錠の、日記。
木曜の、夕方。
この季節。
どこで上演されるのか、大体、知っているし。
展開されるパタ-ンは、既に大体、わかっている。
にもかかわらず、またしても・・・
・・・行って、しまったぜ。
水族館劇場。
また、はまっちまったよ。
あの、めくるめく、ゆがんだ迷宮世界に・・・。フッ。
3年前、独特の存在感を持っていた、
劇団中堅俳優・高明哲氏、逝去。
あれ以来の、大きな動きが、今年はあった。
常連女優・X嬢の、不在・・・。
案内のチラシやポスターから、
名前が消えているのを知ったときには、
何とも、寂しいものを感じた。
長年、この人の登場を観るために、
来ていた部分が大きかったのだ・・・。
それでもなお、
あの立体的な舞台装置と、演出の魅力には、
抗しがたいものがあるし、
今年は一体、どうするんだろう?と、
やっぱりあれこれと気になって、仕様が無い。
そして、またしても・・・
例年通り、観に来てしまった。
映画のキャメラと、トロッコのレールが、
今回のいわば、土台。
戦時中・戦後にかけての、炭鉱島を舞台に、映画が撮影されている。
時空を越える鍵は、2枚の鏡・・・。
舞台は地上に、あるいは地下の坑道にと流転し、
次第に虚実が混乱してゆき、
これは一体、映画の中か、外か?となる仕掛け。
千代女、風兄宇内ら、常連組の健在も、
勿論、喜ばしいのだが、
順次、抜擢されてきたとおぼしき、
若手メンバー達の、フレッシュな存在感も、
まず、大いに目立つこととなった。
特に、新人女優兼ナース役の、姫草ユリ、
やや硬さが残るものの、全体を支えきり、
まずまずの好演で、通した。
水族館劇場のニュースターには、ふさわしいだろう。
若き炭鉱夫達や、ボタ山青年役等の、
ユーモラスなキャラクターも、目立った。
そして、例のごとく、スペクタクルな、
あの立体的カタルシスが、心地よく、襲い来るのだった・・・。
以上。
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- 2008/06/06(金) 00:37:03|
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