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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

ゲルゲーゲル・ダークフェイド

竜の、日記。


そうだ。
風邪から復帰したてに、観た映画を、紹介しておこう。


「ザ・ムーン」。

・・・いや、「銭ゲバ」「浮浪雲」と同じ原作者の、あの漫画ではない。

月面着陸で有名な、
アポロ宇宙ロケット計画の、ドキュメンタリーフィルム全集。
NASA提供映像、元乗組員のインタビュー等が、たっぷり。
1960~70年代を、覚えている年代の人々には、
興味津々な内容、満載だ。

1号の地上訓練中に起きた、
火災で3人死亡の、悲劇を乗り越えて、
地球上周回、月面着陸へと至る、NASAの苦闘過程が、
わかりやすく解説されてゆく。

計画進行当時が、ベトナム戦争ドロ沼化の最中で、
社会的背景も、かいつまんで示される。
ニクソン大統領も、2、3度、画面に登場する。

米ソ対立の時代で、
アメリカとNASAの威信を賭けた、一大プロジェクト。

綿密なる訓練と、細かい技術改良を行なっての、
月面着陸・探査計画。
当時の宇宙食は、あまり、おいしくなさそうだ・・・。

しかしまあ、地球帰還失敗時に備えた、広報映像まで、
しっかり、用意してあったとは・・・。
今観ると、いやでも、苦笑させられる・・・。
まあ、要らなくなって、良かったけどね。

宇宙飛行士になる人物の両親が、
ホイップクリーム会社が提供の、クイズ?番組に出ていたり、
打ち上げTV中継の、スポンサーがケロッグだったりするのが、
いかにも、アメリカン!らしくて、ちょっと愉快。


オルドリン飛行士ら、歴代宇宙船のパイロット達が、
着陸現場の模様について、なまなましい証言をする。

「カプリコン1」方面とおぼしき、<ハッタリ陰謀説>に対しては、
当然、反論が出る。
「アメリカ人は、たった2人の間でも、秘密は守れない・・・」
には、爆笑した。


そんな中にあって、
当の最高功労者・アームストロング船長の、
近年インタビューが、まったく出てこないのが、気になった。

その分、周囲の人々の証言から、
彼がいかに冷静沈着で、
とっさの現場対応に、すぐれた人物だったかが、
むしろくっきりと、見えてくるのが、また愉快なのだ。

後でパンフを見たら、現在アームストロング氏は、
世捨て人同然で、ひっそりと暮らしており、
表舞台には一切、出ないらしい。
まあ、それも、正解の一つだろう・・・。

他の飛行士たちも、証言しているが、
歴史的宇宙飛行士として、その後の人生を生きることは、
責任とイメージ上、
かなりの、プレッシャーなのかもしれない。

間違いない事は、月面計画の後、
彼らは心境的に何かが、変わった、という事。
小さい事は、大して気にならなくなった模様。
「みんな、ガソリン代の事ばかり、気にしている・・・」には、
いまだに誰も、反論できないだろう・・・。


小生が、スペースシャトル以降の、宇宙ステーション等の報道に、
かつて子供時代に、生放送で観ていた、
アポロ着陸中継の頃ほどには、
熱っぽく語る気になれない、その理由が、
10名ほどのお客と共に、「ザ・ムーン」を観て、
今回、よくわかった。

世界中の人々と共に、成功?不成功?で、
毎回ドキドキ、はらはらさせられた、アポロ計画に比べると、
スペースシャトルや宇宙ステーションのニュースは、
あまりにもリアルすぎて、イメージ想像の<余剰>が、ない。

未知の大地へと、命懸けで冒険する、
挑戦者達を、強く応援する、というロマンが、
月面ロケット旅行に比べて、あまり、感じられないのだ・・・。
この感覚は、今後も、それほど変化はしないだろう・・・。


はるばる行って、
地球を月面から、眺める者が出る機会は、
もう当分、ありそうにもない・・・。
そしておそらく、小生にも・・・無いだろう。


以上。
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  1. 2009/02/09(月) 22:16:54|
  2. 劇場用映画
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