錠の、日記。
フッ。また、行っちまったぜ。フィルムセンター。
福田純監督、最後の東宝映画・・・「惑星大戦争」。
スクリーンで観るのは、大井武蔵野館以来か?
(今や、千葉県知事主演作!になってしまった・・・の声)
「スターウォーズ」(以下SW)の、日本公開を前に、
写真や雑誌記事等の、断片的情報を参考にして、
国産SF映画で、一足先に国内を、盛り上げとこう!との狙いがあった模様。
その点では、深作欣二監督の東映映画「宇宙からのメッセージ」と、双璧の存在。
70年代中期には、既にSFアニメのブームが来ていたが、
まだ、インターネットも無かったし、
洋画の公開は大抵、半年から1年待ちだったからなあ・・・。
おおらかだった、というべきか。
概ね、「宇宙戦艦ヤマト」の実写版、といった趣向で、
生真面目、ストイックな登場人物たちが、連続殉職。
特に艦長、いまだに初代「ゴジラ」を、引きずってるような心情吐露。
乗組員のヒロインは、結構、立ち直りが早い・・・。
オープニングの雲海と、回転するスタッフ表示、
金星でのゆったりした探査船移動、洞窟内のはしょり編集カットなど、
観ていて結構、楽しいシーンも多い。
画面は明るくクリーン、音楽もリズミカル、
ミニチェア特撮やビーム合成は悪くないし、
ゴジラ映画でもおなじみの変装術も、お、やってるね!で、楽しい。
だ、だが・・・。
敵の本拠内が、宇宙船のテレビ・スクリーンに映った途端・・・
案じたとおり、場内には、
くぐもった失笑の、さざ波が。
ローマ船デザイン、までは、百歩譲ってもいい。
だが。
敵軍の大将、マスクと衣装が・・・
シルバー仮面のコスプレみたいで、ちょっと変だし。
その横にいる、SWの宇宙人?を意識したとおぼしき、
大きな強力(ごうりき)野郎の、まずい造形が・・・ぶちこわし。
ごめん、やっぱり、笑っちまった・・・。シンプルすぎるぞ・・・。
あれでは、幼児教育番組の、優しいキャラクターそのものに・・・見える。
そして、つかまってるヒロインの、
SW、いやSMクラブっぽい衣装・・・!
こっちは、狙いすぎ。
もしかして、あれを着てたのか?出動スーツの下に・・・?
それともこれは、敵大将の趣味・・・?
こうして、折角そこまで積み上げられて来た、
超近代的宇宙冒険戦記SFの世界が・・・
ガラガラと音をたてて、観客一同の脳内から、崩れ去ったのだった・・・。
強力野郎が再登場すると、失笑の声量は、倍加した。当然だろう。
これでは、戦闘員までツヤツヤ甲冑装備の、
本家?SWのトータル・イメージに、対抗すべくもなかった・・・。
(「2001年宇宙の旅」の、強固で色気抜きな、SFイメージに比べると、
まだ、いいんだけど、ね?・・・の声)
なお、TV時代劇ファンにとっては、
必殺からくり人・天平と、仕置人・錠と、助け人・龍の映画でも、ある・・・。
ちなみに、「暗闇仕留人」・印玄も、気の毒な役で出てる・・・。
以上。
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- 2009/05/16(土) 00:55:48|
- 劇場用映画
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