一人の、背中を映す、連作短編シリーズの、ごく一部。

背中側のみ映る、女子高生を、
公園で見かけた、昼食中のサラリーマンが、
延々、後をつけて、街中歩くシーンだけの、作品。
子どもがするならともかく、
大人が通りでやると・・・危ない感じが・・・と。


観終わると、BABACHOPを辞し、
ただちに小生は、新宿界隈へと、移動したのだった・・・。
そう、今宵はあれが、あるから・・・。

つづく。
  1. 2009/06/21(日) 13:35:36|
  2. インディーズムービー
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主水、布の街に天女を観る

参の、日記。


20日、土曜。
正午まで、仕事。


昼下がりの14時、
JR日暮里東口より、<布の道>を歩く。

この周辺は、繊維の問屋街が並ぶ、布地の街なり。
駅前にある、白く真新しい陸橋上の、舎人(とねり)ライナーとの対比が、
昭和と平成世界の、架け橋みたいに見えて、不思議な感じがする。

日暮里の改造舞台スペース、<d-倉庫>。
外より階段を上り、2階より受付に入る。
当日券3500円、全席自由席。

女優・SATOMI(里見瑶子)嬢出演の舞台劇、
<Link Project vol.9>、「三人の女」を、観に寄る。

しょっぱなから、野良猫のような?謎の少女役が、登場。
舞台シリーズ自体や、台本?の話などを織り交ぜて、
観客に向けて、独り言を聞かせる。

孤独とテディ・ベアを抱えつつ、
「人を殺してでも生きる!」「武器はここにある!」とつぶやき続け、
ナビゲーターとして、時折、出没する。
なぜか、心に小さなさざ波を、起こすキャラクター。

今は夏至というに、舞台上には何ゆえか、クリスマス・ソングが流れ、
いかにも上流階級風な三姉妹達と、その親族らしき一同が集まって、
洋館の別荘?でのファミリー・ーパーティーが、催されている。

何やら、堅い、芝居だな・・・
と、最初のうちは、感じていた。
登場人物が、誰も彼も皆、人間関係での、立ち位置に悩み、
けたたましい、自己心理表出アピールを、ずっと、繰り返し続けるからである。

特に、物書きらしい男性の、機関車風?演技、
元人妻?風の女性役(注1)が、
周囲への気遣いでややお疲れ気味の、姉妹の一人を突っ込む様などが、
かなり、目立って見える。

里見嬢が、モンローのごとく、高橋ジョージ風?の彼氏役と踊り、
一同の会話に、加わったあたりから、
雰囲気に、明朗さと軽みとが注ぎ込まれ、やや転調して見えてきた。

自分の提案が、たとえ相手に受け入れられなくても、
自分は自分で、踊ってみせる、という生き方、接し方を示し、
何だか、心揺さぶられる、ほんのりしたものを、感じさせられる・・・。


オーソドックスな、小劇場の芝居だが、
なかなか、見応えのある時間であった。

そしてこの日小生は、休む間もなく、
次なる地へと、移動したのであった・・・。

羽衣、ってここの街にも、多分置いてないんだろうな?
などと、らしくない事を、つぶやきながら。


以上。 [主水、布の街に天女を観る]の続きを読む
  1. 2009/06/21(日) 13:28:17|
  2. 演劇
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