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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

カムバック、濱マイク!

錠の、つぶやき。


街は、確かに、変わったなあ・・・。

日曜(27日)は、<黄金町映画祭>を堪能すべく、
何年かぶりの、シネマ・ジャック&ベティを訪れた。

すぐ隣にあった、あの横浜日劇も今は取り壊され、
跡地にはマンションを、建設中だった・・・。
「ニューシネマパラダイス」みたいだった、通りのミニ・アーチからは、
電灯の文字が、はずされていた。
近くの黄金劇場は、まだ、あったけれど。
探偵・濱マイクの帰るべき事務所だった日劇は、もうここには無いのだ・・・。

再開発や健全化?とひきかえに、
この街ならではの、<大人の不良>っぽい風景、特色が、
大分、薄れてきたようだった。

かつて、80年代後半より、
大井武蔵野館やキネカ大森、川崎国際1・2等でも掛からない、
時代劇映画群を補充しに、
しばしば足を伸ばして来た、このミニシアターで、今、
数多くの自主映画を含めた、上映イベントを観ているのは、何だか不思議な感じがする。

地元の衆でごったがえすロビーや、客席は、確かにここのそれなのだが、
スクリーン上の世界は、一時はあたかも、シネマ下北沢のような感じだったのだ・・・。

なにしろ、期間中の上映作品中には、
「美的天然」、「隼」、「東京失格」、「マチコのかたち」や、
現地ロケの記録としても貴重な、
「拳銃(コルト)は俺のパスポート」、「我が人生最悪の時」、
「ヨコハマメリー」などが入っているのだから、
相当に豊かな、ラインアップといえよう。



まずは、<アートフィルム特集>枠、その1。

お隣の名画トークショーの満席状況に比べ、
お客が十数人なのは、ちと寂しいが・・・。
客席で会場運営係の人から、2プログラム全作品の、投票用紙を渡された。
点数評価等、記入する枚数が、多いな・・・と。

前半部は、アニメ短編集。

和田淳監督の、
「やさしい笛、鳥、石」、「鼻の日」、「そういう眼鏡」。
人物達が列を成しての動きは、やや固く、
人工的・機械的で、いかにも実験映像式。

次に、野上寿綿実監督の、ゆっくりゆっくりな動きのアニメ。
「考える練習」、「夜中の三時」、「UFO」。
・・・いや、その絵はUFOじゃなくて、空中か水中浮遊だと思うんだけど・・・。

・・・その後は、お待たせ!玉野真一監督シリーズ。
「よっちゃんロシア/残りもの」(再見)
「純情スケコマShe」
「長髪RIOT」

3本とも、すべてが、100%、
理屈も、泣かせも、メッセージも何も無い、
ナンセンスと、笑いの、極致。
分析して意味を求める事自体が、すでに、無意味。
(撮った監督当人が、そう言ってるんだからな・・・の声)

徹頭徹尾、人間達の稚気?あふれる行動や、
彼らのリズミカルな動きと、キャメラワークあるのみの、
これらの短編3本が、むちゃくちゃ、面白い。
動き自体がテーマ?であり、ひたすらそれあるのみ、なのだ。

「よっちゃん・・・」では、男が、路上をころころと転がり、
女が手拍子で、リズムをとって、男が踊りはじめ、
やがて男のみが、歌とともに墓石前で、また全力で踊りまくる。

「純情・・・」では、青年達が真夏の公園で、
扇風機をいじり、ベッドに乗り、足をばたばたさせ、
ヒロインの撒く水を、じゃぶじゃぶかぶり、
気持ちよさそうに、目前を滑り降りる、能天気さ。

「長髪・・・」では、これまた真夏の神社で、
長髪女(に、扮した男・・・)相手に、
怪人<すいか人間>が大暴れ、
鳥居の上からミルク?を飲んだ挙句、
疾走、流れる川へと突入し・・・
流れ込む運動性が、勢いが、もう止まらない。
一方、妊婦は、腹をなでて・・・。

たったそれだけの、洗練とは縁遠い、
人物達がぐにゃぐにゃ、うごめくだけの短編群が、
どうしてこんなに、おもしろいんだろう。
観れた人達は、本当に幸運、といっていい。
ああ至福、これ以上、何を望むや?


これらに比べると、続く<アートフィルム特集2>枠の、
<絵画的>アニメ作品群は、
洗練されている分、どうしても全体に、
画面が暗く、冷たく、おとなしく、くぐもった印象を与える。

田舎の雪山と少年と犬の死骸、という、
薄気味悪い組み合わせの、鉛筆画短編「ゆきどけ」、
子供の目線から、病院外来の大人たちの様子を眺めつつ、
何故か、舞台芝居へと移る「診察室」、
都会生活のハイスピード状況を、
パラパラとめくり式で、一気にはしょって見せる「around」、
社会派?寄りの、対支配者市民ぼやき節「The Clockwork City」・・・。

どれも、作りが丁寧で、理知的な分、
「around」以外は、人物達が活気に欠け、
固い、くぐもった印象が、ある。

そうした、くぐもった中において、
辻直之監督の、モノトーン絵描きアニメ2本は、
子供の奇想そのものの世界を、思う存分広げてふくらませていて、
比較的に、好感がもてた。

「雲を見ていたら」では、
小学校の生徒が、妄想めいた状況下で、
目玉の付いた雲に同化してゆく、
そして徐々に周囲の人々や、世界も・・・となってゆく。

「影の子供」では、
家庭内不和?とおぼしき一家の、幼い兄妹が、
ヘンゼルとグレーテルのごとく、悪夢めいた世界へと入り込み、
自らも大幅に、それこそ自由奔放に、変形・変身しつつ、
ひたすら、あちこちとさまよい歩く。
終わり方も、唐突で、あっけないのが、いかにも子供の夢。

これはもはや、われわれ大人が失った、
残酷さと同居状態の無邪気さ、でたらめさの発露、そのものの世界。
そこには、もう、戻れないのだ、多分・・・。


休憩後、実写作品、2プログラム。

高橋陽一郎監督「日曜日は終わらない」は、
カンヌ国際映画祭にも出品された、
1999年制作の、単発ハイビジョンTVドラマ。
水橋研二・主演。
岩松了・脚本。
ピンク映画祭でも知られた、故・林由実香さん、おそらく唯一の、
NHKドラマ出演作、である。

よって、50名ほどの場内には、そちら関係の方々の姿、ちらほら。
以前上映の機会を、逃していたので、
ようやく、ちゃんと観れたのは、ありがたい。

母親と離婚した父が関わる工場を、
リストラされた、元工員青年が主人公。

その母は、とんでもない男と、再婚してしまう・・・。
(ほ、本気か?ありえねえ・・・の声)

青年が憂さ気晴らしに、風俗店に寄るが、
風俗店のホステス(日活ロマンの・・・!)が、気に入らず、
チェンジ(苦笑)したら、
その相手が、林嬢、というわけ。
ドラマでも、まったく、
<いつもの林由実香>そのものの役で、
のびのびした演じ方なのが、微笑ましい・・・。

台詞が最低限に抑えられ、かつ、かなり長廻しのシーンが多い。
時折、途中経過の説明をはしょったような、つなぎ方になるので、
観ているほうは、ちょっと慌てることも。

ある人物の姿が、急に消えて、
いきなり、主人公の出所シーンになり、あれっ?となる。
(あ~、おそらく、殺して、捕まってたんだろうな・・・と補完、の声)

あるいは、廃墟のシーンの後、急に、林嬢の姿が消える・・・。
いつのまにか、なんとなく、主役一人になっている。
(あ、一人で先に帰ったんだな、多分・・・と補完、の声)

登場人物達が、ひそかにロケット開発?をしている話、
あれから発射は、どうなったんだろう?などと。

ところどころ、各自に補完を要求する、不思議な作りの、ドラマ。
大杉蓮、塚本晋也らの出し方が、
静かなドラマの中に、ユーモラスな味あり。


それから、休憩後に、もう1本、実写の自主映画。

「鼻歌泥棒」。

92分、延々と、
まるで大島渚監督映画の、ディスカッション調、そのもの。
裁判制度、死刑制度などを真面目に、討論したい向きには、
参考にはなるだろうが・・・
とにかく、ゲスト?達の、主役への攻撃が、どれもきつく、
互いに揚げ足を取り合うような議論が、延々と長いので、
かなり、疲労した・・・。


最後は、黄金町ロケ等に関しての、
林海象・中村高寛・山本政志の3監督、トークショー。

やはりというか、
<大人の不良>の街、というイメージが薄れてきて、
街の特徴が無くなって、変わってきたなあ・・・
というお話に、自然に、なったのだった。

でも、他所からの訪問者としては、
他の街と比べると、
やっぱり、まだ大分特徴が、あるほうなんじゃないか?とも・・・。


と、つぶやきつつも、
充実感を土産に抱えて、
小生は、帰路についたのだった。



以上。




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  1. 2008/07/28(月) 01:38:58|
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帰ってきた、監督!

代表者、追記。


・・・その後、金曜夜、
仕事終了後に、ダッシュで、渋谷東急へ。

PFFアワードの授賞式は既に終了し、
グランプリ受賞作、
市井昌秀監督(注1)、
「無防備」の上映が、始まっていた。

田んぼの真ん中の工場に、妊婦の新人がやってきた。
旦那が失業中にもかかわらず、
何だか、とても前向きで、陽気。

指導するのは、かつて交通事故で、流産した女性・・・。
対照的に、無口で陰気、
夫とも、うまくいっていない様子。

そんな2人が、温度差を感じつつ、
何度か、相互関係の危機?に瀕するも、
徐々に、友情をはぐくんでゆく様子が、
工場内と、帰り道の田園を背景に、
割にゆっくりと、丹念に、描かれてゆく。
そして、運命?の日が、来て・・・。

妊婦を主演の一人にした上で、芝居を撮り、
フィクションの中にも、ドキュメンタリーの手法を駆使。
双方が、ストレートな物語のもとで融合した、
圧倒的な・・・力作の、誕生。



以上。



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  1. 2008/07/26(土) 09:18:53|
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<速報、です>

代表者代行、速報です。


真夜中の、地震。

昨夜、千葉方面でも、
震度3位、揺れて、飛び起きました・・・!
上に積んであった物が、一部落ちてきましたが、
大きな崩れ等は、ありませんでした。

TVを付けたら、各局、地震速報に切り替わっていました。
岩手が、又も、震度6。
青森・八戸方面でも、かなり揺れた模様です。


こんな折も折、いよいよアナログ放送停波まで、3年を切ります・・・。
チューナーの用意、全国で大丈夫なのかしら、とかなり心配になります。
TV・ラジオの放送は、やはり災害時に、絶対必要ですからね。

今日は、午前11時のNHKニュースの次に、
停波関連番組のある予定ですが。
どの位の人が、観るんでしょう・・・?
今日は地震報道で、各局の番組内容変更が、多いとは思われますが。

昨夜は、深夜にテレビ東京で、
地デジアンテナ取り付け工事をする、
俳優の渡辺裕之さんのVTRが、映ってました・・・。



なお、今朝のチバテレによると、
今日は漫画誌「ガロ」の誕生記念日、だそうです。



以上です。





  1. 2008/07/24(木) 07:45:46|
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もう帰らない、あの夏の日・・・

代表者?記す。

PFFアワード、各入選作品、短評。



Aプログラム:

「無防備」(市井昌秀監督)、「ゲンツウ」(岩永洋監督)、ともに未見。

以下、土日の上映順に並べる。



Bプログラム:


「一京」:多久間知宏監督

昔惚れた女性が急逝し、今日が葬式と、知らされた主役青年。
スコップを使うあたりから、
奇妙な道中が始まる、ロードムービー。

太鼓をたたく男の存在感、
ヒッチハイクした車の女性の変わり方が、ちょっと面白い。

人は時として、真実の中に嘘を、
嘘の中に真実を混ぜるもの、というドラマを、
ちゃんと凝縮して、描いているのは、感心。
山から海へ、という方向性も、正解。

タイトルの、数のたとえは・・・それは、考え付かなかったな。
ラストが唐突で、「え?」となる・・・。
うまく逃げられた?という感じ。
で、最初会ったあの男は、どうなったんだ・・・?


「かざあな」:内田伸輝監督

かなり以前、別所にて予告編のみを、見せられていた。
噂には聞いていたが、しかし、まあ・・・
ここまで、ギッタギタな、男女関係のこじれ話に、なっていたとは・・・!

筋を追う限りでは、
ラブコメみたいな、ありふれた友人同士の、男女数名の仲が、
恋愛がらみの、ありふれた、人間関係のこじれに突入してしまう、悲劇。
最初のほうの、和気藹々とした対話シーンを見せられた後だと・・・
何とも、つらいものが。

はっきり言って、主役青年の優柔不断が、いけないんだな・・・と。
そりゃ、周囲が皆、怒るだろうよ・・・。
男性達が吼えるシーンは、特に、つらい・・・。

ナレーションは、
主役の心情を吐露し、とりあえずの筋をつなぐ役目を、果たしているものの、
これはどこまでが芝居で、どこまでがドキュメンタリーなのか?と、
相当、はらはらさせられる、内容と撮られ方。
これ、生の出演者当人達の、エピソードじゃない?
と思わせる、生々しい会話や発言録音も、一部に混じっていたり、
公園での芝居の途中で、通行人に応じたり、と、
微苦笑かたがた、楽しめるシーンも、多く散見する。

パワフルで躍動感に満ちた、その撮られ方と、
画面の派手な弾み方、人物達のうごめきっぷりが、
作品としての、突出した魅力につながっていることは、
認めざるを得ないだろう。

特に、ヨウちゃん役の・・・山内洋子、
相手を突っ放しつつも、切なく、力演。
圧倒的、存在感を示した。
(この人の監督作品、観てきた人達は、まあ、納得するだろうな・・・の声)
又、これほどに泣き、笑い、怒ってみせ、
イキイキと対話する秋桜子、というのも、新鮮な感じがする。


Cプログラム:

「トラとホットケーキ」:堀本太地監督

新入り下宿人2人と、家主の、地味な室内対話で始まる。
初対面同士の、話題が無くてぎこちない会話が、いかにもそれらしい。
洗濯機のトラブル、笑ってしまう。
借金取りの男が現れるや、
これまた、後半がロードムービー化。
追ったり、追われたりしてるのに、
どこか、のどかな空気の、お話。


「Scherzo/スケルツォ」:平波 亘監督

金髪女?を振ってなお。
なぜかモテモテの、変なヒゲ男が、一応の主役だが。
やることなすこと、静かな中に、めちゃくちゃ。
友人の外国人男女や、ストリートミュージシャン青年、
不登校中の女子高生、警察官?らがからみ、
ヒゲ男の行く所、周囲の状況は常に、ドタバタと化す。

フランス映画のような、選曲。
ナンセンスでクール、ドライな笑いが、炸裂。
部屋で2人きりの男女シーン、傑作。
ただ、終わり方がこれまた、唐突で・・・よくわからん、あれは。


Dプログラム:

「蝉顔」:野田賢一&角田裕秋監督

ネットに青春漫画を描いている、非就労青年が、
家業崩壊で突如、ホームレス生活状態に陥る。
勘当中の弟は、今は女と同居暮らし、
ここにも居場所は、なさそうだ・・・。

公園で知りあった漫才師たちと、ひと時の交流を持ち、
自らの漫画内で空想する、
女装?チアガール(どうもな・・・の声も)に励まされつつ、
編集者への原稿持込みをするも、
いまいち、ぱっとしない日々が続く。

そのまま、人生訓的方角へ向かうか、と思いきや、
奇妙な人面型の腫れ物が、流行し始めて・・・、という、
怪奇心理小説方面へと、シフト。

人面創が、不安心理の象徴として、出てくるのはわかるのだが、
ドラマの収束点へ向かう要素としては、
ややわかりが良すぎるのが、欠点だろうか。

とはいえ、「自転車吐息」や「餓鬼の季節」にもつながりうる、
バタバタもがきつつ進む青年像、プラス、
終盤ぐるぐる渦巻く、妄想的画面の疾走感には、捨てがたいものがある。
描写のテクニックは、ほぼ完成しているので、
後は、構成の妙次第、だろう。


「天狗の葉」:斉藤貴志監督

夏休み。
人気の無い、静かな小学校、
団地の一角にある、廃棄品だらけの、集会所。

そうした風景の中で、
近所同士の、少年と少女が、遊ぶ。

幽霊らしき<何か>を感じたとかの、噂をしつつ、
それらの敷地に、金網を越えて入っては、
好みのものを持ってきて、空間を作る。
ほとんど、1人、または2人だけで遊び、
時折、語り合う。

やがて、ある日、
少年のみが、思い立って山の上へ。
そこで天狗ならぬ、釣り人に出会って・・・
というだけの、ささやかなお話。

はしゃぐような活気こそ、観られないものの、
これも又、正に、子供だけの世界を、端的に描いている。

最初のうちは、一見クールに見える、子役2人の表情が、
次第に笑み、ほころびを見せるのが、なかなか、いい。
風音、虫の音などの音声に、
静かなる中、ゆったりした、味わいがある。



Eプログラム:

「ケイコワ」:三宅佑治監督

オール、切り絵アニメ。
くにゃくにゃしたキャラ・デザインは、ユニーク。
だが・・・筋が皮肉で、ブラック。

子供自慢、親自慢は、世の習いとはいえど、
その子供を、父兄や友人に見せびらかすアクセサリーにし、
子供が又、親をアクセサリーに、と、
相互の利用価値ばかり、考えている言動は、
ただただ、グロく醜く、不愉快な眺めなり。

こんな状況では、親のプライドと、過大な期待が、
<いい子>を演じる子にとって、重荷になるのは、当然だろう。
むしろ少しは、親子で口論喧嘩くらいすれば、いいのに・・・と、気の毒にすらなる。

藤子・A・不二雄先生の、ブラックな一部漫画のごとき、
暗いエグレ心理ファンタジー。

親も子も、互いを、見得のためのダービーホースに、すべからず!
というメッセージ、なのだろう。
しかしやっぱり、楽しくは無い、すがすがしくない・・・。
やれやれ、いつの世も同じよ、と、深き嘆息・・・。


「つつましき生活」:森岡 龍監督

漫画描きのルームメイト同士、
ぼそぼそっと、しゃべりながら、
もそもそ動きまわる、というだけなのだが。
行動を観察しているうちに、
結構ツーカー・コンビなのが、徐々にわかってくるのが、面白い。
漫才かコントを観ているようで、くすぐられ、笑える。
一人が原稿を汚してしまって、戸惑う珍シーン、
意外に女性観客が、笑っていた・・・。


「症例X」:吉田光希監督

老いたる母と息子、タバコの吸い方が、いかにも親子らしい。
介護暮らしの毎日といらだちを、淡々と映す。
その撮り方自体は、間違っていないのだが、
いかんせん、動きが少なく、単調なため、
長く感じさせるのは、否めない。
30分程度に、収めるべし・・・。


Fプログラム:

「死ぬほど好きだよ、おねえちゃん」:尾崎香仁監督

唖然、呆然。
なぜそこまで、姉との別れを嫌がるんだ、この甘えん坊な弟は・・・?
しつこすぎる位の、禅問答で、延々、引っ張る。
依存症のきわみ、とみた。
おかんのつれなさも、寒々しい、いたたまれない。
ラストの車中長回しが、圧巻。


「マイム マイム」:そうで由貴子監督
(注*某8ミリフィルム映画とは、まるで別物、なり・・・。
また、監督の苗字は、「山へんに且」、プラス「手」の字。)

衣装も、ロケのバーもおしゃれな、マイペースな女の子、
その際立った主演が、ほぼすべて?の、ガールズムービー。
一見、正しい事を言っている男子学生が、
どこか間が抜けているのが、ユーモラス。
2人とも、とりあえずは前向きキャラなのが、好感。

Gプログラム:

「舞い上がる塩」:水本博之監督

砂嵐の表現が、見事に<世界>を形成、
これぞハンドメイド・アートの巧み技、
辺境山岳冒険小説的特撮!決定版。
見せ場での、アレの出現が・・・グッ、とくる。
見応え、大いにありますぞ。


「GHOST OF YESTERDAY」:松野 泉監督

代打?店長がピッチャー、
記憶の欠けた母親役が、キャッチャー。
息子や娘役と、少人数で、
ゆったり、ゆったりながらも、
なかなかに見事なる、ファミリー・プレイ。
無茶ばかりするお父さんが、引っ張る、引っ張る。
ちょっと泣かせる、いいお話、なり。

これまた、2時間を越える大作だが、
4段落に区切ってあるので、
もし2段落目の後、中盤に、休憩を数分入れたならば、
丁度いいのではないか。

おそらくは、オマ-ジュなのだろうが、
区切りのサブタイトルが、有名邦画・洋画の題名になっていて、
1本目のそれには、どきっ、とさせられる。
特に、4つ目の題名は、作品の長さにふさわしい?もので、
つい、吹き出してしまった・・・。



以上。
  1. 2008/07/23(水) 20:58:30|
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帰ってきた夏の風物詩

半兵衛の、日記。


梅雨は完全に、明けた。
そして、PFF(ぴあフィルムフェスティバル)の初日が、来た・・・。


7月19日、土曜。
毎年の事ながら、午前中仕事の為、
アワードの、Aプログラムを観れず、無念・・・。

午後より、渋谷東急へ向かう。

そして、20日までの土日2日間、可能な限りの時間内で、
Bプロ以降の、すべてPFFのアワード上映作品(最終選考作)を、ひと通り観る事ができた。
観客賞の投票も、青い用紙で、行なってきた。

各作品評については、後日、別に追記する予定だが、
その前にまず、例年と比較しての、PFF会場内の状況を、
若干の変化が見られた事を含め、ごく簡単に、記しておきたい。


1・オープニング映像が、1種類に戻った。
(複数の過去入選監督によるOP制作は、無くなった。)

2・PFFアワード各回上映直後の、質疑応答コーナーが、無くなった。
これは、小生の知る限り、今までほぼ、想定外だったケースである。
「えっ、今年無いの?」の声、客席に多数。

理由はわからないが、
おそらく、Q&Aタイムの時間延長による、
プログラム全体の遅延を、避ける都合だろうと思われる。
逆に客席からの挙手が、無いときも、確かに過去にはあったのだが、
あれが初めから、まったく無いのは、ちょっと寂しい気もする・・・。
(上映前の監督挨拶は、例年通り、行われた。)


3・ロビーで公式パンフが、1200円で販売中。
30周年にふさわしい、充実した内容になっている。
(一部の過去PFFパンフは、800円から1000円で入手可能。)

4・昨年入選作の、2作入りDVDも、一枚3990円で販売中。
(過去の入選作DVDも、発売中。)

5・来年は、ここが<渋谷東急>で無くなり、
映画館名が変わる可能性が、出てきた・・・模様。
新映画館が、建つのだろうか?
そして来年の会場は、どうなるのだろうか?

元々この会場は、旧・東邦生命ホールだったのを、
駅前の渋谷東急&パンテオンが地下鉄工事の為、取り壊されたため、
<渋谷東急>の看板のみ、引っ越してきたテナントである。

なお、司会のアラキ女史も言及していた事だが、
このホールは過去に、故・尾崎豊のライブコンサート会場だったそうである。
すぐそばの表に、記念碑があるのだ。

全国から、PFF参加に来た人々が時折、
旧・東急文化会館(既に無い。渋谷東急はその裏側あたり)や、
東急百貨店(ハチ公側)と、道を間違えてしまうことが、いまだによくあるそうだが。

渋谷の繁華街からは、ちょっとだけ外れた、意外に静かな場所にあるので、
最初は、わかりにくいかもしれない。
小生も、会場が変わったときは、そうだった・・・。今はもう慣れたが。

これから、平日の昼間等に来場される方は、
くれぐれも、道順と入場時間を、HP等でよく確かめて、
余裕を持って、観に来てみてほしい。
(お前は、PFFの広報か!の声)
作品内容の充実ぶりについては、保証付き、なり。

後、各プログラム途中の休憩時間(作品掛け替え等)が、割と短めなので、
トイレ休憩の時間には、注意を。
又、午前中から、複数のプログラムを、続けて観る人は、
一口サイズで軽めの、携帯昼食等の用意を、おすすめしておきたい。


では、今日はとりあえず、ここまで。



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  1. 2008/07/20(日) 08:49:27|
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帰ってきた、プロフェッショナル! 

左門の、日記。


例年のこととはいえ、連日の猛暑で、いささか参っている。
さすがに、体力的に年齢を、感じるようになった・・・。
週末のPFFも近いので、体調管理を、心がけている。


そんな中、「ザ・マジックアワー」と「アフタースクール」を、相次いで拝見す。

ともに、脚本のしっかりと出来た、上質のエンタメ映画であることを認めつつも、
それがゆえに、その具体的展開を、ここでほとんど明かせないのが、
実にじれったい・・・のだった。


特に、ユーモア・ミステリー「アフタースクール」については、
事前にいっさい、何も仕入れずに、
いきなり観たほうが、絶対面白い映画、なり。

「WEEKEND BLUES」「運命じゃない人」の延長上で、
脚本・構成の決定版を出してきた、内田けんじ監督の功績を称えるとともに、
私的には、佐々木蔵之介・堺雅人の2人が言うことも、概ね、何となくわかるのだが、
それでもやっぱり、大泉洋の役と台詞に、
より感情移入できた事だけを、述べるにとどめておく。

しかし、まあ、3部作でこれだけやっちゃうと、次が大変だろうなあ・・・と。
どうするんだろう、内田監督?
と、余計な心配をしつつも、エールを送っておきたい。


「ザ・マジックアワー」については、
これは、洋画・邦画をいっぱい観込んでいて、
かつ、舞台や映画を作っている、現場側の人達が、
演劇論・映画論を、人工的空間内の人物達に託して、語っている話だな、というものだった。

往年の洋画や、日活アクション映画調の、人工的背景を作りながら、
同時に、それらの後ろにある、悲しみやほころび?をも、
あえて差し出して見せてしまう、大胆さ。

したがって、純然たる?観客サイドの見方をする小生としては、
ちょっと、僕らからは、遠くに離れた世界かもな・・・との印象が強かったのも、確か。

観客というのは、まず大体において、
「どうせ騙すんなら、最後まで上手に、愉快に、騙しきってくれ!」という、
贅沢な欲望が、常にあるものだから。
そこらを、逆撫でされる台詞やシーンも、幾分あるといえば、ある、のだ・・・。
「ラジオの時間」以来、ずっと、感じてきた事ではあるが。

奥が、深すぎる・・・。
いかにも、舞台劇のプロ・三谷幸喜監督らしい構成、といえる。
(「8 1/2」、みたいなもんかな・・・?の声)

劇中、騒動の原因は、ほぼすべて、
周囲の男性達を振り回す、わがまま放題なヒロインと、
それぞれの理由で、思い込みの強い、
3人の男性の、せいなのだが。
シニカル・ファンタジーらしい、名台詞がいっぱい。

限定状況下の悲喜劇としては、大変面白く、
随所で否応無しに、笑わせる。
謎の人物、からむ気配の、かなり遅いのは、若干、気にはなるが・・・.
(.幻の、だからな・・・の声)
(もっととんでもない所から、出てくる奴かと、の声も・・・?)

TVドラマの、よくあるイメージと違う役、というのは、
それなりのリスクも、伴うものだが。
皆、あそこまで、やるとは。
さぞや、役者冥利に、尽きることだろう・・・と。

特に佐藤浩市、よくぞそこまで、思いっきりなギャップを見せる役を。
もう、圧倒される。
いつもの落ち着いた感じのまま、知恵者の役を演じる伊吹吾郎、痛快。
小日向文世、徐々に出てくるワルノリが、笑える。
柳沢真一がいるのにも、びっくりした。よく出てくれたなあ・・・。

終盤まで、チーム一同の調子よさに・・・してやられた。

ただ1人、本性(?)を現していないメインキャストが、もし居るとすれば・・・
綾瀬はるか?
・・・いや、こちらはいまだに、うまくかつがれているのかも・・・?
ああ、もう、わかんねえや。
これは、今後の宿題か。

やっぱり、観てもらいたかったな、市川監督にも・・・。


以上。







  1. 2008/07/18(金) 20:31:38|
  2. 劇場用映画
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帰ってきた突進野郎!

ビーグル警部の、捜査ファイル。


やっと、劇場用映画を、1本観れた・・・。
まさか今頃になって、四たび現れるとは、思っていなかった、
あのアクションする、遺跡のヒーロー・・・。

「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」。


大体、予想通りの展開と、いうべきか。
ハッタリと突進と、ご都合主義の、つるべ打ち。
それは、始めから、わかっちゃいたけれど。

ネバダの生還シーンだけは、
おいおい、そんなもんじゃ、無事じゃねえだろ~!!と。
あそこだけは、ちょっとな・・・。

しかし、そこから後は、な~んにも深く考えずに、
場面の流れに、身を任せる事ができた。

さすがはハリソン・フォード、
学生達にも、ひけをとらない活躍ぶり。


キャンパス周辺での逃亡、
森の中でのカーチェイス、悪女との対決など、
見せ場は満載で、結構、わくわくさせる。
沈みながら漫才?する辺りも、乗りに乗ってる。
若い助手役も、悪女や軍人相手に、なかなかの大奮戦。
やっぱり冒険シネマは、こうでなくちゃいけない!

ただ、「レイダーズ」や「魔宮の伝説」のときのような、
ショッキングな程の、クライマックスでは、無かったかもな・・・と。
何か、印象がつるつるなもんで。
それだけ、「レイダーズ」のアレが、すごすぎたのだった・・・・。


以上。
  1. 2008/07/15(火) 23:58:23|
  2. 劇場用映画
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カムバック、上様!

政の、日記。

今日も、暑い。
日中、家の掃除と、換気。
古新聞・雑誌等を移動、一部を処分。

また、長野五輪や、トリノ五輪の新聞記事が、ぞろぞろ出てきた。
北京五輪も、いずれはこんな風に、過去の話になるんだろうなあ・・・などと。
大分、片付いた。


テレビ東京系「刺客請負人」、新シリーズやるみたいで。
予告PR、やってたな。フッ。

一仕事終わっての、夕涼みは、結構気持ちがいい。

あ、大河の「篤姫」、
とうとう、この日が、来てしまったか・・・。

島津の、やり手殿様・斉彬公と、
江戸城の、役者やのう!な上様・家定公、
いっぺんに、ダブルで、逝去の回。
そりゃ、篤姫様、ショックだわな・・・。

こちらも、時代劇ファンの、二大お楽しみキャラが、
出番終わって、残念だけど、
なにしろ、史実だからなあ。
あれ以上、引き伸ばせないよねえ・・・。


あ、「笑点」観るの忘れてた・・・。
あっちも今、リアルで<大空位>状態、なんだよね。
たい平、うまくやってるかな・・・?



以上。




  1. 2008/07/13(日) 23:54:01|
  2. 時代劇
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帰ってきた白菜男!

ビ-グル警部の、捜査記録。


洞爺湖サミットは、一応無事に、終わったが。
あれが題材のパロディ映画、「ギララの逆襲・・・」、
東京近辺公開は、まだ先になるらしい。(注1)
どうやら、26日以降になる模様。
なぜ、そんなに後に、なったんだ?
G防衛作戦上の、都合か?
タイミング的に、もったいない気も、するのだが。

・・・いや、まあ、それを云うなら、
札幌の「イチモツ」上映と、
<映像温泉芸者>イベント「芸者in札幌6」も、8月上旬なんだが。
(8月2日の土曜、新札幌サンピアザ劇場にて、ダブル開催の予定。
お近くの方、よろしく!と、PRタイムでした)


さて。
12日、土曜。
やはり今日も、暑い・・・。32度は、越している。
身体にも、ややだるさを感じる、今日この頃、なり。

15時、例によって、フィルムセンター。
約10年ぶり位の再会、2作品を鑑賞。


「休憩」。
飯田譲治監督(注2)。
1980年制作、翌81年PFF入選。
わずか10分の、短編。

なにげない、屋外風景の連続、
女子高生役を何度も、右から左へ、無言で走らせ、
類似場面の反復運動を、多用している。
「ヒッチハイク・ブレイク」と、近しい表現形式だが、
あちらよりはおとなしく、小粋な印象も。

その細かい場面を、工事現場のゴーン、ゴ-ンという音に合わせて、
編集しているのが、最大の特徴。
キャメラを人物とともに、グルリと回して撮る、
画面からスクリーン、スクリーンから客席へと、視点を後ずさりさせる、など、
撮影の実験精神にあふれた、一作。


「東京白菜関K者」。
緒方明監督(注3)。
1980年制作、翌81年PFF入選。
大分後に、ル・ピリエあたりで、観たような・・・。

本来は8ミリフィルム作品だが、
オリジナル・フィルムが紛失しているため、
デジタル・リマスター版での上映になる旨、
お断り書きの字幕が映って、開始。
その分、音楽は、よりクリアーになっている。

カフカの不条理小説「変身」をモチーフに、
ある朝、下宿で突然、
頭が<白菜>になっていた男の、ドタバタ逃亡劇。

白菜仮面状態のまま、主役が友人と、喫茶店で会話したり、
青山学院大近辺や、新宿の街中を闊歩したり、
ディスコ・クラブの女性客や、原宿ホコ天の竹の子族らと踊ったりする、
ゲリラ的ロケが、見所。
今や80年代初頭の、貴重な風景記録にも、なっている。

アイドル的イメージで登場する、女子高生との、
唐突すぎる、別離シーンには、
昔同様、皆、爆笑していた・・・!
ラジオ局DJや、TVドキュメント風レポーターのシーンでも、
登場人物たちが、むやみにもみくちゃにされる様は、可笑しい。
すべてが、いわば躁(そう)状態のまま、疾走してゆく。

白菜狩りをする連中や、
強烈な白菜男ストーカー(室井滋!)に追い回され、
くたくたになった白菜男は、
ラストでようやく、安住の地を得る・・・。

この追っ手達のメンバ-が、撮影スタッフともども、
当時の有力自主映画関係者で、いっぱい。
佐野和宏監督に、<狂映舎>に・・・。

混沌、混迷、乱気流。
おそらく、あの頃のむちゃくちゃ多様な、人材の混じり合いこそが、
PFF組の発する、パワーの源、だったのだ・・・と。


以上。



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  1. 2008/07/13(日) 23:05:48|
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帰ってきた元締のじっちゃん!

主水日記。


水曜、おなじみ、チバテレ。
初期「仕事人」。

敷地内に仕事で入る農民を、鉄砲で試し撃ち、
やたら陽気に?非道な鉄砲方役人、三人組。
住民の苦情は、庄屋達を抑え込み、小銭四枚渡して片付けるし、
もう、非難ごうごう・・・。

父を撃たれた農家の娘が、江戸に来て、仕事人を募るも、
表立って募集したため目をつけられ、三悪人に射殺された。

元締・おとわから聞いて、秀、左門は「やる!」気になるが、
小銭じゃ割にあわねえ、危険すぎる、と仕事を断った、主水。
しかし、奉行所の表仕事で、依頼人の無残な亡骸を引き取りに来て、
三人の態度を見た上で、やはり仕事を受けることに、転じる。

奉行所と組んで、
自分たちを刈りに来る仕事人達を、罠にかけるべく、
二重三重に、防備を固める、三人。

そんな頃、江戸へ突如、
初代元締・鹿蔵が、フラッと帰ってきていた。

悠々自適、旅の途中、
若い女連れで。
元?女房のおとわが、いながら・・・。
(そりゃまた、お盛んだねえ、の声)

それを知った主水、
おとわの名前を出し、鹿蔵をちょっと脅かして。
標的三人退治の資金と知恵を、拝借することに。
(おいおい!それ脅迫やん!ワルやなあ、の声・・・)

主水は左門と秀にのみ、手に入れた小判を配るが、
やがて、おとわが、この主水達の動きを察知。
それでは仕事上の仁義に抵触する、という事で、
急遽、鹿蔵・おとわの、<曲者夫婦元締対談>が実現。
(並んで座ってると、結構、お似合いな感じも?の声)

結局、小判の多くは、例の連れの女が、
小遣いの反物代に持っていってしまい、
仕事料の大半は、後日のつけ払いという事に。
(がっちり、してるョ・・・の声)

かくて一同、主水の手引きで、大仕事。
大物・鹿蔵も、古女房のおとわが相手では、
手伝わされてる、って感じで・・・苦笑。

以後、又、鹿蔵元締は、江戸から姿を消すのだった・・・。

はるか後に、「仕事人大集合」SPで、もう一度、現れるのだが。
(でも、おりくと、おとわって、同じ人なの、どうなの・・・?の声も・・・)


以上。


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  1. 2008/07/10(木) 23:38:09|
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帰ってきた伝説の刑事達!

北町警部補、捜査ファイル。


日曜、昼間。

カンカン照り。暑い。
帽子が無くては、外へ出たものかどうか、さすがに迷う天候。
それでも、出かけた、その行く先は・・・

毎度おなじみ、高田馬場、BABACHOP。
自主上映の老舗・B級ランダム主催の上映会、<探偵VS刑事>。
知人達との再会後、
途中より、入場。

まず旧作2本、再上映。

「三匹の刑事 完結篇」の終わる頃、入場す。
(B級ランダムの主、中村幸一監督。既述、検索・<演者か刑事か三匹か>の項を参照)

「探偵 麻生よう子」、三たびの再見。
ただし、今回はまた、若干違うバージョンで、
佐藤ザンス氏の悪役が、後半で焦っているシーンが、戻っている。
一方、逃亡中?のシーンが一部、カットされたまま、なり。
(電丼、TAT監督:既述、検索・<もしも自主女優が冬の舞台に泣いたら>参照)
なお、初見客達には、実によく、ウケていた。


これらに加え、今回は、
<三匹の刑事>シリーズの最新作が、お披露目になるのだ。

(・・・え?完結したのでは・・・?の声)

このシリーズ、三人の刑事役というのは、
男の刑事2人(石毛誠&平川敬大)に、女刑事が1人で。
とある事件をめぐって、ひょんな事から知り合った3人が、
所轄・管轄を越えて、合同捜査を展開し、
共通の事件を、スピーディーに解決する、というのが、基本形。

他には、3作目から、
助手役の女性刑事(越坂奈月)が、約1名、いるのだが。
彼女はなぜか、4人目として、カウントされない・・・。

さて今回、「完結篇」後の続編を制作するにあたり、
メインの女刑事1人が、諸般の事情により、
新人女性刑事(川崎由美子)に、交代となった。

かくて完成、
中村幸一監督、「新三匹の刑事 三匹の刺客」。

今回の活躍は、イラク帰りの、元自衛隊幹部達にまつわる、乱射事件。
謎の青年を交えて、スギ林内での捜査と銃撃戦が、
乾いたコミカルさを含みこんで、軽快な空気で展開。
できればもう少し、編集で各シーンを刈り込んで、
テンポを良くしてくれると、更にいいのだが・・・。

存在感が大きいのは、なんといっても、しーとん嬢の、パワフルな刺客。
熊狩りにでも、来たがごとくな、射撃ぶり。
そして、平川の自由奔放、放任状態?なアドリブ芝居の妙が、見どころ。
デート中のフリで捜査中の、4人目女刑事の、見るからに目立つ衣装姿も。
しかし、一番際立ったのが、

いかにも田舎作りな、目撃者のおばちゃん役(星野佳世!)。
のほほんとした主役刑事達との、ギャップが楽しい。
これがまた、大いにウケていた。


終映後、例のごとく、居酒屋で打ち上げ会。
今宵は、祭りだ!!


以上。
  1. 2008/07/07(月) 22:54:37|
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カムバック、サーモン!

竜の、日記。


土日は、自主映画三昧に、
復帰?を、決意。

で、5日、土曜。
午後から、外を歩いてみる。
さすがに、日差しが強い。
もう30度を、越してる。

JRの駅前にも、乗り換え通路にも、
都内の大通りにも、歩行者天国にも、
警察の車両や、警備・パトロールの人々の姿が、目立つ。
駅のロッカーは使用停止中、
ゴミ捨ては、撤去か、閉鎖中。

そう、洞爺湖サミット警備の影響、なのだ。
北海道でも、こちらでも、
あまり、混乱が、起きてほしくないなあ・・・。

昼間は秋葉原にも、ちょっとだけ、寄ってみた。

人通り自体は、そんなに以前と、変わらない感じなのだが、
歩行者天国が無いのと、
駅前の路上ライブ組が、禁止で居なくなったので、
以前より大分、静かな感じで、寂しい気もする・・・。
皆、どこへ移って、やってるんだろう?


さて、そんな中、
またも、京橋の、フィルムセンターへ向かう。
15時の回。

この日も又、PFF過去作特集で、
しばし時の河を、鮭のごとく、さかのぼる・・・。


「ヒッチハイク・ブレイク」。
武吉伸治監督(注1)。
1984年制作、翌85年PFF入選。

わずか9分の、実験映像短編。
一人の青年が、郊外の道端に立って、手を上げてヒッチハイクする。
たったそれだけのシーンを、数通り撮り上げた上で、
画面分割、複数化、
ぐるぐる回転、微細動、ハイテンポの反復、などなど、
あらん限りの、細かい画像処理の、フルコースを駆使。
いわゆる、イメージフォーラム向き?実験映像処理の、印象。
ちょっと、めまぐるしいのだが、これはこれで、動きがあって、なかなか面白い。


「ヒュルル・・・1985」。
橋口亮輔監督(注2)。
1985年制作、翌86年PFF入選。

普通に、橋口監督自身が、バイト面接中らしき青年役で、登場。
出演俳優・女優たちは、劇中、
キャンパスでの自主映画参加組として勧誘され、集められた者達を演じる。

きわめてナチュラルに、長回し入りで、
ドキュメンタリー・タッチで進む、大学生青春映画。

撮影のエピソード中心で通すかと思いきや、
男女間の交流発展と、アパートでのお床入りまでも、
まるまる、リアルっぽく描いてしまうので、
どきっ、とさせられる人も、あるかと。

不器用そうな主役が、彼女になぜか、
ガッチャマン・ソングを歌うようせがまれ、
無理やり?披露するのが、妙な味に、なっている。
携帯も、ポケベル連絡も無いのが、
今となっては、貴重な光景、なり。



銀座周辺で散策、しばし休憩後、
東京国際フォーラムへ。


大阪芸術大学映像学科卒業制作展inTOKYO。
別名、<DAIGEI FILM AWARD2008 inTOKYO>。
スケジュールの都合により、
土曜夕方、18時25分の、
<ダイゲイOB上映会>プログラムのみを、観る。

そして、とんでもないものを、見てしまった・・・!
OB監督、石井裕也監督(注3)の、DV短編2本。
・・・・・これ、いったい、
他人にどう、説明すれば、いいんだ・・・!?


「グレートブリテン」:

病床の父と、
ちょっと頭の足りない?感じの息子、
その息子とセックスする、なぜか眼鏡男子が扮する、
やたらえばってる<女の子>・・・。
の、3人しか出てこない、寸劇。

笑えるには笑えるが、
かなりどぎつく、グロい、痛い?コント。
イカレてる、の一言あるのみ。

・・・あれ、オチらしいオチも無く、急に終了しちゃった・・・。
いいの?そんな・・・投げちゃって。


「東京の空の雲はナタデココ」:

新宿西口周辺、他でロケ。
踏み切り前に、幽霊?みたいな、少しイカれた風の女がいる。
「また居るよ・・・」と、最初は迷惑がっていた男が、
いつの間にか、この女と、意気投合。

路上で、公園で歌い、
どぶ川で転がり、遊び、
ひたすら、そこらじゅう歩き回り、はしゃぎ回る2人。

やがて一人がもう一人を、殺してしまい、
2人がしゃべりながら、血糊が派手に飛んで、
もう一人も自分で死んで、終わり?

と思ったら、ヘンな天使が現れ、
死んだはずの人物が再登場、
3人で、シュールな会話が。

ブラック・コメディ・ミュージカル・・・なんだろうな、これ。
歌ってる人達も、歌詞も半ば、やけっぱちというか、
まるで、「ええじゃないか」みたいだ・・・・・。

筆舌に尽くしがたい、むちゃくちゃな作品。


上映後、柴田剛監督(注4)&石井裕也監督の、大阪芸大出身組トーク。

彼らに言わせると、大阪芸大の映像学科とは、
ワレこそは天才や!スーパーサイヤ人や!と思ってる位の学生が集まってきて、
東京が、なんぼのもんじゃい!と叫びつつ、
卒業制作映画を作ってゆくことで、
いわば精神的リハビリを、している所、なんだそうな・・・。
だから、芸術学校としては、
変に、ハイソにならないほうがいい、との見解で・・・。


うむむ、それだけの話を、聴いた後でも、なお・・・
いまだに、計り知れぬものが。
次は、何が飛び出してくるのか?
楽しみな、大阪芸大出身組、なのだった・・・。



以上。
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  1. 2008/07/06(日) 11:27:57|
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あの人達も、帰ってきた!

ゼルディア、通信。


あれもこれも、だんだん飛び飛びに、なっちゃったけど・・・また観始めてますよ。


MXTV「帰ってきたウルトラマン」:

第2話、郷隊員がMAT入隊。
最初から運動神経、良すぎ。射撃もうますぎ。
この時点で、怪しまれないんだろうか?と心配になる。

早速、東京湾でタッコング掃討作戦、
新人・郷の自信過剰な勇み足で、失敗!あ~あ。

サブマリン同乗の隊員がかばうも、
機の録音テープは、ごまかせなかった・・・。
あれ、もしかして隊長、その後の、
「ウルトラマンに、なれっ!!」も、しっかり聞いてるんだろうか・・・?!
だとしたら、免職はもしや、別な理由で・・・?

それとも、やっぱり信じたのでしょうか?隊長は。
それなら、シリーズ後半で、二代目隊長が、
正体を知ってるっぽい?様子が伺えるのも、うなずけるな・・・。
ひそかに申し送りが、あったりして。

せっかくスカウトされたのに、もう隊長から、追放に・・・。
帰ってきた自動車工場でも坂田さん、冷たいし・・・。
自分で蒔いた種とはいえ、なんとも、気の毒。

後半、みたび命がけの、人命救助へ。
そして、やっと、変身!勝利!やったね。
でもできれば、ウルトラ水流で、
工場の消火も、していってほしかった・・・。
初代マンは、ぺスター戦の時、ちゃんと後始末していったぞ!と、
新聞・雑誌に、書かれてたりして。

とりあえずMATに戻れて、よかったけど。
ラストの夕日シーン、幸せそうなアキさん。
その後の展開を思うと、やっぱり、泣けてきますね・・・。

当時の子ども達が、ウルトラマンごっこしてるのが、ちょっとうれしい、です。


*「レスキューフォース」:

人命救助しつつ、武装悪人集団とも戦うチーム・・・
それは結構、ハードだ。

男子隊員2人が、
竜巻を追うお天気お姉さん(またも登場、ハリケンブルー)のファンだったのが、かわゆいぞ。
(これ「ツイスター」だよね、の声)
メカ設計者の息子さん?が、よいこ濱口なのも、ナイスです。
これでレスキュー指導が、郷さんなら、最高?

ついに早見優が、長官!役の時代が、来ましたね。
悪玉トリオがなんとなく、ヤッターマン三悪と、似てきてるかも・・・。
某恐竜アニメといい、この線、影響力大?


*「ゴーオンジャー」:

五色の戦隊シリーズ、毎年恒例の、
第6のシルバー戦士、参入シーズン。

今年は2人、金と銀のコンビです。
(きんさんぎんさん?の声)
しかも、別荘みたいな家に、2人きりで住んでる、兄と妹。
お師匠さん・兼・メカは、空飛ぶ青い、クジラ。
(「ムーの白鯨」・・・の声)

で、金髪染めの、クールな兄貴は・・・
あれ、ゼクトの、元・パーフェクト・ハーモニーさんだ!
この人が出ると、なんとなく香港・台湾方面のドラマが浮かぶのは、なぜだろう?
やっぱり、かっこいいな・・・。
妹相手だと、ちょっとビビるのが、ちょいかわゆい。


*「仮面ライダーキバ」:

例によって、1986年と、2008年の話が、同時進行。

喫茶店のマスター(木下ほうかさん!)が、お誕生日祝いに、
おニャン子クラブのサイン入りグッズを、もらってます。
一方、モテモテのヒロインAさんは、実は、お料理が・・・。
ナンパお父さんが<指導>するのは、この場合は、正解かも。

マンションや踏み切りの前に、
黒マントの、クールビューティ・ファンガイア。
美女だけど、見るからに、怪しい。
人間を愛した、女ファンガイアを探し出して、
情け容赦なく、処刑した!ひどい・・・。

現代、キバ君達が、お食事時に出会った、
ファミレス・バイトで注文間違え、おろおろしっ放しの、女の子。
あれ、ライダー555の、流星塾とクリーニング屋の子だ・・・。

強気主張派の前回とは、まるで正反対に、
他人との接し方がよくわからなくて、困ってる様子。
(役が変われば、見事に変わるもんだなあ・・・・と、感心の声)

で、自然とキバ君が、相談役に。
かつての自分を、見る思いなのかもね。

2回位だけの、里帰りゲスト?と思っていたけど、今週も出てる。
モデル兼務の、吸血鬼退治ヒロイン嬢が、
彼女を、病欠モデルのピンチヒッターに、かつぎ出してる。
なあに、笑顔があれば、ばっちりさ!というわけで。

これは、フィードバックで、セミレギュラー化かも?
でも、キバの<母親代わり>、って普段言ってる、
あの女子高生の立場は、どうなるのかしら・・・?
(男女オルフェノク以来の、壮絶バトル寸前の、予感が・・・?の声)

一方、80年代では。
あれ、ナンパお父さんと恋のさや当てしてた狼男が、
とうとう、やってはいけない、最終手段に!

川を流されてゆく、ナンパ父さん。
ああ、やっちまったか・・・。我慢してたんだな~。

でも、まさか、死んでないよね?あの人。
だって、死んだら・・・キバが、生まれない・・・。
どうすんの?

(ドラえもんを呼べ!の声)
(心配ねえよ、555達も一度、溺れてたから・・・?の声)
(みんなも夏は、水の事故には十分、注意しようね・・・の声)


それなりに、ひやひやしつつ、
つづく。


なお、土耀夕方のMXTVでは、
ただいま、「大怪獣バトル」を第1話から、再OA中!です。
(お前はMXの、回し者か!?の声)
(BS11でしか、観れないのかと、思ってた・・・の声)

メインテーマは、カードバトルの重量化・立体化、でしょうか。
割とシンプルな、部隊サバイバル&謎の遭難青年もので、引っ張ってます。
あの惑星では、ウルトラマンが、大変なことに・・・!
キーパーソンのヒロインは、もうちょっと後で出ます。

SFアクション・ドラマとしては、ちょっと薄い?感じなんですが。
好評だったみたいで、今、続編も、制作中だそうですよ。
カードバトル大好きな人は、どうぞ。


ゼルディア中間報告、以上。 [あの人達も、帰ってきた!]の続きを読む
  1. 2008/07/06(日) 09:03:23|
  2. 特撮
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カムバック、あの頃の君!

梅安の、日記。


あんまり、日常の食事がまずくなると、いやだったので(?)、
長いこと、離れていて、読んでいなかったのだが。

いつの間にか、「美味しんぼ」の単行本が、102巻に達していた・・・。
秋までは、しばらく、充電休載?らしいな。

やれやれ、やっと、親子対立に、一応の決着がついたようだな。
えらいぞ、ゆう子さん。

しかし、まあ、風貌が変わったねえ、山岡だけ特に。
最初の頃は、もっと痩せてて、ヒゲ生やしてて、
ハードボイルドな感じで、
イラついてて、頭かきむしって、
金田一耕助?みたいだったよなあ・・・。

それが今じゃ世帯もち、子持ちで、
やや、横長体型になって、落ち着いちゃった印象。
まるで違う人みたいで、何だか、なじめない・・・。
美食が、過ぎたんかな・・・?


山岡さん、秋の復帰までに、
どうか、第3巻位の、縦長姿に、戻っててくれ!と。
これって、贅沢言ってる、かな・・・?



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  1. 2008/07/04(金) 19:43:57|
  2. 日記
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カムバック、いとしき日々よ・・・

半兵衛の、日記。


正月から、いつしか。半年。
とうとう、本格的に・・・夏。
7月2日、水曜。


平日には珍しく、交通のアクセスに恵まれて、。
フィルムセンター、18時の回に、ぎりぎり、間に合った。

またしても、約20年ぶりに、観てきた・・・。
よくぞ、フィルムが残っていたものだ。

「うしろあたま」。
斉藤久志監督。
1984年制作、翌85年PFF入選。
2巻、124分の長編。

初めに、監督の短い挨拶。
途中、掛け替えのため、10分程度空きます、とのアナウンスの後、スタート。

ロングヘアーを、ばっさり刈って、
ボーイッシュなショートヘアに変えた、女子大生が、主役。

乗った電車で、女子同士のたわいもない会話を聴き、
高校の同窓会では、皆と呑みつつ、
一歩引いたような視線を、垣間見せる、ヒロイン。

女子高生時代の回想シーンは、モノクロで、
ところどころに、フッと、挿入される。
京都での修学旅行、教室での友人・恋指南談義など。

過去と現在(ただし80年代)、いずれのシーンも、
セミ・ドキュメンタリー・タッチで、いきいきと描かれ、映し出される。
ぶーたれながらも?なんて、明るく、穏やかな日々であろう・・・?
過去のカットがフッ、と挿入される編集が、リズムを良くしている。

大学祭中に、「スターウォーズ」の殺陣を見せる、
忍術研究会?らしき者達の、姿も。

なんだろう、この明るい、晴れ晴れして、
閉塞感とは一見無縁な、
広々とした、空気は・・・。


万事がそのように、セミ・ドキュメンタリー風に進行していたが、
終盤、学園祭屋上での、学友との再会シーンの後、
ヒロイン一人になるや、
突如、画面が赤一色に変わり、
一転、フィクションの色が、急速に増してゆく。

そして・・・
ヒロインは、笑顔を作りながら、
服を脱ぎ始める・・・なぜか。
しかしやがて、困ったような表情をも、見せ始める・・・。


かなり、長い印象だが、
それほど古びた感じは、しなかった。
映画的描写自体に、自由な雰囲気とリズム、
学生期らしい息吹が、溢れているからだろう。

観ている間じゅう、
80年代の、キャンパスの空気そのものに、
どっぷり、つかっていた・・・。

無論、あんなに明るくナイーブな雰囲気だけの、青年時代でも無かったのだが。
少なくともあの頃は、世の中にはもっと、
根拠こそ無くっても、なにがしかの<希望>が、あった気がする・・・。



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  1. 2008/07/03(木) 20:51:06|
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還れ、宇宙へ!

竜の、日記。


おそらくは、これが、
FC2大統合!の前に、ここで語る、
最後の、劇場公開映画に、なることだろう・・・。


平日の夕方、都内、某封切り館。
入りは、30数名。
あまり、かんばしくはない模様。


で、内容は・・・
エンタメ枠としてなら、ちょっと、難しい部類かもしれない。
正直、内容を完全に、把握しきったとは、
お世辞にも、言いがたいのだ。
(何だ、随分弱気だな?の声)

とはいえ、間違いなく、
発想も描き方も、すこぶる面白い、
その映画の、名は・・・


「神様のパズル」。

メインテーマが、宇宙の作り方を、研究する話、なんて、
あの三池祟史監督にとっても、かなりの異色作に違いない。


例によって例のごとく、
原作(もっとひっそりとした、地味な話らしい・・・?)を、いっさい読まずに、
いきなり、鑑賞。

で、いきなり、
でっかいメビウスの輪みたいな、妙な建物が出現。
何だ、こりゃ?

そして、現れたるは、2人の主役。

主役その1、にわかロッカー、寿司屋でバイトの、
見るからにガテン系な、イケイケ青年。
性格のもっと軟派な、双子の兄弟が、いる。

主役その2、年中青いジャージ姿、愛想も悪くてぶっきら棒、
大学で物理学早熟の才、17歳少女。

普通ならば、キャンパスで出会うはずも無い、この2人が、
ひょんなことから、
宇宙生成理論の謎をめぐり、コンビを組む、展開になる・・・。
そこに至る展開の、ご都合主義たるや、
まるでどこかの、洋画のようで・・・。

ただし、2人の対話は、
巷によくあるような、恋愛ドラマ路線には向かわず、
知的遊戯、とでもいうべき領域へと、徐々に踏み込んでゆく。
まるで・・・禅問答。いや、ディベートか。
ついてゆくのが、ちょっと大変・・・。


前半は、大学教授(石田ゆり子)の行司のもと、
理科系の物理学をよく知らない人達に、
その理屈をできるだけ、わかりやすく、
たとえ話と、図解漫画入りで、解説して見せようという、
相当、画期的な?試み。

ここらの表現の、ぐにゃぐにゃさ加減が、
典型的文系?人間の小生が観ても、かなり、面白い。

講談のごとく、語り倒す市原隼人、買い、なり。
真顔のまま、反論者を見事に追い込むヒロイン、存在感を見せつける。

やがて、物語は、
自室にひきこもる、ヒロインの悩みを含めた、
人間くさい、青春映画の、様相を見せ始める。

PCと水溜り(なぜか!)のある、変な自室の有り様が、
彼女の心のささくれ立ちと、いよいよ、シンクロしていく。

メビウスと、同級生達と、
困った特殊サイト?と、
ヒロインの捨て身なもくろみとが、
徐々に、フュージョンしてゆく、
この、ハラハラ、わくわく感・・・!

それに比べると、インドのシーンは、
常道式に流れて、いまいち、ぱっとしないのが、少し不満。
まあ、のびのびしてる感じは、いいけどね。

さらに後半は、
それこそ、劇場版「機動警察パトレイバー」(1作目)さながらの、
強引なまでの、怒涛のパニック・アクションと化す。
嵐の中、一部の台詞が他の音とかぶり、聞き取りくいのが、若干、難点。

ロッカー青年の活躍シーン、
やや不自然に見る向きも、当然あるだろうが、
小生にとっては、「ブラボォ~ッ!!」だった。
(さすが、映画だ・・・の声)

でも、もしもあのまま、
さらにもう一発、ドーン!!といっちゃったら?の世界も、
ちょっと観てみたかった、そんな気も・・・ちょっとだけね・・・。


よくがんばったな、三池組・・・。
いい夢、見せてもらったぜ。


以上。
  1. 2008/07/01(火) 23:31:06|
  2. 劇場用映画
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