旅人、覚書。
その後、連休中は、学園祭を渡り歩きつつ、
その間に、自主上映を楽しんでいた。
2日(月曜)、朝は法政大・自主法政祭へ。
<シアターゼロ>上映会で、
洋画「LOFT」デジタル上映を、鑑賞。
フィルムだったら、なお良いのだが。
英語劇だが、ドイツの古典映画にやや近い作風。
巡視艇の船長は、典型的なハードボイルド親父。
ジャックした主犯中年男性が、妙に紳士風で、
ステレオタイプを越えた特徴あり。
舞台は船内のみ、きわめて小規模ながら、
中年男性のみが共感しうる?余韻を残す、洋上サスペンス。
上映終了後、軽い昼食。
上智大へ寄り、前述の3本を観る。
その頃、なかのZEROのホールでは、
年一回の定番、
<なかのムービーラプソティー 08>の、真ッ最中。
やや遅れて、そちらへ到着。
飯野歩監督の「ガソリンゼロ」を、久しぶりにスクリーンで、再鑑賞した。
「スズキ商事」(惜しくも未見)の、河野和男監督との組み合わせは、
意外に無いので、最近では珍しい。
お客さんの入りは今ひとつで、30人?位。
司会者はいささか困り顔だったが、
呑み会へのメンバー残留率は、きわめて高く、
かなりの濃さと、ハイテンジョンの交流が、発現したのだった。
3日(日曜)は、昼前まで休み。
午後より、早稲田祭、および自主法政祭を、訪問した。
稲門シナリオ研にて、
追加上映される新作、「恋愛のカタチ」を拝見。
映画美学校あたりで、鈴木清順監督流の習作を撮った、という印象。
夢とウツツで、男女の性別も何も、徐々に変になってゆく話。
イメージとしての、スプーンの使い方が、ちょっと面白い。
スプーンの「マグノリア」、だろうか。
そして帰りがけ、再び自主法政祭へ。
18時頃より、映像研究会の上映を、訪問。
フリー上映作、4本を拝見す。
瀬良昌義監督「es-initial」(10分、後半のみ拝見):
姿が見えないらしい?青年の隣に座ってる、
何か哀しそうな様子の女性。
何とかしてあげたいけど、
どうしてあげたらいいのか、彼にはよくわからない・・・
そんなもどかしさを、表現する劇。
岡部遼監督「テッシュ研」(11分):
新入部志願者が迷い込んだ、奇妙な、大学部活。
たかがティッシュの扱い方に、細かくこだわる、部員達。
部員が相手を敵視?する基準が、よくわからない。
発想は面白く、ナンセンスな味はあるが、
台詞に演劇的?力みが強くて、
笑いがとれないのが、惜しい・・・。
津田達也監督、文月十四・陽月脚本、「市ヶ谷怪奇談」(10分):
ホラ-は、驚き屋次第、という典型を示しつつ、
真新しい校舎内で、トイレの怪談ネタに、
ゴダールを混ぜたみたいな撮り方で、
変なキャラ達をはしゃがせた、パロ。
そのばかばかしさには、かなり、笑わされた。
これが一番、面白い。
土居太郎監督「境界線」(5分):
最初PV調、
映画を作るべく交流する、部員達。
しかし、仲間が実家の事情で、抜けることに。
撮影プランは夢と化し、
紙飛行機となって、飛んでいった・・・。
学生時代の終わり、これも又、哀愁。
夜20時前より、中央ステージ前に、学生達と共に、待機。
恒例、<星空上映会>のためである。
場内の噂では、昨日から星空上映をやっていて、
昼間は、ウルトラマン・ステージ(!)があった、という。
今夜は、「仮面ライダーが、来る!」というのだが・・・?
2、3度の映写調整を経て、
姿の、女子学生司会による、
「それでは、只今より、上映します!」の合図の下、
始まった、その、フィルム上映作品とは・・・
あ、TV版「仮面ライダースーパー1」だ!
そうか、1号2号だけじゃないよなあ・・・!
ちょっと、びっくり。
学生、皆、「待ってました!!」の大歓声。
なぜか、後半期のジンドグマ篇、<はしご魔人>の回。
少量で戦車をも吹っ飛ばす、新型爆薬。
(爆破シーンで、イエ~!ウオ~!の歓声が飛ぶ!)
これを盗み出すべく、怪人・はしご魔人が、
盗っ人役の候補として、
小学生と元泥棒のひょうきん男を、さらうのだが。
何もない空から、いきなり、
ハシゴがカラカラと、降りてきて、
網が、ばさっと・・・に、一同、爆笑。
生死をかけた、盗っ人候補の試験は、
はしごの穴くぐり。
戦闘中のアクションも、敵味方とも平然と、
宙に浮いたはしごの上を、スタスタと歩き、
地上では敵集団がはしごを持って、
まるっきり、同心捕物帖の、「御用だ!」の動き。
何でもあり、だな~。
はしごって、結構、使いでがあるもんだ。
愉快な眺め、だった。
1本目が終わり、司会の案内とともに、
突然、舞台上に現れたのは・・・
え、ス-パ-1役の俳優、御本人ではないか!
なんという、嬉しい驚き・・・・・・!
「この前、中国で、
いろいろなライダーソング、歌ってきました!」
「あいにく、大学のお達しにより、
夜7時は、歌はだめ、だそうで・・・」とのたまう、御本人。
学生達、「ええ~っ?!」と残念がるも、
氏は客席よりのリクエストに応じて、
「変身!!」ポーズを複数、連発してみせていた。
これぞ正に、ファン冥利、なり。
その次に、中休みを兼ねて、
学生有志による、ライダー・コントでつなぐ。
赤ジャージのヒロイン(さっきの司会らしい)をはさんで、
牧場主のショッカー・マスクと、ライダーお面の筋肉男が、
上着脱いで、じゃんけん勝負する、というもの・・・。
これが、もう、ぐだぐだで・・・・・ダレた。
たちまち、やじと、失笑の嵐に。
最後は、2本目、劇場版「仮面ライダーBLACK」。
改造用にさらわれた子供達を追って、鬼が島へ乗り込む話。
以前、川崎市民ミュージアムで観たもの。
緊迫バトルの直後に、落とし穴へ落とされるBLACKに、
「ああ~ッ!!」の声、客席に満ちる。
囚われてる子供やライダーを観て、
「やめろ~怪人!」「俺のライダーを殺すな!!」
などと叫ぶ、ツッコミ学生の声も、甲高い。
盛り上げというより、もう、入れ込んじゃってる・・・。
自動的に、ボディの傷を修復する、
バトル・ホッパー(バイク)に、「すげえ~!」の声も・・・。
みんな、本当に喜んでいたなあ・・・。
大半の者が初めて観たはずの、彼らの中に、
昭和のライダーは、生きてゆくのだろうか・・・?
ひっそりと?微笑ましく眺めつつ、
夜のキャンパスを後にした、小生であった。
以上。
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- 2008/11/04(火) 20:51:54|
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